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190話 まるで物語の主人公のように特別で
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燃え上がる炎の中、多くの帝国兵たちが道を作っている。目指すは中央にある王宮にいる人間の救出。
私たちもその本陣のすぐ後ろにたどり着いた。
「王国の姫か?」
私たちに気づいて話しかけてきた老紳士。見覚えのある人だと思えば、オリバーがよく連れていた執事の男性でした。
金属製の鎧のせいか、一瞬どなたかわかりませんでした。
「オリバーのとこの……えっと執事さん」
「私の名はジェイクとお呼びください」
「ジェイクね。戦況を教えてもらえるかしら」
「……貴女様がこちらおられるということは、そういうことなのですね。いいでしょう。まずはこの北部の戦況は膠着状態と言っていいでしょう。外側から敵陣に攻め入っているのですが、なかなかの鉄壁。圧倒的な破壊力が必要でしょう。そして敵陣においてはこちらの攻撃を防ぎつつ王宮に攻撃を続けている状況ですな」
とりあえず敵は王宮を攻め続けているにも関わらず、敵陣の外側の防御が完璧で帝国兵達が攻め込めていないということでしょうか。
ですが、こちらが攻め続ける以上、敵兵のリソースは王宮に攻めるだけでなく、外側の防御も必要になりますし、王宮側の負担を軽減できていると考えてよさそうね。
ジェイクの魔力総量は至って普通。どうやら側近の彼にも【緑】のワンダーオーブを渡していないみたいですね。
周囲の兵士からも違和感のある兵士はいない。どこにもいないなんてことはないはず。となると、もっと前線で戦っている魔術師が持ち合わせていると考えるべきでしょうか。しかし、そんな人物がいれば北側はもうとっくの昔に制圧できて王宮側に物資を運んだり、戦えない国民や王族を逃がすルートが確保できているはず。
「ジェイク、私たちも戦うわ」
「王国の人間に、私の許可は不要でしょう。貴女様の身分を無視して今は一人の魔術師として考えましょう。北側の守りの要となっている男はモヒカンの大男。赤銅のロマンと名乗っていました」
赤銅のロマン。以前にミゲルと私が倒した指名手配犯。でも彼を倒すことができたのは、武術だけでなく、守護魔法を巧みに扱えるミゲルに【橙】のワンダーオーブを渡したおかげでもあります。
もしかして私が持ってもワンダーオーブって宝の持ち腐れ?
…………そうよね。オリバーのやり方は気に入りませんでしたが、どうやら賛同できることもあるようです。私は早速左右を確認する。この場にいるのは私とスザンヌとジャンヌ。
スザンヌは付与魔法特化のサポート重視。無詠唱で付与が行えるのと判断が早い。ジャンヌは光の波動魔法を扱い、攻撃と光を利用したサポートが得意。
この二人に最適なワンダーオーブは……これとこれかしら。
「スザンヌ、ジャンヌ。手を出して頂戴」
「どうぞ」「はい、姫様」
二人が私に手を伸ばす。スザンヌの手には【藍】のワンダーオーブ。治癒力の強化。治癒力といっても正確には魔力の回復のことを指しています。立て続けに魔力支援を行う彼女には持っていて損はないでしょう。
ジャンヌの手には【橙】のワンダーオーブ。魔力収集速度の強化。本来なら詠唱省略で魔法を行使している私たちですが、無詠唱でも詠唱省略時と同じ速度魔力が集まり、魔法を行使することができる。彼女の魔法もともと光速。さらに無詠唱で魔法が行使できれば彼女に追いつける者はいない。
「しばらく二人に譲渡します。王宮まで頼みますよ」
二人にワンダーオーブの効力まで説明し、うなずいた。ウィルフリードがこちらに近づいてきたので、私はウィルフリードに首輪をつけてあげて、そこに【黄】のワンダーオーブをはめ込む。
「貴方にはこれ。これは魔力に対する防御力を上げる力があるわ。私たちの足なんだから惑わされちゃだめよ」
「がう!」
ウィルフリードも元気よく返事。私たちは戦う準備と敵の本陣の位置の把握。それから一緒に突撃してくれる兵たちのところに向かいました。すでに作戦会議は済んでいて、私たちはその特攻部隊の後ろを走ることになりました。
どうやらロマンたちの部隊はまだまだ壊滅には程遠い状態のようです。相当数の数の兵士がいると聞きましたが、そのほかにも魔獣などを引き連れていることも確認できました。
焦げ臭い街中を突撃部隊とともに走りこむ。敵陣との衝突で両陣営の大きな掛け声。魔法の飛び交う中で私は敵の中央からのそのそと現れたガタイのいい赤いモヒカンの男に気づきました
「またあったわね」
「おいおいおいおいオマエエヨクモ!」
「姫様、なにか様子が」
「ええ、何かとっても嫌な予感がするわ」
そう思った瞬間。弾丸のように私に突撃しようとするロマンが私の視界にはっきりと捉えられる。いつの間にかスザンヌによって動体視力が強化されていたみたいです。そしてそれはジャンヌも同様。
光の鎧を着こんだ彼女は私とロマンの間に割って入る。
「すごいです姫様。本当に無詠唱で魔法が」
「前を見なさい! 来るわよ!」
ジャンヌが【橙】のワンダーオーブの力に感動している隙に、ロマンの攻撃がまたしても私たちに襲ってきます。それに対して光の光線を照射するジャンヌ。それにしても、一体どのような波動魔法を習得すれば光の鎧なんて発想にいきつくのやら。
「もしかしたら貴女のほうが私よりずっと主人公らしかったのかもね」
私は思う。転生してお姫様になって様々な魔法に適性がある自分こそが特別な存在だと思っていた少女よりも、才能なしの烙印を押されていたにも関わらず特別な魔法に目覚めてしまった上に、誰にも教わらずに独自の発想でその魔法を発展させていく彼女の方が物語の主人公みたいだと。
私たちもその本陣のすぐ後ろにたどり着いた。
「王国の姫か?」
私たちに気づいて話しかけてきた老紳士。見覚えのある人だと思えば、オリバーがよく連れていた執事の男性でした。
金属製の鎧のせいか、一瞬どなたかわかりませんでした。
「オリバーのとこの……えっと執事さん」
「私の名はジェイクとお呼びください」
「ジェイクね。戦況を教えてもらえるかしら」
「……貴女様がこちらおられるということは、そういうことなのですね。いいでしょう。まずはこの北部の戦況は膠着状態と言っていいでしょう。外側から敵陣に攻め入っているのですが、なかなかの鉄壁。圧倒的な破壊力が必要でしょう。そして敵陣においてはこちらの攻撃を防ぎつつ王宮に攻撃を続けている状況ですな」
とりあえず敵は王宮を攻め続けているにも関わらず、敵陣の外側の防御が完璧で帝国兵達が攻め込めていないということでしょうか。
ですが、こちらが攻め続ける以上、敵兵のリソースは王宮に攻めるだけでなく、外側の防御も必要になりますし、王宮側の負担を軽減できていると考えてよさそうね。
ジェイクの魔力総量は至って普通。どうやら側近の彼にも【緑】のワンダーオーブを渡していないみたいですね。
周囲の兵士からも違和感のある兵士はいない。どこにもいないなんてことはないはず。となると、もっと前線で戦っている魔術師が持ち合わせていると考えるべきでしょうか。しかし、そんな人物がいれば北側はもうとっくの昔に制圧できて王宮側に物資を運んだり、戦えない国民や王族を逃がすルートが確保できているはず。
「ジェイク、私たちも戦うわ」
「王国の人間に、私の許可は不要でしょう。貴女様の身分を無視して今は一人の魔術師として考えましょう。北側の守りの要となっている男はモヒカンの大男。赤銅のロマンと名乗っていました」
赤銅のロマン。以前にミゲルと私が倒した指名手配犯。でも彼を倒すことができたのは、武術だけでなく、守護魔法を巧みに扱えるミゲルに【橙】のワンダーオーブを渡したおかげでもあります。
もしかして私が持ってもワンダーオーブって宝の持ち腐れ?
…………そうよね。オリバーのやり方は気に入りませんでしたが、どうやら賛同できることもあるようです。私は早速左右を確認する。この場にいるのは私とスザンヌとジャンヌ。
スザンヌは付与魔法特化のサポート重視。無詠唱で付与が行えるのと判断が早い。ジャンヌは光の波動魔法を扱い、攻撃と光を利用したサポートが得意。
この二人に最適なワンダーオーブは……これとこれかしら。
「スザンヌ、ジャンヌ。手を出して頂戴」
「どうぞ」「はい、姫様」
二人が私に手を伸ばす。スザンヌの手には【藍】のワンダーオーブ。治癒力の強化。治癒力といっても正確には魔力の回復のことを指しています。立て続けに魔力支援を行う彼女には持っていて損はないでしょう。
ジャンヌの手には【橙】のワンダーオーブ。魔力収集速度の強化。本来なら詠唱省略で魔法を行使している私たちですが、無詠唱でも詠唱省略時と同じ速度魔力が集まり、魔法を行使することができる。彼女の魔法もともと光速。さらに無詠唱で魔法が行使できれば彼女に追いつける者はいない。
「しばらく二人に譲渡します。王宮まで頼みますよ」
二人にワンダーオーブの効力まで説明し、うなずいた。ウィルフリードがこちらに近づいてきたので、私はウィルフリードに首輪をつけてあげて、そこに【黄】のワンダーオーブをはめ込む。
「貴方にはこれ。これは魔力に対する防御力を上げる力があるわ。私たちの足なんだから惑わされちゃだめよ」
「がう!」
ウィルフリードも元気よく返事。私たちは戦う準備と敵の本陣の位置の把握。それから一緒に突撃してくれる兵たちのところに向かいました。すでに作戦会議は済んでいて、私たちはその特攻部隊の後ろを走ることになりました。
どうやらロマンたちの部隊はまだまだ壊滅には程遠い状態のようです。相当数の数の兵士がいると聞きましたが、そのほかにも魔獣などを引き連れていることも確認できました。
焦げ臭い街中を突撃部隊とともに走りこむ。敵陣との衝突で両陣営の大きな掛け声。魔法の飛び交う中で私は敵の中央からのそのそと現れたガタイのいい赤いモヒカンの男に気づきました
「またあったわね」
「おいおいおいおいオマエエヨクモ!」
「姫様、なにか様子が」
「ええ、何かとっても嫌な予感がするわ」
そう思った瞬間。弾丸のように私に突撃しようとするロマンが私の視界にはっきりと捉えられる。いつの間にかスザンヌによって動体視力が強化されていたみたいです。そしてそれはジャンヌも同様。
光の鎧を着こんだ彼女は私とロマンの間に割って入る。
「すごいです姫様。本当に無詠唱で魔法が」
「前を見なさい! 来るわよ!」
ジャンヌが【橙】のワンダーオーブの力に感動している隙に、ロマンの攻撃がまたしても私たちに襲ってきます。それに対して光の光線を照射するジャンヌ。それにしても、一体どのような波動魔法を習得すれば光の鎧なんて発想にいきつくのやら。
「もしかしたら貴女のほうが私よりずっと主人公らしかったのかもね」
私は思う。転生してお姫様になって様々な魔法に適性がある自分こそが特別な存在だと思っていた少女よりも、才能なしの烙印を押されていたにも関わらず特別な魔法に目覚めてしまった上に、誰にも教わらずに独自の発想でその魔法を発展させていく彼女の方が物語の主人公みたいだと。
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