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とりあえず昼食を食べた後、ディリオが届いた荷物の整理を始めた。ナイルは邪魔にならないようにベッドの上で小さくなり、エロ本の続きを読んでいる。
「班長」
「んー?」
「エロ本の新作きましたよー」
「おー。ってまだ増えるのか」
「そりゃ増えますよ。エロ本は日々新しいものが刊行されるんですから」
「まぁ、そうだけど」
「あ、オナホも新しいのがいっぱいきたー」
「よかったな」
「はーい……って、あら?」
「あ?」
「班長。これ班長宛ですよ」
「俺?」
不思議に思ってエロ本から視線を離してディリオを見た。ディリオは1枚の紙と、変わった形の棒?を持っている。オナホと同じような素材でできている流線型のそれは三股のようになっていて、各々違う方向にくねってくる。
「なんだそれ」
「『エネマグラ』っていうらしいですよ。前立腺開発の道具みたいです」
「前立腺……」
「あ、知ってます?前立腺」
「聞いたことはある」
「めっちゃ気持ちいいらしいですよ」
「ふーん。で、なんでそんなもんが俺宛に送られてくるんだよ」
「あー……多分オナホの試作品のお試しやってるからじゃないですか?他にも初心者用と思わしき張り型とかも入ってます」
「俺は尻は使わないぞ。お前がやれよ」
「あ。俺、尻は無理」
「……なんでだ。オナニー大好きだろお前」
「確かにオナニー大好きですけど、俺痔持ちなんですよ」
「は?」
「イボ痔とかではないんですけど、俺の肛門繊細過ぎて切れやすいんですよねぇ。たまに女の月のものかよ、ってくらい派手に血が出たり」
「……マジか」
「マジです」
「どんだけでけぇもん出してんだよ」
「でかいのもだけど、なーんか固いんですよねぇ。水分足りてないのかなぁ」
「知るか」
「あ、でも俺便秘にはなったことないですよ。毎朝快調絶好調」
「お前のうんこ事情とか心底どうでもいい」
「えー」
「とりあえず尻は使わないから、それ送り返せよ」
「んー。まぁ、一応持って帰ってみてくださいよ。使うも使わないも班長の自由ってことで。あ、説明書も一緒に入れときますねー」
ディリオが話しながら、ナイル用の鞄に『エネマグラ』なる物体と小さめの張り型とローションのボトル、オナホを詰め込んだ。……だから、いらねぇって。
ーーーーーー
翌日が仕事だし、今日は泊まらない日だ。
ナイルはずっしりエロいものが詰まった鞄を持って自宅に帰った。
風呂から上がって、パンツ1枚のまま、ベッドの上で鞄の中身を取り出して並べる。
今回はオナホが5種類、ローションのボトルが3本、張り型が3本、そして『エネマグラ』なる物体が1本。オナホとローションはともかく、他のはいらない。
確かに前立腺の噂は聞いたことがある。直腸内にあり、ものすごく気持ちいいとか。
ナイルは腕を組んで悩んだ。気持ちいいことは好きだ。快感に浸っている時は何もかも忘れられる。前立腺もぶっちゃけ、まるで興味がないわけではない。というか、開発用の道具を実際見たら、ちょっと興味が湧いてきた。
……少しだけ試してみようかな。別にこれを使ったからといって、男を好きになるわけではない。昔、酒の席で前立腺について話していた男は、女にマッサージしてもらうのだと言っていた。つまり女にしてもらえるかもしれないわけだ。そんな女が身近にいるかは甚だ疑問だが、ちょこっとなら試してみる価値があるかもしれない。
ナイルは付属の説明書を真剣に読み始めた。
結論から言うと、『エネマグラ』なるものはヤバかった。
初めは違和感しかなかったのに、徐々に気持ちよくなってきて、最後は小さく喘ぎながら、アナルに『エネマグラ』を入れたまま、ぺニスを擦って射精した。説明書によると、前立腺を極めると、『ドライオーガニズム』、所謂『中イキ』なるものを体験できるらしい。射精せずにイクのだそうだ。ヤバいくらい気持ちいいらしい。実際、前立腺を少し弄っただけで、ヤバいくらい気持ちよかった。
ナイルはチラッと張り型の方を見た。3本中2本は魔石が内臓されていて動くらしい。もう1本は他2本に比べると少し大きく、底の方に吸盤がついていて床などに固定できるそうな。
形はどれも丸みが強くてぺニスのような形をしていない。ナイルはとりあえず一番小さい動く張り型を手に取ってみた。スイッチを入れてみると、ウィンウィンと小さな音を立てて、小さな円を描くようにくねくねと張り型が動く。この張り型の説明書によると、この張り型が入るところまで入れると、ちょうど前立腺の辺りに先っぽの方があたる長さらしい。太さは全然太くない。ナイルのぺニスの3分の1程度だ。
ナイルは少し悩んで、ローションのボトルを手に取った。片手にローションを垂らして、張り型にローションを塗りたくる。座った状態で足を広げて、正面からゆっくりと張り型をアナルに入れていく。ちょっと前まで『エネマグラ』が入っていたから、すんなりと奥まで入った。痛みはないし、違和感も然程ない。期待にドキドキしながら、張り型のスイッチを入れる。途端にアナルの中で張り型がウィンウィンと動き出した。前立腺に張り型の先っぽがあたり、初心者のナイルには強すぎる刺激が走る。ナイルは動く張り型をゆっくり抜き差しし始めた。前立腺だけじゃなくて、内壁を張り型で擦られるのも気持ちいい気がしてきた。ナイルのぺニスは射精してそう間がないというのに、完全に勃起して先走りを滲ませている。小さく喘ぎながら、夢中で張り型を抜き差しする。ヤバい。気持ちいい。ナイルは暫く張り型を抜き差しして、アナルの中への刺激を楽しんだ後、アナルに張り型を咥えこんで動かしながら、自分のぺニスを手で擦って再び射精した。
ハァハァと荒い息を吐きながら、張り型のスイッチを切って、ゆっくり引き抜く。その感触にすら背筋がゾクゾクした。ちょっと呆然と手の中のローションで濡れた張り型を見る。
……なんだこれヤバい。『エネマグラ』もヤバかったけど、動く張り型もかなりヤバイ。
ナイルは新たな世界への扉を開いてしまった。
その夜は疲れて眠ってしまうまで、張り型を試して1人快感に酔いしれた。
ヤバいものを覚えてしまったかもしれない。そう思うが、とにかくぺニスを擦るだけよりも全然気持ちいいのだ。
翌朝、ナイルは出勤前に使用済みの張り型を風呂場で洗って、風呂場に干してから出勤した。
昨夜、結構長時間アナルにものを入れていたから、若干の違和感がある。
出勤途中にあるポストに封筒を投函する。勢いで張り型も全部試して、その使用感想を書いてしまった。当然匿名でだ。
ヤバいものにハマッてしまった自覚はある。しかし、もう引き返せないという自覚もあった。
ナイルは1人、『中イキ』なるものを目指して、アナニーに励むことを決意した。
「班長」
「んー?」
「エロ本の新作きましたよー」
「おー。ってまだ増えるのか」
「そりゃ増えますよ。エロ本は日々新しいものが刊行されるんですから」
「まぁ、そうだけど」
「あ、オナホも新しいのがいっぱいきたー」
「よかったな」
「はーい……って、あら?」
「あ?」
「班長。これ班長宛ですよ」
「俺?」
不思議に思ってエロ本から視線を離してディリオを見た。ディリオは1枚の紙と、変わった形の棒?を持っている。オナホと同じような素材でできている流線型のそれは三股のようになっていて、各々違う方向にくねってくる。
「なんだそれ」
「『エネマグラ』っていうらしいですよ。前立腺開発の道具みたいです」
「前立腺……」
「あ、知ってます?前立腺」
「聞いたことはある」
「めっちゃ気持ちいいらしいですよ」
「ふーん。で、なんでそんなもんが俺宛に送られてくるんだよ」
「あー……多分オナホの試作品のお試しやってるからじゃないですか?他にも初心者用と思わしき張り型とかも入ってます」
「俺は尻は使わないぞ。お前がやれよ」
「あ。俺、尻は無理」
「……なんでだ。オナニー大好きだろお前」
「確かにオナニー大好きですけど、俺痔持ちなんですよ」
「は?」
「イボ痔とかではないんですけど、俺の肛門繊細過ぎて切れやすいんですよねぇ。たまに女の月のものかよ、ってくらい派手に血が出たり」
「……マジか」
「マジです」
「どんだけでけぇもん出してんだよ」
「でかいのもだけど、なーんか固いんですよねぇ。水分足りてないのかなぁ」
「知るか」
「あ、でも俺便秘にはなったことないですよ。毎朝快調絶好調」
「お前のうんこ事情とか心底どうでもいい」
「えー」
「とりあえず尻は使わないから、それ送り返せよ」
「んー。まぁ、一応持って帰ってみてくださいよ。使うも使わないも班長の自由ってことで。あ、説明書も一緒に入れときますねー」
ディリオが話しながら、ナイル用の鞄に『エネマグラ』なる物体と小さめの張り型とローションのボトル、オナホを詰め込んだ。……だから、いらねぇって。
ーーーーーー
翌日が仕事だし、今日は泊まらない日だ。
ナイルはずっしりエロいものが詰まった鞄を持って自宅に帰った。
風呂から上がって、パンツ1枚のまま、ベッドの上で鞄の中身を取り出して並べる。
今回はオナホが5種類、ローションのボトルが3本、張り型が3本、そして『エネマグラ』なる物体が1本。オナホとローションはともかく、他のはいらない。
確かに前立腺の噂は聞いたことがある。直腸内にあり、ものすごく気持ちいいとか。
ナイルは腕を組んで悩んだ。気持ちいいことは好きだ。快感に浸っている時は何もかも忘れられる。前立腺もぶっちゃけ、まるで興味がないわけではない。というか、開発用の道具を実際見たら、ちょっと興味が湧いてきた。
……少しだけ試してみようかな。別にこれを使ったからといって、男を好きになるわけではない。昔、酒の席で前立腺について話していた男は、女にマッサージしてもらうのだと言っていた。つまり女にしてもらえるかもしれないわけだ。そんな女が身近にいるかは甚だ疑問だが、ちょこっとなら試してみる価値があるかもしれない。
ナイルは付属の説明書を真剣に読み始めた。
結論から言うと、『エネマグラ』なるものはヤバかった。
初めは違和感しかなかったのに、徐々に気持ちよくなってきて、最後は小さく喘ぎながら、アナルに『エネマグラ』を入れたまま、ぺニスを擦って射精した。説明書によると、前立腺を極めると、『ドライオーガニズム』、所謂『中イキ』なるものを体験できるらしい。射精せずにイクのだそうだ。ヤバいくらい気持ちいいらしい。実際、前立腺を少し弄っただけで、ヤバいくらい気持ちよかった。
ナイルはチラッと張り型の方を見た。3本中2本は魔石が内臓されていて動くらしい。もう1本は他2本に比べると少し大きく、底の方に吸盤がついていて床などに固定できるそうな。
形はどれも丸みが強くてぺニスのような形をしていない。ナイルはとりあえず一番小さい動く張り型を手に取ってみた。スイッチを入れてみると、ウィンウィンと小さな音を立てて、小さな円を描くようにくねくねと張り型が動く。この張り型の説明書によると、この張り型が入るところまで入れると、ちょうど前立腺の辺りに先っぽの方があたる長さらしい。太さは全然太くない。ナイルのぺニスの3分の1程度だ。
ナイルは少し悩んで、ローションのボトルを手に取った。片手にローションを垂らして、張り型にローションを塗りたくる。座った状態で足を広げて、正面からゆっくりと張り型をアナルに入れていく。ちょっと前まで『エネマグラ』が入っていたから、すんなりと奥まで入った。痛みはないし、違和感も然程ない。期待にドキドキしながら、張り型のスイッチを入れる。途端にアナルの中で張り型がウィンウィンと動き出した。前立腺に張り型の先っぽがあたり、初心者のナイルには強すぎる刺激が走る。ナイルは動く張り型をゆっくり抜き差しし始めた。前立腺だけじゃなくて、内壁を張り型で擦られるのも気持ちいい気がしてきた。ナイルのぺニスは射精してそう間がないというのに、完全に勃起して先走りを滲ませている。小さく喘ぎながら、夢中で張り型を抜き差しする。ヤバい。気持ちいい。ナイルは暫く張り型を抜き差しして、アナルの中への刺激を楽しんだ後、アナルに張り型を咥えこんで動かしながら、自分のぺニスを手で擦って再び射精した。
ハァハァと荒い息を吐きながら、張り型のスイッチを切って、ゆっくり引き抜く。その感触にすら背筋がゾクゾクした。ちょっと呆然と手の中のローションで濡れた張り型を見る。
……なんだこれヤバい。『エネマグラ』もヤバかったけど、動く張り型もかなりヤバイ。
ナイルは新たな世界への扉を開いてしまった。
その夜は疲れて眠ってしまうまで、張り型を試して1人快感に酔いしれた。
ヤバいものを覚えてしまったかもしれない。そう思うが、とにかくぺニスを擦るだけよりも全然気持ちいいのだ。
翌朝、ナイルは出勤前に使用済みの張り型を風呂場で洗って、風呂場に干してから出勤した。
昨夜、結構長時間アナルにものを入れていたから、若干の違和感がある。
出勤途中にあるポストに封筒を投函する。勢いで張り型も全部試して、その使用感想を書いてしまった。当然匿名でだ。
ヤバいものにハマッてしまった自覚はある。しかし、もう引き返せないという自覚もあった。
ナイルは1人、『中イキ』なるものを目指して、アナニーに励むことを決意した。
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