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3部:3年生
第17話
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今日俺らはこの3年間過ごした高校を卒業する。すみれちゃんには卒業式の後、屋上に来て欲しいていうことは連絡済みで、本人からも了承の連絡がきた。俺は卒業式、いやすみれちゃんに告白する今日に向けて色々なことに励んできた。
まず髪の毛を整える。当たり前のことだけど、結構適当だったから改めた。俺は晃成みたいに、長髪が似合わないというかあんなに襟足の長いヘアスタイルが似合う晃成がおかしいんだ。晃成に教えてもらったけど、ウルフっていうらしい。
最近は長いのが晃成の中で流行ってるらしく、大学に入ったら本当に長髪にチャレンジするらしい。ハーフアップがしてみたいとかいってたなぁ。俺は、そんなおしゃれなことができないから、普通に整えるだけだ。ちなみに3日前に切ったばかりだから清潔感はあると思う。
次に眉毛を整える。これは社会人の時に始めたことだけど、意外と女の人はそういうところを見て判断するらしい。これはもともとやってたけど、形を綺麗にするとかはしてなくて、生えてる毛に沿って切ったり、無駄な毛を抜くぐらいだった。だから形にこだわり始めたのは最近のことだ。
次に体格だ。以前挫折した筋トレに再チャレンジした。前回は『2週間で腹筋を割る!』とかそういう動画ばっかり見て挫折した経験を活かして、1ヶ月で1kg痩せる動画とかスローペースなものに挑戦してみた。そうしたら、意外と続けられている。
最近はもやしで腹筋のふの字もなかった俺の腹に縦線が入ってきていて超嬉しい。だから、プロテインにもチャレンジしようかなって思ってる。1ヶ月半でできたことは少なかったし、結構色々やったと思ったのに3つしかやってなくて驚きだった。
(一応すみれちゃんに告れる男になってるはず…!)
卒業生代表の挨拶が終わり、拍手が起こる。もう頭の中はすみれちゃんにいかにかっこよく、自然に告白できるかどうかだ。それからどう失敗しないようにするかだ。リスクヘッジは取りたくないけど、一応考えておかなきゃいけない。
『田中君、ごめんなさい。私、そんな気全くなかったから気持ちに応えられません』
『気持ちは嬉しいけど、私のタイプじゃないのでごめんなさい』
『全くわかんなかったから驚いた…お友達からでよければ』
どうしよう。想像だけで俺の心が死んでしまった。こんな未来想像したくない。お友達からでよければ、ならまだマシだけどお友達とも思われてないことに死にそうだ。いや、一緒に遊びに行ったりしないから友達ではないか。パターン3が一番望ましいな。
校歌斉唱を終え、卒業式も終盤になるにつれ俺の心臓の鼓動も大きくなり、緊張も高まる。心臓が口から出そうだ。
(絶対にすみれちゃんを手に入れてみせる…!!)
そう思いながら卒業式は終わるのだった。
=====================================
決戦の時がやってきた。卒業式も終わり、記念写真など皆が撮りまくっていたなか俺とすみれちゃんは屋上に抜け出してきていた。
「田中君、話って何?」
「実は俺…!」
西野さんが1年生の頃からずっと好きでした。付き合ってください。と言おうと思った矢先だった。すみれちゃんが俺に歩み寄ってきた。
「え、と西野さ」
「実はね、私好きな人がいるの」
(ああ、俺の3年間…すみれちゃんを思うこの日々、楽しかったなぁ)
すみれちゃんに好きな人がいると知り、俺の心は死んだ。想定してた返答よりひどいものをもらった俺は泣きそうだったが、こんなことで泣くもんかと頑張って耐える。そう思っていたら、すみれちゃんが俺の頬に手を添えてうっとりと笑ってきた。
「真面目で誠実で、私の好みもわかってくれてる人で、私のことを受け入れてくれた…ねぇ、かーくん。私とえっち、しよ?」
まず髪の毛を整える。当たり前のことだけど、結構適当だったから改めた。俺は晃成みたいに、長髪が似合わないというかあんなに襟足の長いヘアスタイルが似合う晃成がおかしいんだ。晃成に教えてもらったけど、ウルフっていうらしい。
最近は長いのが晃成の中で流行ってるらしく、大学に入ったら本当に長髪にチャレンジするらしい。ハーフアップがしてみたいとかいってたなぁ。俺は、そんなおしゃれなことができないから、普通に整えるだけだ。ちなみに3日前に切ったばかりだから清潔感はあると思う。
次に眉毛を整える。これは社会人の時に始めたことだけど、意外と女の人はそういうところを見て判断するらしい。これはもともとやってたけど、形を綺麗にするとかはしてなくて、生えてる毛に沿って切ったり、無駄な毛を抜くぐらいだった。だから形にこだわり始めたのは最近のことだ。
次に体格だ。以前挫折した筋トレに再チャレンジした。前回は『2週間で腹筋を割る!』とかそういう動画ばっかり見て挫折した経験を活かして、1ヶ月で1kg痩せる動画とかスローペースなものに挑戦してみた。そうしたら、意外と続けられている。
最近はもやしで腹筋のふの字もなかった俺の腹に縦線が入ってきていて超嬉しい。だから、プロテインにもチャレンジしようかなって思ってる。1ヶ月半でできたことは少なかったし、結構色々やったと思ったのに3つしかやってなくて驚きだった。
(一応すみれちゃんに告れる男になってるはず…!)
卒業生代表の挨拶が終わり、拍手が起こる。もう頭の中はすみれちゃんにいかにかっこよく、自然に告白できるかどうかだ。それからどう失敗しないようにするかだ。リスクヘッジは取りたくないけど、一応考えておかなきゃいけない。
『田中君、ごめんなさい。私、そんな気全くなかったから気持ちに応えられません』
『気持ちは嬉しいけど、私のタイプじゃないのでごめんなさい』
『全くわかんなかったから驚いた…お友達からでよければ』
どうしよう。想像だけで俺の心が死んでしまった。こんな未来想像したくない。お友達からでよければ、ならまだマシだけどお友達とも思われてないことに死にそうだ。いや、一緒に遊びに行ったりしないから友達ではないか。パターン3が一番望ましいな。
校歌斉唱を終え、卒業式も終盤になるにつれ俺の心臓の鼓動も大きくなり、緊張も高まる。心臓が口から出そうだ。
(絶対にすみれちゃんを手に入れてみせる…!!)
そう思いながら卒業式は終わるのだった。
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決戦の時がやってきた。卒業式も終わり、記念写真など皆が撮りまくっていたなか俺とすみれちゃんは屋上に抜け出してきていた。
「田中君、話って何?」
「実は俺…!」
西野さんが1年生の頃からずっと好きでした。付き合ってください。と言おうと思った矢先だった。すみれちゃんが俺に歩み寄ってきた。
「え、と西野さ」
「実はね、私好きな人がいるの」
(ああ、俺の3年間…すみれちゃんを思うこの日々、楽しかったなぁ)
すみれちゃんに好きな人がいると知り、俺の心は死んだ。想定してた返答よりひどいものをもらった俺は泣きそうだったが、こんなことで泣くもんかと頑張って耐える。そう思っていたら、すみれちゃんが俺の頬に手を添えてうっとりと笑ってきた。
「真面目で誠実で、私の好みもわかってくれてる人で、私のことを受け入れてくれた…ねぇ、かーくん。私とえっち、しよ?」
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