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第6話 魔族の子どもたちと笑顔のレシピ
しおりを挟む雪が止んだ朝、城下の市場から、悪い噂が風に混じって届いた。
――子どもたちが、倒れている。熱と咳、食べものが喉を通らない。
ガルドが短く告げ、レアが眉根を寄せる。私は鍋の蓋に手をかけたまま、火のはぜる音を聞き流せなくなる。
「行ってもいいですか」
「人間が首を突っ込む場所じゃない」ガルドは即答する。「病は移る」
「移るから、看るんです」
「……理屈は好きじゃないって言った」
「好き嫌いより、鍋の管理が心配です。放っとくと吹きこぼれます」
「話が飛ぶのも嫌いだ」
そこで、台所の入り口に立っていたカインが視線だけで合図を送った。銀の目は氷みたいに冷たいのに、私の脈を落ち着ける奇妙な温度を持っている。
「行け。ただし、勝手はするな。レア、同行しろ。ガルドは外で警戒」
「了解」
「……了解」
私は外套を掴み、布で包んだ薬草と布切れを籠に入れる。鍋の火を落とし、香草を数本、紐で結わえる。甘い香りが緊張に薄い膜をかけた。
城門を出ると、空は白から薄い青に変わりかけていた。市場の屋台は雪かきをしながら半分だけ開き、香辛料の匂いと鉄の匂いが混ざる。その奥の路地――古い石の段差を降りた共同住宅で、空気の重さが変わった。湿り気。息の白さが濃い。戸板の向こうから、乾いた咳が続けざまに響く。
「失礼します」
レアが先に入り、私は続いた。狭い部屋。石壁の隙間風。簡素な寝台が六つ。そこに、角の短い五人と、翼の小さな一人。みんな年の差はあっても、同じように頬がこけ、目が熱で光っていた。
「おねえ……さん?」
最年長らしい角の少年が、半分だけ上体を起こそうとして咳き込む。私は籠を床に置き、膝をついた。
「動かなくていいよ。ここ、触ってもいい?」
額に手を当てる。熱い。乾いた熱。喉の奥を掠る咳の音は、粘り気が強い。呼吸のリズムが浅く、不規則。胸の上下に合わせて、古い毛布がかすかに震える。
「何をした」ガルドが低く唸る。
「冬の底に落ちたの。換気が足りない。食べ物は?」
小さな翼の女の子が、申しわけなさそうに矢筒みたいな籠を見せた。干した固い穀が少し、塩が指先ほど。
「……これだけ」
「十分。これで作れる」
「作れるのか?」ガルドが呆れた声を出す。
「作ります。レアさん、湯を張れる大きな鍋、借りられますか。部屋の空気を入れ替えて、濡らした布を窓辺に。ガルドさん、薪を多めに。煙の逃げ道は私が見るから、火は絶やさないで」
「命令するな」
「お願いです」
「……チッ」
レアは羽をばさりと広げ、近隣の家から大鍋を借りて戻る速さで対応する。私は子どもたちの喉を見、舌の色を確かめ、脈を指に拾う。熱に浮かされた目が、順番にこちらをかすめる。
「怖くないよ」私は穏やかに言う。「熱が怖いのも、咳が止まらないのも、苛立つのも、ぜんぶ体が戦ってる証拠。だから、こっちも手伝う」
水を張った大鍋に、根菜を薄く薄く切って沈める。薄くするのは、弱った胃への礼儀だ。倉庫から持ってきた香草を指でちぎり、手のひらで軽く叩いて香りを起こす。黒い粉を爪の先ほど、青い粉は呼吸を楽にする量だけ。塩は控えめに。
火が鍋底を舐め、泡が静かに生まれる。湯気が部屋の乾いた空気を潤し、咳の音が少しだけ柔らぐ。
「おいしいの?」翼の女の子が目を瞬かせる。
「まだおいしくない。ここからおいしくする」
「どうやって?」
「待つ。焦らないで、よく見る」
「料理って、待つの?」
「うん。祈りと一緒」
少女は「わかんない」と囁いて笑った。笑うと、喉が少し楽になる。私は湯気を嗅ぎ、味をみて、火の強さを調整する。レアが濡らした布を窓際に掛け、冷たい風を通した。新鮮な空気が肺に入ると、子どもたちの頬にうっすら色が戻る。
「はい、先に一口」私は最年少の角の男の子に匙で少量を渡す。「熱いから、ふーって」
男の子は真剣な顔でふうふうと息を吹き、恐る恐る口にする。目が丸くなり、次の瞬間、涙腺が緩んだ。「あったかい」
「よかった。少しずつ」
「もっと」
「順番」
子どもたちに配っていく間、ガルドが常に入口に立ち、誰かが入ってこないか、外気が急に冷え込まないかを見ている。彼は落ち着きなく剣の柄を指で叩く癖があって、その指のリズムに私の匙もつられて一定になる。一定は、安心だ。
二杯目、三杯目。汗が額ににじむ子。逆に汗が出なくて、軽く背をさすってから少し、塩を舐めさせる子。咳の音が変わるタイミングに合わせて、水を飲ませ、横向きに寝かせる。
レアが羽で柔らかな風を送り、乾いた喉へゆっくり湿りを運ぶ。羽音が子守歌みたいに部屋に広がり、目を閉じる子が増えていった。
「おねえさん」最年長の少年が、低い声で呼んだ。「おれ、強くなる?」
「強くなるよ。熱は、体が強くなるための訓練みたいなもの。きついけど、終わる」
「……終わる?」
「うん。今がいちばんしんどい。ここを越えたら、お腹が空く。空いたら勝ち」
「なに食べる?」
「明日もスープ。今日より少し塩を増やして、固いパンを浸して」私は笑う。「勝ちの味」
少年の目尻が、少しだけ緩む。彼は視線だけで隣の子を示した。小さな翼の女の子。彼女の指は痩せて骨ばっているのに、その爪の先に、色が戻り始めていた。
「妹。名前、ミナ」
「ミナ、いい名前」
「……ミナ、おねえさん、すき」
突然の告白に、私は思わず笑ってしまう。笑いは、病室の空気を軽くする魔法だ。笑ったことで、喉の奥の緊張もほどける。
「ありがと。じゃあ、すきな味、覚えようね」
鍋の底に少し残しておいたスープに、別の香草をひとかけ足す。香りが変わる。同じスープなのに、違う表情を見せる。私は小さな匙で一口、ミナへ差し出す。
「どう?」
「さっきより……やさしい」
「正解」
ミナは胸の前で翼をぱたぱたさせ、布団の中へ潜り込んだ。潜りながら、小さな声で「やさしい」と繰り返す。やさしい――それは、熱の中でいちばん欲しい言葉だ。
昼を過ぎ、夕方に差しかかる頃、子どもたちの呼吸はだいぶ整ってきた。まだ油断はできないが、危険な峰は越えた。私は空になった椀を洗い、鍋の縁を拭う。レアが羽を休めて窓辺にもたれ、ガルドはようやく剣から指を離して背伸びをした。
「人間、やるじゃない」
「料理は、戦いだから」
「お前の戦場は、台所か」
「台所と、ベッドサイド」
レアの口角がわずかに上がる。「気に入った」
そこへ、外の雪を踏む音が届いた。私は顔を上げる。入口の影が濃くなり、黒いマントが戸口を塞ぐ。
カインだ。
部屋の空気が一瞬だけ固くなる。子どもたちの視線が、恐れと好奇心で揺れる。レアが立ち上がり、ガルドが半歩前に出る。私は首を横に振って、彼らを制した。
「おかえりなさい」
言ってから、自分でも驚いた。どこへ、から帰るでもない。ただ、その言葉以外に、今の彼へ渡せるものが思いつかなかった。
カインは室内を一周見渡し、私の横を通り過ぎて鍋の前で止まった。湯気が彼の頬に触れる。彼は椀を手に取り、自分でよそうとする。私は慌てて止める。
「熱いです」
「わかっている」
「持たせて」
彼の手から椀を受け取り、少量を注ぎ、差し出す。彼は受け取り、口に運んだ。沈黙。二秒、三秒。銀の目が一度だけゆっくり瞬く。
「……悪くない」
「ありがとうございます」
私は照れ隠しみたいに笑い、子どもたちの様子へ視線を戻す。ミナがカインをじっと見つめていた。大きな瞳。熱は少し下がっているが、頬はまだ赤い。
「……おおきい」
ミナの呟きに、部屋の空気がほぐれる。ガルドが吹き出し、レアが肩を叩いて笑いを堪える。カインは眉をわずかに寄せ、目だけで私を見る。
「説明しろ」
「“おおきい”そうです」
「見ればわかる」
「正直は美徳」
「美徳は、時に刃だ」
「でも、刃は、鍋の具を切ってくれる」
「……お前の脳は、常に台所に繋がっているのか」
「生きる場所なので」
彼は小さく息を吐き、ミナの寝台に近づいた。子どもが本能的に身を固くする。カインは距離を測るのがうまい。手を伸ばさず、視線だけゆっくり落として、低く話す。
「もうすぐ、腹が鳴る。鳴ったら、勝ちだ」
ミナは瞬きを二度して、無言で頷いた。頷き方が、さっきより力強い。言葉の温度が正しかったのだと思った。
「主様」ガルドが控えめに口を開く。「城下の他の家にも、似た症状が出ています」
「手を分けろ」カインの声は硬質に戻る。「食と火を回せ。レア、配分を決めろ。ガルドは外気と霧の流れを見ろ」
「了解」「了解」
彼は再び鍋に目を落とし、少し逡巡してから、椀を私へ差し出した。「もう一杯」
「はい」
私は笑って注ぐ。お代わりは、最高の褒め言葉。二杯目は、一杯目より少し濃く、湯を少し足して温度を落ち着ける。喉の通りがよくなるように。彼はまた無言で飲み、空になった椀を静かに置いた。
「セリーヌ」
「はい」
「お前は……“聖女”なのか」
問うというより、確かめる。彼の視線は鍋と私の間を往復し、最後に私の目に戻る。私はゆっくり首を振った。
「“人”です。ここでは、そうでありたい」
短い沈黙。湯気が静かに立ち上る音が、会話の余白を埋める。
「そうか」
その「そうか」は、否定でも肯定でもなく、ただ受け取る音だった。受け取るとは、受け入れる入口だ。入口がある建物は、寒い国でこそ意味を持つ。
子どもたちの熱は夕方に向けて安定し、ミナが最初に小さな腹の音を鳴らした。「……おなか、ぐう」
「勝ち」私は親指を立てる。「ほら、主様の言った通り」
ミナは恥ずかしそうに笑い、布団の中で翼をぱたぱたさせた。笑いは伝染する。隣の少年が肩で笑い、咳が少し混じる。私は背を軽く叩いて、呼吸のリズムを戻す。
「明日も来る?」と、最年長の少年。
「来る。嫌じゃなければ」
「……来て」
「約束」
レアが外の明るさを覗き、時刻を読む。私たちは片付けをし、空になった鍋を肩で支えた。部屋を出る時、ミナが小さく手を振る。私は大きく振り返す。扉が閉まり、外の空気が頬を打つ。冷たいのに、胸の奥があたたかい。二つの温度が喧嘩しないで、肩の上で収まっている。
城へ戻る道すがら、ガルドがぽつりと言った。「……礼は言わない」
「言わなくていいです」
「だが、助かったのは事実だ」
「じゃあ、明日の薪を多めにください」
「交渉上手か」
「生きるのは、交渉の連続です」
「……お前、時々、主様みたいなことを言う」
「褒め言葉?」
「不気味だ」
レアが笑って羽を揺らす。「でも、悪くない」
城門が開く。黒曜の壁が夕方の色を飲み込み、廊下に伸びる影が長い。台所に鍋を下ろすと、そこに先客がいた。カイン。窓の前に立ち、空の色を見ていた。背中で世界を測るような立ち方。
「戻りました」
「見ればわかる」
「明日の分、煮込みを仕込みます。子どもたちに運ぶ用と、城の分」
「材料は足りるか」
「足りるようにします」
「……足りないなら、言え」
ほんの一拍遅れて、言葉が落ちる。私は目を瞬かせ、笑って頷いた。「はい」
鍋に火が入る。私は香草を手のひらで叩き、香りを立たせる。今日の子どもたちの顔を思い出しながら、刻む。大きさを揃える。揃えるのは、体の中で順番に解けるため。順番は、体にも心にも優しい。
黙々と手を動かす私を、カインはいつものように興味のないふりで見ている。ふりは上手い。けれど、その視線の端に、今日だけ別の色が混ざっていた。
ざわめき――そう呼びたい何か。
それは、冬の夜明け前に雪面を滑る最初の風に似て、弱いのに確かだ。
「セリーヌ」
「はい」
「今日の味は、明日も同じか」
「明日は、少しだけ違います。体が求めるものが変わるから」
「人間は変わる」
「魔族も変わるでしょ」
「……俺は、変わらない」
「では、私が変わります。二人で足して、ちょうどいい」
「理屈は嫌いだ」
「味の話です」
ふ、と彼の口元がほどけた。笑い、と呼ぶにはまだ遠い。けれど、たしかに緩んだ影。私は鍋をかき混ぜ、湯気の上に小さな祈りをのせる。祈りは、相手の名前を知らなくても届くことがある。届くまで、何度でも。
翌朝、約束どおり、私たちは再び城下へ降りた。鍋は昨日より重い。ガルドが片側を持ち、レアが羽で風を遮る。扉を開けると、ミナが真っ先に起き上がり、翼をぱたぱたさせる。「おねえさん!」
「おはよう。お腹、ぐうって言った?」
「いった!」
「勝ちの続き、しよう」
スープを配ると、子どもたちの顔に笑いが広がっていく。笑顔のレシピは、意外と単純だ。温かいものを小さく、何度も。待つ。声をかける。さする。笑う。
魔族の大人たちが戸口で様子をうかがい、やがて最年長の女が一歩、二歩と中に入ってきた。頬の皺は深く、目は鋭い。それでも彼女は静かに頭を下げた。
「……ありがとう、人の娘」
「どういたしまして」
「聖女か」
「ちがいます。人です」
女は一瞬だけ笑い、「人でも、救える」と呟いた。その言葉が、部屋の空気に小さな灯りを足す。灯りは壁に滲み、天井の角で丸くなる。
その日の帰り、カインは塔の上で私を待っていた。風は弱く、雲が薄い。私は紅茶を淹れ、彼に渡し、自分の分を両手で包む。沈黙がいつもより軽い。
「お前を、“聖女”と呼ぶ声が増えるだろう」
「そうかもしれません」
「どうする」
「受け取りません。彼らが“人のセリーヌ”を呼んだら、返事をします」
「……面倒な道だ」
「面倒が好きなんです」
「知っている」
彼は紅茶を飲み、ふっと白い息を吐いた。その息が、空にまぎれる前、ほんの一瞬だけ形を持つ。形は、すぐ消える。けれど、その形があった事実は、世界のどこかに残る。
胸のどこかで、ざわめきがまた、小さく、しかし確かに響いた。彼自身もそれに気づいている気がした。
私は湯気の向こうで、彼の横顔を見た。
魔王の胸に芽生えた得体の知れないざわめきは、たぶん、冬を連れて春へ行くための予報だ。音のない天気図。
遠くで、子どもたちの笑い声が、風に運ばれてかすかに届いた。
私たちは、それを合図に、何も言わずに二口めを飲んだ。湯気が重なり、沈黙が重なり、距離がまた――ひと匙ぶんだけ、近づいた。
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