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第5話 星屑みたいな取引
しおりを挟むその夜、私は眠れなかった。
孤児院で見た靴の穴が、瞼の裏に焼きついている。
ミナの「すく」という一言が、胸の奥で小さく鳴り続けている。
そして――路地裏で渡された紙片。
乾いた紙の感触が、なぜだか手のひらから消えない。
部屋の灯りは落とした。
天蓋の影が壁に揺れて、月明かりが床に薄い布みたいに広がっている。王城は夜になると音が減る。だからこそ、ちょっとした物音がやけに目立つ。
私は机に向かい、紙片を広げた。
そこに並ぶ文字は端的で、冷たい。
薬草商の名。
祝宴の担当。
宰相の周りの人間。
そして、最後に添えられた一行。
『会うなら、東塔の旧回廊。三つ目の窓。今夜』
「……強引すぎ」
つい声が出た。
でも、笑うしかない。
影の男は、こちらの都合なんて気にしない。気にしないからこそ、信用できる部分もある。
扉の向こうで、ルーナが控えている気配がする。
私は一度だけ深く息を吸って、扉に向かって小声で言った。
「ルーナ」
「はい、姫殿下」
「今から少し……散歩する。誰にも言わないで。もし私が一時間戻らなかったら――ユリウス・カーヴェイン侯に連絡して」
沈黙が一拍、挟まった。
ルーナは不安で震えているのが分かる。
でも彼女は、私の声の温度を読んだのだろう。返事はまっすぐだった。
「……承知いたしました。ですが、どうかお気をつけて」
「うん。ありがとう」
私は黒い上着を羽織り、髪をゆるくまとめる。
王女としての飾りは外した。ブローチも、指輪も。
ここから先は“身分”が邪魔になる。身分が強いほど、狙われる。
廊下へ出る。
夜の王城は、冷たい。
昼間は人の目と礼儀が暖房みたいに働いているのに、夜は石そのものの冷えが剥き出しになる。
東塔へ続く通路は、人通りが少ない。
壁に掛かった肖像画の目が、暗闇の中でもこちらを見ている気がする。
私は足音を殺して歩いた。
自分の心臓の音が、やけに大きい。
旧回廊。
三つ目の窓。
そこは、使われなくなった渡り廊下だった。
窓枠の木は古く、月明かりがガラスの歪みで少しだけ曲がって床に落ちる。外から風が入り、埃の匂いがする。
遠くで時計が鳴った。夜半の鐘。音が薄く伸びて、石の中に消えていく。
私は窓の前で立ち止まった。
「来た」
背後から声。
振り返るより先に、肌が冷える。
黒い外套。
夜の中から切り抜いたみたいな男。
カイ・ノクティス。
彼は柱にもたれていた。最初からそこにいたみたいに、自然に。
顔がはっきり見えないのに、目だけは分かる。闇を抱えた静かな目。
「ほんとに来るんだ」
「呼び出したのはあなたでしょ」
「普通は怖がる」
「普通じゃないの。死んだことがあるから」
言った瞬間、私はしまったと思った。
口が滑った。
でもカイは、深掘りしなかった。
ただ、私を一瞬だけ見て、短く言った。
「……そういう顔してる」
「どういう顔」
「戻れない場所から戻ってきた顔」
私は言葉を失った。
彼は転生を知らない。
なのに、当ててくる。
“匂い嗅ぎ”って、やっぱり最悪だ。
私は話題を切り替えるように、紙片を掲げた。
「これ、何。薬草商の名簿と動線。祝宴担当……。どうしてあなたが知ってるの」
「知ってるから」
「それ答えになってない」
「影は説明しない。説明したら影じゃなくなる」
またその軽さ。
でも軽いからこそ、彼の言葉は芯がある。
私は一歩近づいた。
月明かりが彼の頬に当たり、骨の輪郭を浮かび上がらせる。
思ったより若い。二十代半ばくらい。
でも目は、もっと年を重ねたみたいに疲れている。
「本題。あなたは私に何をさせたいの?」
カイは首を傾げた。
「させたいとかじゃない。あんたが動くなら、使える情報を出す」
「条件は?」
私がそう聞くと、カイの目が少しだけ細くなる。
試す目。
王女が“取引”という言葉を使えるかどうかを見ている。
「いいね。話が早い」
「で、条件は?」
カイは窓の外を一瞬だけ見た。
月が白く、雲がゆっくり流れている。
その横顔が、どこか寂しい。
「王妃アウレリアの死。あれ、変だ」
私は息が止まった。
母の名。
この国で、最も優しくて、最も強かった人。
そして、私の人生の歪みの起点。
「……病死だって聞いてる」
「聞いてる、ね」
カイは皮肉っぽく笑う。
ほんの少しだけ。
「病死に見せる病は作れる」
その言葉が、旧回廊の冷気より冷たかった。
私は喉の奥がひりつくのを感じる。
毒の記憶が、ここでまた顔を出す。
「証拠は?」
「ある」
即答。
でもカイは続けて言った。
「ただし、すぐには渡さない」
私は眉をひそめた。
「……どうして」
「早く渡したら、あんたは燃やす」
「燃やさない」
「燃やす。綺麗に正しく処理して、忘れる」
私の心臓が、どくんと鳴った。
図星。
前世の私は、そういう癖があった。
危険なものを“正しさ”で包んで、棚にしまう。
それが王女の処世術だったから。
「……私はもう、忘れない」
「言葉は簡単」
カイが一歩近づく。
距離が詰まり、彼の声が低くなる。
刃が頬に触れるみたいな距離。
「女王になりたいなら、綺麗事を捨てろ」
その言葉が、私の胸に直撃した。
怒りが熱く湧き上がる。
同時に、痛みが疼く。
誰かに“王女”ではなく“人間”として殴られた痛み。
「……何それ」
私は笑った。笑えたのが自分でも怖い。
怒りすぎると、逆に笑ってしまうことがある。
「綺麗事を捨てろ? あなた、私が今までどれだけ綺麗事で自分を縛って生きてきたか知ってる?」
「知ってるとは言わない」
「じゃあ偉そうに言わないで」
声が少し荒くなる。
王女として失格の口調。
でも、ここには王女の仮面を置いてきた。
だからいい。
カイは肩をすくめた。
「捨てないと、殺される」
「それ、脅し?」
「忠告」
「……あなたの忠告はいつも雑」
「雑な方が届く」
私は歯を食いしばった。
言い返したいのに、言葉が詰まる。
彼の言う通りだからだ。
綺麗事に縋って、私は死んだ。
でも――捨てたくない。
母が教えてくれたもの。
王女として守るべきもの。
そして、孤児院で見た子どもたちの目。
あの目に対して、私は綺麗事を捨てたくない。
私は息を吸い、吐いた。
怒りを沈めるというより、怒りを言葉に変換するために。
「捨てない」
カイの目がわずかに動く。
「捨てないよ。綺麗事ごと、現実を踏み潰す」
自分の声が、妙に響いた。
旧回廊の石が、私の言葉を反射して返す。
“踏み潰す”という言葉の暴力性が、逆に私を落ち着かせた。
これは宣言だ。私の生き方の宣言。
カイは黙った。
数秒。
その沈黙が、試験の合否みたいに重い。
そして――ほんの一瞬だけ、彼の口角が上がった。
星屑みたいな笑み。
夜明け前の空に、一つだけ残る星。
眩しいのに、すぐ消える。
「……いいね」
「何が」
「捨てない奴は、強い。壊れにくい」
「褒めてるの?」
「褒めてない。評価」
「性格悪い」
「影だから」
私は思わずため息をついた。
でも、胸の奥は少しだけ温かい。
評価でもいい。私を“王女”の肩書き抜きで見てくれたのが、嬉しい。
「で。証拠は?」
私は話を戻した。
感情に飲まれたら負ける。
私は今、勝ちに行っている。
カイは外套の内側から、小さな革袋を取り出した。
でも渡さず、指先で揺らすだけ。
「これの中に、侍医の記録の断片。薬草商の帳面の写し。宰相の動線。……ただし、全部じゃない」
「全部じゃない?」
「全部渡したら、あんたが早まる」
「早まらない」
「早まる」
「……頑固」
「影は頑固」
私はその革袋を見つめた。
喉が乾く。
母の死が、ただの病じゃないかもしれない。
それを確かめるものが、目の前にある。
でも同時に、分かる。
カイが全部渡さないのは、支配したいからじゃない。
“守りたい”からだ。
間に合わなかったことがある、と言った。
その後悔が、彼を慎重にしている。
「……じゃあ、どうしたら全部もらえるの」
私が聞くと、カイは革袋をしまいながら言った。
「覚悟を見せろ」
「覚悟って、具体的に」
「宰相の手先が、孤児院の補助金を抜いてる。今日、あんたは帳簿を要求した。いい。次は、その帳簿を“読め”。読んで、潰せ」
私は目を細めた。
「それ、私が危険になる」
「なる。だから覚悟が要る」
「あなた、私を危険に突っ込ませたいの?」
「危険は向こうから来る。避けても来る。なら先に握れ」
私は唇を噛んだ。
この男の言うことは乱暴だ。
でも、正しい。
毒は向こうから来る。譲歩しても来る。
私は前世でそれを証明した。
「……分かった。帳簿を取って、穴を特定して、制度で塞ぐ。潰す」
「潰すって言い方、いい」
「褒めてないって言ったでしょ」
「評価」
「もういい」
私は肩を落として、でも目は逸らさない。
ここで逸らしたら、また“王女”に戻ってしまう。
「カイ。あなたは何が目的?」
私は真正面から聞いた。
彼の目的が分からないままでは、同盟は組めない。
カイは少しだけ目を伏せた。
月明かりが睫毛の影を作る。
影が濃い。
彼の過去が濃い。
「王家の影は、王家を守るためにいる」
「守るって、誰を?」
カイは短く答えた。
「国」
たった一文字みたいな答え。
でも私は聞き返す。
「国って、誰?」
カイの目が、ほんの少しだけ揺れた。
その揺れが、答えだ。
「……子ども」
彼はそう言った。
小さく。
だけど、確かに。
孤児院で見た靴の穴が、ここで繋がる。
国は、王城の天井画じゃない。
国は、路地の匂いと、子どもの空腹だ。
私は胸の奥が熱くなった。
泣きたくなる熱さ。でも泣かない。
泣く代わりに、言葉にする。
「なら、利害は一致する」
「そう」
「私は死なない。あなたも、間に合わなかったことを繰り返さない。……それでいい?」
カイは小さく頷いた。
頷きは最小限。
でも、彼なりの契約。
「次に会うとき、渡す」
「全部?」
「全部の一歩手前まで」
「ケチ」
「慎重」
「同じ意味」
私はふっと笑った。
さっきより自然に。
怖いのに、怖さが全部じゃない。
カイは踵を返した。
去り際、振り返らずに言う。
「姫さん」
「何」
「綺麗事は捨てなくていい」
私は一瞬、息が止まった。
さっきと言ってることが違う。
でも、その矛盾が彼の本音なんだろう。
カイは続けた。
「ただ、綺麗事を守るために、手を汚せ。汚れる覚悟をしろ」
それは――呪いみたいな助言だった。
でも、救いでもある。
私は静かに答えた。
「……うん。やる」
カイはもう何も言わず、影へ溶けていった。
旧回廊に残ったのは、冷気と月明かりと、私の心臓の音だけ。
私はしばらくその場に立ち尽くし、胸の奥の疼きを確かめた。
怒りでも、悲しみでもない疼き。
誰かに“人間”として扱われた痛み。
でもその痛みは、私を壊すものじゃない。私を生かす痛みだ。
王女としての私が、ここで少しずつ剥がれていく。
代わりに出てくるのは、ただの私。
セレスティアという名前の人間。
私は王城へ戻る回廊を歩きながら、日記帳の最後の一行を思い出す。
『あのワインは飲まない』
その文字が、今夜はさらに黒く感じた。
未来を縛る呪文じゃない。
私が私を守るための、宣誓だ。
扉の前で、ルーナが駆け寄ってくる。
彼女の顔が、泣きそうだった。
「姫殿下……! ご無事で……!」
「うん。大丈夫」
私は言いながら、ルーナの肩にそっと手を置いた。
その体温が、現実の証明になる。
「今日から、忙しくなる」
「……はい」
「たぶん、汚れる。でも、汚したくないものを守るために」
ルーナは目を瞬かせ、そして強く頷いた。
「姫殿下のために。……いえ、皆のために」
その言葉に、私は小さく笑った。
夜明け前、王城の窓の外がほんの少しだけ薄くなる。
星屑みたいな取引のあとに残ったのは、疲労じゃなく――戦うための静かな熱だった。
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