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女神に頼まれて村作りをしてみた
名産物を作ろう!
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「ずばり、ここに足りないのは名産物だ」どや顔でバンがそう告げる。
「いや、それは誰もがわかってる。だからトマトで頑張って来たんだろ」
「いや無理があるだろあんなもん」間髪いれずに言うがそもそもトマトはバンが用意していたのだ。
「……。リカさん居ませんね」
「部屋から出てきてないな。起きてはいたが」
「風邪とかじゃ無いだろうな……」この世界に風邪があるかは別として体調が悪い可能性はある。
「あ、おはようございます。皆さん朝からお揃いですか?」……。そんな心配はいらなかったらしい。元気に出てきた。
「おう、おはよう。なんだ?それ」リカはなにやら布を持っている。多分、部屋から出てこなかったのはそれだろう。
「これですか?これは私の村でよく作ってた機織りです。朝ここを探検してたら機織り機を見つけたのでつい…」
「機織りか…ん?少し魔力を帯びてるな」よくそんなことわかるな……。でも、それは不思議と吸い込まれるデザインをしていた。なんと言うか、癒される……的な。
「わかりますか?この模様は加護の魔法が掛かってるんです。飾っておくと家が老朽化しにくくなったりするんですよ」
「へぇ、そりゃあ凄い……」
「バンさん、これですよ」アールが呟くようにバンに言う。が、バンは反対だった。
「駄目だ。確かに魅力的だが俺達三人はまずできない。そうすると負担は全てリカに掛かる。そんなのは認めん」確かにバンは論外、アールは……時間は掛かりそうだけど頑張れば行けそう。俺は……無理かな。確かに一人に負担が掛かる。
「えーと、何の話をしてるんですか?」
「あぁ、名産物がないって話をしていてな…」
「それなら、私がやりますよ」
「な、だから俺達は多分無理だぞ。細かいのは苦手なんだ」多分、全部本音だろうけど最後のが一番切実な意見だと思う。本当にバンは不器用だ…。
「良いんです。こうする事で私は故郷を思い出せる。まだ取り戻せてない記憶もそしたら戻るかもしれない。それに、バンさんだってトマト作ったりアールさんは釣りをしてます。私一人じゃないじゃないですか」……。確かにそうだ。俺以外は皆何かしらやってる。いや、俺も手伝いとかはしてるんだけど……。やめよう、悲しくなってきた。
「………。そうだな、わかった。それぞれやることは違うが目的は同じだ。でも、くれぐれも無理はしないように。寝て、食って適度に運動する」これはいつもバンが言ってることだ。
「ここは呑気な村だ。時間は幾らでもある。また奴等が来たら俺がなんとかする。だからお前達はなんの心配もするな」
「まったく、貴方が一番無理してるんですよ?バンさん」
「そうですよ。一翔さんだっているんですから一人で抱えないでください。さっきから自分は何をしたら良いのかわからない顔してますし」
「う、見てたのか…」
「貴方は以外と見られてますよ。一翔」
「よし、それじゃ各自飯食って作業とするか。一翔は後で頼みたいことがある」
「おう、任せろ」
「バンめ…恨むぞ。街の先にある女神の祠を探してこいとか……難易度高すぎだろ。はぁ、女神さまー…たすけてくださーい。って無理か…そんなほいほい出てきたら駄目だよな。うん」
「呼びました?」
「……。女神がそんなひょいひょい出てて来て良いのか?」
「んー、良いんじゃないですかね。どうせ今は誰も覚えてませんし」
「なぁ、気になってたんだけどなんで誰も覚えてないんだ?リカは……俺の憶測だけどお前の神官の一族だろ?そのリカが覚えてないんだ。何かがおかしいだろ」
「神官……神に使える者達の総称ですね。えぇ、確かに彼女は神官の一族の一人です。特に大事な儀式に使われる村でしたね」
「じゃあなんで……あんなことに」
「それは私からは答えかねます。すみませんが祠の場所も教えてあげることはできません」
「それってどういう…」
「…………………。いえ、単に普段は地面を歩いて移動しないのでわからないだけで………す」
「どうしたんだ?大丈夫か?どこか悪くして…」
「いえ、ちょっと立ちくらみしただけですよ。それでは私は戻りますね。……………祠は近くにあります。それでは」
「…………。絶対、何かがおかしいだろ…」と言いつつ歩みを進めると目の前に女神の祠と思われる物があった。
「これか……ん?何かあるな」そこには手紙が置いてあった。見てみるとこう書いてあった。
もし、この手紙を貴方が読んでいるのなら嬉しいです。それは多分、彼が答えを見つけようとしてくれてるという事でしょう。何故貴方を此処に呼んだのか…それは貴方が単に適性が高かったからです。そんな理由でこのような事に巻き込んですみません。一つだけ、わがままを聞いてください。次会ったらここで読んだことは無かった事にして接してください。そうでなければ二度と貴方に会えません。どうか、身勝手な女神を見捨てないで
ミーア
「くそっ………何が起きてるんだよ…。何も言わないくせに」
「よ、おかえり。見つけたか?」
「あぁ、あったよ。中には何も無かった」
「……そうか、ありがとう。ちょっと畑に戻ってるわ」
「……。なぁミーア…お前は女神なのか?それとも…どこにでもいる少女なのか?」女神の記憶のないリカ…何も語らない女神 ミーア。ゆっくりと動いていた歯車は今日を境にまったく動かなかった。
「あ、一翔さん」
「…どうしたんだ?リカ」
「いえ、ちょっとこんなものも作ってみまして。どうぞ、これ」そう言ってブレスレットを手渡された。
「浄化の魔法を掛けたブレスレットです。最近精神的に疲れている感じだったので。それでは」
歯車が止まったかわりに動くはずの運命と別の歯車が動き出しているのはまた別の話のようだ
「いや、それは誰もがわかってる。だからトマトで頑張って来たんだろ」
「いや無理があるだろあんなもん」間髪いれずに言うがそもそもトマトはバンが用意していたのだ。
「……。リカさん居ませんね」
「部屋から出てきてないな。起きてはいたが」
「風邪とかじゃ無いだろうな……」この世界に風邪があるかは別として体調が悪い可能性はある。
「あ、おはようございます。皆さん朝からお揃いですか?」……。そんな心配はいらなかったらしい。元気に出てきた。
「おう、おはよう。なんだ?それ」リカはなにやら布を持っている。多分、部屋から出てこなかったのはそれだろう。
「これですか?これは私の村でよく作ってた機織りです。朝ここを探検してたら機織り機を見つけたのでつい…」
「機織りか…ん?少し魔力を帯びてるな」よくそんなことわかるな……。でも、それは不思議と吸い込まれるデザインをしていた。なんと言うか、癒される……的な。
「わかりますか?この模様は加護の魔法が掛かってるんです。飾っておくと家が老朽化しにくくなったりするんですよ」
「へぇ、そりゃあ凄い……」
「バンさん、これですよ」アールが呟くようにバンに言う。が、バンは反対だった。
「駄目だ。確かに魅力的だが俺達三人はまずできない。そうすると負担は全てリカに掛かる。そんなのは認めん」確かにバンは論外、アールは……時間は掛かりそうだけど頑張れば行けそう。俺は……無理かな。確かに一人に負担が掛かる。
「えーと、何の話をしてるんですか?」
「あぁ、名産物がないって話をしていてな…」
「それなら、私がやりますよ」
「な、だから俺達は多分無理だぞ。細かいのは苦手なんだ」多分、全部本音だろうけど最後のが一番切実な意見だと思う。本当にバンは不器用だ…。
「良いんです。こうする事で私は故郷を思い出せる。まだ取り戻せてない記憶もそしたら戻るかもしれない。それに、バンさんだってトマト作ったりアールさんは釣りをしてます。私一人じゃないじゃないですか」……。確かにそうだ。俺以外は皆何かしらやってる。いや、俺も手伝いとかはしてるんだけど……。やめよう、悲しくなってきた。
「………。そうだな、わかった。それぞれやることは違うが目的は同じだ。でも、くれぐれも無理はしないように。寝て、食って適度に運動する」これはいつもバンが言ってることだ。
「ここは呑気な村だ。時間は幾らでもある。また奴等が来たら俺がなんとかする。だからお前達はなんの心配もするな」
「まったく、貴方が一番無理してるんですよ?バンさん」
「そうですよ。一翔さんだっているんですから一人で抱えないでください。さっきから自分は何をしたら良いのかわからない顔してますし」
「う、見てたのか…」
「貴方は以外と見られてますよ。一翔」
「よし、それじゃ各自飯食って作業とするか。一翔は後で頼みたいことがある」
「おう、任せろ」
「バンめ…恨むぞ。街の先にある女神の祠を探してこいとか……難易度高すぎだろ。はぁ、女神さまー…たすけてくださーい。って無理か…そんなほいほい出てきたら駄目だよな。うん」
「呼びました?」
「……。女神がそんなひょいひょい出てて来て良いのか?」
「んー、良いんじゃないですかね。どうせ今は誰も覚えてませんし」
「なぁ、気になってたんだけどなんで誰も覚えてないんだ?リカは……俺の憶測だけどお前の神官の一族だろ?そのリカが覚えてないんだ。何かがおかしいだろ」
「神官……神に使える者達の総称ですね。えぇ、確かに彼女は神官の一族の一人です。特に大事な儀式に使われる村でしたね」
「じゃあなんで……あんなことに」
「それは私からは答えかねます。すみませんが祠の場所も教えてあげることはできません」
「それってどういう…」
「…………………。いえ、単に普段は地面を歩いて移動しないのでわからないだけで………す」
「どうしたんだ?大丈夫か?どこか悪くして…」
「いえ、ちょっと立ちくらみしただけですよ。それでは私は戻りますね。……………祠は近くにあります。それでは」
「…………。絶対、何かがおかしいだろ…」と言いつつ歩みを進めると目の前に女神の祠と思われる物があった。
「これか……ん?何かあるな」そこには手紙が置いてあった。見てみるとこう書いてあった。
もし、この手紙を貴方が読んでいるのなら嬉しいです。それは多分、彼が答えを見つけようとしてくれてるという事でしょう。何故貴方を此処に呼んだのか…それは貴方が単に適性が高かったからです。そんな理由でこのような事に巻き込んですみません。一つだけ、わがままを聞いてください。次会ったらここで読んだことは無かった事にして接してください。そうでなければ二度と貴方に会えません。どうか、身勝手な女神を見捨てないで
ミーア
「くそっ………何が起きてるんだよ…。何も言わないくせに」
「よ、おかえり。見つけたか?」
「あぁ、あったよ。中には何も無かった」
「……そうか、ありがとう。ちょっと畑に戻ってるわ」
「……。なぁミーア…お前は女神なのか?それとも…どこにでもいる少女なのか?」女神の記憶のないリカ…何も語らない女神 ミーア。ゆっくりと動いていた歯車は今日を境にまったく動かなかった。
「あ、一翔さん」
「…どうしたんだ?リカ」
「いえ、ちょっとこんなものも作ってみまして。どうぞ、これ」そう言ってブレスレットを手渡された。
「浄化の魔法を掛けたブレスレットです。最近精神的に疲れている感じだったので。それでは」
歯車が止まったかわりに動くはずの運命と別の歯車が動き出しているのはまた別の話のようだ
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