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156話 魔界散策
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ジョアサンと二人でいると、しばらくしない内に遠くの方から悲鳴らしきものが聞こえました。
「きゃあああああああああああああああああああ!?」
「この声は」
「カリーナ嬢では?」
「多分、襲われているわよね」
「行きましょう」
私とジョアサンは悲鳴のする方に向かって走ると、そこにはカトリーヌさんとビルジニの二人。
「カトリーヌ嬢。下がっていたまえ」
「ばばばばかね! 波動魔法使いよ!? わわわたわた私が戦うわ!」
二人の前にいた魔獣は、猿のような体毛に覆われた体に犬の頭。雉の羽を生やしたキマイラ。大きさは二メートル半ほどでしょう。
間違いない。あれは人退治の鬼、犬猿雉だ。
弱点はお腰につけた黍団子。あれを破壊すれば合成前の獣になるのよね。
あの魔獣って明らかに生態系無視しているけど、人為的なものなのかしら?
てゆうか、和風なのはもう少しなんとかならなかったの?
私達が二人の前にかけつける前にカトリーヌさんがビルジニを庇う様に立ち、波動魔法を飛ばすも、重く射程が短いカトリーヌさんの高火力系の波動魔法は軽々しく躱されてしまいます。
「危ない! 波動魔法、波動《ウェーブ》」
私が波動を飛ばし、襲い掛かる犬猿雉にけん制します。
「姫君!?」「クリスティーン!? 無事だったのね?」
「再会を喜ぶのはあとよ! 私が動きを止めるから、トドメはお願い!」
「分かったわ」
カトリーヌさんと視線を合わせる。元々は決して仲良しではなく、一度はお互いの譲れないものを賭けてた仲。
そして今は、背中を預けられる友人。
「時空魔法、遅延」
犬猿雉が低空飛行をしているタイミングで私は犬猿雉の動きを遅延させます。
「波動魔法、破壊!!」
カトリーヌさんは球体状の波動をゆっくりと転がしながら、転がった先にあるそのすべてを潰してしまいました。
弱点、関係なく死ぬわねアレ。あの魔法がゆっくりすぎるため、使いどころは少なそうですが、破壊力だけ言えば並みの守護魔法は耐えられないでしょう。
もちろん、同じ波動魔法を前にして、ロマンのように守り切ることもあるのでしょう。
大きな音を轟かせながら、その場には私とジョアサン。ビルジニとカトリーヌさんが集まりました。
「心配していました姫君」「ま、アンタはどうせ無事よね。とっとと他のみんなを探しましょう?」
「ええ…………」
二人と合流した私たちは、焚火の煙を目印としていることを話し、ひとまず元の場所に戻るのでした。
「これからどうするのですか?」
ジョアサンが私に確認し、ビルジニとカトリーヌさんもこちらの反応を窺がっている。
「もしかして私がリーダー?」
「ええ」「当然です姫君」「逆に貴女以外誰が引き受けるのよ」
「まあ、そうなるわよね。二人一組で待機組と散策組に別れましょう」
「だったら攻撃魔法が使える私と貴女は別れましょう」
「そうね。私はビルジニと一緒に散策するわ。ついでに魚を捕りに行きたいのだけど」
「いえ、食糧調達は姫様方が一度戻られたら僕とカリーナ嬢で行きます」
「分かったわ。じゃあ、それまで待機をお願い」
「引き受けました」「分かったわよ」
ジョアサンとカトリーヌさんを二人にして私とビルジニは森の中を進んで行く。
なるべく焚火の煙が見えなくならない距離を保ちながら歩き回ること数十分。
「人の痕跡すらないわ」
「獣の痕跡は辺り一面にあるのだけどね。あれとか」
ビルジニが指さしたのは、幹が抉られた木。
ビルジニの言う獣とは、おそらくここに飛ばされたばかりの目印を波動魔法でつけ回った獣でしょう。心当たりないわ。
…………人の痕跡に見えないのね。
「姫君…………人の痕跡だ」
人の痕跡に見えるものもあるのね。
「どこかしら?」
「これを」
ビルジニが見つけたそれは、私やビルジニよりも少し大きな足跡。
「男性者の靴っぽいわね」
「ジョアサン君のものかもしれなないが、煙はまだまだ見える距離だ。この先に行ってみよう」
「ええ」
湿った大地ですが、なぜか固く足跡が付きにくい。それはあくまで背も低く体重もあまりない私達だからでしょう。
つまりこの足跡の主は、体格もよく筋肉質な人の可能性が高い。おそらくミゲルだ。あるいは背の高いオリバーね。
私とビルジニは、足跡が進む方をめざして歩き続けました。
「きゃあああああああああああああああああああ!?」
「この声は」
「カリーナ嬢では?」
「多分、襲われているわよね」
「行きましょう」
私とジョアサンは悲鳴のする方に向かって走ると、そこにはカトリーヌさんとビルジニの二人。
「カトリーヌ嬢。下がっていたまえ」
「ばばばばかね! 波動魔法使いよ!? わわわたわた私が戦うわ!」
二人の前にいた魔獣は、猿のような体毛に覆われた体に犬の頭。雉の羽を生やしたキマイラ。大きさは二メートル半ほどでしょう。
間違いない。あれは人退治の鬼、犬猿雉だ。
弱点はお腰につけた黍団子。あれを破壊すれば合成前の獣になるのよね。
あの魔獣って明らかに生態系無視しているけど、人為的なものなのかしら?
てゆうか、和風なのはもう少しなんとかならなかったの?
私達が二人の前にかけつける前にカトリーヌさんがビルジニを庇う様に立ち、波動魔法を飛ばすも、重く射程が短いカトリーヌさんの高火力系の波動魔法は軽々しく躱されてしまいます。
「危ない! 波動魔法、波動《ウェーブ》」
私が波動を飛ばし、襲い掛かる犬猿雉にけん制します。
「姫君!?」「クリスティーン!? 無事だったのね?」
「再会を喜ぶのはあとよ! 私が動きを止めるから、トドメはお願い!」
「分かったわ」
カトリーヌさんと視線を合わせる。元々は決して仲良しではなく、一度はお互いの譲れないものを賭けてた仲。
そして今は、背中を預けられる友人。
「時空魔法、遅延」
犬猿雉が低空飛行をしているタイミングで私は犬猿雉の動きを遅延させます。
「波動魔法、破壊!!」
カトリーヌさんは球体状の波動をゆっくりと転がしながら、転がった先にあるそのすべてを潰してしまいました。
弱点、関係なく死ぬわねアレ。あの魔法がゆっくりすぎるため、使いどころは少なそうですが、破壊力だけ言えば並みの守護魔法は耐えられないでしょう。
もちろん、同じ波動魔法を前にして、ロマンのように守り切ることもあるのでしょう。
大きな音を轟かせながら、その場には私とジョアサン。ビルジニとカトリーヌさんが集まりました。
「心配していました姫君」「ま、アンタはどうせ無事よね。とっとと他のみんなを探しましょう?」
「ええ…………」
二人と合流した私たちは、焚火の煙を目印としていることを話し、ひとまず元の場所に戻るのでした。
「これからどうするのですか?」
ジョアサンが私に確認し、ビルジニとカトリーヌさんもこちらの反応を窺がっている。
「もしかして私がリーダー?」
「ええ」「当然です姫君」「逆に貴女以外誰が引き受けるのよ」
「まあ、そうなるわよね。二人一組で待機組と散策組に別れましょう」
「だったら攻撃魔法が使える私と貴女は別れましょう」
「そうね。私はビルジニと一緒に散策するわ。ついでに魚を捕りに行きたいのだけど」
「いえ、食糧調達は姫様方が一度戻られたら僕とカリーナ嬢で行きます」
「分かったわ。じゃあ、それまで待機をお願い」
「引き受けました」「分かったわよ」
ジョアサンとカトリーヌさんを二人にして私とビルジニは森の中を進んで行く。
なるべく焚火の煙が見えなくならない距離を保ちながら歩き回ること数十分。
「人の痕跡すらないわ」
「獣の痕跡は辺り一面にあるのだけどね。あれとか」
ビルジニが指さしたのは、幹が抉られた木。
ビルジニの言う獣とは、おそらくここに飛ばされたばかりの目印を波動魔法でつけ回った獣でしょう。心当たりないわ。
…………人の痕跡に見えないのね。
「姫君…………人の痕跡だ」
人の痕跡に見えるものもあるのね。
「どこかしら?」
「これを」
ビルジニが見つけたそれは、私やビルジニよりも少し大きな足跡。
「男性者の靴っぽいわね」
「ジョアサン君のものかもしれなないが、煙はまだまだ見える距離だ。この先に行ってみよう」
「ええ」
湿った大地ですが、なぜか固く足跡が付きにくい。それはあくまで背も低く体重もあまりない私達だからでしょう。
つまりこの足跡の主は、体格もよく筋肉質な人の可能性が高い。おそらくミゲルだ。あるいは背の高いオリバーね。
私とビルジニは、足跡が進む方をめざして歩き続けました。
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