転生令嬢は年下の婚約者を可愛がる

青井陸

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もう可愛いな~
ずっと見ていられる!!!


「もしかして愛称で呼んでいただけるのですか?…でしたら、嬉しいです!……アレクサンダー様のことも愛称で呼んでもよろ「ヴィー!!!!」


「………!」


もう!今良いところだったのに!
お兄様ね!!


ヴィオラが振り向くとエリックが必死に走って近づいてきた。


「はぁ、はぁ…。」
 

エリックは呼吸を整え、アレクサンダーに向かってお辞儀をした。


「…随分慌てて来た様子だな。」


「えぇ。本当はもっと早く来たかったのですけどね。」


「来るとは思っていたけれど、早すぎよ!もっと遅くて良かったわ。もう!良いところだったのに!」


「良いところって……僕のことからかったのか?!」


アレクサンダーは羞恥心で顔を赤くしながら怒り出した。


「そうです。それに、殿下がヴィーと呼ぶには早すぎます。」


「早くないわ!お兄様だって、うちに来た頃、仲良くなる方法は愛称で呼ぶことだって言ってたでしょ?」


「…それは!!」


「私とお兄様も仲良くなったんですから良いですよね?」

ヴィオラはエリックに詰め寄った。

「………でも、「いいですよね?」


「……あぁ。」


ヴィオラはにやっと笑い、アレクサンダーの方に向き直った。


「ということですので、アレクサンダー様、私のことをヴィーと呼んでくださいね。」


「…わかった。僕のことは…その……アレクと呼んでくれ。」


可愛い!!!!どんどん声が小さくなっていくところとか!
恥ずかしいのに頑張った姿が可愛い!!
あぁ、もう抱きつきたい!!!!


「アレク様…。ふふっ。アレク様と婚約できて嬉しいですわ!これから宜しくお願いしますね。」


これでもかっていうくらい満面の笑みをするヴィオラをみて、


「「可愛い」」


真っ赤な顔のアレクサンダーとエリックの心の声がハモった。

 

「ははっ。今日も殿下は見ていて飽きないな。」

一部始終をみていたフランツは、にやにやしながら王妃のところへ報告しにいった。


───────────

更新が遅くなり、すみません。
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