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3部:3年生
第13話
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雨の中受験は行われた。下見もしたし、白井先生以外の先生とも面接練習したし、大丈夫だろう。あとはいかに面接をうまくやるかだ。授業を聞いて、それに答えるというタイプの面接なため、今日授業を受けたけど簡単なものだったため拍子抜けしてしまった。すごい専門的なこと聞かれたらどうしよう。
「受験番号126番、田中和樹さん。お入りください」
「はい。失礼いたします」
ああ、緊張する。久しぶりだ、こういう雰囲気感のある場所は。
「座ってどうぞ」
「失礼いたします」
こういうやりとりも久しぶりだ。椅子に座る時に失礼しますなんて普通言わないもんな。
「我が工学部に入学を希望とのことですが、まず志望理由をお聞きしても?」
「はい。私が貴校を志望した理由は=====」
=============================
「面接は以上です。お疲れ様でした」
「ありがとうございました。失礼いたします」
言いたいことも言えたし、俺にしては結構良くできたと思う。まぁ受験方法違うけど、受験は2回目だしな。就活だって乗り越えてるし…ここの入試倍率はそこそこあるから、受からなかったっていう想定も悲しいことに一応しておかなければならない。
そうしたら夢のすみれちゃんとのキャンパスライフも送れないかもしれない。そんなのは嫌だ。それにほぼ確で受かるだろう晃成とだって別れてしまう。スマホの電源を入れると、晃成から連絡が入っていた。
<今終わったんだけど良かったら一緒にかえんね?>
ちょうど3分前の投稿だったので、ちょうど帰りが一緒になりそうだ。
<俺も終わったから帰れる!>
<校門集合でいい?>
<り>
晃成とも帰りが被ったので、一緒にバスに乗って帰ることになった。受験の振り返りをファストフード店でやって帰ろうということになった。
「で、どう?受かりそう?俺本番強いタイプな気がする!」
そんな気はしてた。学生生活とか色んなとこで、晃成みる度に本番つえーな、って思ってたし。
「そんな晃成がうらやましいよ。俺本番はド緊張するから。でも結構いけたと思う!」
「よかった!あとは2週間後の発表を待つだけだな…受かってるといいな…」
「うん、それな」
お互いにちょっと緊張はやっぱり残っており、口数は少なくなってしまったが一緒に受かっていて欲しいと願うしかできなかった。
=============================
2週間後。最近の大学入試の合否はネットで見るらしい。発表時間はちょうど授業時間だから、2人で休み時間に見ることにした。授業中に平常心で見れる気がしなかったからだ。お互いにスマホで、自分の受験番号をさがす。
工学部合格者
| | |
124 126 127
| | |
あ、あった!!!!顔をあげると笑顔の晃成。
「受かった…?俺は受かってた…!!」
「晃成も?俺も受かった!」
「よっしゃぁ!!」
思わず2人で抱き合って喜び合ってしまった。盛り上がっていると、チャイムがなってしまったので急いで教室に戻る。授業には若干というか、滑り込み出席になってしまったが遅刻になったって別にいいや、と思ってしまう。受かったことに対してニヤけてしまうのが止まらない。
これで、3年が終わるまで落ち着いた生活が送れる。前世は普通に受験勉強してたから、2月とか死んでたもんな。それにすみれちゃんと同じ大学…!それもあり、俺はちゃんと自分の想いを告ろうと思うのだ。
「受験番号126番、田中和樹さん。お入りください」
「はい。失礼いたします」
ああ、緊張する。久しぶりだ、こういう雰囲気感のある場所は。
「座ってどうぞ」
「失礼いたします」
こういうやりとりも久しぶりだ。椅子に座る時に失礼しますなんて普通言わないもんな。
「我が工学部に入学を希望とのことですが、まず志望理由をお聞きしても?」
「はい。私が貴校を志望した理由は=====」
=============================
「面接は以上です。お疲れ様でした」
「ありがとうございました。失礼いたします」
言いたいことも言えたし、俺にしては結構良くできたと思う。まぁ受験方法違うけど、受験は2回目だしな。就活だって乗り越えてるし…ここの入試倍率はそこそこあるから、受からなかったっていう想定も悲しいことに一応しておかなければならない。
そうしたら夢のすみれちゃんとのキャンパスライフも送れないかもしれない。そんなのは嫌だ。それにほぼ確で受かるだろう晃成とだって別れてしまう。スマホの電源を入れると、晃成から連絡が入っていた。
<今終わったんだけど良かったら一緒にかえんね?>
ちょうど3分前の投稿だったので、ちょうど帰りが一緒になりそうだ。
<俺も終わったから帰れる!>
<校門集合でいい?>
<り>
晃成とも帰りが被ったので、一緒にバスに乗って帰ることになった。受験の振り返りをファストフード店でやって帰ろうということになった。
「で、どう?受かりそう?俺本番強いタイプな気がする!」
そんな気はしてた。学生生活とか色んなとこで、晃成みる度に本番つえーな、って思ってたし。
「そんな晃成がうらやましいよ。俺本番はド緊張するから。でも結構いけたと思う!」
「よかった!あとは2週間後の発表を待つだけだな…受かってるといいな…」
「うん、それな」
お互いにちょっと緊張はやっぱり残っており、口数は少なくなってしまったが一緒に受かっていて欲しいと願うしかできなかった。
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2週間後。最近の大学入試の合否はネットで見るらしい。発表時間はちょうど授業時間だから、2人で休み時間に見ることにした。授業中に平常心で見れる気がしなかったからだ。お互いにスマホで、自分の受験番号をさがす。
工学部合格者
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124 126 127
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あ、あった!!!!顔をあげると笑顔の晃成。
「受かった…?俺は受かってた…!!」
「晃成も?俺も受かった!」
「よっしゃぁ!!」
思わず2人で抱き合って喜び合ってしまった。盛り上がっていると、チャイムがなってしまったので急いで教室に戻る。授業には若干というか、滑り込み出席になってしまったが遅刻になったって別にいいや、と思ってしまう。受かったことに対してニヤけてしまうのが止まらない。
これで、3年が終わるまで落ち着いた生活が送れる。前世は普通に受験勉強してたから、2月とか死んでたもんな。それにすみれちゃんと同じ大学…!それもあり、俺はちゃんと自分の想いを告ろうと思うのだ。
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