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第2話 【過去】召喚

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その日もいつものように教室で寝ていた。

昨日は遅くまで小説を読んでいたせいで熟睡していたようだ。

だがこの日はいつもと違っていた。

「理人、起きろ」

「理人くんで最後だから早く女神様の所にいって」

「えっ女神様? 何が...」

「理人が寝ているときに異世界の召喚で呼ばれたんだ、そして今は異世界に行く前に女神様が異世界で生きる為のジョブとスキルを授けてくれている最中なんだ」

「冗談は...」

俺は周りを見渡した。 白くて何もない空間のようだ。

嘘ではない、俺をだますためにこんな大掛かりな事はしないだろう。

「それじゃ、先に行くぞ、お前もジョブとスキルを貰ったら来いよ」

「ああっ」

そういうと彼らは走っていってしまった。

どうやら、ジョブとスキルを貰った者から先に転移していくみたいだ。

俺は、女神様らしい女性のいる列に並んだ。

心が弾んだ。

俺はライトノベルが好きだ。

昨日読んでいた小説もなんならライトノベルだ。

異世界での活躍を夢見て心が躍った。

次々に同級生がジョブとスキルを貰っていく中、いよいよ最後の俺の番がきた。

他の生徒には手をかざして「異世界に行っても頑張るのですよ」と声を掛け、すぐに送り出していたのに…何故だか説明をしだした。

「あっさっき寝ていた子だよね? ほかの子が「アイツ疲れているから寝かせておいてあげて」というから寝かせて置いたんだけど、事情は解らないよね?」

「はい」

「簡単に言うと、異世界ブリエールで魔王が現れ困っている、そしてブリエールの1つの国の王が異世界召喚をして君たちを呼ぼうとした...ここまでは解る?」

「何となく小説とかで読んだ話に似ています」

「うん、同じような小説が最近はあるよね! まさにそれ! それでね私は女神イシュタスって言うんだけど、そのまま行ってもただ死ぬだけだから、向こうで戦ったり、暮らせるようにジョブとスキルをあげているのよ」

「はい、同級生からさっき聞きました」

「話が早くて助かるわ それじゃこれが君のジョブとスキルです『異世界に行っても心を強く持ち頑張るのですよ』」

どうやら、取り越し苦労だったみたいだ。

寝ていた俺の為に、説明を再度してくれただけの様だ。

ジョブやスキルが無いとか君にはあげられない。

そんな事はなかった。

貰ったジョブやスキルは此処では解らないようだ。

「女神様、俺頑張ります」

「…頑張ってね」

女神様に見送られ、俺は異世界へと旅立った。

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