エロゲ世界に転生したが、俺は平凡な青春を過ごしたい。

3部：3年生

第2話

すみれちゃんが女子大に進むかもしれない、という事実を聞いてしばらく俺は落ち込んだままだった。

(こんなことで精神が浮き沈みしてたら、受験本番に耐えられない気がする…)

俺は選択を迫られていた。そう、すみれちゃんに告白するか、告白せずに見守るか。俺の理性は、年齢もあるしすみれちゃんからは身を引きたいと思ってる。けど本能はすみれちゃんを組み敷いて抱きたいとか不埒な妄想をするくらい好きである。

今の俺の見た目は前みたいに、社会に揉まれて老けた32歳のおっさんなんかじゃなくぴちぴちの18歳の高校生だ。すみれちゃんからしたら、告白されてもクラスメイトから告白されたに過ぎない。受け入れてくれるかどうかはすみれちゃん次第だけど。振られたらもう清く諦めようと思う。

一緒に帰っても断られたりしないし、文化祭でもカッコいい？ところを見せられた気がする。それに、音楽祭でぐっと距離を縮められた気がする。お試しでもいいから付き合って欲しい。

だけど懸念点はたくさんある。まず身長だ。俺の身長は171cmで、男としては平均より小さいほうだ。もしすみれちゃんが175cm以上ないと無理！とか言うんだったら俺はまず付き合えない。

次に顔だ。別に不細工というわけではないと思いたいけど、普段目にしているのが晃成だ。街に出るとナンパされまくるし、今実際にモデルもしている。こんな見た目の良い晃成と毎日話してたら、自分の顔が不細工だと感じてしまう。フツメンだとは思うんだけどなぁ。

次に体格だ。文化部の俺にはサッカー部やバスケ部のような綺麗な筋肉はない。ちょっと筋トレしようと試みて、動画サイトで動画を見てみたけど数日で挫折した。辛いうえに、効果が全然みえなかったからだ。本当は数ヶ月やって効果がでるんだろうけど、俺にはそんな忍耐力なかった。

次にエロゲキャラの攻撃だ。これが一番の問題だ。この間、エロゲキャラ？だった広瀬さんは離脱したが他に4人もいる。斉藤さん、上谷さん、山下さん、白井先生の４人だ。この4人の攻撃を交わしつつ、すみれちゃんに告白しなければならない。

同じクラスの皆はなんか応援ムードだけど、焦れてきているらしい。晃成情報によると。俺が中々告らないからだ。今現在山下さんから、猛攻撃を受けてるのでそもそもすみれちゃんと話す機会すら作れない。

それに今年も山下さんと共に図書委員だから、図書室で何かされるかもしれない。図書室は静かだけど、誰かしらいるしさすがに…と思いたいが、この間の動画の一件でやるかもしれないと思っている。

また、上谷さんは所構わず襲ってくるから、一番厄介だ。美術室は本当に誰もいない時が結構あるから、逆レイプされるかもしれない。

斉藤さんは4年生で最近暇らしく、家にいることが多い。週1くらいでベランダで露出オナニーしてるから声が聞こえて寝れない夜があって困っている。しかも俺の名前呼びながらしてる。迷惑すぎる。けど、直接的な接触がないからまだましだ。

白井先生は突発的に権力行使をしてくるから困る。この前だって、教室内で過剰なボディタッチをするっていう謎行動起こしてたし。そもそも生徒に欲情するなって話だよな。

そんなこんなで俺はすみれちゃんに話す機会を失っている。いや、話しかけにいく用事もないから普通に話すことがない。晃成の彼女さんづてで情報を得るくらいしかすみれちゃんの情報が得られない俺はすみれちゃん不足だ。

こんなにもんもんとするならやっぱり告白したほうがいいのかな、って思ってしまう。けど、おっさんだしとも思う。けど俺は今高校生だ。やっぱり当たって砕けたほうがいい気がする。

(俺はすみれちゃんにしっかりと想いを伝える！！)

そう誓うのだった。