『俺の代わりに死んでくれないか?』 死んでくれたら復讐してやるからさぁ……

石のやっさん

文字の大きさ
5 / 31

第5話 復讐の始まり

しおりを挟む
結局、そのまま眠って朝が来た。

どうやら省吾の親父は帰ってきたようだが、俺の部屋に来もせず仕事に行ったようだ。

今は10時か……腹が減ったな。

下に降りていき、冷蔵庫を漁ろうとしたが……

「お前、なんで家にいるの?」

省吾は引き篭もりだから、俺が家に居るのはさしておかしくない。

だが、妹の洋子がいるのはおかしい。

此奴は真面目に学校に行っている……そういう情報だ。

「お兄ちゃん! ああっああーーっ」

なんだ、彼奴俺の顔を見て部屋に逃げ込んでいきやがった。

昨日のが、随分怖かったのかね。

しかし、俺が家にいるんだから中学に行った方が良いだろう。

まさか、俺が冗談半分で犯す真似したせいで男が怖くなったのか。

まぁいいや。

静かになったのならそれで良い。

おっ、インスタントラーメンがある……朝から食うもんじゃねーがこれで良いか。

◆◆◆

ネット通販は本当に便利だ。

昨日頼んだ物が今日にはもう届く。

それだけじゃない、結構こんな危ない物が売っているのかよ!

そう思うものが普通に売っている。

俺は決して腕力が強い訳じゃない。

本格的にやりあうには準備が必要だ。

それじゃ、今日はどうするか?

まぁ、今日は挨拶程度に学校に行ってもよいだろう。

遊びがてら学校に重役出勤といきますかね……


◆◆◆

しかし、省吾って随分悲惨だったんだな。

靴箱に山ほどゴミが詰められていた。

ご丁寧に靴には画鋲まで入っている。

遅刻してきたからもう靴は無いが、このゴミは弘毅の靴箱に移しておくか……

教室の場所は大体聞いているし、クラスには表札が掛かっているからどうにか解る。

机の位置もあらかじめ省吾に聞いていたから、まぁ解る筈だ。

2-B、2-Bとああっあった、此処か。

今はどうやら休み時間に入ったばかりみたいだ。

省吾の机は……一目瞭然、すぐに解った。

花瓶に花が活けた状態で置いてあり、ゴミだらけになっており、落書きだらけだった。

良くもまぁ、此処までしたもんだ。

俺が眺めていると、

「んでさぁ……ああっ泉、お前よく学校に来れたなぁ~」

「省吾、今更なにしに学校来たの?」

此奴らが弘毅と祥子か。

この二人ばかりじゃない、他の奴らもニヤニヤしてこっちを見ていやがる。

今日は只の遊びだ。

「てめーよくもやってくれたな! 半グレを使って襲いやがってよぉーー」

そう言いながら、俺は弘毅の傍まで走っていった。

邪魔をされると困るから祥子を突き飛ばし、思いっきり弘毅の鼻を横殴りに殴った。

不良の喧嘩は実は無意識のうちに急所を避けている。

結構な殴り合いの喧嘩をしたのに大事にならないのはその為だ。

だが、それは俺に言わせて貰えば遊びだ。

その上のステージ。

危ない半グレやヤクザの喧嘩は違う。

命の取りあいをするのだから当たり前だ。

鼻を横殴りに折るつもりで殴る。

当たればかなりの確率で折れる。

鼻が折れれば、格闘家でもうずくまる。

普通の人間なら、まず立ち上がれない。

「ぎゃぁぁーーっ! 痛ぇぇぇよーー、お、お、あま、こんな事して、ただです」

ああっ煩いな……

うずくまってしまえば後は楽だ。

ひたすらヤクザキック…….

「お前、ふざけんなよ! 昨日、お前に頼まれたって半グレに襲われてこのざまぁだ……今迄我慢してやってたけどよぉ~……此処までやれちゃ俺だって死ぬ気で抵抗するわ……オラオラオラォーー」

バキ、ドカッドカッドカッドカッバキ、ドカッドカッドカッドカッバキ、ドカッドカッドカッドカッ

普通はヤクザキックは顔は狙わない。

腹や背中を狙うだけでも充分戦意が削げる。

だが、俺はお構いなく、顔や頭を中心に狙う。

鼻に激痛が走り、そこから執拗に顔を狙われるとかなりのトラウマになる。

折れた鼻を両手で庇うが、その上から蹴りが飛んでくる。

庇った手が折れた鼻を押し付けこの世の物とは思えない激痛が走る。

「おえは、そんなこうと、して、いなう……やめろぉぉぉぉーー痛ぃうやめよーー」

「やめてーーっ省吾、やめてーーっ」

祥子が俺にしがみ付いてきたが、お構いなしに突き飛ばし、蹴り続ける。

「祥子、俺、お前を助けて損したよ……弘毅相手に結局股開くんだからなぁ~此奴とSEXする関係なら、早くから見捨てれば良かったよ」

「なに言っているの! 私と弘毅はつき合っているけど……そんな事してないわ!」

本当は解らない。

だが『やっているんじゃないか』そう思わせたら勝ちなんだぜ。

俺は此処で武器の一つを取り出した。

省吾が残したボイスレコーダーだ。

スイッチを入れ音声を流す。

『お前が俺に逆らうなら祥子を攫って犯すかんな~抵抗すんじゃねーよ、オラよーーっ』

大きな声がクラスに響き渡る。

「なにこれ……」

祥子が驚き顔を青くした。

「俺が、お前を弘毅たちがレイプするっていうから守ってやってたんだぜ! お前を人質に取られていたから手出しできなかったんだぜ。助けなければ俺は幾らでも抵抗が出来た。幼馴染だから……死ぬ気で守っていたのによぉ~自分から弘毅の女になって股開くんだから俺も救われないよな……オラどけよ!」

再び祥子を突き飛ばした。

恐らく、祥子と弘毅はまだそういう関係になっていない可能性もあるし、やっていたとしても日が浅いからヤリまくりではないだろう。

だが『レイプから救おうとした幼馴染を裏切り、レイプしようとしていた男の彼女になり助けてくれていた幼馴染を一緒になって虐めた』その事実から勝手に周りはそう思う筈だ。

この状況で『そういう関係になってない』なんて誰も思わない。

俺の顔の傷だって闇医者で整形した傷で半グレに襲われたものじゃない。

だが『弘毅ならやる』誰もがそう思う筈だ。

自分を大きく見せる事は諸刃の剣なんだぜ。

「私、先生呼んでくる」

クラスの知らない女がそう言いだした。

「お前、ふざけるなよ! 黙って見ておけ! お前はレイプを盾に脅す男側に立っていたんだぜ! 俺の邪魔をするなら次の標的はお前だ! 俺側に立てとは言わねーが黙ってろ、ブスっ! 俺の邪魔しねーなら今は我慢してやるかんよー」

良い心がけだ。

椅子に座った。

他の奴らも動かねーー。

「ううっ、ううっいやへろ、やめへ……」

だが、これで終わらない。

運よく家にあったオイルライター用のオイル。

「おい弘毅、目を瞑れ……瞑らなければ人生が終わるからな」

「何するの、省吾やめてよーー! やめてーーっ!」

「お前はやっぱり俺の敵なんだな! お前をレイプすると脅され虐めに耐えてきた俺より、お前をレイプすると言った男側に立つのか……」

「ううっううっ、それは、知らなかったんだもん!私そんな事知らなかったんだからぁーー!うっうっ」

泣くんじゃねーよ加害者の癖によぉーー

「過去はどうでも良い! だったら、なんで弘毅を庇うんだ!どけよ! クソ女」

バキッ

思いっきり蹴ったから祥子はそのまま少し飛んだ。

その隙に俺は弘毅の顔にオイルライターのオイルをかけて火をつけた。

「ぎゃぁぁぁぁぁーーっ」

弘毅が転げまわる。

オイルライターのオイルは実は思った程の大火傷にはならない。

目にさえ入らなければ火傷の跡は残るが大事にならない。

治療すれば時間は掛かるが治る。

「俺は今迄どんな虐めにあっても一切チクらず我慢してきた。 お前等の人生を潰せる位のネタは持っている。教師や警察にチクりやがったら、その情報を原因として言うぜ……無事に卒業したいんならこれまで通りチクるなよ」

俺は自分の机と弘毅の机を交換し座った。

「ううっううっ」

弘毅は痛さから喋れないようだ。

「馬鹿だなぁ~祥子とつき合ったら俺への人質にならんだろうがっ! それで弘毅ぃぃぃチクんねーよな」

「ううっ、ああっ......」

まぁチクられても困まんねーけどな。

祥子はショックだったのかそのままフラフラと教室を出ていった。

弘毅は、そのまま痛さでうずくまっている。

本当に面倒くさいな。

「今日の所はこれで帰る……もし誰かにチクったら覚えておけよ」

それだけ言い、俺は教室を後にした。

そう言えば、弘毅には沢山の取り巻きが居た筈だが、今日は居ないな、どうしたんだ?

















しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

投稿インセンティブで月額23万円を稼いだ方法。

克全
エッセイ・ノンフィクション
「カクヨム」にも投稿しています。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

大好きな幼なじみが超イケメンの彼女になったので諦めたって話

家紋武範
青春
大好きな幼なじみの奈都(なつ)。 高校に入ったら告白してラブラブカップルになる予定だったのに、超イケメンのサッカー部の柊斗(シュート)の彼女になっちまった。 全く勝ち目がないこの恋。 潔く諦めることにした。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

二重のカーテン (スカートの下の黒い意志)

MisakiNonagase
青春
洗濯物の隙間に隠したのは、母としての祈りと、娘のプライド。 かつて、女子高生という生き物はもっと無防備で、自由だった。 44歳の主婦、愛子が朝のベランダで手にするのは、娘たちが毎日履き替える漆黒のオーバーパンツ、通称「黒パン」。それは、令和を生きる娘たちが自らの尊厳を守るために身に着ける、鉄壁の「鎧」だった。 小学校時代のママ友たちとのランチ会。そこで語られるのは、ブルセラショップに下着を売っていた奔放な50代、無防備なまま凛と歩くしかなかった40代、そして「見せないこと」に命を懸ける10代の、あまりに深い断絶。さらには、階段で石像のように固まる父、生徒の背後に立たないよう神経を削る教師……。 一枚の黒い布を通して浮き彫りになる、現代社会の歪さと、その根底にある不器用なまでの「優しさ」。 ベランダに干された黒いカーテンの向こう側に、あなたは何を見ますか?

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

昔義妹だった女の子が通い妻になって矯正してくる件

マサタカ
青春
 俺には昔、義妹がいた。仲が良くて、目に入れても痛くないくらいのかわいい女の子だった。 あれから数年経って大学生になった俺は友人・先輩と楽しく過ごし、それなりに充実した日々を送ってる。   そんなある日、偶然元義妹と再会してしまう。 「久しぶりですね、兄さん」 義妹は見た目や性格、何より俺への態度。全てが変わってしまっていた。そして、俺の生活が爛れてるって言って押しかけて来るようになってしまい・・・・・・。  ただでさえ再会したことと変わってしまったこと、そして過去にあったことで接し方に困っているのに成長した元義妹にドギマギさせられてるのに。 「矯正します」 「それがなにか関係あります? 今のあなたと」  冷たい視線は俺の過去を思い出させて、罪悪感を募らせていく。それでも、義妹とまた会えて嬉しくて。    今の俺たちの関係って義兄弟? それとも元家族? 赤の他人? ノベルアッププラスでも公開。

春から一緒に暮らすことになったいとこたちは露出癖があるせいで僕に色々と見せてくる

釧路太郎
キャラ文芸
僕には露出狂のいとこが三人いる。 他の人にはわからないように僕だけに下着をチラ見せしてくるのだが、他の人はその秘密を誰も知らない。 そんな三人のいとこたちとの共同生活が始まるのだが、僕は何事もなく生活していくことが出来るのか。 三姉妹の長女前田沙緒莉は大学一年生。次女の前田陽香は高校一年生。三女の前田真弓は中学一年生。 新生活に向けたスタートは始まったばかりなのだ。   この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルアッププラス」にも投稿しています。

処理中です...