たとえば勇者パーティを追放された少年が宿屋の未亡人達に恋するような物語

石のやっさん

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最終話 俺は勇者でもチート持ちでも無い

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「フリージア、本当にこれで良かったのか?」

あの後、ルミナスさんとカルミーさんの暴走は止まらず。

宿屋に押し込まれてしまった。

今日だけは二部屋とって俺とフリージアで二人きりだ。

「それは、やる前にいう事だと思うけど?」

今はもう致した後だ。

若いから、そう思って避けようと先延ばししようとしたが、また泣きそうな顔になるので…もう引き返せない…と覚悟を決めた。

「そうだな…だがフリージアはカイトが…」

「それ言わないで良いわ…今ではリヒトが1番だから…私達って凄く狭い世界で生きているのが良く解ったわ…だって私にとって知り合いの男の子は2人しか居なんだから」

「確かにそうだな、俺だって本来は3人しか居ない…俺はある意味運が良かった…カイトが独り占めしなければ、恐らくはリダかミルカと結ばれる未来しかない…尤もフリージアだけは無い、そう思っていたけど…」

「そうね、複数婚に成らなくても選んで貰える自信はあったわ」

「それなら何故…」

「多分、勇者になって変わっちゃったのよ…リヒトにあのまま抱かれなかった事を凄く責められてね…自分の恋人を他の男に抱かせる様な最低な男だと解ってモヤモヤして、仕事を押し付けられて…うん見事に私のなかで急降下だわ」

「無理して無いか?」

「なんで…私の中では男の子は2人しか居ないのよ…片方が落ちれば片方が上がる…尤も最早、カイトは私の中じゃ恋愛相手じゃないわ、最低な男だわ。私にはリヒトしかもう居ないからね…」

「そうか、それなら良かった、俺も相手がフリージアで良かったよ」

ルミナスさんもカルミーさんも三人目をと譲らない。

知らない人を奴隷で買うより…顔見知りで良かったのかも知れない。

「それでおばさ…違ったわお姉さん達も妻なのよね、良く私を受け入れてくれたわね」

「二人とも子供が出来ないんだ…だから子供が出来る3人目をと言われていたんだ…」

「そう、それじゃ『避妊紋』の話は嘘なのね」

「ごめん」

「まぁ良いわ…それでまたどうして…」

話さない訳にはいかないな…

「実はな…」

俺はなんでパーティを去ったか話した。

「そうか…確かに勝てないね」

「ああっ悪いな、俺はお前達を…」

「仕方ないわ…確かに努力しなかったし、今思えば勝てる訳ないの私でも解るもの。どうしたら良いかもちゃんと書いてあったからあれで文句は言えないわ」

「そう言って貰えると助かる」

「そうね…明日からは4人でやるみたいだし…赤ちゃん作らないといけないよね」

「そうみたいだな」

「それじゃ、もう少しがんばろうか?」

「そうだな」

俺は狭い世界で生きていたから、三人目…そう言われた時に、見知らぬ人間以外なら、もう幼馴染しかいなかったんだな。

こんな関係になってなんだが、今は妹、娘みたいにしか考えられない。

だが『愛』はある。

きっと体を交えて行けば、妻として愛せるだろう。

「ほら…来て」

「ああっ」

まだ夜は長い…頑張るか。

◆◆◆

俺の体は若い…体に引っ張られるのか5回戦までしてしまった。

「おはよう」

「おはよう…」

「おはようリヒトくん」

「おはようリヒト」

これで全部が終わった。

もうきっと問題は起きないよな、いや起きないでくれ…

「それじゃ…ご飯を食べたら行くか?」

「「「うん」」」

俺は勇者でも無ければチート持ちでも無い。

だから、大きな事は何も出来ない。

国? 民衆? 俺には無理だ。

だが、この三人だけは何があっても守ってみせる。

それしか俺にはできない。

                          完


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