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別れの口づけ
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翌日チルチルのダンジョンに潜り攻略を進める。
「ジン様、昨日言った事は本当でしょうか?」
不意にクレアがジンに尋ねる。
「え?何の事だ?」
「その…自由にしていいと言ってた事です。」
「ああ、それなら本当だ。
何かやりたい事がえるなら遠慮しなくてもいいぞ。」
「そうですか…実は私の仲間を殺した相手を早く見つけたいのです。
今のままでもいずれは辿り着くかもしれまれせんが、奴らを殺さなければ仲間が浮かばれません。
ジン様のおかげで私でも勇者を殺す力を頂けました。」
「そうか、それでどうしたい?」
「はい、このダンジョンの攻略が終われば旅に出てヤツらを追跡したいと思います…」
「なる程。
このダンジョン攻略法まで待つ必要はないよ。
時間が経てばそれだけ追跡が難しくなるはずだ。
今日はこのまま帰って皆に報告しよう。」
「助けていただいた恩をかえせず…申し訳ありません。」
「いや、いいんだよ。
クレアがその勇者を倒せば俺にかかる火の粉をはらう事になるしね。」
「ターゲットの勇者以外の勇者も倒せそうなら殺します。
無理そうなら手紙でジン様に報告します。」
「暗殺も出来る諜報員みたいなものだな。」
「はい、勇者に関する事をできる限り手紙にするくらいしか恩を返せません…」
「分かった、分かった。
気にするな。」
クレアは申し訳なさそうにしながらも勇者への殺意は凄まじいものがあった。
ジンとクレアは直ぐに自宅に戻り皆にその事を報告する。
アリスとアウラはクレアを包容し別れの挨拶をする。
チエとタツヤも悲しそうだ。
ダバは…相変わらずだ。
「チエ、今晩はとびっきりのご馳走にしてくれ!」
そう言いクレアのお別れパーティーを急遽開催する。
「以前話しましたが私はジンさんの事が好きでした。
しかし今は勇者を殺す事しか考えられません。
全てが終わったら…また…またここに帰ってきてもいいでしょうか…」
クレアが涙を流す。
「何を行っている。
クレアは既に家族だ。
いつでも帰ってこい!」
そう言ってその日は飲めや歌えやのドンチャン騒ぎをする。
翌朝、サンキ国のダンジョン前に転移して笑顔でクレアを送り出す。
「いつでも帰ってこいよ。」
「ジン様、本当にありがとうございます。」
クレアはそう言ってジンに口づけする。
少しクレアが笑いそのまま去っていく。
ジンは口づけされた唇を触りながらクレアの身を案じる。
「クレア死ぬなよ」
誰も居ないダンジョン入り口でジンはそう呟く。
「ジン様、昨日言った事は本当でしょうか?」
不意にクレアがジンに尋ねる。
「え?何の事だ?」
「その…自由にしていいと言ってた事です。」
「ああ、それなら本当だ。
何かやりたい事がえるなら遠慮しなくてもいいぞ。」
「そうですか…実は私の仲間を殺した相手を早く見つけたいのです。
今のままでもいずれは辿り着くかもしれまれせんが、奴らを殺さなければ仲間が浮かばれません。
ジン様のおかげで私でも勇者を殺す力を頂けました。」
「そうか、それでどうしたい?」
「はい、このダンジョンの攻略が終われば旅に出てヤツらを追跡したいと思います…」
「なる程。
このダンジョン攻略法まで待つ必要はないよ。
時間が経てばそれだけ追跡が難しくなるはずだ。
今日はこのまま帰って皆に報告しよう。」
「助けていただいた恩をかえせず…申し訳ありません。」
「いや、いいんだよ。
クレアがその勇者を倒せば俺にかかる火の粉をはらう事になるしね。」
「ターゲットの勇者以外の勇者も倒せそうなら殺します。
無理そうなら手紙でジン様に報告します。」
「暗殺も出来る諜報員みたいなものだな。」
「はい、勇者に関する事をできる限り手紙にするくらいしか恩を返せません…」
「分かった、分かった。
気にするな。」
クレアは申し訳なさそうにしながらも勇者への殺意は凄まじいものがあった。
ジンとクレアは直ぐに自宅に戻り皆にその事を報告する。
アリスとアウラはクレアを包容し別れの挨拶をする。
チエとタツヤも悲しそうだ。
ダバは…相変わらずだ。
「チエ、今晩はとびっきりのご馳走にしてくれ!」
そう言いクレアのお別れパーティーを急遽開催する。
「以前話しましたが私はジンさんの事が好きでした。
しかし今は勇者を殺す事しか考えられません。
全てが終わったら…また…またここに帰ってきてもいいでしょうか…」
クレアが涙を流す。
「何を行っている。
クレアは既に家族だ。
いつでも帰ってこい!」
そう言ってその日は飲めや歌えやのドンチャン騒ぎをする。
翌朝、サンキ国のダンジョン前に転移して笑顔でクレアを送り出す。
「いつでも帰ってこいよ。」
「ジン様、本当にありがとうございます。」
クレアはそう言ってジンに口づけする。
少しクレアが笑いそのまま去っていく。
ジンは口づけされた唇を触りながらクレアの身を案じる。
「クレア死ぬなよ」
誰も居ないダンジョン入り口でジンはそう呟く。
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