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第六章 運命の歯車
14.縫姫の局にて
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翌日、東宮に手紙を書いて、昨夜四人で話し合った結果を報告した。
リストも添付して判断をゆだねる。
東宮からはあっという間に返事が来て(仕事しろ!)、昨夜、なぜ自分にも声をかけなかったとそればっかり書いてあった。
権中納言様と夕食を共にして、ビンゴゲームも試しにやってみたことを権中納言様から聞いたらしく、ひたすら愚痴がダラダラと続く手紙を解しながら読むのも嫌になってきたころ、ビンゴの景品については了承する、と一言。
結論は先にね!!
読まずに捨てちゃうとこだったよ!
権中納言様と元信様からも手紙が来て、二人とも、昨夜のことについて東宮から激しく叱責されたと、苦笑が目に浮かぶような感じの文章だった。
めーんどくせえお坊ちゃんだよまったく…
でも何を言われても、呼ばないけどねいちいち。
縫姫の局に行き、東宮から承諾をもらったことを話して景品について話し合う。
縫姫は服飾については、本当に頼りになる専門家だった。
次々とさまざまな布地を出してきて、若公達に合いそうなデザインを提案してくれる。
あたしには正直お手上げだったので、ちょうど宮中から帰ってきたという伊靖君を侍女さんに呼びに行ってもらう。
伊靖君と、何故か義光もくっついてきた。
「お呼びですか?縫姫」
と言いながら局に入ってくる。
「い、いえっあのっ!申し訳ありませんっ
でも、わたくしではなく、伊都子姫様が…
わたくしが伊靖様をお呼びたてするなんて、そんな恐れ多いこと…」
縫姫は必死の表情で抗弁する。
「別に、縫姫だって姉上なんだから、呼ばれたら来ますよ。
この突飛で非常識の、尊大で傲岸不遜なお姉上様々よりよっぽど嬉しいですね」
伊靖君は笑いながら言う。
ぬぁんだとー!!
あたしは伊靖君につかみかかりそうになり、慌てた義光に制止される。
縫姫はしばらく呆気にとられたように伊靖君を見ていたが、その頬を涙が伝った。
あたしたちが驚いて縫姫を慰めようとすると、縫姫は顔を覆って首を横に振る。
「すごく嬉しくて…
伊都子姫様も伊靖様も、わたくしごとき卑しい女を、姉と呼んで優しくしてくださって。
勿体なくて涙が止まりませんのです」
「きょうだい会も、昨夜のような出来事も、夢のようです。
本当に宜しいのでしょうか…」
あたしたちは泣き崩れる縫姫に、こもごも声をかける。
「お嫌でないなら、ずっと仲良くしましょう」
「そうですよ、この世にたった四人きりのきょうだいなんですから」
「私だって、月子姫と結婚すればきょうだいの仲間入りですから、姉上とお呼びしますよ」
最後の、義光の言葉に、あたしと伊靖君は「イヤ、それはない!」と声を揃えて言い、義光は「そんなあ…」と情けない声を出す。
縫姫は笑いだした。
「義光まで来ちゃうとここはちょっと狭いから、わたくしの部屋に移動しましょう。
伊靖と義光に景品のモデルを頼みたいのよ。
今日のおやつは味噌パンの試作だから、皆で味見してみて」
気の置けないきょうだい達と気心の知れた義光に、あたしの言葉はどんどんフランクになる。
いけないいけない。
気を付けないとね。
リストも添付して判断をゆだねる。
東宮からはあっという間に返事が来て(仕事しろ!)、昨夜、なぜ自分にも声をかけなかったとそればっかり書いてあった。
権中納言様と夕食を共にして、ビンゴゲームも試しにやってみたことを権中納言様から聞いたらしく、ひたすら愚痴がダラダラと続く手紙を解しながら読むのも嫌になってきたころ、ビンゴの景品については了承する、と一言。
結論は先にね!!
読まずに捨てちゃうとこだったよ!
権中納言様と元信様からも手紙が来て、二人とも、昨夜のことについて東宮から激しく叱責されたと、苦笑が目に浮かぶような感じの文章だった。
めーんどくせえお坊ちゃんだよまったく…
でも何を言われても、呼ばないけどねいちいち。
縫姫の局に行き、東宮から承諾をもらったことを話して景品について話し合う。
縫姫は服飾については、本当に頼りになる専門家だった。
次々とさまざまな布地を出してきて、若公達に合いそうなデザインを提案してくれる。
あたしには正直お手上げだったので、ちょうど宮中から帰ってきたという伊靖君を侍女さんに呼びに行ってもらう。
伊靖君と、何故か義光もくっついてきた。
「お呼びですか?縫姫」
と言いながら局に入ってくる。
「い、いえっあのっ!申し訳ありませんっ
でも、わたくしではなく、伊都子姫様が…
わたくしが伊靖様をお呼びたてするなんて、そんな恐れ多いこと…」
縫姫は必死の表情で抗弁する。
「別に、縫姫だって姉上なんだから、呼ばれたら来ますよ。
この突飛で非常識の、尊大で傲岸不遜なお姉上様々よりよっぽど嬉しいですね」
伊靖君は笑いながら言う。
ぬぁんだとー!!
あたしは伊靖君につかみかかりそうになり、慌てた義光に制止される。
縫姫はしばらく呆気にとられたように伊靖君を見ていたが、その頬を涙が伝った。
あたしたちが驚いて縫姫を慰めようとすると、縫姫は顔を覆って首を横に振る。
「すごく嬉しくて…
伊都子姫様も伊靖様も、わたくしごとき卑しい女を、姉と呼んで優しくしてくださって。
勿体なくて涙が止まりませんのです」
「きょうだい会も、昨夜のような出来事も、夢のようです。
本当に宜しいのでしょうか…」
あたしたちは泣き崩れる縫姫に、こもごも声をかける。
「お嫌でないなら、ずっと仲良くしましょう」
「そうですよ、この世にたった四人きりのきょうだいなんですから」
「私だって、月子姫と結婚すればきょうだいの仲間入りですから、姉上とお呼びしますよ」
最後の、義光の言葉に、あたしと伊靖君は「イヤ、それはない!」と声を揃えて言い、義光は「そんなあ…」と情けない声を出す。
縫姫は笑いだした。
「義光まで来ちゃうとここはちょっと狭いから、わたくしの部屋に移動しましょう。
伊靖と義光に景品のモデルを頼みたいのよ。
今日のおやつは味噌パンの試作だから、皆で味見してみて」
気の置けないきょうだい達と気心の知れた義光に、あたしの言葉はどんどんフランクになる。
いけないいけない。
気を付けないとね。
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