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204話 力を合わせて
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その場にいてなんとかくわかる。その向こうにいる戦場には似合わない黒いウェディングドレスのような服を着た至ってどこにでもいるような女性は、間違いなくアリゼだ。
どんな魔法かわかりませんが、大きな鎌が宙を浮いてぐるぐると回転している。先ほど私に襲い掛かったのもあれの一つでしょう。
「貴女がクリスティーン?」
アリゼが私を見つめて確認する。
「ええ、そうよ。私はブラン王国第一王女、クリスティーン・ディ・フォレスティエ! 貴女を止める魔術師よ」
私がそう答えると、アリゼはケタケタと笑い始める。何がおかしいのか。いいえ、彼女にとって自分を止める存在だという発言をする私が、痛い少女にしか見えなかったのでしょうね。
それでも、それを痛い発言で終わらせない。終わらせられない。
「ブランク、ここからは私たちも戦うわ」
「ダメに決まっているだろ?」
「そういうと思ってたわ。でもね……もう言い争っている時間はないでしょ?」
私がアリゼの方に視線を向けると、彼女はこちらの会話を待とうともしない。大きな鎌がどんどん生成されてこちらに向かって飛んでくる。
ブランクがさきほどの剣のような物でそれをはじき、私も波動魔法で撃ち落とす。ほかのみんなもそれぞれ得意魔法で防いだり、防ぐことができない人の分をカバーしあったりして対処する。
「…………お前は契約が終わるまで絶対に死なせない」
「……契約ね。いいわ! それでいい! 貴方ってもともとそういう人よね!」
強がりと言われればそれまで。でも、魔王に情を求めるのは酷なのかな。でもね、ブランク。本来の貴方の求めた物はアリゼが持っているのだとしたら、この契約はここが終着点。
この先で貴方が私を求める理由なんてない。だから、今ここで私を生かそうとするのは、矛盾でしかないのよ。
「煩わしい。これならあどうかしら」
アリゼが上空を指差す。すると上空にはありえない大きさの火の玉のようなもの。いいえ、あれは隕石だ。今、私たちの頭上に隕石が落ちてこようとしている。でも、この魔法はゲームのエピローグの背景描写にあった奴よ。
「私たちで何とかするからブランクはアリゼを攻撃して頂戴」
「できるんだな?」
「やるのよ」
視線を合わせて一瞬。一秒も無駄にできないこの瞬間だからこそ、ブランクは私に託してくれた。私は小瓶から【緑】と【青】のワンダーオーブを取り出すと、それをカトリーヌにに投げ渡す。とっさにそれを受け取るカトリーヌ。
【緑】のワンダーオーブは魔力総量の上昇。【青】のワンダーオーブは魔法出力の向上。
「私にやれってことね。いいわ波動魔法、断罪」
カトリーヌの波動魔法は本来、ありえないほどの破壊力と引き換えに、射程距離と速度が極端に遅い欠点がありました。でも、この瞬間の彼女は違う。膨大な破壊力の塊の波動が、極太のレーザーのように放出され、隕石を塵になるまで粉砕してしまった。
あの魔法の欠点は火力と射程が高すぎて、地上に撃ってしまうと誰かを巻き込む恐れがあるということくらいでしょうか。
今、ここにいるメンバーの魔法は多彩。ワンダーオーブは七つ。対処できない事態なんてありえないわ。時空魔法、逆再生で渡したワンダーオーブを私の手元に回収。ブランクとアリゼが剣を交わしている中、私は【橙】と【緑】のワンダーオーブをビルジニに、【黄】と【紫】のワンダーオーブをミゲルに投げ渡す。
【橙】のワンダーオーブは魔力収集の速度上昇本来、簡易詠唱で唱えていた魔法も無詠唱で運用ができます。【黄】のワンダーオーブは魔力耐性の上昇。【紫】のワンダーオーブは魔力感知の上昇。
「君の言いたいことはだいたいわかったよ姫君」
「御意」
ビルジニが周囲の瓦礫に錬金付与魔法を施すと、そこにあった瓦礫が新品の槍に作り変えられる。その槍を握ったミゲルが特攻していく。ブランクとアリゼの激しい戦いの中、ブランク側にミゲルが加わります。
そのタイミングでビルジニからリビオに【橙】のワンダーオーブが渡されます。
ブランクの剣のような物が宙の鎌をはじいてアリゼにとばすも、アリゼは地中から槍を突き出してそれを防ぐ。ミゲルがその槍の陰に隠れアリゼの視界から一瞬消える。そのタイミングでブランクが炎の魔法を飛ばすと、アリゼが宙の鎌を回転させて盾に使う。そのタイミングを見逃すことなくミゲルが槍の陰から飛び出しアリゼに突進するも、間一髪でアリゼがそれを交わして転がっている瓦礫を宙に持ち上げてミゲルの下あごを狙う。
ミゲルがぶつかった衝撃で顔の向きが上空に向いてしまう。それを隙だと感じたアリゼが地中から槍を突き出してミゲルの心臓を狙おうとするが、ミゲルが呟く。
「守護魔法、結界」
槍の先がぶつかる一転集中の小さな結界。ずれれば刺されてもおかしくないそんな場所に小さな結界を生成した。
「なぜここに!? その鏡は!!」
「幻惑魔法、鏡ですよ。彼の視界には常に様々な視点からの攻撃を目視できるようにしていました」
「こんな無数に!? なぜ今まで気づかなったんだ」
それは貴女が気づかないうちに、【橙】のワンダーオーブの力でリビオが状態魔法、視線誘導を無詠唱で使ったから。といっても、高位の魔術師相手にできる視線誘導は、多少のものが視界に入っても気にしない程度ですけどね。
オリバーの幻惑魔法が鎌によって物理的に破壊される。ここまでは予想通り。
「まだまだ終わらないわよ! もう笑わせないんだから!!」
どんな魔法かわかりませんが、大きな鎌が宙を浮いてぐるぐると回転している。先ほど私に襲い掛かったのもあれの一つでしょう。
「貴女がクリスティーン?」
アリゼが私を見つめて確認する。
「ええ、そうよ。私はブラン王国第一王女、クリスティーン・ディ・フォレスティエ! 貴女を止める魔術師よ」
私がそう答えると、アリゼはケタケタと笑い始める。何がおかしいのか。いいえ、彼女にとって自分を止める存在だという発言をする私が、痛い少女にしか見えなかったのでしょうね。
それでも、それを痛い発言で終わらせない。終わらせられない。
「ブランク、ここからは私たちも戦うわ」
「ダメに決まっているだろ?」
「そういうと思ってたわ。でもね……もう言い争っている時間はないでしょ?」
私がアリゼの方に視線を向けると、彼女はこちらの会話を待とうともしない。大きな鎌がどんどん生成されてこちらに向かって飛んでくる。
ブランクがさきほどの剣のような物でそれをはじき、私も波動魔法で撃ち落とす。ほかのみんなもそれぞれ得意魔法で防いだり、防ぐことができない人の分をカバーしあったりして対処する。
「…………お前は契約が終わるまで絶対に死なせない」
「……契約ね。いいわ! それでいい! 貴方ってもともとそういう人よね!」
強がりと言われればそれまで。でも、魔王に情を求めるのは酷なのかな。でもね、ブランク。本来の貴方の求めた物はアリゼが持っているのだとしたら、この契約はここが終着点。
この先で貴方が私を求める理由なんてない。だから、今ここで私を生かそうとするのは、矛盾でしかないのよ。
「煩わしい。これならあどうかしら」
アリゼが上空を指差す。すると上空にはありえない大きさの火の玉のようなもの。いいえ、あれは隕石だ。今、私たちの頭上に隕石が落ちてこようとしている。でも、この魔法はゲームのエピローグの背景描写にあった奴よ。
「私たちで何とかするからブランクはアリゼを攻撃して頂戴」
「できるんだな?」
「やるのよ」
視線を合わせて一瞬。一秒も無駄にできないこの瞬間だからこそ、ブランクは私に託してくれた。私は小瓶から【緑】と【青】のワンダーオーブを取り出すと、それをカトリーヌにに投げ渡す。とっさにそれを受け取るカトリーヌ。
【緑】のワンダーオーブは魔力総量の上昇。【青】のワンダーオーブは魔法出力の向上。
「私にやれってことね。いいわ波動魔法、断罪」
カトリーヌの波動魔法は本来、ありえないほどの破壊力と引き換えに、射程距離と速度が極端に遅い欠点がありました。でも、この瞬間の彼女は違う。膨大な破壊力の塊の波動が、極太のレーザーのように放出され、隕石を塵になるまで粉砕してしまった。
あの魔法の欠点は火力と射程が高すぎて、地上に撃ってしまうと誰かを巻き込む恐れがあるということくらいでしょうか。
今、ここにいるメンバーの魔法は多彩。ワンダーオーブは七つ。対処できない事態なんてありえないわ。時空魔法、逆再生で渡したワンダーオーブを私の手元に回収。ブランクとアリゼが剣を交わしている中、私は【橙】と【緑】のワンダーオーブをビルジニに、【黄】と【紫】のワンダーオーブをミゲルに投げ渡す。
【橙】のワンダーオーブは魔力収集の速度上昇本来、簡易詠唱で唱えていた魔法も無詠唱で運用ができます。【黄】のワンダーオーブは魔力耐性の上昇。【紫】のワンダーオーブは魔力感知の上昇。
「君の言いたいことはだいたいわかったよ姫君」
「御意」
ビルジニが周囲の瓦礫に錬金付与魔法を施すと、そこにあった瓦礫が新品の槍に作り変えられる。その槍を握ったミゲルが特攻していく。ブランクとアリゼの激しい戦いの中、ブランク側にミゲルが加わります。
そのタイミングでビルジニからリビオに【橙】のワンダーオーブが渡されます。
ブランクの剣のような物が宙の鎌をはじいてアリゼにとばすも、アリゼは地中から槍を突き出してそれを防ぐ。ミゲルがその槍の陰に隠れアリゼの視界から一瞬消える。そのタイミングでブランクが炎の魔法を飛ばすと、アリゼが宙の鎌を回転させて盾に使う。そのタイミングを見逃すことなくミゲルが槍の陰から飛び出しアリゼに突進するも、間一髪でアリゼがそれを交わして転がっている瓦礫を宙に持ち上げてミゲルの下あごを狙う。
ミゲルがぶつかった衝撃で顔の向きが上空に向いてしまう。それを隙だと感じたアリゼが地中から槍を突き出してミゲルの心臓を狙おうとするが、ミゲルが呟く。
「守護魔法、結界」
槍の先がぶつかる一転集中の小さな結界。ずれれば刺されてもおかしくないそんな場所に小さな結界を生成した。
「なぜここに!? その鏡は!!」
「幻惑魔法、鏡ですよ。彼の視界には常に様々な視点からの攻撃を目視できるようにしていました」
「こんな無数に!? なぜ今まで気づかなったんだ」
それは貴女が気づかないうちに、【橙】のワンダーオーブの力でリビオが状態魔法、視線誘導を無詠唱で使ったから。といっても、高位の魔術師相手にできる視線誘導は、多少のものが視界に入っても気にしない程度ですけどね。
オリバーの幻惑魔法が鎌によって物理的に破壊される。ここまでは予想通り。
「まだまだ終わらないわよ! もう笑わせないんだから!!」
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