最強への道 〜努力は俺を裏切らない

ペンギン

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1章 始まりの街

10話 決着

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 変化したボスゴブリンは全ての能力が強化されていた。
国民的某ドラゴンアニメの宇宙の帝王の如く力が1段回、いや2段回上がっていた。対して俺は地球生まれの地球人。おそらくヤ○チャ以下だ。

と妄想はこれで置いといて……ボスゴブリンは巨大な鉄材を変身後投げ捨てた。
 攻撃方法が鉄材から爪攻撃になったのだ。
 強化された反応速度も相まってより凶悪な存在となっている。

 嵐のように襲い来るボスゴブリンの爪攻撃をひたすらに避けながら、ナイフで捌いていく。
爪といえど長さは俺のナイフより長く鋭い。

"キン!"

攻撃を受ける度、腕が弾かれる……
一撃が重すぎる!何度もナイフで受けることは出来ない!

一旦距離を取るべく地面を強く蹴り付け、後方に跳ぶように下がる。

しかし、ボスゴブリンもほぼ同じタイミングで前進してくる。

唯一勝っていた速度でさえ、今ではほぼ互角
内側から滲み出てくる焦り
その焦りが俺の視野を狭くしていた。

"ーーしまった!"

ボスゴブリンの蹴りを攻撃を見逃してしまった。
足元への注意が疎かになっていた。

"ドゥン"

「ーーーうっ!!」

 腹部に走る衝撃、内臓がすり潰されるような痛み
気づけば吹き飛ばされていた。
 何とか体勢を整え、足で地面を削りながら何とか止まる。摩擦で靴が溶け…足裏が熱いというか痛い

更にどうやら肋をやられたようだ。
ズキッという痛みが胸部から感じる。
一撃でこの威力か……腹筋鍛えて無かったらほんと死んでたかもしれないな。

 驚いているのも束の間、ボスゴブリンが追撃しようとこちらに向かって来ている。

痛みを無視してナイフを構える。
無意識に身体が後ずさる。くそっ!

思い出せ!最強の道マイバイブルで学んだ教えを
あの苦しい修練の日々を

"恐怖を乗り越え、敵の攻撃を見切れ!そして最短の刃を切り刻むのだ"

脳裏に再生されるその言葉。その教えは身体に刻まれている!

上から振り下ろしてくる爪の攻撃を上体を反らして避ける。
次に来る爪も避ける。

しかし、完全には避けきれず、服が裂け、血が滲む。

だがその程度の事は気にはしない。
今はボスゴブリンの攻撃を見る。見切る事に専念だ。

ナイフも使わず防御に徹する。

確かにボスゴブリンの攻撃は俺より速く、重い
だが技はない。単調な直線的な攻撃だ

ならば予測も容易い、俺は肉体的劣勢を見切りと先読みにより補い、躱していく。

集中して見切るんだ!

ーー!

「……完了だ」

ボスゴブリンの攻撃を完全に把握した。
どれだけ反応が速く、力が強くとも当たらなければ怖くはない。

もうお前の攻撃は見切った。

そこで生まれる攻撃の余裕

後は……

ナイフを敵の動線に置くだけ、相手が勝手に斬られに来る。
自分より力が上の者と戦う時は敵の力を利用する。

これも本の教えだ!

ボスゴブリンの振りかざす爪攻撃を先読みし、ナイフをその位置に置く。
 スパッ!とボスゴブリンの手首から先が無くなる。
だが痛覚が麻痺しているのか反対の爪で切り掛かってくる。

だが同じこと反対の手も切り落とす。
ーー両手が地面へと落ちる。

「グワァァァァオアアアアォ!!」

吠えるボスゴブリン。凄い圧だ……だが

「終わりだ!」

吠えているところ悪いが、その隙に乗じ首を一閃
ボスゴブリンは生き絶えた。

勝てた…。

戦闘の疲労からか膝がガクッと落ちる。だが、まだだ
周囲には音に引き寄せられたゴブリン達が

周りを取り囲む雑魚どもを殺意を込めて睨む。
"お前らのボスのように殺すぞ"と

「「「ギャギャ………」」」

どうやらボスを倒した俺を恐れているらしいな
一向に襲いかかるそぶりはない。
むしろ、ジリジリと後退している。

ならば

「ーー消えろ!」

より殺意を込めた言葉を放ってみた

"""ダダダダダダダダ"""

ゴブリン達が武装を解除し、一目散に闘争していく
まるで蜘蛛の子を散らすように

まさにこれは…覇○色の覇気
いや、違うな。王の器なわけがない。
単純にボスゴブリンを倒した俺にびびって逃げただけだろう

よし、店に巣食う魔物も消えた事だし、念願の服を手に入れるか!
いざ!ユニシロへ
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