8 / 60
1部:1年生
第8話
しおりを挟む
とりあえず家に上げる際に、びしょ濡れになっていた靴に新聞紙をつめたりタオルを用意したりバタバタしながら、斉藤さんを家にあげた。
「全身びしょ濡れの由奈さんから、シャワー浴びてください。なんならお湯溜めてくれても平気なんで、ちゃんとあったまってください。ていうかお湯溜めますね。あ、あと服は乾燥機まわしちゃうんで洗濯機の中に入れといてください」
シャワーしかしないが俺は毎日風呂掃除をしてるので、浴槽は綺麗なはずだ。電源のスイッチを入れてお湯を溜める。
「やっぱ気遣いの鬼じゃん。ありがと!じゃあ、先にシャワー借りるね」
他人が自分の家でシャワーを浴びてる、ってなんか変な感じだ。社畜時代の俺は彼女がいなかったので、こういう経験がないからだけなのかもしれない。…なんか悲しくなってきたな。思い返すのは辞めよう。
そういえば風呂入ってもらったのはいいが、服について考えてなかった。とりあえず俺のTシャツとジャージ貸す、でいいのかな。下着とかないと乳首とか透けるよね。どうしよう。色付きのに一応しとくでいっか。
「斉藤さーん。一応着替えここに置いておきますね」
俺がTシャツを置くのと、由奈さんが風呂場から出てくるタイミングが同時だった。風呂ちゃんと浸かったのかな、出てくるの早かった気がするんだけど。それとも俺が服についてめっちゃ考えてただけ?
「すみません!!!!」
「別に和樹くんだったら平気なのにー…あ!着替え貸してくれてありがと!」
急いで脱衣所を出たが、由奈さんの裸は見えてしまった。おっぱい大きいなあと思ってたけど、やっぱ実物も大きかった。
(乳首は見えてないからセーフ!)
俺はLサイズの服を着てるんだが、由奈さんが着てみても上は袖が長いくらいでちょっと悲しい。なんか、イメージだとぶっかぶかで、ワンピースとかになるイメージなんだけど。
「ごめんズボンの方緩くて落ちてパンツ見えそうだから、ヘアゴムで縛っちゃったんだけど大丈夫?」
「あ、全然いいですよ。それに俺もシャワー浴びてくるんでゆっくりしててください」
乾燥機をつけた後、風呂場に入る。由奈さんが入ったあとの風呂場は、なんかいつもと違っていい匂いがして不思議だった。なんでなんだ。使ってるボディソープだって一緒。体臭なわけじゃないだろうし、なんでこんなに匂いつくんだ。入浴剤だって入ってないし。謎だ…
(てか、めっちゃ腹減った)
いつもより遅い帰りだったことと、いろんなことがあって疲れてしまった俺は空腹のピークにきていた。リビングに戻ると由奈さんがドライヤーで髪の毛を乾かしているところだった。俺の使ってるやっすいドライヤーなんかで乾かせさせちゃって、なんか申し訳なくなってしまった。
「夜ご飯の材料全然ないんで、パスタとかうどんとかそんなんしか作れないんですけどアレルギーとかありますか?」
「アレルギーとか無いし、むしろ由奈が作るよ!こう見えて料理とか好きなんだー。冷蔵庫見ていい?あるものでパパッとなんか作るよ」
その後冷蔵庫を一通り見た由奈さんが、適当に作ったというご飯はなんかよくわからんオシャレな料理だったけどめっちゃ美味しかった。何かのトマト煮みたいなこと言ってたな。よくあのカラカラな冷蔵庫から生まれたなっていう感想が、食べてる最中止まなかった。
(しみじみと思うけど、なんでエロゲキャラって女子力高い子多いんだろう…勝手なイメージだけど高い子多い気がする)
その後各々課題をやったり、ちょっと話してみたりしてようやく寝るころになった時に問題が発生した。そう、どっちがどこで寝るかだ。もちろん俺は床で寝るつもりだし、斉藤さんとは別の場所で寝る予定だった。
「俺、床で寝るんで嫌じゃなかったらベッド使っていいですよ」
「え、ベッドで寝ていいの?私床で寝るつもりだったよ」
「いや、今日雨にも打たれましたし風邪ひいたら困ると思うんで」
俺自身は潔癖じゃないし、ある程度誰が寝たところで気にしない性格だ。それに一晩くらい床で寝たって、この体だったら全然疲労も溜まらないだろう。それにカーペットも敷いてあるし余裕だろう。
「和樹くん…もし和樹くんが嫌じゃなかったら一緒に寝ない?」
ベッドに腰掛けた由奈さんに一緒に寝ないか誘われたけどはっきりと断る。
「俺は床で寝るんで大丈夫です。なにより付き合ってもないのにそういうこと言ったらダメですよ、って前言ったじゃないですか」
俺は今立ってる状態で、由奈さんは俺のベッドに座って前屈みになってる。そのせいで谷間とかがバリバリに見えてる。好きな子とこんな状態になったら襲ってたかもしれないが、由奈さんとそういう関係になるつもりは一切ない。
「だから由奈さんと付き合ってない俺は、一緒に寝れない…というか寝たくないです」
「…そっか。じゃあ今日は諦める。悲しいなぁ…和樹くんと一緒に寝れなくて」
由奈さんはむーて感じで納得いかないって感じの顔してたが、そのままお互いに眠りについた。ちなみに翌朝襲われるなんてことがないように、めっちゃ早起きした。また納得いかないって顔をされたが、自衛は大事だ。俺はエロゲキャラなんかじゃなく、自分の好きな子とちゃんと付き合いたいし!
「全身びしょ濡れの由奈さんから、シャワー浴びてください。なんならお湯溜めてくれても平気なんで、ちゃんとあったまってください。ていうかお湯溜めますね。あ、あと服は乾燥機まわしちゃうんで洗濯機の中に入れといてください」
シャワーしかしないが俺は毎日風呂掃除をしてるので、浴槽は綺麗なはずだ。電源のスイッチを入れてお湯を溜める。
「やっぱ気遣いの鬼じゃん。ありがと!じゃあ、先にシャワー借りるね」
他人が自分の家でシャワーを浴びてる、ってなんか変な感じだ。社畜時代の俺は彼女がいなかったので、こういう経験がないからだけなのかもしれない。…なんか悲しくなってきたな。思い返すのは辞めよう。
そういえば風呂入ってもらったのはいいが、服について考えてなかった。とりあえず俺のTシャツとジャージ貸す、でいいのかな。下着とかないと乳首とか透けるよね。どうしよう。色付きのに一応しとくでいっか。
「斉藤さーん。一応着替えここに置いておきますね」
俺がTシャツを置くのと、由奈さんが風呂場から出てくるタイミングが同時だった。風呂ちゃんと浸かったのかな、出てくるの早かった気がするんだけど。それとも俺が服についてめっちゃ考えてただけ?
「すみません!!!!」
「別に和樹くんだったら平気なのにー…あ!着替え貸してくれてありがと!」
急いで脱衣所を出たが、由奈さんの裸は見えてしまった。おっぱい大きいなあと思ってたけど、やっぱ実物も大きかった。
(乳首は見えてないからセーフ!)
俺はLサイズの服を着てるんだが、由奈さんが着てみても上は袖が長いくらいでちょっと悲しい。なんか、イメージだとぶっかぶかで、ワンピースとかになるイメージなんだけど。
「ごめんズボンの方緩くて落ちてパンツ見えそうだから、ヘアゴムで縛っちゃったんだけど大丈夫?」
「あ、全然いいですよ。それに俺もシャワー浴びてくるんでゆっくりしててください」
乾燥機をつけた後、風呂場に入る。由奈さんが入ったあとの風呂場は、なんかいつもと違っていい匂いがして不思議だった。なんでなんだ。使ってるボディソープだって一緒。体臭なわけじゃないだろうし、なんでこんなに匂いつくんだ。入浴剤だって入ってないし。謎だ…
(てか、めっちゃ腹減った)
いつもより遅い帰りだったことと、いろんなことがあって疲れてしまった俺は空腹のピークにきていた。リビングに戻ると由奈さんがドライヤーで髪の毛を乾かしているところだった。俺の使ってるやっすいドライヤーなんかで乾かせさせちゃって、なんか申し訳なくなってしまった。
「夜ご飯の材料全然ないんで、パスタとかうどんとかそんなんしか作れないんですけどアレルギーとかありますか?」
「アレルギーとか無いし、むしろ由奈が作るよ!こう見えて料理とか好きなんだー。冷蔵庫見ていい?あるものでパパッとなんか作るよ」
その後冷蔵庫を一通り見た由奈さんが、適当に作ったというご飯はなんかよくわからんオシャレな料理だったけどめっちゃ美味しかった。何かのトマト煮みたいなこと言ってたな。よくあのカラカラな冷蔵庫から生まれたなっていう感想が、食べてる最中止まなかった。
(しみじみと思うけど、なんでエロゲキャラって女子力高い子多いんだろう…勝手なイメージだけど高い子多い気がする)
その後各々課題をやったり、ちょっと話してみたりしてようやく寝るころになった時に問題が発生した。そう、どっちがどこで寝るかだ。もちろん俺は床で寝るつもりだし、斉藤さんとは別の場所で寝る予定だった。
「俺、床で寝るんで嫌じゃなかったらベッド使っていいですよ」
「え、ベッドで寝ていいの?私床で寝るつもりだったよ」
「いや、今日雨にも打たれましたし風邪ひいたら困ると思うんで」
俺自身は潔癖じゃないし、ある程度誰が寝たところで気にしない性格だ。それに一晩くらい床で寝たって、この体だったら全然疲労も溜まらないだろう。それにカーペットも敷いてあるし余裕だろう。
「和樹くん…もし和樹くんが嫌じゃなかったら一緒に寝ない?」
ベッドに腰掛けた由奈さんに一緒に寝ないか誘われたけどはっきりと断る。
「俺は床で寝るんで大丈夫です。なにより付き合ってもないのにそういうこと言ったらダメですよ、って前言ったじゃないですか」
俺は今立ってる状態で、由奈さんは俺のベッドに座って前屈みになってる。そのせいで谷間とかがバリバリに見えてる。好きな子とこんな状態になったら襲ってたかもしれないが、由奈さんとそういう関係になるつもりは一切ない。
「だから由奈さんと付き合ってない俺は、一緒に寝れない…というか寝たくないです」
「…そっか。じゃあ今日は諦める。悲しいなぁ…和樹くんと一緒に寝れなくて」
由奈さんはむーて感じで納得いかないって感じの顔してたが、そのままお互いに眠りについた。ちなみに翌朝襲われるなんてことがないように、めっちゃ早起きした。また納得いかないって顔をされたが、自衛は大事だ。俺はエロゲキャラなんかじゃなく、自分の好きな子とちゃんと付き合いたいし!
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
友達の妹が、入浴してる。
つきのはい
恋愛
「交換してみない?」
冴えない高校生の藤堂夏弥は、親友のオシャレでモテまくり同級生、鈴川洋平にバカげた話を持ちかけられる。
それは、お互い現在同居中の妹達、藤堂秋乃と鈴川美咲を交換して生活しようというものだった。
鈴川美咲は、美男子の洋平に勝るとも劣らない美少女なのだけれど、男子に嫌悪感を示し、夏弥とも形式的な会話しかしなかった。
冴えない男子と冷めがちな女子の距離感が、二人暮らしのなかで徐々に変わっていく。
そんなラブコメディです。
小さい頃「お嫁さんになる!」と妹系の幼馴染みに言われて、彼女は今もその気でいる!
竜ヶ崎彰
恋愛
「いい加減大人の階段上ってくれ!!」
俺、天道涼太には1つ年下の可愛い幼馴染みがいる。
彼女の名前は下野ルカ。
幼少の頃から俺にベッタリでかつては将来"俺のお嫁さんになる!"なんて事も言っていた。
俺ももう高校生になったと同時にルカは中学3年生。
だけど、ルカはまだ俺のお嫁さんになる!と言っている!
堅物真面目少年と妹系ゆるふわ天然少女による拗らせ系ラブコメ開幕!!
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
クラスメイトの王子様系女子をナンパから助けたら。
桜庭かなめ
恋愛
高校2年生の白石洋平のクラスには、藤原千弦という女子生徒がいる。千弦は美人でスタイルが良く、凛々しく落ち着いた雰囲気もあるため「王子様」と言われて人気が高い。千弦とは教室で挨拶したり、バイト先で接客したりする程度の関わりだった。
とある日の放課後。バイトから帰る洋平は、駅前で男2人にナンパされている千弦を見つける。普段は落ち着いている千弦が脚を震わせていることに気付き、洋平は千弦をナンパから助けた。そのときに洋平に見せた笑顔は普段みんなに見せる美しいものではなく、とても可愛らしいものだった。
ナンパから助けたことをきっかけに、洋平は千弦との関わりが増えていく。
お礼にと放課後にアイスを食べたり、昼休みに一緒にお昼ご飯を食べたり、お互いの家に遊びに行ったり。クラスメイトの王子様系女子との温かくて甘い青春ラブコメディ!
※特別編3が完結しました!(2025.12.18)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、いいね、感想などお待ちしております。
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
女子ばっかりの中で孤軍奮闘のユウトくん
菊宮える
恋愛
高校生ユウトが始めたバイト、そこは女子ばかりの一見ハーレム?な店だったが、その中身は男子の思い描くモノとはぜ~んぜん違っていた?? その違いは読んで頂ければ、だんだん判ってきちゃうかもですよ~(*^-^*)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる