妹に全て奪われて死んだ私、二度目の人生では王位も恋も譲りません

タマ マコト

文字の大きさ
4 / 20

第4話 孤児院と影の男

しおりを挟む


 王城の門を出た瞬間、空気が変わった。

 城内の空気は、香木と磨かれた石と“誰かの機嫌”でできている。
 でも外は違う。春の匂いは同じでも、そこに混じるのは汗と土と、焼けた油の匂いだ。市場の声、荷車の軋み、子どもの笑い、犬の吠え。生きてる音が、真正面からぶつかってくる。

「姫殿下、こちらへ。足元にお気をつけください」

 ルーナが先に降り、私の手を取る。馬車の段差は小さなものなのに、今日はやけに高く感じた。
 視察――たったそれだけの言葉の裏に、いくつもの罠が潜んでいることを、私は一度死んで学んだ。

 護衛は増やした。父王の命令で、衛兵が二人、さらに宰相側がつけた“案内役”が一人。名前は覚えている。グラディオの子飼いの文官、セドリック。笑顔が丁寧で、目がいつも計算している男。

「姫殿下。本日はお越しいただき光栄です。孤児院の院長も大変喜んで――」

「喜ぶのは、私が帰ってからでいいわ」

 私は淡々と言った。
 セドリックの笑顔が、ほんの一瞬固まる。
 でもすぐに、貼り直した。

「……おっしゃる通りでございます」

 前世の私なら、こんな返しはしなかった。
 愛想よく頷いて、貴族らしく穏便に流した。
 でもその穏便が、私を殺した。だから、今世は違う。

 孤児院は王都の外れ、石畳が途切れかける場所にある。
 建物は古い。壁はひび割れ、窓枠の塗料は剥がれ、雨樋は歪んでいる。春なのに、庭の土は湿っていて、どこかカビっぽい匂いがした。

 門の前に、人が並んでいた。
 院長、修道女たち、そして子どもたち。

 子どもたちは、私を見る目が揃っていなかった。
 期待と警戒。好奇心と諦め。
 “王女が来た”という出来事に、素直に喜べない目。

 私はそれを見て、胸の奥がちくりと痛む。
 前世の私はここに“礼儀として一度だけ”来た。
 その時の私は、微笑んで、寄付をして、祈って、すぐ帰った。
 子どもたちの名前を一つも覚えずに。

 ――そして私は死んだ。
 その死に、彼らは関係ない。
 でも、関係ないふりをしてきた自分が、今ここにいる。

 院長が頭を下げる。
 白髪の女性で、背筋が曲がっている。目尻に疲れが刻まれている。

「姫殿下……このような場所へお越しいただき、心より感謝いたします」

「こちらこそ。突然で驚かせたわね」

 私は膝を少し折って目線を下げた。
 王女の礼ではなく、人の礼に近い形で。

 修道女たちが息を呑むのが分かった。
 セドリックも、一瞬だけ目を見開いた。
 王女が膝を折るなんて、彼らの脚本にない。

「……中へどうぞ。子どもたちも、姫殿下にご挨拶を」

 院長の声が震えている。緊張と、少しの希望。

 私は子どもたちの列に目を向けた。
 小さな手、擦り切れた服、靴。
 靴――そこがまず、目に入ってしまった。

 穴が空いている。
 縫い直している子もいる。紐が切れて結び目で誤魔化している子もいる。
 前世の私は、それを見ても“気のせい”にした。見ないふりをした。

 私はしゃがんだ。
 地面の冷たさが膝に伝わる。
 王女がしゃがむ。ここでもまた、ざわめきが走る。

「あなた、名前は?」

 最前列の少年が、固まった。
 目が大きい。頬が少しこけている。手の甲が荒れている。

「……ロ、ロイです」

「ロイ。靴、痛くない?」

 ロイは自分の靴を見て、慌てて足を引っ込めようとした。
 恥ずかしいのだ。穴が空いていることが。

「だ、大丈夫です!」

「大丈夫じゃない顔してる」

 私は軽く言って、彼の靴の穴を指で示した。
 布の端が擦り切れて、縫い糸が飛び出している。

「近いうちに、ここが擦れて血が出る。血が出たら歩き方が変わって、膝と腰が痛くなる。そういうの、嫌でしょ」

 ロイの目が丸くなる。
 周囲の修道女たちも、院長も、口を開けたまま固まっている。

 王女が、そんな具体的な話をすると思っていない。
 私は自分で言っていて、少し笑いそうになった。
 私はいつから、こういう言葉を知っていた?
 ――前世で、死にながら考えたからだ。自分の足で歩けないまま、終わったから。

「……次。あなたは?」

 私は列をずらして、女の子に目を向けた。
 髪が薄茶で、目が猫みたいに細い。

「ミ、ミナ……です」

「ミナ。お腹すく?」

 ミナは一瞬だけ唇を噛んだ。
 そして、正直に頷いた。

「……すく」

 その一言が、胸に刺さる。
 王城では、空腹は“気分の問題”みたいに扱われる。
 でもここでは、空腹は生活そのものだ。

 私は院長に視線を向けた。

「食糧庫を見せてください」

「え……」

「見せて。寄付の話はそれから」

 セドリックが一歩前へ出る。

「姫殿下、こういった視察は――形式的にお言葉を頂戴し、寄付を――」

「形式が子どもを生かすなら、形式だけでいい。でも、生かしてないよね?」

 私は彼を見ずに言った。
 背後で、護衛の衛兵が咳払いをした。
 セドリックの沈黙が、空気を濁らせる。

 院長が慌てて頷いた。

「……はい、すぐに」

 食糧庫は、建物の裏の暗い部屋だった。
 樽と袋が並んでいる。豆、麦、乾燥肉。
 でも、量が少ない。春なのに底が見えている袋が多い。

 私は棚を見上げ、次に床の隅を見た。
 鼠避けの薬草が薄い。
 虫が湧いた跡がある。

「院長。今の在庫で、何人分、何日持ちますか?」

 院長は一瞬言葉に詰まり、それから小さく答えた。

「……質素にすれば、二週間ほど……」

「“質素にすれば”って、今でも質素以上じゃないでしょう」

 院長の目が揺れる。
 嘘をついているわけじゃない。
 ただ、正直に言えば救いが来るとは限らないと知っているだけだ。

 私は棚の端に指を当て、埃を払った。
 指先が白くなる。

「子どもは何人?」

「……六十二名です」

「修道女は?」

「八名です」

「合わせて七十。二週間で、麦袋がこれだけ……」

 私は頭の中で計算した。
 数字は嫌いじゃない。数字は裏切らない。
 そして数字が示すのは、残酷な事実だった。

「……足りないね」

 院長が俯く。
 その肩が、小さく震えた。
 ここに来て、何度も何度も頭を下げて、足りないを足りないと言えずに、少しずつ削ってきたのだろう。

 私は息を吐いた。
 そして、セドリックへ視線を向けた。

「宰相府が出している補助金の帳簿を、今日中に提出してください」

 セドリックの顔色が、ほんの少し変わった。
 驚きではない。警戒。
 でも笑顔は崩さない。

「姫殿下、それは宰相府の管轄で――」

「私の管轄よ。第一王女として、国の未来を見る。未来の子どもが飢えるなら、それは政治の失敗。宰相府の都合ではない」

 言った瞬間、空気が凍る。
 修道女たちが息を止めた。

 私は続けた。

「今日は寄付金を置いていく。ただし、後日寄付金だけじゃなく“物”も寄付する。靴と、糸と、薬草と、麦と豆。ルーナ、メモして」

「は、はい!」

 ルーナが震える手で帳面を開く。
 その震えは怖さじゃない。
 “王女が本気で動いている”ことへの、信じられなさだ。

 子どもたちがざわめいた。
 ロイが私を見て、恐る恐る言う。

「……姫さま、ほんとに……?」

「ほんと。約束は守る。だから、あなたたちも約束して」

「約束……?」

「嘘をつかないこと。困ったら言うこと。恥ずかしいから隠す、はやめる。分かった?」

 ロイは一瞬だけ迷って、それから頷いた。
 ミナも、小さく頷いた。
 その頷きが、私の胸を少しだけ温めた。

 視察は昼過ぎまで続いた。
 私は子どもたちの名前を一人ずつ聞いて、覚えた。
 全部完璧には覚えられない。
 でも、覚えようとする姿勢が、彼らの目を変える。

 最後に、院長が深く頭を下げた。

「……姫殿下。ありがとうございます。……本当に、ありがとうございます」

「礼は、物が届いてからでいい。私はまだ何もしてない」

 その言葉に、院長が泣き笑いした。
 “まだ何もしてない”は、王城では謙遜の定型句だ。
 でも今の私は、本気でそう思っていた。
 これからが本番だ。

 帰り道、馬車は王都の路地へ入った。
 石畳が狭くなり、人の匂いが濃くなる。
 私は窓から外を見た。
 子どもたちが手を振っている。
 私は手を振り返した。

 ――前世の私には、これができなかった。
 私は王女の役割に縛られて、近づくのが怖かった。
 近づけば、汚れると思っていた。
 でも汚れない王冠なんて、ただの飾りだ。

「姫殿下、本日は……大変、意義深い視察でございました」

 セドリックが言う。
 意義深い。便利な言葉。
 その裏で、彼は宰相へ報告するだろう。「姫殿下が危険な動きを始めました」と。

 私は軽く頷いて、窓を閉めた。
 ガラスに映る自分の顔が、少しだけ強く見える。

 馬車が角を曲がった瞬間、外の光が陰った。

 影が落ちた。
 路地の奥、建物の影から、ひとつの黒が剥がれ出る。

 護衛が反射で手を剣に伸ばす。

「誰だ!」

 その声が響いた瞬間、黒い外套の男が歩みを止めた。
 逃げない。隠れない。
 ただ、こちらを見た。

 目が夜みたいに静かだった。
 闇を怖がらない目。
 そして、その闇の中に、ほんの少しだけ光がある。刃が磨かれたときの光。

 ――カイ・ノクティス。

 前世で、私は彼を遠ざけた。
 危険すぎると思った。
 王女が手を伸ばしてはいけない影だと思った。
 でも、毒の夜の直前、彼は一度だけ私の前に現れた。
 そして言った。

「あなたは、選ばれる側じゃない。選ぶ側だ」

 その言葉を抱いたまま、私は死んだ。

 だから今、この男を見た瞬間、背筋が冷える。
 予想していた未来と違う位置に、彼がいる。
 それが怖い。
 でも同時に、救いにも似ている。

 カイは護衛の剣先にも動じず、短く言った。

「……今回は、死ぬ気?」

 その言葉が、路地に落ちる。
 軽いのに重い。冗談みたいなのに、刃みたいに痛い。

 私は息を呑んだ。
 “今世も”じゃない。
 “今回は”。
 まるで、私が前にも死にかけたのを知っているみたいに。

 でも彼は転生を知らない。
 知るはずがない。

 ――それでも、言う。
 彼は“匂い”で嗅ぎ取る男だから。

 私は馬車から降りた。
 ルーナが慌てて止めようとする。

「姫殿下! 危険です!」

「大丈夫。……この人は、私を殺しに来たんじゃない」

 自分でも驚くほど、確信があった。
 殺すなら、もっと簡単にできる。影の男は、そういう種類の人間だ。

 護衛がカイの前に立ちはだかる。
 カイは肩をすくめた。

「邪魔」

「名を名乗れ!」

「名乗るほど立派じゃない」

 現代っぽい軽さ。
 でもその軽さが、逆に怖い。
 命の重さを知っている人間の、軽さ。

 私は護衛に手を上げた。

「下がって。私が話す」

「姫殿下……!」

「命令よ」

 護衛が渋々一歩下がる。
 その瞬間、カイの視線が私を捉えた。
 逃げ場のない視線。
 でも不思議と、嫌じゃない。
 嫌なのは、王城の“空気”だ。
 この男の視線は、空気じゃない。現実だ。

「……何の用?」

 私は問いかけた。
 王女としてではなく、私として。

 カイは少しだけ顎を上げた。

「動線が同じだ」

「……は?」

「孤児院。帰り道。護衛の数。宰相の影のつけ方。全部」

 彼の言葉は短い。
 でも短いほど、情報量が多い。
 刃みたいに、必要なところだけ切ってくる。

「あなた、何を――」

「薬草の流通も増えてる」

 私は心臓が跳ねた。
 喉がひりつく。
 毒の名残が、ここで疼く。

「……何を言ってるの」

 声が少しだけ震えた。
 それを隠そうとして、私は顎を引いた。

 カイは淡々と言う。

「祝宴が近い。安全な顔をした場が用意される。そこで、あなたは“飲む”。そういう流れ」

 私は、思わず笑いそうになった。
 怖すぎて、笑いに逃げそうになる。

「予言者なの?」

「ただの臭い嗅ぎ」

「最悪の趣味ね」

「生き残るための趣味だ」

 カイの目は、変わらず静かだった。
 でもその静けさの奥に、焦りがある。
 彼は今、間に合わない未来を怖がっている。
 前世の直前、彼は異変に気づいた。
 でも――間に合わなかった。
 その悔しさが、この言葉を吐かせる。

「……今回は、死ぬ気?」

 二度目。
 同じ言葉を、もう一度。

 私は一瞬、言葉を失った。
 王女としての答えなら用意できる。
 「無礼です」
 「下がりなさい」
 でもそれは嘘になる。

 私はゆっくり息を吸って、言った。

「死ぬ気はない」

 その言葉を言い切った瞬間、胸の奥が少しだけ軽くなる。
 誓いを口に出すと、誓いは自分の背中を押す。

 カイが、ほんのわずかに目を細めた。
 怒っているようにも、笑っているようにも見えない表情。

「なら、覚えとけ」

「何を?」

「飲むな」

 私は喉がひりついて、唾を飲み込んだ。
 その動作さえ、怖い。

「……誰が、そんなことを」

「宰相の周りの薬草商が動いてる。祝宴用の“香り”も変わる。甘くして、喉に引っかからないようにする。遅効性だ」

 断片が、私の頭の中の記憶と重なる。
 甘いワイン。金属臭。喉の焼け。
 それを、彼は“嗅いだ”だけで追っている。

 私はカイを見つめた。
 前世で遠ざけた男。
 でも今、彼は私を遠ざけない。
 影のまま、正面に立ってくる。

「……あなた、なんでそこまで言うの」

 私の声が、少しだけ柔らかくなる。
 王女の声じゃない。
 ただの疑問。
 ただの本音。

 カイは一瞬だけ黙った。
 そして、答えた。

「間に合わなかったことがある」

 その言葉は、たった一行なのに、重かった。
 過去の重さ。悔しさの重さ。
 誰かを救えなかった重さ。

 私は胸の奥が痛んだ。
 それが私のことだと、言えないのに、分かってしまう。

「……私は、死なない」

 私はもう一度言った。
 今度は、自分に言い聞かせるように。

 カイは頷きもしない。
 ただ、外套の内側から小さな紙片を取り出して、私に差し出した。

「これ」

「何?」

「薬草商の名。動線。祝宴の担当。あと……あんたが信じていい奴と、信じちゃダメな奴」

 私は紙片を受け取った。
 指先に、紙の乾いた感触。
 それが妙に現実的で、胸が熱くなる。

 ルーナが不安げに私を見ている。
 護衛は苛立っている。
 セドリックは、笑顔の裏で全部を記憶している。

 カイはそれらを気にせず、最後に言った。

「次に会うとき、あんたが生きてたら……続きを話す」

「上から目線すぎ」

「上からじゃない。影からだ」

 その言い方が、少しだけ可笑しくて。
 私はほんの少し、笑ってしまった。
 自分でも驚くくらい自然な笑い。

 カイはその笑いを見て、ほんの一瞬だけ口角を上げた。
 夜の中で、刃が一瞬だけ光るみたいに。

 そして彼は、路地の影へ溶けるように消えた。
 追いかけようと思えば追えたのかもしれない。
 でも、追わない。
 影は、追うものじゃない。必要なときに、隣にいるものだ。

 私は紙片を握りしめ、馬車へ戻った。
 ルーナが小声で聞く。

「姫殿下……あの方は……」

「味方かどうかは、まだ分からない」

 私は正直に言った。
 でも、胸の奥ではもう一つの答えが揺れている。

 ――少なくとも、私を“都合”で見ていない。

「でもね、ルーナ」

「はい」

「私が死なないための、鍵になる気がする」

 馬車が動き出す。
 窓の外、王都の人々の顔が流れていく。
 彼らの視線が、さっきより少しだけ柔らかい。
 噂の形が変わり始めているのを、肌で感じる。

 私は紙片を開き、名前を確認した。
 そこに並ぶ文字は、冷たい。
 でもその冷たさが、私を生かす。

 春の風が、馬車の隙間から入り込む。
 その風は、王城の空気よりずっと正直で、少しだけ痛い。

 私は目を閉じた。
 そして、心の中で繰り返す。

 ――飲まない。
 ――譲らない。
 ――死なない。

 その誓いは、今度こそ私を未来まで連れていく。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【短編】花婿殿に姻族でサプライズしようと隠れていたら「愛することはない」って聞いたんだが。可愛い妹はあげません!

月野槐樹
ファンタジー
妹の結婚式前にサプライズをしようと姻族みんなで隠れていたら、 花婿殿が、「君を愛することはない!」と宣言してしまった。 姻族全員大騒ぎとなった

逆転した王女姉妹の復讐

碧井 汐桜香
ファンタジー
悪い噂の流れる第四王女と、 明るく美しく、使用人にまで優しい第五王女。

『有能すぎる王太子秘書官、馬鹿がいいと言われ婚約破棄されましたが、国を賢者にして去ります』

しおしお
恋愛
王太子の秘書官として、陰で国政を支えてきたアヴェンタドール。 どれほど杜撰な政策案でも整え、形にし、成果へ導いてきたのは彼女だった。 しかし王太子エリシオンは、その功績に気づくことなく、 「女は馬鹿なくらいがいい」 という傲慢な理由で婚約破棄を言い渡す。 出しゃばりすぎる女は、妃に相応しくない―― そう断じられ、王宮から追い出された彼女を待っていたのは、 さらに危険な第二王子の婚約話と、国家を揺るがす陰謀だった。 王太子は無能さを露呈し、 第二王子は野心のために手段を選ばない。 そして隣国と帝国の影が、静かに国を包囲していく。 ならば―― 関わらないために、関わるしかない。 アヴェンタドールは王国を救うため、 政治の最前線に立つことを選ぶ。 だがそれは、権力を欲したからではない。 国を“賢く”して、 自分がいなくても回るようにするため。 有能すぎたがゆえに切り捨てられた一人の女性が、 ざまぁの先で選んだのは、復讐でも栄光でもない、 静かな勝利だった。 ---

冷遇王妃はときめかない

あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。 だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。

何か、勘違いしてません?

シエル
恋愛
エバンス帝国には貴族子女が通う学園がある。 マルティネス伯爵家長女であるエレノアも16歳になったため通うことになった。 それはスミス侯爵家嫡男のジョンも同じだった。 しかし、ジョンは入学後に知り合ったディスト男爵家庶子であるリースと交友を深めていく… ※世界観は中世ヨーロッパですが架空の世界です。

私の事を婚約破棄した後、すぐに破滅してしまわれた元旦那様のお話

睡蓮
恋愛
サーシャとの婚約関係を、彼女の事を思っての事だと言って破棄することを宣言したクライン。うれしそうな雰囲気で婚約破棄を実現した彼であったものの、その先で結ばれた新たな婚約者との関係は全くうまく行かず、ある理由からすぐに破滅を迎えてしまう事に…。

【12月末日公開終了】これは裏切りですか?

たぬきち25番
恋愛
転生してすぐに婚約破棄をされたアリシアは、嫁ぎ先を失い、実家に戻ることになった。 だが、実家戻ると『婚約破棄をされた娘』と噂され、家族の迷惑になっているので出て行く必要がある。 そんな時、母から住み込みの仕事を紹介されたアリシアは……?

仕事で疲れて会えないと、恋人に距離を置かれましたが、彼の上司に溺愛されているので幸せです!

ぽんちゃん
恋愛
 ――仕事で疲れて会えない。  十年付き合ってきた恋人を支えてきたけど、いつも後回しにされる日々。  記念日すら仕事を優先する彼に、十分だけでいいから会いたいとお願いすると、『距離を置こう』と言われてしまう。  そして、思い出の高級レストランで、予約した席に座る恋人が、他の女性と食事をしているところを目撃してしまい――!?

処理中です...