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194話 指名手配犯、白金のフレデリック
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王宮からもくもくと上がる黒い煙。私はウィルフリードに加速をかけて走らせます。あの勢いはただ事ではない。
高々と炎が上がる現場にたどり着くと、一人の女性に対して複数人の傭兵が取り囲んでいる現場にたどり着きました。しかし、取り囲まれている女性の姿を見て私はなぜか少し安心してしまった。この人は強い。
赤毛にそぼかすの目立つ若い女性。瞳は空色で服装はワンピースに少し青い染色がされているどこにでもいそうな女性。
「波動魔法、時代が追い付けない歌!!!」
その音響攻撃に気づいた私は、時空魔法で私たちと彼女の間に真空の空間を作り上げます。
周囲の傭兵たちは耐えきれない音域を全身で受けてしまい、泡を吹いて次々と倒れていきました。そして先ほどの音の波動魔法を行使した女性が私たちに気づきます。
「え? 姫様!? そんな今はいないはず」
「アンヌ先生!」
そこにいたのは魔法学園の波動魔法の教師アンヌ先生でした。アンヌ先生は守護魔法で監獄を作りつつ魔封じの拘束具で倒れていた人たちの拘束をはじめ、私達にもその道具を渡してきました。
「とりあえず手伝ってもらえますかぁ~?」
「ええ、構いませんが」
三人で捕縛作業を手伝います。さすがはアンヌ先生です。これだけの人数に囲まれても無事な上に平気そうな顔をしている。いえ、平気そうなフリが上手いんだ。王宮に何日も閉じ込められながら攻め込む傭兵たちと戦ってきた人がいつも通りなわけがない。この人は本当にすごい大人だ。この人がいれば爆炎が上がる地区でも大丈夫なのかもしれない。
「アンヌ先生。遠くから王宮の城壁に攻撃をされていましたが大丈夫なんですか?」
「おそらくこの周囲の戦いではないかとぉ~。さきほど王宮を破壊した攻撃は、どこか遠くから来た流れ弾ですぅ~」
「流れ弾?」
うそでしょ。長距離からの攻撃だというなら、あれは最大火力ではない。どんな魔術師でも遠くに魔力を放出すれば当然威力も落ちていくはず。さらに王宮の壁を破壊すると考えれば大魔術師でも難しい。それほど硬度な付与魔法と守護魔法の結界に守られて作られた城のはず。
「これは何魔法ですか?」
「おそらく波動魔法ですねぇ~……それほどの波動魔法が使えるとしたらおそらく一人ですねぇ~」
アンヌ先生がポケットから四枚の紙を取り出すとその一枚を広げます。その紙に書かれているのは指名手配犯の名前と特徴と簡単な似顔絵。
フレデリック・ド・デュラン。ブロンドの髪で長さは肩まで伸ばしている様子。適正魔法は波動魔法と付与魔法。そこまでは私も知っていましたが、まさかこれほどの威力を持ち合わせた波動魔法を使うとは思いませんでした。
高火力の波動魔法といえばカトリーヌのような魔法ですが、彼女の魔法は威力を代償に効果範囲が狭すぎるか、ものすごく遅い弾丸しか放てません。
「一体どんな波動魔法なのよ」
私がつぶやくとアンヌ先生がその答えを教えてくれました。
「フレデリックの操る波動魔法は雷の性質を持ち合わせているようですねぇ~。彼は波動を電撃に変えることができる上に、付与魔法によって自らの波動に性質を付与することもできるみたいですぅ~」
雷の波動魔法。繊細なコントロールができれば、波動魔法は魔力によって波動現象を再現することができます。ジャンヌは光。アンヌ先生は音の波動魔法を操る特別な波動魔法使いです。そしてついに雷撃の波動魔法操る人間が現れた。
音よりも速く、光よりも暴力的な最強の波動魔法。私もかろうじて威力のない音の波動魔法が再現できる程度でしたが、波動魔法によって波動現象の再現は本当に特殊な才能の持ち主しか扱えないと言ってもいいでしょう。
まあ、今目の前に光と音の波動魔法使いならいるんですけどね。
そして私たちが話し合っている最中。何かを察知したアンヌ先生が守護魔法を唱える。
「守護魔法、城壁」
直後にありえない音量の耳を劈く轟音と、一瞬で伝わる高熱の空気。そしてアンヌ先生が出した城壁は一秒と持たないうちに崩れ始めました。砕かれる速度はロマンの突進の比ではありませんでした。瓦礫が私たちに襲い掛かりそうになりましたが、私はその瓦礫めがけて魔法を唱えます。
「時空魔法、遅延」
そのおかげで瓦解する速度だけはゆっくりとなり、私たちは崩れる城壁から離れることに成功しました。そして崩れ落ちた城壁の向こうから一人の男が余裕そうに歩いてきた。ブロンドの髪の男性。その男は私たちに視線を向けて呟きました。
「女子供ばかりだな…………ここにいると考えれば戦う意思があるんだろうな」
そういった男の姿は手配書の顔と一致していました。そして手元には青白い雷撃が生じます。無詠唱による雷撃の攻撃。危険すぎる。
アンヌ先生がいるとは言っても安心できない。相手は城壁を破壊できる魔法使い。ロマン以上に気を抜けない相手と考えるべきでしょう。
この連戦はきつすぎますが、やるしかない。それに城壁への攻撃に気づいて誰かが来てくれるかもしれない。せめてここだけでも持ちこたえる。
高々と炎が上がる現場にたどり着くと、一人の女性に対して複数人の傭兵が取り囲んでいる現場にたどり着きました。しかし、取り囲まれている女性の姿を見て私はなぜか少し安心してしまった。この人は強い。
赤毛にそぼかすの目立つ若い女性。瞳は空色で服装はワンピースに少し青い染色がされているどこにでもいそうな女性。
「波動魔法、時代が追い付けない歌!!!」
その音響攻撃に気づいた私は、時空魔法で私たちと彼女の間に真空の空間を作り上げます。
周囲の傭兵たちは耐えきれない音域を全身で受けてしまい、泡を吹いて次々と倒れていきました。そして先ほどの音の波動魔法を行使した女性が私たちに気づきます。
「え? 姫様!? そんな今はいないはず」
「アンヌ先生!」
そこにいたのは魔法学園の波動魔法の教師アンヌ先生でした。アンヌ先生は守護魔法で監獄を作りつつ魔封じの拘束具で倒れていた人たちの拘束をはじめ、私達にもその道具を渡してきました。
「とりあえず手伝ってもらえますかぁ~?」
「ええ、構いませんが」
三人で捕縛作業を手伝います。さすがはアンヌ先生です。これだけの人数に囲まれても無事な上に平気そうな顔をしている。いえ、平気そうなフリが上手いんだ。王宮に何日も閉じ込められながら攻め込む傭兵たちと戦ってきた人がいつも通りなわけがない。この人は本当にすごい大人だ。この人がいれば爆炎が上がる地区でも大丈夫なのかもしれない。
「アンヌ先生。遠くから王宮の城壁に攻撃をされていましたが大丈夫なんですか?」
「おそらくこの周囲の戦いではないかとぉ~。さきほど王宮を破壊した攻撃は、どこか遠くから来た流れ弾ですぅ~」
「流れ弾?」
うそでしょ。長距離からの攻撃だというなら、あれは最大火力ではない。どんな魔術師でも遠くに魔力を放出すれば当然威力も落ちていくはず。さらに王宮の壁を破壊すると考えれば大魔術師でも難しい。それほど硬度な付与魔法と守護魔法の結界に守られて作られた城のはず。
「これは何魔法ですか?」
「おそらく波動魔法ですねぇ~……それほどの波動魔法が使えるとしたらおそらく一人ですねぇ~」
アンヌ先生がポケットから四枚の紙を取り出すとその一枚を広げます。その紙に書かれているのは指名手配犯の名前と特徴と簡単な似顔絵。
フレデリック・ド・デュラン。ブロンドの髪で長さは肩まで伸ばしている様子。適正魔法は波動魔法と付与魔法。そこまでは私も知っていましたが、まさかこれほどの威力を持ち合わせた波動魔法を使うとは思いませんでした。
高火力の波動魔法といえばカトリーヌのような魔法ですが、彼女の魔法は威力を代償に効果範囲が狭すぎるか、ものすごく遅い弾丸しか放てません。
「一体どんな波動魔法なのよ」
私がつぶやくとアンヌ先生がその答えを教えてくれました。
「フレデリックの操る波動魔法は雷の性質を持ち合わせているようですねぇ~。彼は波動を電撃に変えることができる上に、付与魔法によって自らの波動に性質を付与することもできるみたいですぅ~」
雷の波動魔法。繊細なコントロールができれば、波動魔法は魔力によって波動現象を再現することができます。ジャンヌは光。アンヌ先生は音の波動魔法を操る特別な波動魔法使いです。そしてついに雷撃の波動魔法操る人間が現れた。
音よりも速く、光よりも暴力的な最強の波動魔法。私もかろうじて威力のない音の波動魔法が再現できる程度でしたが、波動魔法によって波動現象の再現は本当に特殊な才能の持ち主しか扱えないと言ってもいいでしょう。
まあ、今目の前に光と音の波動魔法使いならいるんですけどね。
そして私たちが話し合っている最中。何かを察知したアンヌ先生が守護魔法を唱える。
「守護魔法、城壁」
直後にありえない音量の耳を劈く轟音と、一瞬で伝わる高熱の空気。そしてアンヌ先生が出した城壁は一秒と持たないうちに崩れ始めました。砕かれる速度はロマンの突進の比ではありませんでした。瓦礫が私たちに襲い掛かりそうになりましたが、私はその瓦礫めがけて魔法を唱えます。
「時空魔法、遅延」
そのおかげで瓦解する速度だけはゆっくりとなり、私たちは崩れる城壁から離れることに成功しました。そして崩れ落ちた城壁の向こうから一人の男が余裕そうに歩いてきた。ブロンドの髪の男性。その男は私たちに視線を向けて呟きました。
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そういった男の姿は手配書の顔と一致していました。そして手元には青白い雷撃が生じます。無詠唱による雷撃の攻撃。危険すぎる。
アンヌ先生がいるとは言っても安心できない。相手は城壁を破壊できる魔法使い。ロマン以上に気を抜けない相手と考えるべきでしょう。
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