推しの隣に俺がいるのは解釈違いですっ!

丸井まー(旧:まー)

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11:スキンシップすんぞぉ!!

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 時は少し遡る。
 イーヴォは修羅場明けの連休初日にひたすら爆睡した後で考えた。
 アルッティに意識してもらうためにスキンシップをする。具体的に言うと、抱きついたりとかしてみる。ドキドキしてうっかり勃起しちゃう危険性が伴うが、男にはやらねばならない時がある。

 イーヴォの『ドキドキがいっぱいスキンシップ大作戦!』が始まった。




ーーーーーー
 連休三日目の早朝。まだ日も昇らない時間に気合で起きたイーヴォは、静かに部屋を出て、こそーっとアルッティの部屋のドアを開けた。
 そろりそろりと歩いてベッドに近づくと、アルッティがぐっすり眠っている。
 可愛い寝顔に胸がきゅんきゅんする。イーヴォはでれっと笑って、そろーっと布団を捲り、アルッティの隣に寝転がった。

 アルッティはパンツ一枚で寝ているようで、熱い素肌が直に触れる。興奮しすぎて勃起どころか鼻血が出そうだ。
 なんとか勃起しないように下腹部に力を入れ、素足を絡める。股間のあたりに硬いものが当たっている。アルッティの朝勃ちペニスだろう。
 今すぐにアルッティの朝勃ちペニスをぺろぺろしまくりたい。はぁはぁと変態じみた息を吐きながら、イーヴォは己の欲望と戦い、ギリギリ勝利した。

 アルッティの身体にぴったりとくっついてじっと寝顔を眺めていると、意外と長い睫毛が震え、アルッティが目を開けた。
 淡い水色の瞳と目が合った瞬間、イーヴォは爽やかに笑って口を開いた。


「おはよう。アルッティ」

「……あばぁ!?」

「あば?」

「あばばばば……なっ、なんっ、あびゃぁぁぁぁぁぁ!?」

「朝から元気だな。アルッティ」


 驚いたのか、奇声を発するアルッティが可愛い。ドッキリ大成功である。
 奇声を発しているアルッティの逞しい腕に腕を絡めると、アルッティが鋭い三白眼を見開き、何故かぶっと鼻血を出した。


「鼻血!? なんで鼻血!?」

「あばばばば……ちょっ! ちょっと! あれです! なんかあれです!」

「どれ? ていうか大丈夫か?」

「大丈夫です! でもあの少し離れていただけますと!!」

「い・や」

「ぐはぁっ!?」

「すげぇ勢いで鼻血出たぁ!? おいっ! ほんとに大丈夫なのか!?」

「だ、大丈夫……じゃない……」


 アルッティが何故かすごくいい笑顔で気絶した。本当に何故だ。
 鼻血が両方の鼻の穴からたらたら垂れているので、ベッドのヘッドボードに置いてあるティッシュを取り、とりあえず鼻の穴に詰めてやる。

 いきなりベッドに潜り込むのはやりすぎだったのだろうか。多分、嫌がられてはいないと思うのだが、喜ばれてるのかは分からない。
 股間に触れるアルッティのペニスは硬いままだ。
 ぺろぺろしまくりたい。イーヴォは欲望の勝てずに、いい笑顔で気絶しているアルッティの逞しい胸筋をふにふに揉み、腕を上げさせてもじゃっと毛が生えた脇に鼻先を突っ込んだ。
 すーはーすーはーとアルッティの匂いを嗅ぎまくる。我慢できずにゆるーく勃起しちゃったくらい興奮する。

 イーヴォはアルッティの意識が戻るまで、しれっとアルッティの逞しい身体を撫で回したり、ふんふん匂いを嗅ぎまくった。

 再び目覚めたアルッティがまた何故か鼻血を吹き出したが、今度は気絶しなかった。奇声は発していたけれど。
 一緒にベッドから下りたイーヴォは、真っ赤な顔で鼻血を拭いているアルッティを眺めて確信した。
 押して押して押しまくれば、なんだかイケそうな気がする。
 イーヴォは『ドキドキがいっぱいスキンシップ大作戦!』を本格的にやろうと決めた。

 アルッティの鼻血がとまると、運動できる服を着てから、いつものコースを走り、庭で基礎鍛錬をやった。
 腕立て伏せをしながら、シャワーを一緒に浴びるのもいいかも……と思いついた。
 うっかり勃起してアルッティを襲ってしまいそうな気がするが、その時はその時だ。
 アルッティのペニスをぺろぺろするくらいは許されると思う。
 風呂場でセックスがしたい気もするが、まずは普通にベッドでイチャイチャ甘々セックスをして、風呂場セックスはマンネリ化してきてからでもいい気がする。

 イーヴォは絶対にアルッティと一緒にシャワーを浴びると決めると、気合を入れて基礎鍛錬をやりきった。

 お互いに息が荒くなるまで基礎鍛錬をやると、イーヴォはにっこり笑ってアルッティに声をかけた。


「一緒にシャワーを浴びようぜ。汗が冷えるし」

「うぇっ!? いっ、いえいえいえ! お先にどうぞです! 俺は後からでも大丈夫なんで!!」

「一緒にはいろ?」

「……うっ……うぅっ……は、はい……」

「おっしゃあ! 言質取ったぞー! 風呂場に行くぞー!」


 じーっとアルッティを見つめながらおねだりしてみたら、なんとかアルッティが頷いてくれた。
 嬉しくて、ドキドキして、舞い上がりそうである。
 イーヴォはアルッティのゴツくて温かい手を握り、軽やかな足取りで風呂場へと向かった。

 脱衣場で汗まみれの服を脱ぎ全裸になると、のろのろと服を脱いでいるアルッティをじっと見た。
 上腕二頭筋が素晴らしい腕、むっきりと盛り上がった逞しい胸筋、バッキバキに割れている腹筋に、いい感じに絞られている側筋、髪色よりもちょっと濃いめの色合いのもじゃっとした陰毛の下にぶら下がっているペニスは半分皮被りで可愛らしいが、デカい。ビックリしてガン見しちゃったくらいデカい。
 普段アナニーで使っている玩具よりも萎えている状態なのに太くて長い。
 ずっしりとした陰嚢もデカくて、イーヴォは思わず腕を組んで唸った。

 アルッティとセックスをしまくりたいのだが、現段階では間違いなくアルッティの勃起ペニスはイーヴォのアナルに入らない。
 イーヴォが使っている玩具は一般的なサイズだ。もっと大きな玩具で拡張しないと絶対に入らない。

 予想外なアルッティのペニスのデカさに唸っていると、アルッティがおずおずと声をかけてきた。


「あのー……汗が冷えますよ?」

「ん? あぁ。洗いっこしようぜ!」

「ぐふぅっ!?」

「だからなんで鼻血ぃ!?」

「き、気にしないでください! 推しのファンサの嵐に情緒がついてこないだけなんで!」

「推し? ふぁんさ?」

「お構いなく! さぁ! とっととシャワーを浴びましょう!」

「お、おぅ」


 アルッティはたまによく分からないことを口にする。
 イーヴォは首を傾げながら浴室に入り、熱いシャワーを出して、アルッティの頭からかけた。


「わっ!?」

「先にお前を洗うわ」

「えっ!? えっ!?」

「わー。すげぇシャンプーが泡立つー。毛質が硬くて癖っ毛だから?」

「さ、さぁ?」

「やべぇ。すげぇ楽しい」

「楽しいですか!?」

「めちゃくちゃ楽しい。身体も洗うなー」

「かっ、身体は自分で! 自分で洗いますっ!!」

「えー。……今回は妥協してやろう。髪、洗ってくれよ」

「ふぁ! ふぁいっ!」


 アルッティの頭のもこもこ泡をシャワーで流すと、シャワーをアルッティに手渡した。
 アルッティの顔が真っ赤になり、挙動不審に目を泳がせている。本当に押しまくればイケるような気がしてきた。
 イーヴォはにひっと笑って、やんわりとお湯をかけてくるアルッティの優しい手つきにうっとりと目を閉じた。
 洗い方もめちゃくちゃ優しくて、泡を流すのもとても丁寧だった。

 お互いに身体を洗って熱いシャワーで泡を流すと、脱衣場へ出て身体を拭いた。
 イーヴォは手早く身体を拭くと、パンツを穿いているアルッティの濡れた髪をわしゃわしゃと乾いたタオルで拭き始めた。


「わぁっ!? イーヴォ先輩! 畏れ多い! 畏れ多いです!!」

「気にするな。俺は楽しい」

「楽しいんですか!?」

「めちゃくちゃ楽しいー!」

「え、えぇ……も、もう、好きにしてください……」

「よっしゃ! 言ったからな!」


 わしゃわしゃと髪を完全に乾かすと、イーヴォは真っ赤になっているアルッティの鼻先にキスをした。
 照れくさくて笑っていると、きょとんとしたアルッティがとてもいい笑顔で気絶した。
 アルッティの反応が面白いのだが、これはどうしたらいいのだろうか。
 イーヴォはとりあえずアルッティに服を着せ、横抱きにして居間のソファーへ運び、毛布を持ってきて気絶しているアルッティにかけた。

 アルッティの頬をつんつんと突き、ふふっと笑って、アルッティの頬にキスをした。


「早く落ちろよ。……その前に俺のケツの拡張があるな。んーー。どうすっかなぁ」


 アルッティと暮らし始めてから、アナニーをしていない。
 イーヴォは声がデカい方で、アナニーの時は特に思いっきり喘いでしまうから、どうにも躊躇してしまい、オナ禁状態が続いている。
 いっそアルッティに再開発してもらうのもいいかもなぁと思いながら、壁の時計を見て、気絶しているアルッティの頬をぐにぃーっと引っ張って起こした。

 がばっと起き上がったアルッティが挙動不審にあわあわしたかと思えば、ほぅと胸を押さえた。


「なんだ。夢か」

「どれが?」

「イーヴォ先輩が鼻にキスしたの」

「夢じゃないぞ」

「え?」


 きょとんとこちらを見たアルッティの頬にキスをすると、アルッティが大きく目を見開いてまたいい笑顔で気絶しそうになったので、パァンと頬をひっ叩いた。
 頬を押さえたアルッティがわなわなと震えた。


「痛い……もしかして夢じゃない!?」

「現実だ!」

「あびゃぁぁぁぁぁぁ!?」

「叫んでないでそろそろ朝飯作ろうぜ。腹減った」

「あ、はい」

「今朝の朝飯は何?」

「えーと、蕪の肉詰めのスープと牛肉で野菜を巻いて焼いたやつと干し葡萄入りのパンです。あ、デザートにレモンケーキを焼きます」

「おぉ。朝から豪華だな。一緒に作りたいから、指示よろしく」

「あ、はい」


 アルッティがきょとんとした後ではにかんで笑った。可愛くて胸の奥と腹の奥がきゅんきゅんする。
 うきうきと台所へ移動して、アルッティと二人で喋りながら少し遅めの朝食を作った。
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