女主と悪魔執事達と黒猫｡

devil･180｡恋愛小説の夜（執事now･ルカ編）

主サトミ《ルカ､読書に集中してるな》

あたしは書庫の外に隠れながら声掛けるタイミングを見計らってる｡

ルカ「主様､そんな所に居ないで､こちらに来ませんか?」

おっと…あたしから声掛けて脅かしてやろうと思ったのに…

先にルカに見透かされて逆にルカに声掛けられてしまった…

流石ルカ過ぎて何か悔しい!次は絶対先に声掛けて脅かしてやるんだからね!

あたしはルカに若干…顔を…ひきつらせてるのがバレない様にする…

主サトミ「ただいま､ルカ」

ルカ「フフフ､お帰りなさい｡主様」

主サトミ「何の本､読んでるの?」

ルカ「フフフ､恋愛小説です」

主サトミ「えっ…!?れ…!恋愛小説…!?」

ルカ「えぇ､恋愛とは奥が深くて､この男性は私と性格が似てて､その女性の事が好きみたいです」

主サトミ「へ…へぇ…そうなんだ…」

ルカ「今の私の気持ちも､この男性と同じで主様の事を思ってます」

主サトミ「え…っ…と…」

ルカ「フフフ､私は執事ですから流石に私の気持ちを正直に伝えるわけには､いきませんけどね」

主サトミ「…………」

何て返事して良いか分からず言葉に詰まる…

ルカ「私の気持ちを正直に伝える事は出来ませんが一緒に､この恋愛小説を読みましょうか」

主サトミ「う…うん…」

あたしはルカの気持ちを想像しない様に意識を反らしながら…

どうにか抹消しようと思うのだ…

─恋愛小説の夜･END｡別の話に続く─