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118話 音の魔法使いアンヌ・ド・モロー
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絶体絶命のピンチ。監獄の中に再度閉じ込められた私達を取り囲む男たち。
七人のうち小柄で紫色のバンダナの男が幻惑魔法。ふくよかでどっしりしている男が守護魔法を扱った。
メラニーさんの幻惑魔法は相手より下手であることから、彼女に頼る場面は、紫のバンダナの男を気絶させてからじゃないとダメね。
例え魔法の檻の中でも、大地に直接触れられるなら、私を封じ込めたとは言わせない。
「波動魔法、隆起」
私の足元に波動を送り、大地に送った波動を相手の足元に向けることで土が牙となり、男たちの足元から襲い掛かった。
幻惑魔法の使い手である紫のバンダナの男を集中して狙いましたが、それも相手が小柄なため、かすり傷を負わせた程度で済んでしまいました。
私が次の策を考えていると、隣にいたメラニーさんが私の服を引っ張る。
「何かしら?」
「あのバンダナの人は難しいかもしれませんが、この檻を外せるかもしれません」
「…………いいわね。まずは自由になりましょうか」
「幻惑魔法、酔い」
メラニーさんは守護魔法を扱う大柄の男に向けて幻惑魔法を放つと、大柄の男は急に足元がおぼつかなくなってきた。
「それは?」
「幻惑魔法の酔いはいわゆる疑似酔い体験です。同じ名前の状態魔法と違って本当に酔う訳ではありませんが、視界がゆがみます」
なるほど。つまり、あの結界使いは今、正常な判断ができるけど、視界が本気で歪んでいるのね。
そして私達を囲む結界が維持できなくなり、私達は解放される。これで残り六人。まだまだ部が悪い。
私達がまだまだ絶体絶命の時、遠くから悲鳴やら叫び声が聞こえてきました。
その中でも、一際目立つ音が私達に響き渡ります。
「クリスティーンさぁ~ん。迎えにきましたよぉ~」
そして声のする方から数名の人がぞろぞろとやってきます。
そこにいたのは、アンヌ先生とBクラスの担任の男性とA班D班の面々でした。どのようにここを見つけ出したかわかりませんが、助かりました。
六名の男たちのうち、二人はこちらに、四人は向こうに向かいましたが、アンヌ先生が一切動じることなく一歩ずつ近づく。
「四人ですかぁ~。弱く見られたもので悲しいですねぇ~」
アンヌ先生が表情も歩幅も声色も、何一つ変えることなく四人に近づく。
「余裕ぶりやがって!! もう遅いぞ!!」
「付与魔法、魔法強化」「状態魔法、麻痺」「波動魔法、波動」「時空魔法、加速」
一人の付与魔法使いが三人の魔力を増強します。一人は状態魔法でアンヌ先生を痺れさせ、一人は波動を飛ばし、一人は加速しつつナイフを持って襲い掛かりました。
「守護魔法、行動制限無効」
アンヌ先生は正面から麻痺を受け、波動を受け、ナイフで切り付けられ、それでも一切の行動制限を無視してまずは加速して近づいた男に向けて手を向ける。
「この女!? だが、ただの波動が俺に追いつけるかな?」
「ただの波動は難しいでしょうねぇ~。波動魔法、音速波動」
加速中の男をわざわざ背後を追う様にして波動をぶつけるアンヌ先生。
「加速では音速にはたどり着けませんねぇ~」
やばいと気付いたのか付与魔法を扱った男がこちらに逃げ出します。
「何逃げようとしているのよ! 波動魔法、トラバサミ」
私は大地に波動を流し込み、逃げ出した男の足もとの大地をトラバサミのように捲り上げ、足を挟み込んだ。
「ぐぎゃ!?」
私達を見張っていた残り二人のうち、背が高い方がアンヌ先生の方に向かいます。これで私とメラニーさんと対峙している男は一人。
残った一人は当然、幻惑魔法対策の紫のバンダナの男だ。男は幻惑魔法を使うタイミングをうかがいながら、ナイフを取り出した。
「ここで使ってみましょうか」
私は出発目前に頂いた指輪の形にされた装備に魔力を流し込むと、革製の鎧とその内側には鎖帷子が展開されました。
「重!? 逃げる時には不向きね」
でも、ただの衣服でナイフを受けるよりは全然マシね。
「時空魔法、遅延」
時空魔法で相手に向かって魔法をかけるのは、相手の魔力抵抗を上回る魔力量で魔法をかけるしかありません。
私は【緑】のワンダーオーブの魔力上昇の恩恵で、人に向かっても時空魔法をかけることが用意になりました。
私は遅延している男に向かって近づくと、彼の胸部に手を翳す。
「波動魔法、波動」
しかし、彼の肉体には、未だに振動が届かない。否、振動が届いたことを未だに感じていない。
「遅延解除」
「うっ!?」
突如、肉体を襲う強い振動に対し、男は気絶してしまった。
「この装備。近づく勇気はくれましたけど、防具として使う機会はなさそうですね」
しかし、ナイフとはきわめて原始的な武器ですこと。まあ、波動魔法が使えない人の攻撃手段って限られていますから仕方ありませんか。
となると、これはそのための装備と考えられるわね。
ふとアンヌ先生の方を見ると、波動魔法使いと状態魔法使い。それから最後に向かった背の高い男まで既に倒れていました。
しかし、これだけ騒ぎを起こしてしまったせいでしょうか。広場には少しずつ族が集まってきました。
「クリスティーンさぁ~ん! 早くこちらへぇ~!」
アンヌ先生に飛ばれ、私は皆様の内側に戻ります。
「お帰り姫君」「ご無事ですかクリスティーン姫!?」「無事だったかクリスティーン姫」「怪我等があれば回復しますが?」「姫様! 無事と信じておりました!」「アンタは私に負けるまで死なれたら困るわ。それに…………一応お友達ですし」「姫の事ですから、悪運だけは強いと思っていましたよ」
みんなが私を心配して、声をかけてくださります。
メラニーさんも班員に声をかけられています。
「状況説明やなどは後回しですぅ~。撤退作戦に入りますねぇ~」
アンヌ先生の掛け声に、A班D班が同時に「了解」と返事する。出口は皆さまが把握しているから良いとして、問題はこの数えるのも面倒な人数をどうやって潜り抜けるかが問題よね。
七人のうち小柄で紫色のバンダナの男が幻惑魔法。ふくよかでどっしりしている男が守護魔法を扱った。
メラニーさんの幻惑魔法は相手より下手であることから、彼女に頼る場面は、紫のバンダナの男を気絶させてからじゃないとダメね。
例え魔法の檻の中でも、大地に直接触れられるなら、私を封じ込めたとは言わせない。
「波動魔法、隆起」
私の足元に波動を送り、大地に送った波動を相手の足元に向けることで土が牙となり、男たちの足元から襲い掛かった。
幻惑魔法の使い手である紫のバンダナの男を集中して狙いましたが、それも相手が小柄なため、かすり傷を負わせた程度で済んでしまいました。
私が次の策を考えていると、隣にいたメラニーさんが私の服を引っ張る。
「何かしら?」
「あのバンダナの人は難しいかもしれませんが、この檻を外せるかもしれません」
「…………いいわね。まずは自由になりましょうか」
「幻惑魔法、酔い」
メラニーさんは守護魔法を扱う大柄の男に向けて幻惑魔法を放つと、大柄の男は急に足元がおぼつかなくなってきた。
「それは?」
「幻惑魔法の酔いはいわゆる疑似酔い体験です。同じ名前の状態魔法と違って本当に酔う訳ではありませんが、視界がゆがみます」
なるほど。つまり、あの結界使いは今、正常な判断ができるけど、視界が本気で歪んでいるのね。
そして私達を囲む結界が維持できなくなり、私達は解放される。これで残り六人。まだまだ部が悪い。
私達がまだまだ絶体絶命の時、遠くから悲鳴やら叫び声が聞こえてきました。
その中でも、一際目立つ音が私達に響き渡ります。
「クリスティーンさぁ~ん。迎えにきましたよぉ~」
そして声のする方から数名の人がぞろぞろとやってきます。
そこにいたのは、アンヌ先生とBクラスの担任の男性とA班D班の面々でした。どのようにここを見つけ出したかわかりませんが、助かりました。
六名の男たちのうち、二人はこちらに、四人は向こうに向かいましたが、アンヌ先生が一切動じることなく一歩ずつ近づく。
「四人ですかぁ~。弱く見られたもので悲しいですねぇ~」
アンヌ先生が表情も歩幅も声色も、何一つ変えることなく四人に近づく。
「余裕ぶりやがって!! もう遅いぞ!!」
「付与魔法、魔法強化」「状態魔法、麻痺」「波動魔法、波動」「時空魔法、加速」
一人の付与魔法使いが三人の魔力を増強します。一人は状態魔法でアンヌ先生を痺れさせ、一人は波動を飛ばし、一人は加速しつつナイフを持って襲い掛かりました。
「守護魔法、行動制限無効」
アンヌ先生は正面から麻痺を受け、波動を受け、ナイフで切り付けられ、それでも一切の行動制限を無視してまずは加速して近づいた男に向けて手を向ける。
「この女!? だが、ただの波動が俺に追いつけるかな?」
「ただの波動は難しいでしょうねぇ~。波動魔法、音速波動」
加速中の男をわざわざ背後を追う様にして波動をぶつけるアンヌ先生。
「加速では音速にはたどり着けませんねぇ~」
やばいと気付いたのか付与魔法を扱った男がこちらに逃げ出します。
「何逃げようとしているのよ! 波動魔法、トラバサミ」
私は大地に波動を流し込み、逃げ出した男の足もとの大地をトラバサミのように捲り上げ、足を挟み込んだ。
「ぐぎゃ!?」
私達を見張っていた残り二人のうち、背が高い方がアンヌ先生の方に向かいます。これで私とメラニーさんと対峙している男は一人。
残った一人は当然、幻惑魔法対策の紫のバンダナの男だ。男は幻惑魔法を使うタイミングをうかがいながら、ナイフを取り出した。
「ここで使ってみましょうか」
私は出発目前に頂いた指輪の形にされた装備に魔力を流し込むと、革製の鎧とその内側には鎖帷子が展開されました。
「重!? 逃げる時には不向きね」
でも、ただの衣服でナイフを受けるよりは全然マシね。
「時空魔法、遅延」
時空魔法で相手に向かって魔法をかけるのは、相手の魔力抵抗を上回る魔力量で魔法をかけるしかありません。
私は【緑】のワンダーオーブの魔力上昇の恩恵で、人に向かっても時空魔法をかけることが用意になりました。
私は遅延している男に向かって近づくと、彼の胸部に手を翳す。
「波動魔法、波動」
しかし、彼の肉体には、未だに振動が届かない。否、振動が届いたことを未だに感じていない。
「遅延解除」
「うっ!?」
突如、肉体を襲う強い振動に対し、男は気絶してしまった。
「この装備。近づく勇気はくれましたけど、防具として使う機会はなさそうですね」
しかし、ナイフとはきわめて原始的な武器ですこと。まあ、波動魔法が使えない人の攻撃手段って限られていますから仕方ありませんか。
となると、これはそのための装備と考えられるわね。
ふとアンヌ先生の方を見ると、波動魔法使いと状態魔法使い。それから最後に向かった背の高い男まで既に倒れていました。
しかし、これだけ騒ぎを起こしてしまったせいでしょうか。広場には少しずつ族が集まってきました。
「クリスティーンさぁ~ん! 早くこちらへぇ~!」
アンヌ先生に飛ばれ、私は皆様の内側に戻ります。
「お帰り姫君」「ご無事ですかクリスティーン姫!?」「無事だったかクリスティーン姫」「怪我等があれば回復しますが?」「姫様! 無事と信じておりました!」「アンタは私に負けるまで死なれたら困るわ。それに…………一応お友達ですし」「姫の事ですから、悪運だけは強いと思っていましたよ」
みんなが私を心配して、声をかけてくださります。
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