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なりゆきでデート!
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お風呂から出て、一郎を見た。
なんでか解らないけど、凄く魅力的に見える。
食事も品数は少ないけど、凄く手が込んだ物なのが解る。
「これ一郎が作ったの? 凄いわね...」
思わず口から出てしまう程、美味しそうに見える。
「実はそうでも無いんだ...何とタイムセールで圧力鍋が2980円だったんだ、だからこのビーフシチューが何と40分で出来ちゃうんだ」
凄く嬉しそうに話すわね..だから料理の話を少し続けてみた。
「その割には凄く美味しそうだけど、何で?」
「それは隠し味に少しワイン入れたから..そんな事より冷める前に食べて、食べて」
「頂きます..」
この子がこんな楽しそうな顔で私に話しかけて来ることってあったかしら? 無いわね。
「どうかな?」
「凄く美味しいわよ! ビーフシチューってワインに凄く合うわね、それにこのサラダも凄く良いわね...」
この料理は...私の事を考え、私の為に作った料理だわ。
「良かった、口に合わなかったらどうしようかと思ったよ」
「どうかしたの? この間から急に変わった気がするんだけど...どうかしたの?」
絶対に可笑しい、これは夢なのかしら...だってどう考えても此処にいるのは理想の息子..いや下手したら理想の男性なんだから...
《もしかして、俺になる前の此奴は親不孝者だったのかな?》
「いや、俺って今迄、茜さんに対して酷い事していたのかな、と思ってさ...」
「どういう事なのかしら?」
「いや、親父が亡くなってから、茜さんが働いて養ってくれるのに..家事迄全部やらせて、最低だなって思ってさ..」
「そうなんだ...そんな事考えていたのね..だけど、それだけ?」
絶対にそれだけじゃないわ..何がと言われれば解らないけど、私の直感がそれだけじゃない、そう思わせる。
《本当の事は言えないしな》
「恥ずかしいから、余り言いたくないけど、茜さんって理想の女性だなって!」
「あらっそれは母さんが理想の女性って事かしら?」
そうかー、そう来たか、不味いわねこれは..顔が赤くなってしまう..こんな気持ちになるのは久しぶりだわね!
「綺麗だし、優しいし、母親って事を除けば、正にドストライク、そう思うよ!」
「あーあー、そう? 私が理想の女性ね、嘘でも嬉しいわ、ありがとね...でも一郎から見たらおばさんじゃないの? 前は随分おばさん扱いされていたと思うけどな?」
「嘘じゃないよ..髪は黒くて艶々しているし、スタイルも良いし、顔は小顔だし、ベビーファイスだから正直女子大生位にしか見えない、どう考えても美人だと思う...決しておばさんじゃないよ...前はまだその魅力に気が付かなかっただけだよ」
《というか...前は俺じゃない何かだしな..》
「そう、そんなに母さんが魅力的に思えるんだ...だったら今週の土曜日にでもデートしてみる?」
私と出かけるのは恥ずかしいから嫌だって散々言っていたんだから、流石にデートは出来ないでしょう?
流石にボロが出るわね、何の悪戯か解らないけど、34歳の私に高校生の一郎が恋する訳ないわ、ほら困りだした。
「本当にデートしてくれるんだ!ありがとう茜さん! 楽しみだな、それでデートコースは俺が考えた方が良い? それとも茜さんが考えるの?」
「あーあー、えーと、解かったわ...私も考えるけど、まだ日にちがあるから一郎も考えて...」
まさか、本当にデートする事になるなんて思わなかった...まさか一郎は母親の私が本当に好きだって言うのかしら?
ないない..あり得ないわ..まぁデートしてみれば解るわね。
「解かった、幾つか案を考えてみるよ!」
「そう、あのさぁ..本気?」
「何の事か解らないけど、デートは凄く楽しみだよ!」
「そう、ならいいんだけど..」
久々のデート..楽しみだわ..まぁ相手は息子なんだけど...
なんでか解らないけど、凄く魅力的に見える。
食事も品数は少ないけど、凄く手が込んだ物なのが解る。
「これ一郎が作ったの? 凄いわね...」
思わず口から出てしまう程、美味しそうに見える。
「実はそうでも無いんだ...何とタイムセールで圧力鍋が2980円だったんだ、だからこのビーフシチューが何と40分で出来ちゃうんだ」
凄く嬉しそうに話すわね..だから料理の話を少し続けてみた。
「その割には凄く美味しそうだけど、何で?」
「それは隠し味に少しワイン入れたから..そんな事より冷める前に食べて、食べて」
「頂きます..」
この子がこんな楽しそうな顔で私に話しかけて来ることってあったかしら? 無いわね。
「どうかな?」
「凄く美味しいわよ! ビーフシチューってワインに凄く合うわね、それにこのサラダも凄く良いわね...」
この料理は...私の事を考え、私の為に作った料理だわ。
「良かった、口に合わなかったらどうしようかと思ったよ」
「どうかしたの? この間から急に変わった気がするんだけど...どうかしたの?」
絶対に可笑しい、これは夢なのかしら...だってどう考えても此処にいるのは理想の息子..いや下手したら理想の男性なんだから...
《もしかして、俺になる前の此奴は親不孝者だったのかな?》
「いや、俺って今迄、茜さんに対して酷い事していたのかな、と思ってさ...」
「どういう事なのかしら?」
「いや、親父が亡くなってから、茜さんが働いて養ってくれるのに..家事迄全部やらせて、最低だなって思ってさ..」
「そうなんだ...そんな事考えていたのね..だけど、それだけ?」
絶対にそれだけじゃないわ..何がと言われれば解らないけど、私の直感がそれだけじゃない、そう思わせる。
《本当の事は言えないしな》
「恥ずかしいから、余り言いたくないけど、茜さんって理想の女性だなって!」
「あらっそれは母さんが理想の女性って事かしら?」
そうかー、そう来たか、不味いわねこれは..顔が赤くなってしまう..こんな気持ちになるのは久しぶりだわね!
「綺麗だし、優しいし、母親って事を除けば、正にドストライク、そう思うよ!」
「あーあー、そう? 私が理想の女性ね、嘘でも嬉しいわ、ありがとね...でも一郎から見たらおばさんじゃないの? 前は随分おばさん扱いされていたと思うけどな?」
「嘘じゃないよ..髪は黒くて艶々しているし、スタイルも良いし、顔は小顔だし、ベビーファイスだから正直女子大生位にしか見えない、どう考えても美人だと思う...決しておばさんじゃないよ...前はまだその魅力に気が付かなかっただけだよ」
《というか...前は俺じゃない何かだしな..》
「そう、そんなに母さんが魅力的に思えるんだ...だったら今週の土曜日にでもデートしてみる?」
私と出かけるのは恥ずかしいから嫌だって散々言っていたんだから、流石にデートは出来ないでしょう?
流石にボロが出るわね、何の悪戯か解らないけど、34歳の私に高校生の一郎が恋する訳ないわ、ほら困りだした。
「本当にデートしてくれるんだ!ありがとう茜さん! 楽しみだな、それでデートコースは俺が考えた方が良い? それとも茜さんが考えるの?」
「あーあー、えーと、解かったわ...私も考えるけど、まだ日にちがあるから一郎も考えて...」
まさか、本当にデートする事になるなんて思わなかった...まさか一郎は母親の私が本当に好きだって言うのかしら?
ないない..あり得ないわ..まぁデートしてみれば解るわね。
「解かった、幾つか案を考えてみるよ!」
「そう、あのさぁ..本気?」
「何の事か解らないけど、デートは凄く楽しみだよ!」
「そう、ならいいんだけど..」
久々のデート..楽しみだわ..まぁ相手は息子なんだけど...
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