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12:ファンサの嵐が辛いっ!
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アルッティは洗濯済みの服をパンパンして洗い皺を伸ばしながら遠い目をした。
起きた時から怒涛のようなファンサービスの嵐で心臓に悪い。
ファンサービス……ファンサービスなのだろうか。
目覚めたらイーヴォの顔がすぐ目の前にあり、ほぼ全裸で同じ布団の中でくっついていた。一緒にシャワーを浴びて頭の洗いっこをしちゃったし、鼻先や頬にキスをされてしまった。
何故こんな急にスキンシップが過激になったのだろう。ドキドキしすぎて心臓がヤバい。キスをされた時なんか、口から心臓がえれっと出ちゃうかと思った。
いっそ言語化できない感情がぐわぁっと溢れ出してきて、アルッティはもれなく気絶した。頬にキスをされた時はビンタで起こされたけど。
幸せすぎて怖い。これ以上スキンシップが過激になったら、本当に発狂してしまうかもしれない。
小さく溜め息を吐きながら洗濯物を干していると、するっとイーヴォが後ろから抱きつき、アルッティの肩に顎をおいた。
推しの! 体温ががががっ! 顔が! 近い! なんかいい匂いするっ!
アルッティがぴしっと固まると、抱きついているイーヴォが楽しそうに囁いた。
「それ終わったら体術の稽古やろうぜ」
「はっ、はいっ!」
「アルッティぬくいなー」
「服着ましょうよ」
「コートは着てる」
「裸コートじゃないですか」
「んー。アルッティで暖を取るから別にいい。人間湯たんぽ」
ちらっと横目にイーヴォを見れば、日向ぼっこしている猫みたいにご機嫌に目を細めていた。
可愛いかよぉぉぉぉぉぉ!!!!
アルッティはなんとか頑張って、歓喜のあまり発狂しそうになるのを堪えて洗濯物を干し終えた。
体術の稽古でボッコボコにされた後。また一緒にシャワーを浴びることになってしまった。
イーヴォのキラキラ笑顔の圧に負けた結果である。だって! 本当にすっごく笑顔が輝いていたから!
アルッティは心臓に悪いシャワータイムをなんとか頑張って、気絶も発狂も奇行もせずに乗り切った。
今はイーヴォを背中にくっつけて昼食を作っている。
推しの! ファンサービスの嵐が! 逆に辛いっ!
いっそ壊れそうになるのを自分の左足の足先を右足の踵でぐりぐりする痛みでなんとか堪え、アルッティは平静を装ってイーヴォと他愛のないお喋りをしながら昼食を作り上げた。
とても美味しそうにガツガツ食べてもらえると、一生懸命作った甲斐があって本当にすごく嬉しい。アルッティが作った料理がイーヴォの血肉になると考えてると、なんかこう……ぐっとくるものがある。
アルッティもご機嫌に美味しくできた料理を食べていると、デザートに作った苺ジャムのクッキーを幸せそうに食べてちゃんと口の中のものを飲み込んでからイーヴォが口を開いた。
「俺は今日が連休最後だから、片付けたら買い物に行かないか? ジャムとか扱ってる店に行きたい。ジャムだけじゃなくて、なんか珍しいもんを探してぇんだよなぁ」
「いいですね! 楽しそうです!」
「じゃあ、一緒に片付けたら出かけよう」
「はいっ!」
イーヴォが嬉しそうにはにかんで笑った。
推しのはにかみ笑顔が尊くて、泣きながら拝みたくなる。
アルッティはイーヴォが淹れてくれた珈琲をしっかり味わって飲むと、イーヴォと一緒に後片付けを始めた。
アルッティは行きつけの保存食をメインに扱っている店へと向かっていた。『さっむい』と言うイーヴォと腕を組んだ状態で。
腕を組んでぴったりとくっついており、コート越しに体温がじわぁっと伝わってくる。
アルッティは心の中で叫んだ。
「解釈違いぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」
「解釈違いってなんだ?」
「……もしかして、声に出てました?」
「ばっちり」
「おっふ……」
まさかの声に出しちゃっていた。ていうか、街中で全力で叫んじゃっていた。
イーヴォが腕を組んでいない方の手を伸ばして、恥ずかしさのあまり項垂れるアルッティの頬をつんつんと突いた。
可愛いからっ! 今は勘弁してっ! ファンサービスの嵐が辛いっ!
「で? 解釈違いってなに?」
「いえ! お気になさらず!」
「えー。なんだよー」
「あ、あそこの店です。ジャム以外にも色んな保存食がありますよ」
「おっ。結構デカい店だな」
「隣国からの輸入品も扱ってるんです。めちゃくちゃお高いんで手は出せないんですけど」
「へぇー。面白そうだな」
ちらっと隣を見れば、イーヴォがキラキラと目を輝かせていた。
組んだ腕を離せないまま店内に入り、陳列してある様々な商品を眺め始めた。
「あ、黒胡椒の塩漬け。燻製オイル漬けってのもある」
「オイル漬けの方も美味しいですよ。塩漬けのよりチーズや酒に合うかもです」
「へぇー。あ、これは魚のオイル漬けか? 美味いのかな」
「こっちのは食ったことがあります。燻製してから香草とかと一緒にオイル漬けにしてあって、軽く炙ったパンにのっけて食べたり、薄く切って酒のツマミにするとめちゃくちゃ美味いです。オイルをパンに塗って食べても美味いですよー」
「値段が手頃だから買ってみるか。今夜、ちょっとだけ飲もうぜ」
「はい。あ、魚卵の塩漬けだ。これも美味いんですよねー。めちゃくちゃ高いけど」
「なんだこれ。ちっこい丸いのがみっちみち」
「魚の卵の塩漬けです。子どもの頃、一度だけ親戚から貰って食べたんですけど、ぷちぷちした食感でめちゃくちゃ美味しかった覚えがありますねー。あっという間に食べきっちゃったんですけど、後で母とこの店にジャムを買いに来た時に見つけて、値段を見てビックリしました」
「確かに結構するな。果実酒が三本は買えるんじゃないか?」
「買えちゃいますねぇ。甘いもののコーナーも見てみます?」
「あぁ。ははっ! なんか新鮮ですげぇ楽しい」
「それはよかったです!」
推しが楽しいとアルッティも楽しい。腕を組んだままなので心臓が口からえれっと出ちゃいそうな状態がずっと続いているが、推しの笑顔を守るためならば堪えてみせる。
甘いものコーナーに行くと、様々な果物のジャムや栗の甘露煮、干した果物などがあった。
イーヴォが楽しそうに眺めて、高い位置にある一つの箱を指差した。
「なぁ。これ、とんでもない値段がしてるんだけど、食ったことあるか?」
「あー。チョコレートですね。一度もないです。隣国からの輸入品ですね。死ぬ前に一度くらい食べてみたい気はしますけど、俺の給料三か月分のお値段はキツいもんがあります」
「確かに。でも、それだけの価値がある美味さなのかは気になるな」
「そうなんですよねぇ。こっちは比較的まだマシですけど、それでもかなりお高いです」
「なんだこれ。『干した果物のチョコレートかけ』。へぇー。干した桃とかにチョコレートなるものがかかってるんだ。これもかなり高いな。あ! 春の体術大会の賞金で買ってみるか? チョコレートは無理だが、これなら買える」
「おぉ! 確かに! ほんとに一度でいいから食べてみたかったんです! チョコレートのために死ぬ気で頑張りますっ!」
「ははっ! ご褒美ができたな。おっ。胡桃の蜂蜜漬けだってよ。うまそー」
「あ、それも美味いですよ。焼きたてほかほかのパンにのっけて食べると最高です。母が好きで、自分の誕生日の日には必ず買ってたんですよね」
「へぇー。そういや、お前の誕生日っていつ?」
「初夏の終わりくらいですね。すぐに本格的な夏がきて、汗疹ができて本当に大変だったって、未だに帰ると愚痴られますよ」
「ははっ! 汗疹はなー。俺も毎年のようにできてるわ」
「俺もですね。痒いところを掻くと余計に痒くなるのって、ほんとなんなんですかね? ズボンのベルトのところとか、パンツのところとか、毎年ぐるっと腹回りが汗疹になりますよ」
「俺はそこまで酷くないが、それでもポツポツ汗疹ができるな」
「なんかいい薬があればいいんですけどねー。イーヴォ先輩は誕生日いつなんですか?」
「ん? 秋の豊穣祭の三日前。警邏隊に入隊してからは毎年仕事だな」
「クッソ忙しくて、当日にお祝いしにくい日ですねぇ。……秋の豊穣祭が終わって落ち着いたら、誕生日パーティーしませんか? ご馳走いっぱい作って、酒をしこたま飲む! みたいな?」
「いいな! やろうぜ! お前の誕生日も祝わないとな。リリーさんに協力してもらおう」
「ははっ! ありがとうございますっ!!」
魚のオイル漬けと干した果物を何種類かを買って店を出た。
イーヴォがずっと楽しそうに笑っていて、アルッティもとても幸せな時間にだらしなく笑っていた。
帰りもずっと腕を組んでいた。
推しのファンサービスが過剰すぎて本当に発狂しそうだが、なんとか堪える。
夕食やその後の酒盛りの話をしながら、二人でのんびり歩いて家に帰った。
起きた時から怒涛のようなファンサービスの嵐で心臓に悪い。
ファンサービス……ファンサービスなのだろうか。
目覚めたらイーヴォの顔がすぐ目の前にあり、ほぼ全裸で同じ布団の中でくっついていた。一緒にシャワーを浴びて頭の洗いっこをしちゃったし、鼻先や頬にキスをされてしまった。
何故こんな急にスキンシップが過激になったのだろう。ドキドキしすぎて心臓がヤバい。キスをされた時なんか、口から心臓がえれっと出ちゃうかと思った。
いっそ言語化できない感情がぐわぁっと溢れ出してきて、アルッティはもれなく気絶した。頬にキスをされた時はビンタで起こされたけど。
幸せすぎて怖い。これ以上スキンシップが過激になったら、本当に発狂してしまうかもしれない。
小さく溜め息を吐きながら洗濯物を干していると、するっとイーヴォが後ろから抱きつき、アルッティの肩に顎をおいた。
推しの! 体温ががががっ! 顔が! 近い! なんかいい匂いするっ!
アルッティがぴしっと固まると、抱きついているイーヴォが楽しそうに囁いた。
「それ終わったら体術の稽古やろうぜ」
「はっ、はいっ!」
「アルッティぬくいなー」
「服着ましょうよ」
「コートは着てる」
「裸コートじゃないですか」
「んー。アルッティで暖を取るから別にいい。人間湯たんぽ」
ちらっと横目にイーヴォを見れば、日向ぼっこしている猫みたいにご機嫌に目を細めていた。
可愛いかよぉぉぉぉぉぉ!!!!
アルッティはなんとか頑張って、歓喜のあまり発狂しそうになるのを堪えて洗濯物を干し終えた。
体術の稽古でボッコボコにされた後。また一緒にシャワーを浴びることになってしまった。
イーヴォのキラキラ笑顔の圧に負けた結果である。だって! 本当にすっごく笑顔が輝いていたから!
アルッティは心臓に悪いシャワータイムをなんとか頑張って、気絶も発狂も奇行もせずに乗り切った。
今はイーヴォを背中にくっつけて昼食を作っている。
推しの! ファンサービスの嵐が! 逆に辛いっ!
いっそ壊れそうになるのを自分の左足の足先を右足の踵でぐりぐりする痛みでなんとか堪え、アルッティは平静を装ってイーヴォと他愛のないお喋りをしながら昼食を作り上げた。
とても美味しそうにガツガツ食べてもらえると、一生懸命作った甲斐があって本当にすごく嬉しい。アルッティが作った料理がイーヴォの血肉になると考えてると、なんかこう……ぐっとくるものがある。
アルッティもご機嫌に美味しくできた料理を食べていると、デザートに作った苺ジャムのクッキーを幸せそうに食べてちゃんと口の中のものを飲み込んでからイーヴォが口を開いた。
「俺は今日が連休最後だから、片付けたら買い物に行かないか? ジャムとか扱ってる店に行きたい。ジャムだけじゃなくて、なんか珍しいもんを探してぇんだよなぁ」
「いいですね! 楽しそうです!」
「じゃあ、一緒に片付けたら出かけよう」
「はいっ!」
イーヴォが嬉しそうにはにかんで笑った。
推しのはにかみ笑顔が尊くて、泣きながら拝みたくなる。
アルッティはイーヴォが淹れてくれた珈琲をしっかり味わって飲むと、イーヴォと一緒に後片付けを始めた。
アルッティは行きつけの保存食をメインに扱っている店へと向かっていた。『さっむい』と言うイーヴォと腕を組んだ状態で。
腕を組んでぴったりとくっついており、コート越しに体温がじわぁっと伝わってくる。
アルッティは心の中で叫んだ。
「解釈違いぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」
「解釈違いってなんだ?」
「……もしかして、声に出てました?」
「ばっちり」
「おっふ……」
まさかの声に出しちゃっていた。ていうか、街中で全力で叫んじゃっていた。
イーヴォが腕を組んでいない方の手を伸ばして、恥ずかしさのあまり項垂れるアルッティの頬をつんつんと突いた。
可愛いからっ! 今は勘弁してっ! ファンサービスの嵐が辛いっ!
「で? 解釈違いってなに?」
「いえ! お気になさらず!」
「えー。なんだよー」
「あ、あそこの店です。ジャム以外にも色んな保存食がありますよ」
「おっ。結構デカい店だな」
「隣国からの輸入品も扱ってるんです。めちゃくちゃお高いんで手は出せないんですけど」
「へぇー。面白そうだな」
ちらっと隣を見れば、イーヴォがキラキラと目を輝かせていた。
組んだ腕を離せないまま店内に入り、陳列してある様々な商品を眺め始めた。
「あ、黒胡椒の塩漬け。燻製オイル漬けってのもある」
「オイル漬けの方も美味しいですよ。塩漬けのよりチーズや酒に合うかもです」
「へぇー。あ、これは魚のオイル漬けか? 美味いのかな」
「こっちのは食ったことがあります。燻製してから香草とかと一緒にオイル漬けにしてあって、軽く炙ったパンにのっけて食べたり、薄く切って酒のツマミにするとめちゃくちゃ美味いです。オイルをパンに塗って食べても美味いですよー」
「値段が手頃だから買ってみるか。今夜、ちょっとだけ飲もうぜ」
「はい。あ、魚卵の塩漬けだ。これも美味いんですよねー。めちゃくちゃ高いけど」
「なんだこれ。ちっこい丸いのがみっちみち」
「魚の卵の塩漬けです。子どもの頃、一度だけ親戚から貰って食べたんですけど、ぷちぷちした食感でめちゃくちゃ美味しかった覚えがありますねー。あっという間に食べきっちゃったんですけど、後で母とこの店にジャムを買いに来た時に見つけて、値段を見てビックリしました」
「確かに結構するな。果実酒が三本は買えるんじゃないか?」
「買えちゃいますねぇ。甘いもののコーナーも見てみます?」
「あぁ。ははっ! なんか新鮮ですげぇ楽しい」
「それはよかったです!」
推しが楽しいとアルッティも楽しい。腕を組んだままなので心臓が口からえれっと出ちゃいそうな状態がずっと続いているが、推しの笑顔を守るためならば堪えてみせる。
甘いものコーナーに行くと、様々な果物のジャムや栗の甘露煮、干した果物などがあった。
イーヴォが楽しそうに眺めて、高い位置にある一つの箱を指差した。
「なぁ。これ、とんでもない値段がしてるんだけど、食ったことあるか?」
「あー。チョコレートですね。一度もないです。隣国からの輸入品ですね。死ぬ前に一度くらい食べてみたい気はしますけど、俺の給料三か月分のお値段はキツいもんがあります」
「確かに。でも、それだけの価値がある美味さなのかは気になるな」
「そうなんですよねぇ。こっちは比較的まだマシですけど、それでもかなりお高いです」
「なんだこれ。『干した果物のチョコレートかけ』。へぇー。干した桃とかにチョコレートなるものがかかってるんだ。これもかなり高いな。あ! 春の体術大会の賞金で買ってみるか? チョコレートは無理だが、これなら買える」
「おぉ! 確かに! ほんとに一度でいいから食べてみたかったんです! チョコレートのために死ぬ気で頑張りますっ!」
「ははっ! ご褒美ができたな。おっ。胡桃の蜂蜜漬けだってよ。うまそー」
「あ、それも美味いですよ。焼きたてほかほかのパンにのっけて食べると最高です。母が好きで、自分の誕生日の日には必ず買ってたんですよね」
「へぇー。そういや、お前の誕生日っていつ?」
「初夏の終わりくらいですね。すぐに本格的な夏がきて、汗疹ができて本当に大変だったって、未だに帰ると愚痴られますよ」
「ははっ! 汗疹はなー。俺も毎年のようにできてるわ」
「俺もですね。痒いところを掻くと余計に痒くなるのって、ほんとなんなんですかね? ズボンのベルトのところとか、パンツのところとか、毎年ぐるっと腹回りが汗疹になりますよ」
「俺はそこまで酷くないが、それでもポツポツ汗疹ができるな」
「なんかいい薬があればいいんですけどねー。イーヴォ先輩は誕生日いつなんですか?」
「ん? 秋の豊穣祭の三日前。警邏隊に入隊してからは毎年仕事だな」
「クッソ忙しくて、当日にお祝いしにくい日ですねぇ。……秋の豊穣祭が終わって落ち着いたら、誕生日パーティーしませんか? ご馳走いっぱい作って、酒をしこたま飲む! みたいな?」
「いいな! やろうぜ! お前の誕生日も祝わないとな。リリーさんに協力してもらおう」
「ははっ! ありがとうございますっ!!」
魚のオイル漬けと干した果物を何種類かを買って店を出た。
イーヴォがずっと楽しそうに笑っていて、アルッティもとても幸せな時間にだらしなく笑っていた。
帰りもずっと腕を組んでいた。
推しのファンサービスが過剰すぎて本当に発狂しそうだが、なんとか堪える。
夕食やその後の酒盛りの話をしながら、二人でのんびり歩いて家に帰った。
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