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出逢い
剣の師として
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今は昔のことだけど、ケータはあたしに本当の意味で力をくれた。ケータは、あたしが頑張ったっていってくれるけど、ケータがいたから頑張れたんだ。あたしは、レヴィア・イケニア、イケニアの娘。
半年に一度の市が立つ時、ケータは、荷を持ってイケニの郷ノリッジにやってくる。鉄の兜、鋼の剣を持って麦や馬、奴隷を買っていく。イケニの民は、馬に乗り、畑を耕して麦を育てている。爺様の時に、ローマに叛いたけれど、父様と母様が皇帝と和解することで、父様がノリッジ一帯の王となって、母様と共に周辺部族と戦って勝っていった。あたしは、力が欲しかった。父様と母様が築いたイケニアを護る力が欲しい。
あたしは、市が立つと、ケータに逢いに行った。すると、ケータは、あたしに言った。
「次は、誰よりも速く強く振り下ろすことを目指します。姫様」
「それで強くなれる。ケータ」
「はい。誰よりも速く振れば、相手より先に斬れます。誰よりも強く振れば、相手は防御を崩せます」
今振るよりも、次は速く強く。その次はさらに速く強く、降り続けて、次の振りが遅くなったら辞める。それを繰り返す。ケータはそのように教えた。
「何回も振るというのではないの」
回数振れば良いのかと思っていたあたしは、ケータに訊ねた。
「最初は、鋼の重さに慣れる。そのために回数を重ねます。姫様は、重さには慣れてきていましたから、次に進みます」
ケータが、鋼の棒を振り下ろすと、凄まじい速度で、音が高く響くように風を割いていった。振り下ろす度に速くなると、少しづつ音が高くなるように聞こえた。
「聞こえましたか、姫様」
風を斬る音が、少しづつ高くなっていって、ケータが振る速度が上がっていったようだった。音が、少し低くなったかなという時に、ケータは、振り下ろすのを止めて聞いてきた。
「うん。判った」
あたしが振っても、ケータほど高い音は出ないけど、少しづつ高くなっていくのが判った。
「これが、初撃のための鍛錬です」
少し音が下がったところで、ケータが止めていった。
ケータは、初撃からの連撃、逃げる敵への突き抜き、複数の相手の中を斬り倒しながら、素早く駆け抜けていく技。様々な技をあたしに教えてくれた。
半年に一度の市が立つ時、ケータは、荷を持ってイケニの郷ノリッジにやってくる。鉄の兜、鋼の剣を持って麦や馬、奴隷を買っていく。イケニの民は、馬に乗り、畑を耕して麦を育てている。爺様の時に、ローマに叛いたけれど、父様と母様が皇帝と和解することで、父様がノリッジ一帯の王となって、母様と共に周辺部族と戦って勝っていった。あたしは、力が欲しかった。父様と母様が築いたイケニアを護る力が欲しい。
あたしは、市が立つと、ケータに逢いに行った。すると、ケータは、あたしに言った。
「次は、誰よりも速く強く振り下ろすことを目指します。姫様」
「それで強くなれる。ケータ」
「はい。誰よりも速く振れば、相手より先に斬れます。誰よりも強く振れば、相手は防御を崩せます」
今振るよりも、次は速く強く。その次はさらに速く強く、降り続けて、次の振りが遅くなったら辞める。それを繰り返す。ケータはそのように教えた。
「何回も振るというのではないの」
回数振れば良いのかと思っていたあたしは、ケータに訊ねた。
「最初は、鋼の重さに慣れる。そのために回数を重ねます。姫様は、重さには慣れてきていましたから、次に進みます」
ケータが、鋼の棒を振り下ろすと、凄まじい速度で、音が高く響くように風を割いていった。振り下ろす度に速くなると、少しづつ音が高くなるように聞こえた。
「聞こえましたか、姫様」
風を斬る音が、少しづつ高くなっていって、ケータが振る速度が上がっていったようだった。音が、少し低くなったかなという時に、ケータは、振り下ろすのを止めて聞いてきた。
「うん。判った」
あたしが振っても、ケータほど高い音は出ないけど、少しづつ高くなっていくのが判った。
「これが、初撃のための鍛錬です」
少し音が下がったところで、ケータが止めていった。
ケータは、初撃からの連撃、逃げる敵への突き抜き、複数の相手の中を斬り倒しながら、素早く駆け抜けていく技。様々な技をあたしに教えてくれた。
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