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6.帰還する
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一行は麓の村で無事に合流した。
「お疲れ~!」
旅籠にあるテーブルを囲み、一行は揃って夕食を取っていた。無事を祝って乾杯し、各々の食事に取りかかる。
「……でさ、そこでアタイの会心的な一撃が炸裂したわけだ!」
「こっちはこっちで、谷でめっちゃ魔物に囲まれてたいへんやったで」
互いに今日の出来事を話す中、エプロンを着けた旅籠の主が大皿を持ってテーブルへと近づく。
「やあ、楽しんでるかな? 今日は特別に新鮮なのが入ってね。サービスしておくから、よかったら」
トン、と置かれた皿の上には、薄くスライスされて美しく並んだ、タコの刺身が乗っていた。透き通り、艶のある様は、いかに新鮮かを窺い知れる。
ガタン、と黒髪の青年は口を押さえて立ち上がる。
「どした……?」
「ごめん、俺、ちょっと……!」
そのまま余裕のない様子で、店を飛び出して行ってしまった。
あっけにとられた髭の主は、ややあって我に返り、申し訳なさそうに眉を下げる。
「すまない、苦手だったかな」
「ああ、気ぃ悪うせんとってください。アイツ今日、タコの魔物に絡まれて、トラウマになっとるんです」
「うえー、それはヤダな。アタイそっち行かなくてよかった」
「それは悪いことをした。この辺りで新鮮な海のタコが手に入ることは滅多になくてね。ぜひ味わって欲しかったものだから」
「オレ、いただきます」
「アタイもー」
※ ※ ※
黒髪の青年は旅籠を飛び出して、足の向くまま林へと入る。
おもむろにそこで足を止めた。まだ手を口に当てたまま、もう片腕で自分の体を抱く。顔がほのかに上気していた。
「どうしよう……俺、あの時のこと思い出すと……」
そのままその場に座り込んだ。
「タコ足で頭いっぱいになる……っ! もういやだー!」
トラウマというよりも、特殊な性癖に目覚めてしまった青年は、以後「タコ」という言葉を見聞きする度、森のタコをありありと思い出すのであった。
おわり
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
※ ここから先はルート分岐します。この先は蛸ルートです。
「お疲れ~!」
旅籠にあるテーブルを囲み、一行は揃って夕食を取っていた。無事を祝って乾杯し、各々の食事に取りかかる。
「……でさ、そこでアタイの会心的な一撃が炸裂したわけだ!」
「こっちはこっちで、谷でめっちゃ魔物に囲まれてたいへんやったで」
互いに今日の出来事を話す中、エプロンを着けた旅籠の主が大皿を持ってテーブルへと近づく。
「やあ、楽しんでるかな? 今日は特別に新鮮なのが入ってね。サービスしておくから、よかったら」
トン、と置かれた皿の上には、薄くスライスされて美しく並んだ、タコの刺身が乗っていた。透き通り、艶のある様は、いかに新鮮かを窺い知れる。
ガタン、と黒髪の青年は口を押さえて立ち上がる。
「どした……?」
「ごめん、俺、ちょっと……!」
そのまま余裕のない様子で、店を飛び出して行ってしまった。
あっけにとられた髭の主は、ややあって我に返り、申し訳なさそうに眉を下げる。
「すまない、苦手だったかな」
「ああ、気ぃ悪うせんとってください。アイツ今日、タコの魔物に絡まれて、トラウマになっとるんです」
「うえー、それはヤダな。アタイそっち行かなくてよかった」
「それは悪いことをした。この辺りで新鮮な海のタコが手に入ることは滅多になくてね。ぜひ味わって欲しかったものだから」
「オレ、いただきます」
「アタイもー」
※ ※ ※
黒髪の青年は旅籠を飛び出して、足の向くまま林へと入る。
おもむろにそこで足を止めた。まだ手を口に当てたまま、もう片腕で自分の体を抱く。顔がほのかに上気していた。
「どうしよう……俺、あの時のこと思い出すと……」
そのままその場に座り込んだ。
「タコ足で頭いっぱいになる……っ! もういやだー!」
トラウマというよりも、特殊な性癖に目覚めてしまった青年は、以後「タコ」という言葉を見聞きする度、森のタコをありありと思い出すのであった。
おわり
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※ ここから先はルート分岐します。この先は蛸ルートです。
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