上 下
1 / 12

1

しおりを挟む
「ここまでの悪事を働いた、アリア・ウインター公爵令嬢との婚約は破棄し、アリアを国外追放とする。」

ここは、裁判所、今日は沢山の方が見に来てくれてますね。
まぁ、私が敢えて呼んだ方もおられますが…。

そこはさておき、私はしっかりと返答をしなければなりませんね。

「悪事とは何か良く分かりませんが、婚約破棄と国外追放承りました。ただ、確か…もし罪人だったとしても、その者達に発言権はありましたよね?」

裁判長は、不思議な顔をしながら、こちらを見ています。
確かに、罰を受け入れると言いつつ、言いたいことがあるとか…。
おかしなことですよね…。

いえ、私はこんな腐った国いつ捨ててもいいんですが、彼らには言いたいことがあるんです。

なので、私と言うより、彼らの発言の場になります。

静かだった裁判所が、数分もしない間に、ここ怒号が飛び交う場になりました。

まぁ、仕方がない事ですよね。

貴方達が犯した罪で、亡くなった方の意見ですもの。

心して聞きなさいな。
しおりを挟む

処理中です...