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2章 1人目の夫との出会い

私のこと

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紋合わせの前に私のことを知ってもらわないといけないよね。

黙ったまま夫婦になるのは嫌だから。



ってことでアルを呼び出しました。
場所はリリス用に作った公園フロア。

その中のベンチに並んで座っている。



「ごめんね、呼び出して」


「いや、特に予定もないから大丈夫だ。というか俺にとってリナより優先されるものはないよ」


相変わらずの甘々なセリフに顔が熱くなる。


「アルがここに慣れてきたみたいだから私のことを話そうと思って…聞いてくれる?」


「もちろんだ」



私は1つ大きく深呼吸してから話始めた。



「あのね、私、違う世界からこの世界に転生?転移?してきたんだ。神さま達からダンジョンを運営してほしいって頼まれて。」


「えっ…違う世界から??」


「うん、違う世界から…」


「そっか、だからこの世界の基本的なこととかも知らなかったんだな。変だなとは思ってたんだ」


「そうだよね。私はこのダンジョンからまだ出た事もなくて、実はこの世界についてほとんど何も知らないの。リオンや羅刹に聞きながらダンジョンを作って生活する為の場所を確保するのに必死だったんだ」


この世界に来たこと、来てからのことを思い出しながら1つずつ伝えていく。

たぶん聞きたいことはたくさんあるはずなのに、アルはジッと私の顔をみながら静かに聞いてくれていた。


「私も人間だし、職業がダンジョンマスターといっても人や魔物が死ぬものを作ることに戸惑ったしやりたくないと思うこともあったんだけど…でもやっぱり世界にダンジョンが必要とされているから私がここに来たんだって思ってできるだけ人に犠牲が出ない様にして、魔物には日々感謝の気持ちを忘れずに生きて行こうって決めたの」



自分の中でまた消化できてないこともある。
命を奪うのは辛いけど、生きていく為には仕方がないと割り切るしかない。


「ねぇ、アル。私はこれからもダンジョンを運営していくよ。それが私の使命だから…そんな私でも良いかな?一緒にいてくれる?」



そっとアルの顔を見ると凄く真剣な顔をしてこちらを見ていた。


「リナ、そんな大切な話を俺にしてくれてありがとう。すげぇ嬉しい」


そういって抱きしめられた。
それはもう苦しいくらいに…



「俺はどんなリナだって守るし支えるよ。ずっと隣にいてくれ、愛してる」




その言葉を聞いた瞬間に涙が止まらなくなって、アルに抱きしめられたまましばらく泣き続けた。










アルがそっと顔を覗き込んでくる。


「ごめん、もう大丈夫だよ」




「…リナ、ごめん」



そう言うとアルに横抱きで抱き上げられた。


「わっ!?…えっ、ちょっとアル!??」



「うん、ごめんな!寝室にいこ??もう我慢無理だ」


「ぇえーー!???」



足早に寝室に連れ去られました。


















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