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75話 【藍】のワンダーオーブ
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魔狼の子供が元気になるにはどうすればよいかジョアサンと二人で話し合ったり、スザンヌに餌になるお肉を用意してもらったり、まあそのおかげで魔狼はどんどん元気になり、やっと四つ足で立ち上がることまで回復致しました。
「ウィルフリード!」
「ガウ!」
魔狼の子供には親愛を込めてウィルフリードと名付け、すっかりウィルフリードも私に懐いています。血塗れだった赤い毛並みは、止血し、綺麗にあらってあげたことでその白く雪のような体毛を顕わにしました。
「ウィルフリード、ご飯よ。たくさん食べてね」
「肉ばかり与えすぎじゃないか?」
「え? でも肉食でしょ?」
私がたくさんお肉をウィルフリードに与えながら、ジョアサンに視線を向ける。ジョアサンは魔狼が雑食であることを記された本のページを私に見せつける。なるほど、野菜も食べれたりするのね。そういえば犬とかでも野菜は食べれるのよね。でもダメな物とかもあるし、下手な知識で与えるのは難しいわね。
二人で試行錯誤しながら、ウィルフリードのご飯を用意してあげたり、体を綺麗にしてあげたり、歩く練習を手伝ったりとしてあげて、数日。
ついにウィルフリードはよろめくことなく歩けるところまで回復していました。
「ジョアサンはよくウィルフリードのこと助けてくれたわね。最初は魔狼だから殺そうとしていたでしょ?」
「まあ、最初はね。いまでも何かあれば殺すべきだと思っているよ」
私はウィルフリードを護るように両腕で抱きかかえた。ウィルフリードは嬉しそうに甘え始めるが、今はそうじゃないのごめんね。
「安心してくれクリスティーン姫。今のウィルフリードならそんな事しないよ。魔狼がこんなに人懐っこいだなんて知らなかった」
いえ、多分これは私達が甲斐甲斐しくお世話をしたおかげな気がしますよ。魔狼が懐かないなんて常識。
「僕が魔狼を助けようと思ったのは、クリスティーン姫が、王族であるにも関わらずに魔物の血で汚れることにためらうことなく看病し始めたからだ。僕は自分が恥ずかしくなった。制服を汚してまで助ける命じゃないと勝手に切り捨てていたんだ」
ああ、そんなこと。そうね、言われてみれば姫らしくはないわね。それでも、きっとこれがクリスティーンらしさであると思います。確かにマッチポンプでしたが、私はグロい血塗れの現場で自分の制服が汚れることは躊躇いませんでした。
「貴女の慈悲深さが、僕を動かしたんだ」
私が慈悲深さを体現してどうするのよ。貴方の役目よジョアサン。しかし、私達の目の前で聖水の噴水は藍色の光を放ち始めた。
『よくぞ最後まで見捨てることなく命を助けました』
「え?」
目の前には紫紺の瞳に金髪の女神が現れていた。間違いないこの人は【藍】のワンダーオーブを授けてくれる神様の一人。名前なんだっけ?
『我が名はヨランド。汝ら二人は、我が魂を授かるのにふさわしい。より魔力が強い方は…………女子の方だな』
そういって女神ヨランドは私の目の前にビー玉ほどの大きさの宝珠を浮かせる。
『手に取りなさいな』
「え? は、はい」
これがワンダーオーブ? 思ったより小さいのね。
『その力は、二人の人間からの魔力供給を有します。決して一人で使おうとしてはいけません』
「一人で使うとどうなるのかしら?」
『浄化のフィードバック。とだけ伝えておこうかしら』
女神はこれ以降の登場はないはず。時代ごとにワンダーオーブを授けられる人間を待って眠る。…………でもそもそも女神って何? ワンダーオーブってどうして授けるの? ゲームではろくに語られていない裏設定。あるいは続編とかで保管するつもりだったのでしょうね。いまはわからないけど、今私の手の平には、間違いなくワンダーオーブがある。これが憤怒を浄化する【藍】のワンダーオーブ。
片腕で抱きかかえられたウィルフリードは私の体に自身体をこすりつけ、ジョアサンはさきほど現れた女神に対して状況が理解できていないのか目を白黒させていた。
「ジョアサン、女神って信じます?」
「信じなきゃアレの説明ができないよ……それに一応教会の人間だよ僕」
教会……もしかして女神やワンダーオーブのことがわかるかも。どちらにせよ、ワンダーオーブ入手の件はブランクに伝えなきゃね。
「ウィルフリード!」
「ガウ!」
魔狼の子供には親愛を込めてウィルフリードと名付け、すっかりウィルフリードも私に懐いています。血塗れだった赤い毛並みは、止血し、綺麗にあらってあげたことでその白く雪のような体毛を顕わにしました。
「ウィルフリード、ご飯よ。たくさん食べてね」
「肉ばかり与えすぎじゃないか?」
「え? でも肉食でしょ?」
私がたくさんお肉をウィルフリードに与えながら、ジョアサンに視線を向ける。ジョアサンは魔狼が雑食であることを記された本のページを私に見せつける。なるほど、野菜も食べれたりするのね。そういえば犬とかでも野菜は食べれるのよね。でもダメな物とかもあるし、下手な知識で与えるのは難しいわね。
二人で試行錯誤しながら、ウィルフリードのご飯を用意してあげたり、体を綺麗にしてあげたり、歩く練習を手伝ったりとしてあげて、数日。
ついにウィルフリードはよろめくことなく歩けるところまで回復していました。
「ジョアサンはよくウィルフリードのこと助けてくれたわね。最初は魔狼だから殺そうとしていたでしょ?」
「まあ、最初はね。いまでも何かあれば殺すべきだと思っているよ」
私はウィルフリードを護るように両腕で抱きかかえた。ウィルフリードは嬉しそうに甘え始めるが、今はそうじゃないのごめんね。
「安心してくれクリスティーン姫。今のウィルフリードならそんな事しないよ。魔狼がこんなに人懐っこいだなんて知らなかった」
いえ、多分これは私達が甲斐甲斐しくお世話をしたおかげな気がしますよ。魔狼が懐かないなんて常識。
「僕が魔狼を助けようと思ったのは、クリスティーン姫が、王族であるにも関わらずに魔物の血で汚れることにためらうことなく看病し始めたからだ。僕は自分が恥ずかしくなった。制服を汚してまで助ける命じゃないと勝手に切り捨てていたんだ」
ああ、そんなこと。そうね、言われてみれば姫らしくはないわね。それでも、きっとこれがクリスティーンらしさであると思います。確かにマッチポンプでしたが、私はグロい血塗れの現場で自分の制服が汚れることは躊躇いませんでした。
「貴女の慈悲深さが、僕を動かしたんだ」
私が慈悲深さを体現してどうするのよ。貴方の役目よジョアサン。しかし、私達の目の前で聖水の噴水は藍色の光を放ち始めた。
『よくぞ最後まで見捨てることなく命を助けました』
「え?」
目の前には紫紺の瞳に金髪の女神が現れていた。間違いないこの人は【藍】のワンダーオーブを授けてくれる神様の一人。名前なんだっけ?
『我が名はヨランド。汝ら二人は、我が魂を授かるのにふさわしい。より魔力が強い方は…………女子の方だな』
そういって女神ヨランドは私の目の前にビー玉ほどの大きさの宝珠を浮かせる。
『手に取りなさいな』
「え? は、はい」
これがワンダーオーブ? 思ったより小さいのね。
『その力は、二人の人間からの魔力供給を有します。決して一人で使おうとしてはいけません』
「一人で使うとどうなるのかしら?」
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「ジョアサン、女神って信じます?」
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