たとえば勇者パーティを追放された少年が宿屋の未亡人達に恋するような物語

石のやっさん

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第7話 ルミナスさん

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「それでリヒトくんは今回は何日位泊るのかな? ご覧の通り空いていますから幾らでも大丈夫よ?」

今現在、この宿以外もかなり閑散としている。

一度魔族の襲撃で絶対壊せないと言われた城壁が破壊されたせいか、復興はされたが、寂れがどんどん進んでいる気がする。

此処に来る時も随分と閉まっているお店があって、以前カイト達と来た時も『寂れた雰囲気はあったが』そこから比べても更に寂れている。

「実は勇者パーティを追い出されてしまって、拠点になる場所を探して此処迄きました」

「あら、そうなの? だけど、この街前にも増して随分寂れていっているでしょう? 王都とか帝都とかの方が良かったんじゃないの?」

「いえ、この位静かでのどかな方が俺好みです…それでもし、ルミナスさんさえ良かったら宿屋じゃなくてアパート扱いで一部屋貸して貰えませんか?」

「こんな閑古鳥が鳴いている状態だから別に良いわよ…だけどちゃんとしたアパートメントじゃ無くて良いの? うちは見ての通り、建物も結構古いわよ」

「以前、泊まった時に、なんだか落ち着けたので是非お願い致します!」

「それなら構わないわ、一か月あたり銀貨4枚(約4万円)でどうかしら?」

「流石に悪いからもう少し、金貨1枚(約10万円)位払いますよ」

この宿屋の料金は1泊銅貨5枚(5千円)だ。

そう考えると金貨1枚と銀貨5枚(約15万円)取られても可笑しくない。
「そんなに頂けません。この辺りで1か月のお家賃に金貨1枚も出したら1軒屋が借りられますから、頂けませんわ」

そうなのか…

だけど銀貨4枚は余りに悪い気がする。

「それなら、朝食を1食銅貨1枚でつけて下さい…30日で銀貨3枚足して銀貨7枚で如何ですか?」

「私は構いませんが…良いのですか? なんだか悪いわ」

「いえ、ルミナスさんみたいな美人の手料理が食べられるなら、全然惜しくありません」

「あら、私みたいなおばさんにそんな…嬉しいわ、それじゃ今日の夕食はリヒトくんがきたお祝いに1食サービスしちゃうわ。ご馳走にするから楽しみにしてね」

「はい、楽しみにしています」

「うふふふっ、気合いれて美味しい物作るわね…それじゃ疲れたでしょう? どこの部屋がいいかしら? 好きな部屋で良いわよ、決まったら教えてね」

悩んだ末、俺は1階の部屋を選んだ。

理由は…

宿屋の主である、ルミナスさんの部屋が1階だから…それだけだ。

◆◆◆

此処が俺の部屋か…

旅から旅の生活だったから、なんだか感慨深いものがある。

久しぶりにベッドに横になった。

やっぱりルミナスさんは綺麗だな。

茶髪でおでこを出した髪型、切れ長たれ目のおっとりした大人の美人だ。

リダやフリージアやミルカも美少女と呼ばれていて人気もあるが、う~んジュニアアイドルみたいな感じで俺には対象外にしか見えない。

ルミナスさんは、いつもエプロンをしているが、それでも胸の大きさやスタイルの良さが解る。

昔は街一番の美人と言う噂を聞いたけど、ルミナスさんを狙っている男性が居るとは聞いた事はない。

この世界ではルミナスさん位の年齢だともうおばさん扱いで女性として見られない傾向があるようだけど…俺には関係ない、凄い美人にしか思えない。

旦那は兵士で先の勇者の時に魔族との戦いで死んだと聞いた。

だから、ルミナスさんは未亡人だ。

その時、貰った報奨金を元にこの宿屋を作ったとルミナスさんに聞いた事がある。

つい衝動的に来てしまったが…此処から先、俺はどうすれば良いんだ。







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