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第2章 地獄の底を這いまわれ
#31 淫売窟⑬
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フリークス?
私を改造する?
じわじわとその意味が脳髄に浸透するにつれ、ルビイの身体が小刻みに震え始めた。
そういえば、この女、スナフとの会話の中でそんなとことをしゃべっていた気がする。
猛烈な下痢の苦しみで、すっかり忘れてしまっていた…。
「思い出したかい? あたしはこのネオ・ホンコンの地下で、特殊な嗜好の客専用の売春宿を経営してる。この街は、おもてづらこそ絢爛豪華できらびやかだけど、その実、心を病んだ人間が大勢住んでてね、そうした者たちはふつうの女とのふつうのセックスには、安息を見出せないでいる。あたしは、そんな彼らに、高額な報酬と引き換えに、非日常の快楽を提供してやってるのさ。そしてそれには、常識を超えたフリークスの存在が不可欠なんだ」
しゃべり続けるアネモネの周りを、あの小人たちが行ったり来たりして、いつのまにか忙しく立ち働いている。
どうやら、何かの準備をしているらしい。
何気なくそのほうへ目をやったルビイは、彼らが部屋の隅にある作業台に並べている物を見て、危うく悲鳴を上げそうになった。
巨大な肉切り包丁、ペンチ、薬瓶、釣り糸の束…。
「さあ、準備が終わったようだ」
小人たちにうなずいてみせると、アネモネが短く言った。
「始めるとするかね」
私を改造する?
じわじわとその意味が脳髄に浸透するにつれ、ルビイの身体が小刻みに震え始めた。
そういえば、この女、スナフとの会話の中でそんなとことをしゃべっていた気がする。
猛烈な下痢の苦しみで、すっかり忘れてしまっていた…。
「思い出したかい? あたしはこのネオ・ホンコンの地下で、特殊な嗜好の客専用の売春宿を経営してる。この街は、おもてづらこそ絢爛豪華できらびやかだけど、その実、心を病んだ人間が大勢住んでてね、そうした者たちはふつうの女とのふつうのセックスには、安息を見出せないでいる。あたしは、そんな彼らに、高額な報酬と引き換えに、非日常の快楽を提供してやってるのさ。そしてそれには、常識を超えたフリークスの存在が不可欠なんだ」
しゃべり続けるアネモネの周りを、あの小人たちが行ったり来たりして、いつのまにか忙しく立ち働いている。
どうやら、何かの準備をしているらしい。
何気なくそのほうへ目をやったルビイは、彼らが部屋の隅にある作業台に並べている物を見て、危うく悲鳴を上げそうになった。
巨大な肉切り包丁、ペンチ、薬瓶、釣り糸の束…。
「さあ、準備が終わったようだ」
小人たちにうなずいてみせると、アネモネが短く言った。
「始めるとするかね」
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