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第一章 何処へ?
14.幼馴染の君・1
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伊靖君と義光君は、バタバタと足音を鳴らしながらすぐに来た。
あたしはまた御帳台に押し込められ、御簾越しに二人の若者と向かい合った。
よくは見えないけど、どうも二人とも似たようなチャラい感じのいたずら少年って風貌。
生意気に扇なんか持って、二人でニヤニヤしながら何事か囁き合っている。
義光君がパチンと扇を閉じて、あたしの方に両手をついて頭を下げた。
「伊都子姉君、ご機嫌伺いに参上いたしました!
もう一年以上前、伊靖の元服以来でございますかね?
私も元服後、仕事も忙しくてなかなか伊靖とも会えずでしたが」
そこで頭を上げて、あたしをまっすぐに見る。
え?向こうからは見えてるの?
そんな訳ないよね、と思いながらもちょっと焦って扇で顔を隠す。
「いやしかし、幼いころはともかく最近は頓に気難しくなられて、世間では石姫と噂される姉君が私ごとき若輩者にお会いくださるとは…
弟御である伊靖のお陰か、それとも地獄からお戻りあそばしたからなのか」
いわのひめ?
あたしが不思議に思って後ろに控えている内侍さんを見ると、内侍さんは勿論、他の侍女の人たちも何だかやたら慌てている。
「あれ、姉上はご存じありませんか?」
伊靖君が笑って言う。
「主上への入内が無くなり、主上からお許しを得て左近衛中将殿が姉上の許嫁になられて、せっせとお通いあそばされているのに姉上ときたら、まだ一度も枕を交わされたことがないというではありませんか?」
「宮中では姉上の『石のように硬い態度』が大きな話題になっておるのですよ。
左近衛中将殿は勿論のこと、実は私も父上もそのことでからかわれることもありましてね。
まあ、姉上にも事情がおありだし誰も気にしてはおりませんが、左近衛中将殿は時々お気の毒だなあ…と思うこともあります」
ああ、そうなんだ…
あたしは伊都子姫を始め、左近衛中将様やご家族の方々に同情した。
そして次の瞬間「ええーっっ??」と素っ頓狂な声を上げていた。
伊靖君と義光君、それに周りの女房達も驚いて腰を浮かしている。
あたしは口を押えた。
「枕を交わしてない」って…
まだ伊都子姫と左近衛中将様は、その、未経験なんだ。
あらまあ。。。
「お父様にも弟のあなたにも迷惑をかけているのですね…
でも…わたくしにとってはすごく繊細な問題なのですよ」
あたしは、昨日の皆の真似をして袖で顔を隠し、涙を拭う(真似をした)。
周りにいる女房さん達はすぐに反応し、共に泣いてくれる。
ありがとよ…この時代の涙って超便利だ。
義光君は納得がいかない、というような訝し気な表情で呟く。
「どうも姉君の言動はおかしいなぁ…これまでと違いすぎる。
この御帳台の中におわすのは、本当に伊都子姉君なのか?」
ドキッ!ドキドキっ!!
あたしは焦った。
鋭い。
ヤバい?バレる…?
あたしはまた御帳台に押し込められ、御簾越しに二人の若者と向かい合った。
よくは見えないけど、どうも二人とも似たようなチャラい感じのいたずら少年って風貌。
生意気に扇なんか持って、二人でニヤニヤしながら何事か囁き合っている。
義光君がパチンと扇を閉じて、あたしの方に両手をついて頭を下げた。
「伊都子姉君、ご機嫌伺いに参上いたしました!
もう一年以上前、伊靖の元服以来でございますかね?
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そこで頭を上げて、あたしをまっすぐに見る。
え?向こうからは見えてるの?
そんな訳ないよね、と思いながらもちょっと焦って扇で顔を隠す。
「いやしかし、幼いころはともかく最近は頓に気難しくなられて、世間では石姫と噂される姉君が私ごとき若輩者にお会いくださるとは…
弟御である伊靖のお陰か、それとも地獄からお戻りあそばしたからなのか」
いわのひめ?
あたしが不思議に思って後ろに控えている内侍さんを見ると、内侍さんは勿論、他の侍女の人たちも何だかやたら慌てている。
「あれ、姉上はご存じありませんか?」
伊靖君が笑って言う。
「主上への入内が無くなり、主上からお許しを得て左近衛中将殿が姉上の許嫁になられて、せっせとお通いあそばされているのに姉上ときたら、まだ一度も枕を交わされたことがないというではありませんか?」
「宮中では姉上の『石のように硬い態度』が大きな話題になっておるのですよ。
左近衛中将殿は勿論のこと、実は私も父上もそのことでからかわれることもありましてね。
まあ、姉上にも事情がおありだし誰も気にしてはおりませんが、左近衛中将殿は時々お気の毒だなあ…と思うこともあります」
ああ、そうなんだ…
あたしは伊都子姫を始め、左近衛中将様やご家族の方々に同情した。
そして次の瞬間「ええーっっ??」と素っ頓狂な声を上げていた。
伊靖君と義光君、それに周りの女房達も驚いて腰を浮かしている。
あたしは口を押えた。
「枕を交わしてない」って…
まだ伊都子姫と左近衛中将様は、その、未経験なんだ。
あらまあ。。。
「お父様にも弟のあなたにも迷惑をかけているのですね…
でも…わたくしにとってはすごく繊細な問題なのですよ」
あたしは、昨日の皆の真似をして袖で顔を隠し、涙を拭う(真似をした)。
周りにいる女房さん達はすぐに反応し、共に泣いてくれる。
ありがとよ…この時代の涙って超便利だ。
義光君は納得がいかない、というような訝し気な表情で呟く。
「どうも姉君の言動はおかしいなぁ…これまでと違いすぎる。
この御帳台の中におわすのは、本当に伊都子姉君なのか?」
ドキッ!ドキドキっ!!
あたしは焦った。
鋭い。
ヤバい?バレる…?
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