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215話 急成長
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青白い光に包み込まれる私達。世界とは別の世界を作り出す時空魔法。
その世界の中で、私とジャンヌは数年の月日を繰り返した。しかし、その光から解放される時、世界ではたったの十分ほどしか経過していませんでした。
十分後、また同じ場所が発光し、二人の女性がその地に降り立った。
そこに降り立った私たちは、十分前の姿を失っていた。
私とジャンヌ。服はボロボロ。髪は雑に切りそろえられている。身体も六年分の成長が経過していたのだ。
少女の姿だった私とジャンヌの二人は、互いに立派な成人女性の姿になっていた。
「本当に現実では十分しかたっていないのですか?」
「そのはずよ。さすがに六年ほど前の記憶はあいまいですけど、多分、行く前と景色が変わっていないわ」
周囲の景色を確かめる。ひび割れた城壁も生えている木々も変わらない。六年の月日が現実でたっていない証拠といえるだろう。問題は、私とジャンヌを見た知人が、私たちを理解できるかどうかだ。
服装や髪型はまだ整えられますが、身長もスタイルも別人である。身長の変化はもともと着ていた服の差異でわかる。ロングスカートのワンピースだったジャンヌも膝上に近づいていたり、胸囲も膨らんでいて窮屈そうだ。
私もそこそこ身長は伸びているがそれほどでもない。胸もエリザベートほどは成長しなかったが、元々着ていたドレスでは収まらず一度破けたものを、スカートのすそをちぎってつなぎ合わせている。
互いにはいていた靴もサイズが合わなくなり裸足。足の裏は傷だらけになっていた。
「どうしましょ?」
「完全に姿が違いますからね。王宮に戻って大丈夫なのでしょうか」
幻惑魔法で姿を変えて歩けなくもないけど、お母さまには間違いなく看破されてしまうでしょうね。
正直、六年も経過していたことなんて微塵もわからないくらい、私とジャンヌは光の波動魔法でアリゼに勝つ方法を考えていた。アリゼだけじゃない。
おそらく青鉛のミユキや黒鉄のイザベルもまだ残っている。アリゼを含めたこの三人に勝たなければいけないことを考えると、まだ不十分なのかもしれない。
でも、それは神々に連れていかれた七人に期待しましょう。それに、ジャンヌの魔法を改良している間に、私も創造魔法を使いこなせるように努力したのよ。
負けるわけにはいかない。
「それでこれからどうしましょうか」
「アリゼの襲撃まで身を隠すわ。この世界に私たちの姿を見て、私たちと認識できる人間なんていない。禁術の使用までした。だからここにはいられないわ」
「え? ……いえ、問題ありません。私は姫様に命を預けました。どこまでもついて行きます」
ジャンヌは驚いた顔でこちらを見つめましたが、すぐに覚悟を決める。私は時空魔法、転移で王都から少し離れた村と地続きの道まで移動した。少し前まではショートワープが限界でしたが、王都の中央から外側まで転移できるようになってしまった。
「アリゼからの襲撃はどうやって知るのですか?」
「それも感知できるようにしておいたわ。明日でも何年先でも感知して今度こそ叩き潰す」
「姫様がいなくなると、王国も大騒動でしょうね」
「問題ないわ。王族は全員生存しているし、復興も順調。きっと私の捜索隊は現れるでしょうけど、私を見て姫とわかる人なんていないわ。それよりも服と髪よ。いい加減何とかしたいし、あの村に行きましょうか」
「はい、お供します」
私は幻惑魔法を使い、身なりだけは綺麗な姿を装って村の服屋と宿屋に足を運びました。宿泊先で今後の方針をジャンヌと話し合い、二人で旅人を装いながら、王都の周辺を行き来することにしました。
ドレスとワンピース。身分さのある服装には違和感しかない。私たちは旅の魔術師を装うことにし、互いに一番安い麻のローブを身にまとい、その下には私は赤いワンピース。ジャンヌさんは色違いの青のワンピースを着用
伸びきった髪も整えることにし、ジャンヌはショートヘアに、私は毛先をそろえて高い位置でまとめるポニーテールにした。
宿屋のベッドで横になりながら、私は眠ることができずに考え込みました。
アリゼが攻めてくるなら復興作業に集中して王国の戦力が落ちている今の時期が一番厄介なはず。
向こうもアリゼの回復が終わり次第、また襲来してきてもおかしくはない。
きっと決戦は近い。どちらにせよアリゼがまた襲撃してくるとしたらもう何十年も待てないはず。
前回が決戦だと思っていましたけど、ブランクとともに戦うには、私たちが弱すぎた。足を引っ張った。だからアリゼを逃した。
今度の戦いまでにブランクが目覚めるかわからない。神々から力を授かることに成功しなければ負けるのは…………
「姫様?」
不意に聞こえるジャンヌの声。
「何かしら」
「眠れないのですか?」
「そうね、穏やかではないないわ。でも気にしないで。アリゼとの戦いはずっと前から覚悟していたから」
その日の夜はいつもより長かった。王国では今頃消えた私を捜索しているでしょう。お父様やお母さまには迷惑をかけることになるし、ジルも心配しているでしょう。
でも私は覚悟して今ここにいる。ジャンヌは私に命を預け、私は彼女から時間を奪った以上、必ず魔女を討伐しなければいけない。
次こそ私たちの最後の戦いにしなければいけない。
その世界の中で、私とジャンヌは数年の月日を繰り返した。しかし、その光から解放される時、世界ではたったの十分ほどしか経過していませんでした。
十分後、また同じ場所が発光し、二人の女性がその地に降り立った。
そこに降り立った私たちは、十分前の姿を失っていた。
私とジャンヌ。服はボロボロ。髪は雑に切りそろえられている。身体も六年分の成長が経過していたのだ。
少女の姿だった私とジャンヌの二人は、互いに立派な成人女性の姿になっていた。
「本当に現実では十分しかたっていないのですか?」
「そのはずよ。さすがに六年ほど前の記憶はあいまいですけど、多分、行く前と景色が変わっていないわ」
周囲の景色を確かめる。ひび割れた城壁も生えている木々も変わらない。六年の月日が現実でたっていない証拠といえるだろう。問題は、私とジャンヌを見た知人が、私たちを理解できるかどうかだ。
服装や髪型はまだ整えられますが、身長もスタイルも別人である。身長の変化はもともと着ていた服の差異でわかる。ロングスカートのワンピースだったジャンヌも膝上に近づいていたり、胸囲も膨らんでいて窮屈そうだ。
私もそこそこ身長は伸びているがそれほどでもない。胸もエリザベートほどは成長しなかったが、元々着ていたドレスでは収まらず一度破けたものを、スカートのすそをちぎってつなぎ合わせている。
互いにはいていた靴もサイズが合わなくなり裸足。足の裏は傷だらけになっていた。
「どうしましょ?」
「完全に姿が違いますからね。王宮に戻って大丈夫なのでしょうか」
幻惑魔法で姿を変えて歩けなくもないけど、お母さまには間違いなく看破されてしまうでしょうね。
正直、六年も経過していたことなんて微塵もわからないくらい、私とジャンヌは光の波動魔法でアリゼに勝つ方法を考えていた。アリゼだけじゃない。
おそらく青鉛のミユキや黒鉄のイザベルもまだ残っている。アリゼを含めたこの三人に勝たなければいけないことを考えると、まだ不十分なのかもしれない。
でも、それは神々に連れていかれた七人に期待しましょう。それに、ジャンヌの魔法を改良している間に、私も創造魔法を使いこなせるように努力したのよ。
負けるわけにはいかない。
「それでこれからどうしましょうか」
「アリゼの襲撃まで身を隠すわ。この世界に私たちの姿を見て、私たちと認識できる人間なんていない。禁術の使用までした。だからここにはいられないわ」
「え? ……いえ、問題ありません。私は姫様に命を預けました。どこまでもついて行きます」
ジャンヌは驚いた顔でこちらを見つめましたが、すぐに覚悟を決める。私は時空魔法、転移で王都から少し離れた村と地続きの道まで移動した。少し前まではショートワープが限界でしたが、王都の中央から外側まで転移できるようになってしまった。
「アリゼからの襲撃はどうやって知るのですか?」
「それも感知できるようにしておいたわ。明日でも何年先でも感知して今度こそ叩き潰す」
「姫様がいなくなると、王国も大騒動でしょうね」
「問題ないわ。王族は全員生存しているし、復興も順調。きっと私の捜索隊は現れるでしょうけど、私を見て姫とわかる人なんていないわ。それよりも服と髪よ。いい加減何とかしたいし、あの村に行きましょうか」
「はい、お供します」
私は幻惑魔法を使い、身なりだけは綺麗な姿を装って村の服屋と宿屋に足を運びました。宿泊先で今後の方針をジャンヌと話し合い、二人で旅人を装いながら、王都の周辺を行き来することにしました。
ドレスとワンピース。身分さのある服装には違和感しかない。私たちは旅の魔術師を装うことにし、互いに一番安い麻のローブを身にまとい、その下には私は赤いワンピース。ジャンヌさんは色違いの青のワンピースを着用
伸びきった髪も整えることにし、ジャンヌはショートヘアに、私は毛先をそろえて高い位置でまとめるポニーテールにした。
宿屋のベッドで横になりながら、私は眠ることができずに考え込みました。
アリゼが攻めてくるなら復興作業に集中して王国の戦力が落ちている今の時期が一番厄介なはず。
向こうもアリゼの回復が終わり次第、また襲来してきてもおかしくはない。
きっと決戦は近い。どちらにせよアリゼがまた襲撃してくるとしたらもう何十年も待てないはず。
前回が決戦だと思っていましたけど、ブランクとともに戦うには、私たちが弱すぎた。足を引っ張った。だからアリゼを逃した。
今度の戦いまでにブランクが目覚めるかわからない。神々から力を授かることに成功しなければ負けるのは…………
「姫様?」
不意に聞こえるジャンヌの声。
「何かしら」
「眠れないのですか?」
「そうね、穏やかではないないわ。でも気にしないで。アリゼとの戦いはずっと前から覚悟していたから」
その日の夜はいつもより長かった。王国では今頃消えた私を捜索しているでしょう。お父様やお母さまには迷惑をかけることになるし、ジルも心配しているでしょう。
でも私は覚悟して今ここにいる。ジャンヌは私に命を預け、私は彼女から時間を奪った以上、必ず魔女を討伐しなければいけない。
次こそ私たちの最後の戦いにしなければいけない。
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