【番外編更新中】生まれた時から「お前が悪い」と家族から虐待されていた少女は聖女でした。【強火ざまぁ】

ラララキヲ

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18>>カリーナの終わり・1

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 カリーナは大聖堂から王城に連れて来られてからずっと、椅子に座って下を向いた顔を両手のひらで覆っていた。時折鼻をすすって肩を揺らす。

「どうして……」

 そう呟く声が部屋の壁際に待機しているメイドや騎士の耳に届いていたが、既に城に居た全ての者にも大聖堂で起こったことの話が耳に入っている。カリーナが同情を引こうとしてももう誰も引っかからなかった。

 ──エーあれが悪いのに! エーあれが全ての元凶なのに! エーあれの所為でわたくしの人生は壊されたのに!! 末娘あれが女として生まれたからいけないのに!! なのに! なのにっ!?!
 エーあれが聖女な訳ないわ!!!
 家族わたくしたちはこんなにも不幸になったのに!!!!──

 カリーナは腸が煮えくり返る怒りを隠して悲しみに暮れる悲劇の母親の姿を皆に見せた。
 実際カリーナは自分が一番『可哀想』だと思っている。
 世界で一番『可哀想な母親』なのだから皆がカリーナに同情して優しくして、エーを非難すべきだと本気で思っている。
 だってエーが男児として生まれてきていれば全てが上手く行っていたのだから。女児のままでも、カリーナから産む機能を奪わなければ、カリーナは次は必ず男児を産んで、幸せな家族になれたのに。
 エーが女児として産まれてきたから。
 エーが産まれてきたから。
 エーが産まれなければ。

 カリーナは幸せでいられたのに。

 カリーナの幸せを、
 母親の幸せを、
 壊して生まれてきたエーが悪い。

 酷いのはエーなのに……っ!!

 カリーナは悲しくて悔しくて悲しくて悲しくて震えた。

 だがそんなカリーナの考えに賛同する人など居ない。
 
 静かに部屋に入ってきたアシュフォードにカリーナは気づいていたが姿勢を変えなかった。
 カリーナの側まで来たアシュフォードが冷ややかな目でカリーナを見下ろして居たが、カリーナが自分からは動かないと判断すると立ったままでカリーナに言葉を掛けた。

「ビャクロー侯爵夫人。
 遅くなって済まないね。
 話をしよう」

 そのアシュフォードの声にあからさまに体を揺らしたカリーナは、涙に濡れた顔を上げてアシュフォードを見た。
 子供を三人生んでいるとは思えない程に若さと美しさを見せるカリーナは──勿論、お金の賜である──自分の外見を良く理解している。だから“女の武器”を最大限に使って男の同情を引こうとしていた。
 だが、そんなものに引っ掛かるような者は王城内には居ない。居られない、と言った方がいい。
 アシュフォードは冷え切った視線を変えることなくカリーナと目を合わせた。
 カリーナは椅子から立ち上がろうとして、足に力が入らずに蹌踉よろめき、床に手を突いた。その姿勢のまま、カリーナは悲しげにアシュフォードを見上げ、そして礼をするように頭を下げた。
 男への媚の売り方を良く知っている……──アシュフォードや執事たち、その場に居た全員が同じことを思った。
 そんな風に思われているとは考えもせずにカリーナはその姿勢のままで口を開く。

「……殿下……、
 わたくしの娘たちは……、夫はどうしているのでしょうか?」

 家族を心配して泣く母親。
 その姿が『本当に家族の為』であれば良いが、とアシュフォードは思った。

「今は別の部屋に居るが……、
 貴女が今言った“娘たち”の中にエーエリス嬢は入っているのかな?」

 その質問にカリーナはポロリと一粒の涙を零した。

「勿論です……っ! わたくしを……、家族を引き裂いた子だとしても、あの子も大切なわたくしの産んだ子供ですもの……」

「大切な……ねぇ…………」

「なにか……っ、何か思い違いがあったのですわ……っ! あの子が母親わたくしに対してあんなことを言う筈がありませんもの……っ!!」

 カリーナはそう言って苦しむ様に顔を歪ませると両手で顔を覆って体を震わせた。
 カリーナが言ったのはエーが最後に演壇えんだんの上で言った言葉のことだった。

『おかあさま。
 おかあさまをフコウにするためにうまれてきたわたしをどうぞバッシテください。
 (お母様を不幸にする為に生まれてきた私をどうぞ罰して下さい)
 おかあさまのカナシミはわたしのせいです。
 (お母様の悲しみは私の所為です)
 おかあさまをクルしめているのはわたしです。
 (お母様を苦しめているのは私です)
 おかあさまはなにひとつワルくありません。
 (お母様は何一つ悪くありません)
 わたしがワルイのです。わたしはアクマのコです。わたしがゲンインなのです。
 (私が悪いのです。私は悪魔の子です。私が原因なのです)
 おかあさまゴメンナサイ。
 (お母様ごめんなさい)
 おかあさまのためにどうぞわたしをバッシテください。
 (お母様の為にどうぞ私を罰して下さい)』


「……っ! もしや?! もしやあの子の乳母があんな言葉を吹き込んだのかも?!
 あの子の乳母は夫が三人目の女にお金は掛けられないと、貧民街から連れてきた女性でした! わたくしは娘の子育てからは引き離されておりましたので! 母乳で張る胸をただただ抱えて……っ、遠くから子供の健やかな成長を願っていることしか許されなかったのです……っ

 わたくしを……、家族を不幸にしたのはエーあの子ですが……、
 子を愛せない母親など、居る筈もございませんわっ!!」

 顔を上げ、アシュフォードを見たカリーナはその目に想いを込めて訴える。
 それしかカリーナには道が無いから。

 全ては貧民街の下賤な女乳母の所為だ。
 不幸の元凶である三女のことを憎んではいても、我が子を愛している。母親だから。

 カリーナの目はそう訴えていた。

 カリーナがもっと“本人が演じる”ように、『か弱い母親』であれば、『夫の指示には逆らえなかった』という主張も少しは信じてもらえたかもしれないが、大聖堂のあんなに人がたくさん居た中で、王太子に対してあんな態度を取れた女を、誰も『か弱い』とは思わない。

「安心して良い。
 ちゃんと乳母たちにも、全員から話を聞くつもりだ」

 アシュフォードの言葉にカリーナは少しだけ肩を揺らした。

「……話を聞いても意味はないでしょう……」

 震える声でカリーナは言う。

「どうしてだ?」

 聞き返したアシュフォードにカリーナは胸の前で手を組んで祈るようにアシュフォードを見上げた。

「……っ、相手は貧民街の人間ですわっ!? 貴族を恨んでいるあの者たちがまともに答えるはずがありませんもの!! きっとわたくしをおとしめる為に嘘を吐くに決まってます!!」

「貴女をおとしめる為に王族にまで嘘を吐くと?」

「……っ、そ、そうですわ! だって相手は貧民街に住む下賤げせんな者ですもの! 元々無いに等しい命! 貴族を恨んで何をするか分かったものではありませんわ!!」

 カリーナの言葉に騎士やメイドたちが眉間にシワを寄せた。なんてことを言うのだ、と皆が思った。だがアシュフォードがその思いを顔に出さないので、アシュフォードしか見ていないカリーナは気付かない。
 アシュフォードは変わらない表情と声でカリーナと会話する。

「そんな者を貴女たちは娘の乳母にしたのか」

 そう言われてカリーナは一瞬息を呑んだ。
 しかし直ぐに悲しい顔をしてアシュフォードを必死に見上げる。

「……っ、わたくしではありませんわっ!! 夫が勝手にやったこと!! 貴族の女が当主には逆らえないことを、皆様もよくご存知でしょう!?」

 そう言ってカリーナはアシュフォードの後ろや部屋の壁際に立っている使用人や騎士たちに訴えた。
 当主の命令には逆らえなかった、のだと。
 しかしカリーナが望む視線は一つも返っては来なかった。

「……逆らえず、引き離され、勝手に嘘を教えられて。
 貴女の主張は分かった。

 だがどうしても理解できないことがある。
 貴女は子供を愛していると言いながら、不幸の原因はエリス嬢だと言う。
 私には『不幸の原因を愛している』ということが理解できないのだが、説明してくれないか?」

「っ……!」

 アシュフォードの言葉にカリーナは息が詰まる。
 説明しろと言われてできるものではない。だってカリーナは三女のことは愛していないのだから。逆に憎んでいる。だがそれを、言える訳が無い。

「…………、子、を、愛さない母親はいませんわ……
 我が子だというだけで、愛しているのです……
 その子の所為で、どれだけ……っ、どれだけ自分が苦しめられようとも……
 お腹を痛めて産んだ子ですもの、……愛しているに決まっているではないですか……っ」

「では何故その子が聖女であることを祝福してはやらないのだ」

「っ!? ……それは…………」

「貴女は私に『不幸の元凶が聖女な訳がない』と言ったな。
 だが聖女の花樹かじゅは2度開き、彼女が聖女だということを示した。
 まさかまだ認めないなどとは言わないだろう?」

「それは……っ、…………」

 カリーナは悔しげに唇を噛み締めた。床にしゃがみ込み、顔を下に向けたカリーナの表情は誰にも見えない。だが、“言い淀んだ”ことが駄目だった。その“間”はカリーナがまだ認めていないことを肯定しているのと同意と言っているようなものだ。
 この国で、『娘が聖女だったことを喜ばない親』は居ない。昔には、邪険にしていた娘が聖女だったと分かった途端に娘に擦り寄り聖女から絶縁された親もいたくらいだ。それ程に聖女と認められることは名誉なことなのだ。

 答えないカリーナをアシュフォードを始め、部屋に居る全員が見つめる。
 この“母親”は、何と答えるのか全員が待った。
 その、『答えなければいけない空気』に、カリーナは耐えられず、泣いた。

「っ!! だ、だって、あの子の所為なのですっ!! わたくしだって男児を生めましたわっ!! あの子が、あの子がわたくしから機会を奪わなければ!! 後継者はわたくしがちゃんと生みましたのにっ!! あの子がわたくしから機会を奪ったのですっ!!
 わたくしから男児を奪ったのです!!
 そんな子が聖女なんてっ!?!
 おかしいじゃないですか!?!
 あの子が聖女なら、何故わたくしは不幸なのです?! 何故わたくしはあの子にこんなにも苦しめられなければいけないのですか!? わたくしが何をしたと言うの?! 何故あの子はわたくしから次期侯爵家当主を産む機会を奪ったの?! 何故?!?
 あの子がっ、あの子が生まれたからっ!! あの子が悪いのです!!!
 それなのにっ?! それなのにあの子が聖女など?!!! 
 認められる訳がありませんわっ!!!」

 少女のように叫んだカリーナは人目もはばからずに声を上げて泣いた。床にうずくまってわんわんと泣くカリーナに同情する視線が……そそがれることはなかった。

 カリーナの言い分を理解し、同調できる者はここには居ない。

「そうか。貴女の言い分は分かった」

 アシュフォードの声にカリーナは期待を浮かべた顔を上げた。
 しかしその顔は直ぐに曇る。

「アシュフォード殿下……っ!」

「夫人を貴族牢へ」

「?! な、何故ですか?! わたくしはっ!?!」

「カリーナ夫人」

「っ!!」

 アシュフォードの声にカリーナは息を呑む。優しさの欠片も含まないその声にカリーナの本能が怯える。そして改めて合わせたアシュフォードの目にゾッとする程の恐怖を感じた。
 アシュフォードは静かに言う。

「私は、“自分の意志で母親を選び、その子宮に入った”、なんてことは理解できないし、“その子供が、母親やその家族を不幸にする為この世に生を受けた”、なんてことも理解できないんだよ。
 貴女は、そんなことが可能だと思うのか?」

「……っ!! そ、それは……っ!!」

「きっと説明されても理解できないだろうな。
 連れて行け」

「「はっ!」」

 アシュフォードの指示で騎士が二人、カリーナの両側から彼女の腕を取って立たせた。それにあらがちからなどないカリーナはされるがままに立たされる。

「まっ?! お待ちになって! アシュフォード殿下!!!
 わたくしの話を……っ!!」

 必死に抵抗してアシュフォードにすがろうとするカリーナを、アシュフォードはどこまでも冷ややかに見つめた。

「そうだな。
 貴女が『どうやって生まれる前の赤子が、、その母親の腹に入ったのか』を反論の余地もない程に完璧に説明できたのなら。
 貴女の話を改めて聞こう」

「そ……っ?!」

「貴族牢でゆっくりと考えるが良い」

 アシュフォードの言葉に絶句したカリーナはまともな反論もできずに、その後は騎士に引きずられるように連れて行かれた。

 そもそもアシュフォードはランドルの時と同じように、カリーナの釈明を聞きに来た訳ではない。
 末娘エーへの愛情を確かめる為に話を聞きたかったのだ。
 まさかここまで酷いとはアシュフォードも思わなかった。

「赤子が元凶ねぇ…………」

 そう呆れながらに独り言ちたアシュフォードの声を拾って後ろに居た執事の一人がアシュフォードに声を掛ける。

「……そういう考えのでしょうか?」

 その言葉にアシュフォードは少し考えてから、

「聞いたこともないな……」

そう答えた。
 しかし可能性としてはあり得ると思ったアシュフォードはビャクロー侯爵家を調べさせるついでにそれも調べさせた。
 しかしそんな宗教の存在は一切無く。カリーナだけの“考え方”なのだと思われた。


 貴族牢に入れられたカリーナは泣くばかりでアシュフォードに言われたことを説明しようとする態度も見せなかった。

 本当はカリーナだって気付いている。
 侯爵家の財力ならカリーナの身体を正常に戻せるポーションが買えただろうことに。
 でもランドルはそれをしなかった。買えないと言った。買えば侯爵家が潰れると言った。……そして愛人を作った。
 カリーナだって本当は気付いていたのだ。『カリーナが子供を産めなくなったからランドルが愛人を作った』のではなく、『ランドルが、3人の子供を産んだ女より、若い愛人を作りたいから、大金を払うのを嫌がった』のだと。
 だけどそれを。それを……
 それを認めるなんてできる訳がなかった。
 そんなカリーナを馬鹿にし、侮辱したその考えを、カリーナが認められる訳がなかった。
 カリーナのプライドがそれをなかった。
 そもそもエーカリーナの身体を産まれなければ良かったのだ。
 エーが産まれた所為でカリーナが次を作れなくなったから駄目なのだ。エーが男児で生まれなかったから駄目なのだ。
 エーが全ての元凶なのだ……

 アレが悪い。アレの所為。アレが生まれたから。

 そう言って泣くカリーナは自分が同情より第三者の怒りを買っていることに全く気づくことはなかった。
 カリーナの牢の警備を担当していた騎士の一人は「騎士を辞めたくなりそうになる!」と怒りで震える拳を抑えながら移動を願い出ていた。それ程にカリーナの考え方はこの国では異常だった。
 エーが聖女だからとかいう話ではもう無くなっていた。

 カリーナはランドルと同じ、罪人に落ちたと発表された。人々は二人がどこかの強制労働送りになったのだろうと勝手に想像した。
 生きる価値などないだろ! と怒る者と、生きて償わせろ! と怒る者とが騒ぎはしたが、それ以上の情報が流れることはなかった。

 カリーナは、死にたいと願うことしか許されない場所で、罰を受ける。
        
       
       
       
         
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