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出逢い
商人とは、相手が望むものを売る
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今は昔のことだけど、あたしは、ケータという男に出逢った。
あたしの名は、レヴィア・イケニア。イケニ族の王プラグタグスの娘。嫡子として、イケニの次世代を治める姫。
ロンドニゥムの商人というケータは、ローマ人にしては小柄だったけど、イケニ最強と言われた、小柄な身体なのに、巨躯のドゥルカを投げ飛ばして、青銅でできたイケニの剣を、鋼の剣で斬ってしまった。なんか、その姿は、とってもとっても綺麗で、物語に出てくる英雄のようだった。
小さな身体でも、ドゥルカに勝てる。それは、あたしにとって希望みたいな光をくれた。
女は弱い。遠くの国には、女ばかりの国があるって言うけれど、そんな国の戦士は弱いと、女が弱いと教えられた。
でも、あたしは強くなりたいって思った。イケニの女王になるのだから、誰よりも強くないとダメだって思っていた。
大人達の商談で、鋼の剣や兜が毛皮や穀物と取引されていた。
あたしは、商談の間に家を出て、ケータの荷馬車で待っていた。
ケータが商品をたくさん抱え箱を、従者に運ばせてきた。
とっととっと、あたしがケータの前に立ち塞がった。
「おっと、どうした。嬢ちゃん」
「あたしは、レヴィア・イケニアだ」
そっくり反って言った。今思うと恥ずかしいけれど、その時はひっしだったんだ。
「失礼しました、レヴィア姫。ケータ・カツラギと申します」
そんなあたしに、ケータは、きちんと対応してくれた。
「お前は、商人なのだろう」
「はい、ロンドニゥムの商人にございます。何か欲しいモノがありましたか、レヴィア姫」
あたしは、言ったんだ。
「力が欲しい。あたしは、ブリテンで一番強い戦士になりたい」
「力ですか、姫」
「そうだ、力だ。ケータは、イケニ戦士ドゥルカを投げた。そんな敵を薙ぎ倒す力が欲しい」
ケータはしばらく、考えていたけど、荷馬車から漆黒の棒を取り出した。あたしの手をいっぱいに伸ばしたくらいの長さだった。ケータは2ぺデス(60センチ)と言っていた。重さが500デナリ(1.7キロ)
「力は、自分で手に入れるものです。その棒を振ってみてください」
棒を持って振ると、その重さと勢いに自分の方がふらついてしまった。
「力に振り回されず、自分が力を制する。その棒を差し上げましょう。振り続ければ、力が身に付きます」
そう言って、ケータは荷物を荷馬車に積み込んで、自分は馬に乗って、ロンドニゥムへ旅立っていった。
これが、あたしとケータの出逢いだった。
あたしの名は、レヴィア・イケニア。イケニ族の王プラグタグスの娘。嫡子として、イケニの次世代を治める姫。
ロンドニゥムの商人というケータは、ローマ人にしては小柄だったけど、イケニ最強と言われた、小柄な身体なのに、巨躯のドゥルカを投げ飛ばして、青銅でできたイケニの剣を、鋼の剣で斬ってしまった。なんか、その姿は、とってもとっても綺麗で、物語に出てくる英雄のようだった。
小さな身体でも、ドゥルカに勝てる。それは、あたしにとって希望みたいな光をくれた。
女は弱い。遠くの国には、女ばかりの国があるって言うけれど、そんな国の戦士は弱いと、女が弱いと教えられた。
でも、あたしは強くなりたいって思った。イケニの女王になるのだから、誰よりも強くないとダメだって思っていた。
大人達の商談で、鋼の剣や兜が毛皮や穀物と取引されていた。
あたしは、商談の間に家を出て、ケータの荷馬車で待っていた。
ケータが商品をたくさん抱え箱を、従者に運ばせてきた。
とっととっと、あたしがケータの前に立ち塞がった。
「おっと、どうした。嬢ちゃん」
「あたしは、レヴィア・イケニアだ」
そっくり反って言った。今思うと恥ずかしいけれど、その時はひっしだったんだ。
「失礼しました、レヴィア姫。ケータ・カツラギと申します」
そんなあたしに、ケータは、きちんと対応してくれた。
「お前は、商人なのだろう」
「はい、ロンドニゥムの商人にございます。何か欲しいモノがありましたか、レヴィア姫」
あたしは、言ったんだ。
「力が欲しい。あたしは、ブリテンで一番強い戦士になりたい」
「力ですか、姫」
「そうだ、力だ。ケータは、イケニ戦士ドゥルカを投げた。そんな敵を薙ぎ倒す力が欲しい」
ケータはしばらく、考えていたけど、荷馬車から漆黒の棒を取り出した。あたしの手をいっぱいに伸ばしたくらいの長さだった。ケータは2ぺデス(60センチ)と言っていた。重さが500デナリ(1.7キロ)
「力は、自分で手に入れるものです。その棒を振ってみてください」
棒を持って振ると、その重さと勢いに自分の方がふらついてしまった。
「力に振り回されず、自分が力を制する。その棒を差し上げましょう。振り続ければ、力が身に付きます」
そう言って、ケータは荷物を荷馬車に積み込んで、自分は馬に乗って、ロンドニゥムへ旅立っていった。
これが、あたしとケータの出逢いだった。
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