TRPGって何ですか? お爺ぃは、即興劇が好きです。

Ittoh

文字の大きさ
21 / 24
歴史記述「宵闇史」

宵闇史08 世界の闇を担うモノ

しおりを挟む
  日ノ本では、忍者の例を見るまでも無く、影を担うモノが存在し、八瀬童子のように、鬼の子孫でありながら、主上おかみの輿を担ぐモノもいた。あやかしひとならざるものを使役するのは、役行者や安倍晴明に限ったことではなく、式神という形で、かなり広く行われていたようである。

 「あやかしひとならざるもの」が、人外の存在であり、日ノ本では人としては扱われていない。八瀬童子のように、あやかしひとならざるものの血を引くことで、あやかしひとならざるものの技術を伝える村人がいることになる。





<<<<<>>>>>
 日ノ本の「あやかしひとならざるもの」は、妖怪や魑魅魍魎だけでなく、人であることを捨てたモノを含んでいる。
<<<<<>>>>>





 人が化生すれば、もののけとなり、魑魅魍魎となることができる。魑魅魍魎が世代を重ねれば、化生と本生が逆転し、あやかしひとならざるものとなる。仏教で即身成仏もまた、化生の形であるとすれば、肉体を捨てて魂の生を得ることとなる。

 ヴィンランドでは、人が化生する形であり、本性は人となる。化生は、人が想像する形であり、姿形は好きに変化することが可能であり、見た目とは自由に選べるモノとなる。化生の形は、定まれば変化することは無く、親子代々伝承されると、化生の形そのものが安定するようになって、新たな部族として確立される。さらに世代を重ねると、化生と本性が逆転するようになり、日ノ本のあやかしひとならざるものと同様な部族となる。

 化生するのは、人に限ったことではなく、天然自然にあるモノもまた、化生することがある。石や大樹が化生して、人の姿をとれば、神々として扱われるが、存在としてはあやかしひとならざるものと変わるわけではない。神の力は、信じる者の力であり、信じるモノの気が、そのまま神の力となる。対象のモノが壊れれば、化生を維持できず、死に至る。石が人に化生すれば、神々と呼ばれるが、石を壊せば、化生を維持できなくなり死に至る。

 生き物が化生すれば、どのような形となるかは、化生する側の選び方となる。

 かつて生きていたモノ達が化生して、人の姿形をとることができるようになり、人と交わることも可能となる。竜やミヅチは、海に棲む生き物が、化生して人の姿形をとって、人と交わり継承した部族である。神と扱われたミヅチが、内親王を妻に迎える例もあり、斎宮院の在り方は、神々ひとならざるものを婿とすることにある。神々ひとならざるものを婿とすることで、処女懐胎伝説を伝承し、子を為してはならないということではない。

 結果として日ノ本では、女帝の配偶となる相手は、神々ひとならざるものとなり、斎宮院の在り方が確立されていくこととなる。伊勢斎宮は、蚩尤雌雄あやかしひとならざるものである貉が務め、「祀ろわぬモノ」を退治する力となる。

 本性を隠すは、豊玉姫の伝承であり、八尋和邇であったと伝えられる。鰐は、縄文期に日ノ本に居た生き物であり、鰐は海を泳いで渡れることから、島伝いに日ノ本に棲まう鰐達が居たというのは事実である。

 数千年という時を経れば、本性と化生のどちらが元であったかは、わからなくなっているあやかしひとならざるものも増えている。

 人を母とすれば人、あやかしひとならざるものを母とすればあやかしひとならざるものと定められても、世代がかさなれば、追いかけることも難しくなる。





<<<<<>>>>
 あやかしひとならざるものは、人になりたいと願うのか。
<<<<<>>>>





 「はやく人間になりたい」というのは、あやかしひとならざるものの立場が、人に使役されるモノということにあります。

 日ノ本で、あやかしひとならざるものが、人と同じ扱いとされたのは、弘安6年1283年に「一天万乗の大君が下、祀ろうモノは皆、大御宝《おおみたから》なり」の綸旨が下されて以降のこととなる。

 あやかしひとならざるものは、神社の眷属しんしなので、神々仕えるモノとなります。あやかしひとならざるものは、人を害すれば退治の対象となり、人はあやかしひとならざるものを害すると、神罰を受ける対象となる。眷属しんしの立場を持たないあやかしひとならざるものは、魔物として退治されるか、人に使役される式神しきがみとして生きるモノとなります。

 グラン・イスパーニャは、虐殺と疫病で人口が減少し、インフラが壊滅したことで、瘴気の溢れる「魔樹海Infierno verde」と呼ばれる魔界が広がったのである。魔物が出没し、黄金を求めるコンキスタドールは、「魔樹海Infierno verde」に挑む者冒険者を意味するようになったのである。

 竜胆衆には、「魔が祓い《Maga-Harai》」の技術があり、魔物退治に向かうモノを「神祓官かみつかさ」と呼んでいた。「神祓官かみつかさ」の多くは、「墳丘《マウンド》」を拠点に活動していたのである。

 15世紀のイスパニアやポルトガルとの抗争から、ノルマン=デーン連合王国の干渉もあって、各部族から代表が集まる「友邦の家《Casa de campo de un amigo》」をミルウォーキーに築き、独立国家として「イロコイ連邦」を形成することで、ノルマン=デーン連合王国から独立を1578年に宣言した。

 天正6年1578年には、あやかしひとならざるもの達が、イロコイ連邦で、人として扱われるようになったのである。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します

白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。 あなたは【真実の愛】を信じますか? そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。 だって・・・そうでしょ? ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!? それだけではない。 何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!! 私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。 それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。 しかも! ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!! マジかーーーっ!!! 前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!! 思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。 世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

追放された味噌カス第7王子の異種族たちと,のんびり辺境地開発

ハーフのクロエ
ファンタジー
 アテナ王国の末っ子の第7王子に産まれたルーファスは魔力が0で無能者と言われ、大陸の妖精族や亜人やモンスターの多い大陸から離れた無人島に追放される。だが前世は万能スキル持ちで魔王を倒し英雄と呼ばれていたのを隠し生まれ変わってスローライフを送る為に無能者を装っていたのだ。そんなルーファスはスローライフを送るつもりが、無人島には人間族以外の種族の独自に進化した先住民がおり、周りの人たちが勝手に動いて気が付けば豊かで平和な強国を起こしていく物語です。

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

「お前を愛する事はない」を信じたので

あんど もあ
ファンタジー
「お前を愛することは無い。お前も私を愛するな。私からの愛を求めるな」 お互いの利益のために三年間の契約結婚をしたアヴェリンとロデリック。楽しく三年を過ごしたアヴェリンは屋敷を出ていこうとするのだが……。

十六歳の妹の誕生日、私はこの世を去る。

あいみ
恋愛
碌に手入れもされていない赤毛の伯爵令嬢、スカーレット。 宝石のように澄んだ青い髪をした伯爵令嬢、ルビア。 対極のような二人は姉妹。母親の違う。 お世辞にも美しいと言えない前妻の子供であるスカーレットは誰からも愛されない。 そばかすだらけで、笑顔が苦手な醜い姉。 天使のように愛らしく、誰からも好かれる可愛い妹。 生まれつき体の弱いルビアは長くは生きられないと宣告されていた。 両親の必死に看病や、“婚約者の献身的なサポート”のおかげで、日常生活が送れるようになるまで回復した。 だが……。運命とは残酷である。 ルビアの元に死神から知らせが届く。 十六歳の誕生日、ルビアの魂は天に還る、と。 美しい愛しているルビア。 失いたくない。殺されてなるものか。 それぞれのルビアを大切に思う想いが、一つの選択をさせた。 生まれてくる価値のなかった、醜いスカーレットを代わりに殺そう、と。 これは彼女が死ぬ前と死んだ後の、少しの物語。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

処理中です...