あまりの寒さにあつあつちんちんめざましを購入した俺の話

陽花紫

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やっとその時がきた※

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 充電は、まだ終わりそうになかった。

「ムサシ」

 その名前を呼びながら、俺は静かにパジャマを脱いだ
 ズボンの中に手を入れて、眠るムサシをオカズにゆっくりと竿を扱き上げる。
 最近は夜すぐに眠れたせいか、すっごく溜まっていたんだ。
 それにあの昼間の出来事も、俺をムラつかせる原因になっていた。

 目を閉じれば、ムサシの重い腕に抱きすくめられる感覚や、あたたかな温度の記憶が鮮明に蘇る。
 そして、俺に赤い薔薇の花束を差し出してプロポーズをして、そのまま高級ホテルで初夜を迎える妄想も。
 ムサシは照れたように目元を赤くさせて、俺のために恥を捨てて薔薇の花束を手に入れたのだと話してくれるんだ。
 ジュエリーショップでも、戸惑いながら指輪を選んでくれたりして。ホテルも、いろいろ調べて夜景の綺麗なところを選んでくれた。

 ああ、何も知らないムサシが花屋の俺に誘惑されるのもいいな。
 きっと朝一番に客としてやってきて、俺にバックルームに引きずり込まれるんだ。
「俺は、花を選んでいただけだ!」
 抵抗するムサシに口づけして、ここにも花があるんだと言ってその手を握る。
 そして、俺の後ろに咲く薔薇の花をあげたい。

 ムサシは俺に夢中になって、俺の薔薇に硬くなった茎を植える。
 俺が、ムサシの恋の花を摘み取るんだ。この体を使って。

 やがて連日のように花屋に顔を出して、いつかは大きな薔薇の花束を注文する。
 他に相手がいるのかと肩を落とす俺に向けて。
「タケト、結婚してくれ」
「って、俺が作った花束じゃねーかよ!」
 なんて言って、二人で幸せに暮らすんだ。
 その流れもいいな、うんうん。

 ひとしきり妄想を楽しんだ後、しこりにしこってタマを空っぽにした。

 そして俺は、意を決してジェルを手にしていたんだ。
 今晩こそ、ムサシの本来の機能を試してみたいと。

 俺はムサシを起動させて、こう言った。
「竿、かしてくれない?明日の朝も」
「わかった」
 ムサシは静かに頷いて、いつものように布団に先に入る。
「タケト、こい」
 そう広げられた腕のなかに、俺は静かに飛び込んだ。

 その腕で強く抱きしめられて、ムサシは俺の目を見つめていた。
「事前に設定された通りでいいか?」
 そんなのとっく昔に忘れてしまったけれど、俺はなんでもいいと頷いていた。

 ムサシは俺に触れるだけの口づけをして、ズボンまでもを脱がせてめくって温かな手で俺の肌に触れていた。
 そして口づけは、深いものへと変わっていく。
 機械だとわかっているはずなのに、その唇の感触や舌の動きははどうしようもなく人間だった。
 温かくて、震えるほど優しくて、それだけでも俺はどうにかなりそうだった。

「タケトは、俺に身を任せていればいい。安心しろ、ちゃんと段階は踏んでいく」

 その言葉には、いつも以上に熱がこもっていた。
 ムサシのあたたかい体温が、いつもよりももっと近くに感じられる。胸元に降りてきたその舌先もとても熱くて、俺は乳首が火傷しそうだと思っていた。

 そしてふと、思い出す。
 俺はムサシを買う時に、いくつかアンケートに答えていたと。
 性感帯から、どんなセックスが好きか。普段どんなふうにオナニーをしているか。
 そして、その願望まで。

『キスやハグ、フェラは必須。抜かれるのも好き、でも一番ナカが好き。トコロテン大歓迎、ガン掘りされたい。時には恋人みたいに甘く、痛いのも好き。オナホみたいにしてほしい、激しいのもオッケー、首絞めもやってみたいし、気絶して果てたい』

 そう欲望のままに、自由欄に入力したのも思い出した。

 まさかとは思ったその時、ムサシは俺の竿を口に含んでいた。
 ご丁寧にタマまで撫でて、ゆっくりと。
 ムサシの口の中は熱くてふわふわで、これまでに使ったどのオナホよりも気持ちよかった。
 思わず俺は、顔を赤くしてしまう。
 自分好みの男が、俺のちんこをなんの躊躇いもなく咥えているんだぞ?
 眼福すぎて、すぐにイきそうだった。

 強く吸い上げられるたびに、息が止まるかと思った。
 絡みつくように舐め上げられるたびに、湿り気のある音が、静かな部屋に響いていた。
 タマの裏も触れられるたびにびくびくと震えて、思わず俺は布団を握りしめていた。
「……すごっ……」
 小さく漏れるこの声すら、俺ものだとは信じられなかった。
 何度も快楽の波が押し寄せてきて、呆けたようにムサシの名を呼ぶことしかできなかった。

 やがて放った大量の俺の精液を、ムサシは嬉しそうに飲み干していた。

「沢山出たな、いいことだ」

 その姿がやけにエロくて、すぐさま俺は元気になっていた。

***

 すでにジェルで準備万端だというものの、ムサシは執拗に俺の後ろをほぐしてくれていた。
「大事なタケトの身に、何かあってはいけないからな」
 そう言いながら、恋人みたいに俺の尻たぶにキスしてくれた。
 舐めようともしていたから、それは流石に断った。

 そもそもこれは、俺の安眠のための行為なんだ。

「今日はどんなものか知りたくてさ、そういうのはまた……今度でいいよ」

 そう伝えれば、ムサシは顔色一つ変えずに頷いた。

「わかった。……じゃあ、もう入れてもいいか?」

 ムサシのそこは、スタンダードサイズといいながらも通常よりもさらに大きくなっていた。
 ズル剥けの皮に、でかいカリ。
 まさしく理想の形そのもので、俺はごくりと唾をのむ。

 四つん這いになって、久々に玩具以外のものを受け入れた俺は喜びに震えていた。
 熱く硬いそれは、これまでのどんなものよりすごかった。
 ゆっくりと根本まで押し込まれて、しばらく俺は動けずにいた。
「タケト、大丈夫か?」
 そうムサシが、俺の顔を覗き込む。
「大丈夫だからさ、……動いてよ」
 俺は静かに唇を寄せて、きゅっと尻を締め上げた。

 ムサシはわずかに微笑んで、静かに腰を揺らしはじめる。
 ほんの少し動いただけでも、先端が俺のいい部分にひっかかる。
「あっ、」
 思わず声が出てしまうものの、ムサシは構わず俺の腰をしっかり掴んで引き寄せた。

 パンパンぐちゅぐちゅと、卑猥な音が鳴り響く。

 いつしか俺は何度もイって、だらしなく精液を吐き出していた。
 それでもムサシは底なしの力で、俺が気絶するまで腰を打ち続けていた。
 ムサシに射精機能はないものの、それでも俺は満足をしていた。

 次に気が付いたとき、俺の体はすっかり綺麗にされていて、ほどよい疲労感のなかで眠りについていた。

「幸せだ」

 逞しい腕の中に抱き寄せられたまま、俺はその体温に沈んでいく。
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