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98話 姫様もコイバナはしたい
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カトリーヌさんが王宮に遊びに来てから翌日。午前の授業は何事もなく終わり、私は食堂に向かいます。王家や皇族などの特別な階級の人間だけが座ることが許された席はあまり人がいない為、いつも決まった人間で集まって食事をしています。
しかし、私の周囲に座る者はいつもいませんでした。別に構いませんが、一応この国の王族なのよ私。
そんなことを考えていたら、隣国でもある帝国の皇子が私と視線がぶつかります。こげ茶色の髪にライトグリーンの瞳。
「座っても良いのよ?」
「今日は遠慮しておこう」
そう言ったオリバーはそのまま端の席まで移動してしまい、私はただそれを眺めるだけでした。嘘でしょ。今日はって一緒に食事したことありましたっけ? 明日も誘っていい?
こないだの暴動の件では快く引き受けてくれましたから、少しは仲良くなれたのかと思いましたが、どうやらまだまだのようですね。
いつも通り一番良い席を一人で独占しながら食事を口に流し込む。ワンダーオーブのことさえ気にしなければ、もう少し違う今もあったのかな。
なんて考えちゃダメよね。むしろ、私は乙女ゲームの記憶があって良かったんだ。今、大事なものを護るには必要な知識だったのだから。
昼食を終えた私は、席を立ってリビオたちの様子を見に行きます。相変わらず私がいない時はリビオとミゲルは仲良さそうね。
黒髪の美少年と緑髪の美少年が仲睦まじい姿を眺めていると…………なるほどね!!
そこで立ち止まっていると、周囲の生徒がざわつき始め、リビオとミゲルが私に気付きます。そういえば私って色々な意味で注目されていて、他の生徒から少しばかり避けられているのよね。
現状の私の評価は意地悪な姫様と優しい姫様とその他にもいくつかイメージを持たれているみたいですが、結局真実がわからないのか誰も私に話しかけようとしてきません。
私のことを良く知るリビオやミゲルなどの幼馴染たちや、ジャンヌさんやカトリーヌさんであれば話は別ですが。
「クリスティーン姫? 今日はこちらに?」
「ええ」
リビオよりも早くミゲルが私に話しかけて、リビオはミゲルの方をムッとして見つめます。もう少し仲良くしてほしいものだわ。
しかしこればっかりはどうしよもなく、二人の腹の内も知らない私は何も気づかないふりをして食事を終えた二人を引き連れて午後の講義までの時間つぶしをすることにしました。
「…………そうだわ」
こういう時にカトリーヌさんを誘わないでどうするのよ。ふと侯爵家以上の生徒が集められているテーブルに視線を向けると、そこでは一人で食事をしているカトリーヌさんの姿がありました。ボッチ飯じゃない。私達、良い友達になれそうね。
心の中の私と、心の中のカトリーヌさんは固い握手を交わし、夕日に背を向けて歩いていったわ。
…………誘ってあげましょうか。
「リビオ、ミゲルちょっといいかしら。他にもその…………友達を誘おうと思いまして!!」
「え?」「友達ですか?」
二人はぎょっとした表情をしていましたが、黙って私に憑いてきます。私が誘おうとしていた人がカトリーヌさんだとわかると、リビオはほっとしたような表情になりましたが、ミゲルは目を丸くして驚いていました。
「え? カトリーヌ嬢ってクリスティーン姫とあまり仲良くなかったですよね?」
どうやらクラスメイト達からの印象では、私とカトリーヌさんは不仲なようです。それを聞いたリビオはえ? じゃあなんで誘おうとしているんだとでも言いたそうに不思議そうな顔をして私をみていました。
「そ、そんな不仲じゃないわよ。見てなさい」
「はぁ」
私が二人を引き連れてカトリーヌさんの隣まで行くと、さすがに彼女はこちらに視線を向けます。まずは一番近くにいた私。そしてすぐ隣にいたミゲル。最後に反対側にいたリビオ。
私を見た時はジト目でしたが、ミゲルを見た時はいつものキリっとした表情になり、リビオを見た瞬間に顔が紅潮し、固まってしまいました。ああ、本当に惚れこんでいるのね。
「カトリーヌさん、宜しければ私達と一緒に話さないかしら」
そう声をかけたが、彼女は口をパクパクとさせるだけでした。これ、何か食べ物でもツッコんだら飲み込むかしら。
しばらくしてカトリーヌさんは真っ赤な顔のまま猛ダッシュで逃げてしまいました。
「クリスティーン姫、本当に仲が宜しいのですか?」
「…………ちょっと自信なくなってきたわ」
仕方なく三人で庭園で話していると、アレクシスとビルジニの二人が私に気付き近づいてきました。
「クリスティーン姫、こちらのテーブルに立ち寄ったのですから私達の所に来てくださればよかったのに」
「アレクシス。野暮なことを言うな。彼女が来なかったおかげで僕らは姫に余計に歩かせずに済んだと思いたまえ。それに彼女のことを想って歩くのは悪くないだろう?」
ビルジニは相変わらずね。でも、それは私のことを愛している男じゃないと意味がないと思うわ。…………一人くらいはいるわよね? 私ってば姫様ですし、顔もジェラールとエリザベートの遺伝子で普通に可愛い。でもなぜか彼らからも幼い頃からの延長って感じですし、他の生徒からも言い寄られない。…………性格!? 性格なの!? 内側からあふれる恋愛経験のないアラサーソウルが男子たちに感づかれている?
…………今度、カトリーヌさんに恋愛相談でもしてみようかしら。コイバナも一つの友達同士の会話よね。
しかし、私の周囲に座る者はいつもいませんでした。別に構いませんが、一応この国の王族なのよ私。
そんなことを考えていたら、隣国でもある帝国の皇子が私と視線がぶつかります。こげ茶色の髪にライトグリーンの瞳。
「座っても良いのよ?」
「今日は遠慮しておこう」
そう言ったオリバーはそのまま端の席まで移動してしまい、私はただそれを眺めるだけでした。嘘でしょ。今日はって一緒に食事したことありましたっけ? 明日も誘っていい?
こないだの暴動の件では快く引き受けてくれましたから、少しは仲良くなれたのかと思いましたが、どうやらまだまだのようですね。
いつも通り一番良い席を一人で独占しながら食事を口に流し込む。ワンダーオーブのことさえ気にしなければ、もう少し違う今もあったのかな。
なんて考えちゃダメよね。むしろ、私は乙女ゲームの記憶があって良かったんだ。今、大事なものを護るには必要な知識だったのだから。
昼食を終えた私は、席を立ってリビオたちの様子を見に行きます。相変わらず私がいない時はリビオとミゲルは仲良さそうね。
黒髪の美少年と緑髪の美少年が仲睦まじい姿を眺めていると…………なるほどね!!
そこで立ち止まっていると、周囲の生徒がざわつき始め、リビオとミゲルが私に気付きます。そういえば私って色々な意味で注目されていて、他の生徒から少しばかり避けられているのよね。
現状の私の評価は意地悪な姫様と優しい姫様とその他にもいくつかイメージを持たれているみたいですが、結局真実がわからないのか誰も私に話しかけようとしてきません。
私のことを良く知るリビオやミゲルなどの幼馴染たちや、ジャンヌさんやカトリーヌさんであれば話は別ですが。
「クリスティーン姫? 今日はこちらに?」
「ええ」
リビオよりも早くミゲルが私に話しかけて、リビオはミゲルの方をムッとして見つめます。もう少し仲良くしてほしいものだわ。
しかしこればっかりはどうしよもなく、二人の腹の内も知らない私は何も気づかないふりをして食事を終えた二人を引き連れて午後の講義までの時間つぶしをすることにしました。
「…………そうだわ」
こういう時にカトリーヌさんを誘わないでどうするのよ。ふと侯爵家以上の生徒が集められているテーブルに視線を向けると、そこでは一人で食事をしているカトリーヌさんの姿がありました。ボッチ飯じゃない。私達、良い友達になれそうね。
心の中の私と、心の中のカトリーヌさんは固い握手を交わし、夕日に背を向けて歩いていったわ。
…………誘ってあげましょうか。
「リビオ、ミゲルちょっといいかしら。他にもその…………友達を誘おうと思いまして!!」
「え?」「友達ですか?」
二人はぎょっとした表情をしていましたが、黙って私に憑いてきます。私が誘おうとしていた人がカトリーヌさんだとわかると、リビオはほっとしたような表情になりましたが、ミゲルは目を丸くして驚いていました。
「え? カトリーヌ嬢ってクリスティーン姫とあまり仲良くなかったですよね?」
どうやらクラスメイト達からの印象では、私とカトリーヌさんは不仲なようです。それを聞いたリビオはえ? じゃあなんで誘おうとしているんだとでも言いたそうに不思議そうな顔をして私をみていました。
「そ、そんな不仲じゃないわよ。見てなさい」
「はぁ」
私が二人を引き連れてカトリーヌさんの隣まで行くと、さすがに彼女はこちらに視線を向けます。まずは一番近くにいた私。そしてすぐ隣にいたミゲル。最後に反対側にいたリビオ。
私を見た時はジト目でしたが、ミゲルを見た時はいつものキリっとした表情になり、リビオを見た瞬間に顔が紅潮し、固まってしまいました。ああ、本当に惚れこんでいるのね。
「カトリーヌさん、宜しければ私達と一緒に話さないかしら」
そう声をかけたが、彼女は口をパクパクとさせるだけでした。これ、何か食べ物でもツッコんだら飲み込むかしら。
しばらくしてカトリーヌさんは真っ赤な顔のまま猛ダッシュで逃げてしまいました。
「クリスティーン姫、本当に仲が宜しいのですか?」
「…………ちょっと自信なくなってきたわ」
仕方なく三人で庭園で話していると、アレクシスとビルジニの二人が私に気付き近づいてきました。
「クリスティーン姫、こちらのテーブルに立ち寄ったのですから私達の所に来てくださればよかったのに」
「アレクシス。野暮なことを言うな。彼女が来なかったおかげで僕らは姫に余計に歩かせずに済んだと思いたまえ。それに彼女のことを想って歩くのは悪くないだろう?」
ビルジニは相変わらずね。でも、それは私のことを愛している男じゃないと意味がないと思うわ。…………一人くらいはいるわよね? 私ってば姫様ですし、顔もジェラールとエリザベートの遺伝子で普通に可愛い。でもなぜか彼らからも幼い頃からの延長って感じですし、他の生徒からも言い寄られない。…………性格!? 性格なの!? 内側からあふれる恋愛経験のないアラサーソウルが男子たちに感づかれている?
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