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10-バースバースバース
小六になった。
「菫さん、好きです。付き合って下さい」
廊下を歩いている所を呼び止められて、唐突に告白された。
危機管理のため個人的な呼び出しには応じていないから、必然、そうなるんだろうけど……公衆の面前で、勇気あり過ぎるな。私は九頭海斗と付き合っている、事になっているのだけど…ワンチャン狙いか。断ろうとすると海斗が教室から出てきて私の横に立って言った
「菫は予約済だよ」
男の子が海斗を見て逃げ出した。
「いや、この程度で逃げる位なら告白なんかしなきゃ良いのに。俺がいる事位知ってるだろ」
「……ワンチャンあると思ったんでしょ。誰かさんのせいだよ」
クラスの話題は、昨日行われたとあるパーティーで九頭君が私ではない女の子と共に出席したらしいと、そればかりだ。
「妬いた?」
からかうように聞いてきたけれど、やっぱりソコに熱はない。
「従姉妹だよ」
「分かってるわよ」
九頭海斗は、不用意な事はしない。パートナーに私を選ぶ事もないけれど、他の人を選ぶ事もしない。他の人を選べば、私が陰の女……妾扱いになるからだ。
ギブアンドテイク、九頭がいる私に無体を働く下位αはいない。α社会におけるヒエラルキーは絶対だ。用心しなければならないのはβ男子のみ。
私がいながらヒートレイプを海斗にしかけてくるΩもいない。αはいくらでも番をもてる。九頭の女主人が私に決まってる?今、ヒートレイプをすれば、妾の未来しなない。まだ、小学生の子にその覚悟なんてないだろう。
……貸し、か。
ギブアンドテイクとはいえ、実際は私の利益のほうが大きい。九頭の長男の海斗は子供ながらもパーティー出席する事がある。その時、海斗は私を同伴させない。……行っても良いのに。私達は利害で結ばれた関係、でしかない。
私の立場は慮ってくれるのに、私が向ける好意は黙殺する。
………
私は海斗に惹かれている。
『ヒヨコの刷り込みだよ』
海斗はそういう。もしくは吊り橋効果だと。Ωと判明したあの日、一番に手を差し伸べたのが海斗だったからと。
そんな事はない。
あの日に、海斗に好意をもった訳じゃない。あれから色々あった。お互い切磋琢磨して認めあって私は惹かれたのに、海斗は寧ろ戦友とか守護する対象として見た。
『お前に手を出すと、詰むと本能がいってる』
ナニそれ。ダディ達は親バカだけど、そんなに物わかりが悪くない。けれど、海斗はお試し交際すら断った。
『αの本能の警告を無視するのは愚か者だ』
また、バース。バースバースバース……!発狂しそう。
「菫?」
おし黙った私を気づかうように海斗が見るけれど、首を振った。
「そうか」
海斗は詳しく聞いてこない。ここが、彼の線引きなのだ。
~~~~~~~~~~~
短くてすみません……。
代わりに(?)明日も投稿します~
「菫さん、好きです。付き合って下さい」
廊下を歩いている所を呼び止められて、唐突に告白された。
危機管理のため個人的な呼び出しには応じていないから、必然、そうなるんだろうけど……公衆の面前で、勇気あり過ぎるな。私は九頭海斗と付き合っている、事になっているのだけど…ワンチャン狙いか。断ろうとすると海斗が教室から出てきて私の横に立って言った
「菫は予約済だよ」
男の子が海斗を見て逃げ出した。
「いや、この程度で逃げる位なら告白なんかしなきゃ良いのに。俺がいる事位知ってるだろ」
「……ワンチャンあると思ったんでしょ。誰かさんのせいだよ」
クラスの話題は、昨日行われたとあるパーティーで九頭君が私ではない女の子と共に出席したらしいと、そればかりだ。
「妬いた?」
からかうように聞いてきたけれど、やっぱりソコに熱はない。
「従姉妹だよ」
「分かってるわよ」
九頭海斗は、不用意な事はしない。パートナーに私を選ぶ事もないけれど、他の人を選ぶ事もしない。他の人を選べば、私が陰の女……妾扱いになるからだ。
ギブアンドテイク、九頭がいる私に無体を働く下位αはいない。α社会におけるヒエラルキーは絶対だ。用心しなければならないのはβ男子のみ。
私がいながらヒートレイプを海斗にしかけてくるΩもいない。αはいくらでも番をもてる。九頭の女主人が私に決まってる?今、ヒートレイプをすれば、妾の未来しなない。まだ、小学生の子にその覚悟なんてないだろう。
……貸し、か。
ギブアンドテイクとはいえ、実際は私の利益のほうが大きい。九頭の長男の海斗は子供ながらもパーティー出席する事がある。その時、海斗は私を同伴させない。……行っても良いのに。私達は利害で結ばれた関係、でしかない。
私の立場は慮ってくれるのに、私が向ける好意は黙殺する。
………
私は海斗に惹かれている。
『ヒヨコの刷り込みだよ』
海斗はそういう。もしくは吊り橋効果だと。Ωと判明したあの日、一番に手を差し伸べたのが海斗だったからと。
そんな事はない。
あの日に、海斗に好意をもった訳じゃない。あれから色々あった。お互い切磋琢磨して認めあって私は惹かれたのに、海斗は寧ろ戦友とか守護する対象として見た。
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『αの本能の警告を無視するのは愚か者だ』
また、バース。バースバースバース……!発狂しそう。
「菫?」
おし黙った私を気づかうように海斗が見るけれど、首を振った。
「そうか」
海斗は詳しく聞いてこない。ここが、彼の線引きなのだ。
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短くてすみません……。
代わりに(?)明日も投稿します~
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