日ノ本の歴史 始まりの話

Ittoh

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幕間2 国防の課題

国防の課題 半島の緩衝地域 百済滅亡

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 日本の大王家と血族関係にあり、王子が日本を留学先とするのが、恒例であった百済が滅びたことは、日本にとっては国防上の課題を突きつけられることとなる。新羅の海賊行為が頻発し「入寇」という防衛課題が発生した。

 日本は、白村江の戦いで敗北し、百済の最終的な滅亡が確定すると、唐と新羅による侵攻を阻止する必要に迫られた。

 壬申の乱では、大海人皇子が弘文天皇に勝利して、天武天皇となった。事実上の皇位簒奪戦争である。

「古事記」「日本書紀」の編纂は、勝者側の都合によって、作成されることとなる。

 白村江の戦以降、日本は軍団の編成、畿内ヤマトにおける武装強化をおこなっている。

 弘文天皇は、大津に宮を築き、近江という淡水湖と穀倉地帯を背景として、縦深防御を主とした防衛体制強化をとった。

 天武天皇は、大和の飛鳥に宮を築き、山岳防衛戦を展開する防衛体制をとった。

 どちらの防衛体制にしても、日本上陸を阻止するというのではなく、上陸した相手に遅滞戦闘を実施し、後方で迎え撃つことを前提とした防衛体制である。これは、海岸部の防衛を放棄した形になる。

 外征による財政出動、敗北による財政悪化は、畿内ヤマト政権にとっては、非常に厳しいものであった。

 都への集中防衛体制確立。天武天皇にとって、一大事業となった。





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 戦局の変化は、新羅が連合を組んでいた唐と戦を始めたことで、大きく変化することとなった。

 日本側は、遣唐使を派遣することで、唐との接触をはかり、新羅の入寇については、九州で迎撃することで対応した。

 新羅を撃退し、唐に対して柵封体制下での調整ができたことで、奄美大島からの朝貢を受けるといった、大きく日本を中心とした朝貢体制を確立していった。大八島六十余州は、主上の直轄地として、公地公民の体制をとり、外郭島嶼は、朝貢体制に組み入れていくという形である。

 「国号・国体」の確立は、天武・持統天皇両陛下の時代に、ほぼ完成形となった。

 「古事記」は、国内向けの歴史であると同時に、国字を漢字とするため、教科書的な要素があったと考えられる。

 「日本書紀」は、国外向けの歴史であると同時に、公文書を漢文とするため、教科書的な要素があったと考えられる。

 中世の始まりをどの時点とするかには、様々な説があるが、日本の場合は、主家簒奪が幾度か発生し、王朝交代が生じていたとしても、日向ひむか筑紫ヤマト畿内ヤマトという祖霊信奉の流れは変わらず、一系に連なる王朝が継続していると規定された時期が、中世の創世とした。

 完成は、「国府」設置、「国分寺」建立による、六十余州支配体制確立である。

 中世の終焉は、大規模墾田計画の頓挫による、軍団維持能力の低下による軍団解体、新たな武装軍事集団である武家の台頭によって、中世は終焉を迎えるのである。
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