光速のジャングラー ~eスポ部作ったからLoLやろうよ~

マサタロウ

文字の大きさ
30 / 53
eスポーツ部誕生

29 チュートリアル14

しおりを挟む
 ミッドレーンでは、敵味方のチャンピオンが一対一で戦っていた。双方決め手に欠け、勝負は互角のまま消耗戦を繰り返していた。
 そこへマスター・イーが到着し、速攻でスキル『アルファストライク』を使い、超高速の攻撃を繰り出した。瞬く間に敵ミニオンを撃破した。これにより流れが変わった。敵チャンピオンは二対一の不利な状況となったと判断し、タワーの陰に隠れようとして逃げ出だした。あと僅かで逃げられてしまうと諦めかけたとき、味方チャンピオンがスキルを使い、敵を引き戻してくれた。

「AI、ナイスプレイ!」

 速人がAIに対してお礼を言いながら、手を休めず敵チャンピオンへ攻撃を続けた。ところが、あと僅かで倒せるという所へきて、マスター・イーは退いた。その間に味方チャンピオンが敵を倒してしまいゴールドと経験値を手に入れた。

「あーぁ、ラストヒット取れなかったね」

 速人を見ながら残念そうに言った。

「いや、あれで良かった。ジャングラーは目立つ必要はないよ。縁の下の力持ちなので、ラストヒットを仲間に譲ってあげたんだ」

「自分は成長しなくていいの?」

「味方のチャンピオンが成長してくれれば、チーム全体として戦力が向上するし、こちらとしてもアシストの報酬として、ラストヒットをした人の半分はゴールドがもらえるからね」

 マスター・イーは、そのまま味方チャンピオンと共にタワーを攻撃し、一つ目のタワーを破壊した。

「よし、これで一仕事終わり。次はボットレーンに行きますよ」

 マスター・イーはスキル『明鏡止水』で少し体力を回復した後、ジャングルに突入しボットレーンを目指した。途中、モンスターを見つけたが、相手にせず進んだ。
 ボットレーンでは、味方チャンピオン二名と敵チャンピオン二名が戦っていた。人数的には互角だが味方陣営のタワー付近まで追い込まれていた。

「おっと危ない。このまま放置していたらボットのタワー一本折られるところだった」

「石像を壊す事を『タワーを折る』と言うのね」

 真紀は覚えなければならない事が多いのに少々うんざりしてきた。
 
「確かにLoLはルールが複雑だし、専門用語が多いから最初は戸惑うよね」

「ちょっと不安だなぁ」

「大丈夫だよ。やっているうちに自然に覚えられるから」

 そんな会話をしながらマスター・イーを味方チャンピオンに合流させると反撃を開始した。いつの間にかマスター・イーのレベルがあがっていて、『E』スキルを解放した。早速『E』キーを押し、スキル『ウージュースタイル』を発動した。
 このスキルは五秒間、通常攻撃の威力が強まる。この五秒間を無駄にしないよう攻撃を続けた。

「凄い! 押し返している」

 真紀は素直な感想を言った。思った事がすぐに口に出てしまうようだ。
 マスター・イーのスキルにより大ダメージを受けた敵チャンピオン一人が倒れた。これにより戦力的にかなり差が開き、勢いが高まった。
 さらに攻撃を続けたところ、敵チャンピオンは逃げ出した。一つ目のタワーは諦めたようだ。このまま、ミニオンと味方チャンピオンと共にタワーを攻撃。これを破壊した。

「よし、ひと段落ついた。一度戻ります」

 マスター・イーはテレポートにてスタート位置の『泉』に戻った。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

まなの秘密日記

到冠
大衆娯楽
胸の大きな〇学生の一日を描いた物語です。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた

ひまなひと
ファンタジー
主人公がダンジョンに潜り、ステータスを強化し、強くなることを目指す物語である。 今の所、170話近くあります。 (修正していないものは1600です)

結婚前夜に婚約破棄されたけど、おかげでポイントがたまって溺愛されて最高に幸せです❤

凪子
恋愛
私はローラ・クイーンズ、16歳。前世は喪女、現世はクイーンズ公爵家の公爵令嬢です。 幼いころからの婚約者・アレックス様との結婚間近……だったのだけど、従妹のアンナにあの手この手で奪われてしまい、婚約破棄になってしまいました。 でも、大丈夫。私には秘密の『ポイント帳』があるのです! ポイントがたまると、『いいこと』がたくさん起こって……?

ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜

平明神
ファンタジー
 ユーゴ・タカトー。  それは、女神の「推し」になった男。  見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。  彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。  彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。  その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!  女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!  さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?  英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───  なんでもありの異世界アベンジャーズ!  女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕! ※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。 ※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。

処理中です...