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6話 従兄アレクシス・ドゥ・クレメンティエフ
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この世界の母親。元悪役令嬢エリザベートに、私は抱きかかえられながらどこかに連れていかれそうになっていた。
今までこのような経験はない。それどころか、彼女から抱きかかえられたことも記憶にないほどだ。
何がきっかけなのだろうか。そんなことを考えているうちに、とある部屋の前にたどり着いた。どこだろうか。王宮内は一人で回り切るのも難しく、行く場所は人の多い場所を選んでいた。しかし、ここは使用人が数名歩くことがある程度で、何があるかわかっていない宮殿の一つだ。
だからここは知らない。エリザベートは扉に手をかける前に、私の方に視線を向けました。
「なぁに?」
私は純粋そうな子供を意識して母親に質問する。
「もう少し淑女らしくできるかしら? それともメイド達の教育不足?」
しかし、あまりにも幼稚すぎた私の言葉に、エリザベートは眉間にしわを寄せる。私が子供らしくしすぎたせいで、セシルたちに迷惑をかけられない。ここはちゃんと返事をしなければ。
「はい、お母様」
私の変容に、エリザベートも、一緒についてきたメイド達も驚きを隠せない表情をしたが、エリザベートはすぐにいつも冷徹な表情に戻ると、「しばらくでいいから、そうしてなさい」と呟いた。
私は彼女の呟きにこくりと頷くと、彼女も満足そうに微笑んだ。さすが二次元出身、微笑むと綺麗な人だ。
エリザベートが扉を開くと、中にはエリザベートに似た金髪の男性に、そのとなりには同じくエリザベート同様金髪に紫の瞳の小さな男の子。小さなと言っても、私と同じくらいだろう。
その二人が、応接室と思われる部屋に置かれたイスに腰を掛けていた。
大人の男性の方は見覚えがある。この感じは間違いなくあの男だ。
「クレメンティエフ公爵。お待たせしました」
やはりそうだ。今目の前にいるのは、アンドレ・エル・クレメンティエフ。乙女ゲーム攻略対象の一人でエリザベートの兄。つまり私の伯父にあたる人物だ。
私はエリザベートと一緒に入室し、エリザベートの隣に座る。
つまり、この目の前にいる少年は、アンドレの息子!!
アンドレルートは【青】のワンダーオーブだったはず。
そんなことを考えていると、親同士の挨拶は既に済んでしまった。
「王妃殿下、こちらが私の息子のアレクシスです」
そう言われ、アレクシスと呼ばれた子供が立ち上がり、こちらに礼をする。
「アレクシス・ドゥ・クレメンティエフです」
「さすが公爵。ご子息も礼儀正しく育てられているのですね」
なるほど、部屋に入る前エリザベートが私に淑女らしくしろと言ってきたのは、兄に対して恥をかかないためだ。
さてどうするべきか。選択肢は二つ。言いつけ通りにして公爵、エリザベートに好印象を持ってもらう。
もう一つは、いつも通りにして悪印象を与える。
「彼女が私の娘、クリスティーンです」
どちらにせよアレクシスは仲良くなるべきだろう。ここは好印象で行くしかない。確かにアレクシスの好みは不明だけど、まずは外堀。公爵から好印象を与えるべきだ。
「クリスティーン・ディ・フォレスティエです。どうぞよろしくお願い致します」
私はしっかりスカートの裾を持ち上げ、カーテシーと呼ばれる所作もして見せる。
この年齢ならこれくらいの挨拶ができればいいだろう。エリザベートも驚きすぎず、公爵も特に驚く様子もない。だが、期待外れという表情でもないことがわかる。
なぜなら、エリザベートの表情が自信満々のままだからである。
しかし、アレクシスはポカンとしながら私を見つめていました。あれ? もしかして私完璧すぎたかしら? 子供じゃ理解できないとか?
いえ、貴方も十分お行儀が良かったじゃない。なんで私に対してにこりとも笑わないのよ。おかしいでしょ?
「私達はこの後もお話があるから、クリスティーン。アレクシス君から礼儀など色々学ぶのよ」
「いえいえ、学ぶことになるのはうちのアレクシスの方さ」
この二人、乙女ゲームでも他人行儀でしたけど本当に兄妹なのかしら。確か、アンドレルートのエリザベートは主人公が義姉になるのが気に入らなくて大暴れするのよね。
兄を祝福できない妹ですし、アンドレルートの兄妹仲は最悪だったのは覚えているわ。
そして私とアレクシスの二人が部屋に残されました。まあ、チャンスよね。まずは魔法学園で同時期に通うことになるか確かめないと。
「アレクシス様はおいくつなのですか? 私は五歳になります」
「僕も五歳です。クリスティーン姫」
姫…………姫…………! 姫っ!!
私はこんな幼い子供の趣味はない! 断じてないけど、姫はドキッとするなぁもう。
キラキラした少年だけど、まだまだ若すぎる。せめて魔法学園に入学してから出直してくるといい。まあ、別に好かれた訳じゃないんですけどね。
その後、二人であたりさわりのない会話が続きやや退屈だなと思いつつも、アレクシスの表情は楽しそうであることから、ファーストコンタクトは成功だと思い安堵した。
後にアレクシスはまだ誕生日が来ていないだけと知る。
今までこのような経験はない。それどころか、彼女から抱きかかえられたことも記憶にないほどだ。
何がきっかけなのだろうか。そんなことを考えているうちに、とある部屋の前にたどり着いた。どこだろうか。王宮内は一人で回り切るのも難しく、行く場所は人の多い場所を選んでいた。しかし、ここは使用人が数名歩くことがある程度で、何があるかわかっていない宮殿の一つだ。
だからここは知らない。エリザベートは扉に手をかける前に、私の方に視線を向けました。
「なぁに?」
私は純粋そうな子供を意識して母親に質問する。
「もう少し淑女らしくできるかしら? それともメイド達の教育不足?」
しかし、あまりにも幼稚すぎた私の言葉に、エリザベートは眉間にしわを寄せる。私が子供らしくしすぎたせいで、セシルたちに迷惑をかけられない。ここはちゃんと返事をしなければ。
「はい、お母様」
私の変容に、エリザベートも、一緒についてきたメイド達も驚きを隠せない表情をしたが、エリザベートはすぐにいつも冷徹な表情に戻ると、「しばらくでいいから、そうしてなさい」と呟いた。
私は彼女の呟きにこくりと頷くと、彼女も満足そうに微笑んだ。さすが二次元出身、微笑むと綺麗な人だ。
エリザベートが扉を開くと、中にはエリザベートに似た金髪の男性に、そのとなりには同じくエリザベート同様金髪に紫の瞳の小さな男の子。小さなと言っても、私と同じくらいだろう。
その二人が、応接室と思われる部屋に置かれたイスに腰を掛けていた。
大人の男性の方は見覚えがある。この感じは間違いなくあの男だ。
「クレメンティエフ公爵。お待たせしました」
やはりそうだ。今目の前にいるのは、アンドレ・エル・クレメンティエフ。乙女ゲーム攻略対象の一人でエリザベートの兄。つまり私の伯父にあたる人物だ。
私はエリザベートと一緒に入室し、エリザベートの隣に座る。
つまり、この目の前にいる少年は、アンドレの息子!!
アンドレルートは【青】のワンダーオーブだったはず。
そんなことを考えていると、親同士の挨拶は既に済んでしまった。
「王妃殿下、こちらが私の息子のアレクシスです」
そう言われ、アレクシスと呼ばれた子供が立ち上がり、こちらに礼をする。
「アレクシス・ドゥ・クレメンティエフです」
「さすが公爵。ご子息も礼儀正しく育てられているのですね」
なるほど、部屋に入る前エリザベートが私に淑女らしくしろと言ってきたのは、兄に対して恥をかかないためだ。
さてどうするべきか。選択肢は二つ。言いつけ通りにして公爵、エリザベートに好印象を持ってもらう。
もう一つは、いつも通りにして悪印象を与える。
「彼女が私の娘、クリスティーンです」
どちらにせよアレクシスは仲良くなるべきだろう。ここは好印象で行くしかない。確かにアレクシスの好みは不明だけど、まずは外堀。公爵から好印象を与えるべきだ。
「クリスティーン・ディ・フォレスティエです。どうぞよろしくお願い致します」
私はしっかりスカートの裾を持ち上げ、カーテシーと呼ばれる所作もして見せる。
この年齢ならこれくらいの挨拶ができればいいだろう。エリザベートも驚きすぎず、公爵も特に驚く様子もない。だが、期待外れという表情でもないことがわかる。
なぜなら、エリザベートの表情が自信満々のままだからである。
しかし、アレクシスはポカンとしながら私を見つめていました。あれ? もしかして私完璧すぎたかしら? 子供じゃ理解できないとか?
いえ、貴方も十分お行儀が良かったじゃない。なんで私に対してにこりとも笑わないのよ。おかしいでしょ?
「私達はこの後もお話があるから、クリスティーン。アレクシス君から礼儀など色々学ぶのよ」
「いえいえ、学ぶことになるのはうちのアレクシスの方さ」
この二人、乙女ゲームでも他人行儀でしたけど本当に兄妹なのかしら。確か、アンドレルートのエリザベートは主人公が義姉になるのが気に入らなくて大暴れするのよね。
兄を祝福できない妹ですし、アンドレルートの兄妹仲は最悪だったのは覚えているわ。
そして私とアレクシスの二人が部屋に残されました。まあ、チャンスよね。まずは魔法学園で同時期に通うことになるか確かめないと。
「アレクシス様はおいくつなのですか? 私は五歳になります」
「僕も五歳です。クリスティーン姫」
姫…………姫…………! 姫っ!!
私はこんな幼い子供の趣味はない! 断じてないけど、姫はドキッとするなぁもう。
キラキラした少年だけど、まだまだ若すぎる。せめて魔法学園に入学してから出直してくるといい。まあ、別に好かれた訳じゃないんですけどね。
その後、二人であたりさわりのない会話が続きやや退屈だなと思いつつも、アレクシスの表情は楽しそうであることから、ファーストコンタクトは成功だと思い安堵した。
後にアレクシスはまだ誕生日が来ていないだけと知る。
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