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一章 出会いと魔女の本領発揮『憤怒』
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「困ったわ…。」
ここは大きな城の中。わたし以外、だれもいない森の奥底の楽園。まぁ、山を下っていけば町があるけども。
人口は男八割女一割残り一割は不思議な生き物。紫の火や水を操る猫とか、氷を操るトカゲとか。不思議よね。
だからか、とても女の子は大切にされてるの。でも、2つつ困ったことがある。
一つ目は、お察しの通り、女の子がわがままで、理不尽なことでも女ということで認められてしまうこと。でも、みんな貞操は守るみたいで、肌を露出するのはダメ。だから、真夏でもすっごい着込んでる。暑そうね。
そして、二つ目。これがとっても大変。
ここがミュージカル仕様ということ。嬉しいことがあったり、悲しいことがあったり、憎んだときでも歌を歌うの。どこからか曲が流れてきて、周りの生き物は踊るの。ディ◯ニーかって感じよ。と言っても、今のところ動物しかみたことないし、動物が踊って、私が歌うって感じだけど。
…ん?どうしてそんな世界にいるのに疑問に感じてるのかって?
あら、聞いてないって?まぁ、聞いてちょうだいな。私、実は転生者なのよ。二年前に、起きたら…トリップかしら?まぁ、いいわ。
肌や髪の調子はいいし、バストもたわわなのよ。顔は変わってないけれど、この世界ではどうやらこんな顔でも、美人にはいるみたい。女の子について、カフェにいた顔見知り
の大工のイイ男に聞いたら、肌とか髪の毛が、わたしほど綺麗な人っていないみたい。顔も、べっぴんって。結婚してほしいなんてお世辞も言われてしまったわ。
ミュージカルについては、私、ボカロとか大好きだったから、よく歌ってるのよ。人前じゃなく、一人の時だけど。
そうそう、この前、騎士のイケメンとカフェで出会ってね、結婚してくれって花束を渡されたわ。大工の彼は爆笑してたから、きっとふざけてたのね。人は見かけによらないわね。そういう冗談、流行ってるのかしら?
私、男性経験ないから、嬉しいけれど詐欺だったらと思うと素直に喜べないの。
あの森には、妖艶な女が住んでいる。そこらの女の子とは違い、男の経験が豊富なのだろう、鎖骨の見えるブラウスに、普通の女の子の穿くスカートよりも薄いスカート。しかも、腕は一の腕が見えるのは当たり前、脛も風が吹いたり角度によってはチラリとすぐに見えてしまう。黒い美しい髪に、漆黒の引き込まれそうな瞳。そんな彼女を、町の男は夜の魔女と言っている。
…何人の旦那がいるのだろうか。
「はぁ、一番とは言わなくていいから、俺も旦那の一人にしてくれねぇかな。」
木材を運びながら、一人呟くと、うしろから足音が聞こえてくる。振り替えれば、髪をそよがせた仏頂面の厳格な男がいた。騎士団長のヴィンスだ。
「よう、ヴィンス!」
「…アーサー。魔女は今日は来てないのか。」
「昨日も見てねーよ。つーか、おまえもあの人にお慕いを申し上げるってか?」
「…っ。」
「おいおい、男の赤面見ても嬉しくねーよ。」
じろりと睨まれるが、すぐにため息をつかれた。
「おまえはいつまでここに大工でいるつもりだ?おまえは王位継承権があるだろう。」
「破棄したやつに言われたくねーよ。」
そう、ヴィンスと俺は、父違いの兄弟だ。俺は27で、ヴィンスは26。俺は、ヴィンスの兄貴として、そして王の息子として生きてきた。が、町をフラりと歩いているときに、あの人を見かけてしまった。二年前だったか?そして、すぐに町人として変装した。あんましらない大工について、近くに立てかけてあった木材を見て変装すると決めたのは早計だったな。勉強が大変だった。
「…なんて話してたら、あんなところにいるじゃねぇか。」
果物などが入っているのだろう大きな紙袋を抱え
た彼女は、森にはいる道を歩いていく。
「!捕まえるぞ!」
「ヴィンス、建前だけでも挨拶って言っとけよ。」
すぐに追いかけると、歌声が聞こえてきた。
「Welcome 」
手を伸ばし、木に座っている、見たこともない、耳や尻尾が紫の炎に包まれた黒猫を撫でる魔女。
「不気味な猫は誘うーーーー」
猫を眺めていた瞳が、こちらに流れるのを感じ、目があって…
「おいっ、アーサー!」
その声に、まばたきをする。
「……っ!?なぁ!あの人は…炎の猫は!?」
「魔女は見つからなかっただろう。炎の猫とはなんだ?」
「は…?」
ヴィンスに向けていた顔をあの人が居た場所に向けるが、だれもいない。彼女も、猫も。
「おい、嘘だろ?」
ポツリと呟いたその言葉は、ヴィンスにしか届かなかった。
「そういえば、いつまでそんな荒れた口調してるんだ?」
「だってこっちの方が庶民っぽいだろ?最初は大変だったな~こんな言葉使ったこともなかったし。」
※後にだんだんともとの口調がポロっとしだすなんて予想してない。
「あら、やだ!見られてたかしら!歌ってたの!ねぇ、黒猫ちゃん。大丈夫よね!?」
すぐに走って帰り、ベッドにダイブする。横に黒猫ちゃんが座り、にゃあとないた。
「はぁ、たぶん大工さんよね。からかわれないことを祈るわ…。いえ、この世界はミュージカル仕様だから大丈夫だと思うけど…。」
ここは大きな城の中。わたし以外、だれもいない森の奥底の楽園。まぁ、山を下っていけば町があるけども。
人口は男八割女一割残り一割は不思議な生き物。紫の火や水を操る猫とか、氷を操るトカゲとか。不思議よね。
だからか、とても女の子は大切にされてるの。でも、2つつ困ったことがある。
一つ目は、お察しの通り、女の子がわがままで、理不尽なことでも女ということで認められてしまうこと。でも、みんな貞操は守るみたいで、肌を露出するのはダメ。だから、真夏でもすっごい着込んでる。暑そうね。
そして、二つ目。これがとっても大変。
ここがミュージカル仕様ということ。嬉しいことがあったり、悲しいことがあったり、憎んだときでも歌を歌うの。どこからか曲が流れてきて、周りの生き物は踊るの。ディ◯ニーかって感じよ。と言っても、今のところ動物しかみたことないし、動物が踊って、私が歌うって感じだけど。
…ん?どうしてそんな世界にいるのに疑問に感じてるのかって?
あら、聞いてないって?まぁ、聞いてちょうだいな。私、実は転生者なのよ。二年前に、起きたら…トリップかしら?まぁ、いいわ。
肌や髪の調子はいいし、バストもたわわなのよ。顔は変わってないけれど、この世界ではどうやらこんな顔でも、美人にはいるみたい。女の子について、カフェにいた顔見知り
の大工のイイ男に聞いたら、肌とか髪の毛が、わたしほど綺麗な人っていないみたい。顔も、べっぴんって。結婚してほしいなんてお世辞も言われてしまったわ。
ミュージカルについては、私、ボカロとか大好きだったから、よく歌ってるのよ。人前じゃなく、一人の時だけど。
そうそう、この前、騎士のイケメンとカフェで出会ってね、結婚してくれって花束を渡されたわ。大工の彼は爆笑してたから、きっとふざけてたのね。人は見かけによらないわね。そういう冗談、流行ってるのかしら?
私、男性経験ないから、嬉しいけれど詐欺だったらと思うと素直に喜べないの。
あの森には、妖艶な女が住んでいる。そこらの女の子とは違い、男の経験が豊富なのだろう、鎖骨の見えるブラウスに、普通の女の子の穿くスカートよりも薄いスカート。しかも、腕は一の腕が見えるのは当たり前、脛も風が吹いたり角度によってはチラリとすぐに見えてしまう。黒い美しい髪に、漆黒の引き込まれそうな瞳。そんな彼女を、町の男は夜の魔女と言っている。
…何人の旦那がいるのだろうか。
「はぁ、一番とは言わなくていいから、俺も旦那の一人にしてくれねぇかな。」
木材を運びながら、一人呟くと、うしろから足音が聞こえてくる。振り替えれば、髪をそよがせた仏頂面の厳格な男がいた。騎士団長のヴィンスだ。
「よう、ヴィンス!」
「…アーサー。魔女は今日は来てないのか。」
「昨日も見てねーよ。つーか、おまえもあの人にお慕いを申し上げるってか?」
「…っ。」
「おいおい、男の赤面見ても嬉しくねーよ。」
じろりと睨まれるが、すぐにため息をつかれた。
「おまえはいつまでここに大工でいるつもりだ?おまえは王位継承権があるだろう。」
「破棄したやつに言われたくねーよ。」
そう、ヴィンスと俺は、父違いの兄弟だ。俺は27で、ヴィンスは26。俺は、ヴィンスの兄貴として、そして王の息子として生きてきた。が、町をフラりと歩いているときに、あの人を見かけてしまった。二年前だったか?そして、すぐに町人として変装した。あんましらない大工について、近くに立てかけてあった木材を見て変装すると決めたのは早計だったな。勉強が大変だった。
「…なんて話してたら、あんなところにいるじゃねぇか。」
果物などが入っているのだろう大きな紙袋を抱え
た彼女は、森にはいる道を歩いていく。
「!捕まえるぞ!」
「ヴィンス、建前だけでも挨拶って言っとけよ。」
すぐに追いかけると、歌声が聞こえてきた。
「Welcome 」
手を伸ばし、木に座っている、見たこともない、耳や尻尾が紫の炎に包まれた黒猫を撫でる魔女。
「不気味な猫は誘うーーーー」
猫を眺めていた瞳が、こちらに流れるのを感じ、目があって…
「おいっ、アーサー!」
その声に、まばたきをする。
「……っ!?なぁ!あの人は…炎の猫は!?」
「魔女は見つからなかっただろう。炎の猫とはなんだ?」
「は…?」
ヴィンスに向けていた顔をあの人が居た場所に向けるが、だれもいない。彼女も、猫も。
「おい、嘘だろ?」
ポツリと呟いたその言葉は、ヴィンスにしか届かなかった。
「そういえば、いつまでそんな荒れた口調してるんだ?」
「だってこっちの方が庶民っぽいだろ?最初は大変だったな~こんな言葉使ったこともなかったし。」
※後にだんだんともとの口調がポロっとしだすなんて予想してない。
「あら、やだ!見られてたかしら!歌ってたの!ねぇ、黒猫ちゃん。大丈夫よね!?」
すぐに走って帰り、ベッドにダイブする。横に黒猫ちゃんが座り、にゃあとないた。
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