平家日章は沈まず

Ittoh

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伊豆源氏の惣領姫

平家日章は沈まず 後日綺談

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「講談師、見てきたように嘘を吐く」ではありますが、真実があってこその嘘であります。
 壇ノ浦の合戦を持って、源平合戦が終了したと言われています。「平家物語」では、入水した平家一門と、義経に斬られた大将宗盛の死を持って幕を閉じております。

 見事、平家日章を掲げて、源平争乱を閉じた宗実でございました。宗実は、平家日章を掲げて、今上帝を伴っての上洛を果たしたのでありました。
 二位尼様、建礼門院徳子様と一緒に、今上帝は三種の神器を還幸を、七条院御所(後白河院)に報告したのでございます。そして今上帝は、公式には病死したこととなり、配流としてではなく、二位尼様、建礼門院様に連れられて、伊豆三嶋大社へ宮司として迎えられたのでございます。三嶋大社にて齢七十を越えて生き、沼津日記を書き残されました。大社の宮司として、二位尼時子様、建礼門院徳子様と共に、一姫が嫡女由依様を妻へ迎えられ、三男二女へ血を繋いで暮らせられ、三嶋大社の宮司を歴代務められたと、宵闇の歴史には記されております。
 日ノ本では、公式に語られることと異なる史実がいくらでもあります。公然の秘密とは、なかなかに面白いものでございます。チェスのとっても強かった方が、某国より亡命して、日本におられたらしい(笑)のですが、亡命してきたことは誰も知られてはいけないハズだったそうでございます。その時ほどに、公然の秘密というのがあるのだと、実感できたことはありません。何故か、或る日本国内のローカルで開催される大会なのにも関わらず、遠く海外からも強い方々が参加する大会があったりらしいとか、とってもおおらかな時代であったのだと思います。

 武人の誉が、笹竜胆ならば、文人の誉が揚羽蝶と呼ばれるのは、源頼朝が征夷大将軍となって、武家の頭領となったことにあり、平清盛が宰相相国となって、文官の頭領となったことにあります。武人を多く輩出した源氏と、文官を多く輩出した平氏の象徴として、白の笹竜胆、紅の揚羽蝶と呼ばれています。
 ただし、伊豆下田の八幡衆が掲げる笹竜胆は例外であり、紅の笹竜胆を掲げておりました。
 これは、
「あたしの笹竜胆は、宗実の紅に染められたモノ。だから紅の笹竜胆なのッ」
 そう叫ぶ、一姫の命令があったそうです。
 この故事により、源氏のと平氏の婚姻では、家紋を変えずに背景色を紅字に変わるのが習わしとなりました。



 後に日ノ本最初の益荒女ますらめと呼ばれた武士もののふ、八幡一は、戦が終わると、宗実と共に下田の八幡館へ戻り、イチャイチャラブラブの毎日を送ったそうであります。




 ただ、鎌倉殿や主上からは、招請が届いて対応に追われ、幾度か宗実との蜜月を邪魔されたことに怒って、壇ノ浦合戦の三年後、紅の笹竜胆を掲げた帆無八丈「癸巳きし」に乗って、父為朝が住まう琉球へと旅だったそうにございます。
 そして、そのまま大海原を駆け抜け、十年に渡って南方嵯峨を中心として、さらに南へと旅をして、八幡南方紀行として記されています。特に、赤道についての話や、南方では季節が逆になるといった事柄が記載され、世界の広さを日ノ本へ伝えたと言われています。
 八幡南方紀行は、写しが難波で作られ、能楽詠いなどで様々に語られ、広く庶民に親しまれたそうにございます。先だって、沼津の三嶋大社の蔵から、数十枚の絵と書によって描かれていた「南方紀行」の原書が見つかり大騒動となりました。書を一姫、絵を宗実が描いていたことがわかりました。特に宗実が描いた絵は、写実性の高い素晴らしいものでありました。絵のほとんどに、風景と共に一姫や子供達が描かれていて、筆をとった宗実の温かい心が伝わるような作品でありました。

 また、船長の茜による航海日誌は、他の渡辺大船、松浦大船、八幡大船と同じように、露天神社に納められています。船長茜の航海日誌は、赤道を越えた初めての日ノ本が記録として幾つかの写本が作られため、写本の写本が数多く、八幡南方紀行と一緒に出回ったそうにございます。




蛇足ではございますが

 戦術と戦闘の天才と呼ばれ、「王城一の兵」平教経を退けた義経は、京洛で、畿内の治安維持に努めていましたが、京洛で貴族に取り込まれていく義経は、兄頼朝に疎まれ、梶原景時などの讒言によって、義経追討の宣旨を受け、各地を逃亡放浪し、奥州藤原秀衡を頼りましたが、秀衡は義経を捉え、鎌倉へ送ったのでありました。
 頼朝は、義経を上州高崎に隠居させたのでありました。
 ただ、全国への義経追討と守護や地頭の配置による支配と検察の実施は続けられ、京洛への報告では、義経探索のためとの理由が書かれていたそうでございます。義経自身は所領をもたない隠居でしたが、静御前には千貫の台所領が御恩として与えらた記録が残っております。



 源平合戦後も、小競り合いや戦争が多く発生する九州に対して頼朝より、鎮西探題に任ぜられて、長門、筑前、筑後を中心として、九州全域を治めることとなりました。範頼は、博多に居を構えて湊の整備をはかると共に、肥前の松浦、伊予河野、筑前山鹿を傘下に治めて、彦島に大規模な源氏水軍を組織し、博多から彼の国への航路や坊津から琉球への航路の安定と確保に努めた。
 金や南宋といった彼の国との交易の拡大によって、博多から下関にかけて町は拡大し、京鎌倉よりも大きな町として知られていました。金が滅びたことで、大きな交易は減りましたが、宋との交易が継続されると共に、モンゴルとの交易が始まりました。
 南宋が滅び、鎮西探題として五代目範政の治世では、世に元寇と呼ばれる日元戦争が始まり、対馬沖での大規模海戦と上陸軍との戦闘で、島民の大半が虐殺されるという、大きな被害が生じたものの、撃退に成功した。元からは、三度の侵攻作戦が実行され、鎌倉からの援軍を受けたこともあり、撃退に成功した。
 当時は、条約だの協定だのが存在しないため、日元間では戦争状態が継続されていることとなり、大規模な交易がおこなえないため、経済活動の規模が縮小していったのであります。
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