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終 希望
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「ーーアリア!」
けたたましい音と同時に、焦がれた声が聞こえた。
どうして、ここに……?
「お、お前は!?」
「まさか、こいつら……」
「ちょっと~~、勇者と聖女、二人相手にする気~?」
「や、やっぱり!」
「知らない! 俺たちは何も知らないぞ!」
「ばいば~い」
恐怖の対象が去って気が抜けたのか、それとも目の前の存在に安心したのか。
体に力が入らない。
目には、涙があふれてくる。
「アリア……良かった無事で」
「セラ……」
前回同様、やさしく。それでいてどこか、確認するように抱きしめられる。
自分の名を呼ぶその声が、どうしようもなく愛おしい。
あぁ、私は……。
「あの~~」
「「!?」」
驚いてセラから身を離せば、自分と同じ髪色の女性が立っていた。
全身を覆う青色のローブは珍しい。
魔法使い……?
「いや、すみませんね。お邪魔しまーーす。えーーっと、王女様初めまして。セレナーデと申します!」
「セレナ、うるさいぞ」
「もういいじゃん、十分騒いだし」
「えっと……?」
「最初に討伐の報告に行った時は、居なかったもんな。あーー、えっと。……アリア様、この者は私と魔王討伐の任を遂行した仲間、みなには聖女と呼ばれております」
「! 聖女様でしたか、それは」
まさか、救国の聖女様だったとは。
「王女様」
「はい……?」
「私はこの場を退散しますが、二つだけお伝えしておきます」
「は、はい」
「一つ、私は孤児院出身でして施設のためにお金が必要です。なので、気に病むことは何もありません。一つ、私はこの男のことはなーーーーんにも、これっぽっちも思っておりません!」
「?」
「おい、仮にも仲間だぞ」
「いやーー、ほんとすみませんね。セラってば口下手だから言葉足らずで」
「お前はっ」
「あははーー、では、お邪魔しました! 毎度ありがとうございます!」
「??」
「はぁ。言葉足りねぇのはお前だって」
聖女様ことセレナーデは、それだけ言うと退散した。
良い意味で、風のような人だ。
「あーー、その」
どこか照れたセラが、このうえなく愛おしい。
……止めよう。
もう、その存在を見て見ぬふりするのは止めよう。
「私、間違っておりました」
「え?」
「貴方の幸せを思えばこそ、私となんか……と。お姉様と結ばれた方が、長い目でみれば良い人生を歩めるのではないかと」
「それは」
「でも、貴方が私にしてくれたように。私という存在を認めてくれたように、私も貴方の思いに応えねばと、そう思っていたのです」
「アリア様……」
「ですが、私は自分の立場や環境を隠れ蓑に、自分に自信がない。貴方にふさわしくない、という素直な気持ちを伝える努力を怠りました」
ずっと胸に在った思いが、ひとつ口にすると水の流れのようにとどまらない。
「そして……どんな理由があっても、貴方がお姉様と共に在ると想像しただけで……。胸が、張り裂けそうになるんです」
きちんと伝わっているか。
今はそんなことより、ひとつひとつの思いを、口にして表したい。
「私は、貴方のことがーー!」
「ーーアリア様」
本当は気づいていたその心を、言葉にするというのはなんて難しい。
でも、どうしてだろう。
一度認めると、それは胸の中でどんどん形を膨らませる。
まるで、生きているかのような感情だ。
「どうか、その先は私に言わせてください」
その生き物が叫んでいる。
「貴女を、愛しています」
『愛している』と。
◇
「ええと、それはどういう?」
「つまり、もうアリアが身代わりをやる必要はない」
想いを確かめ合い、しばらく互いの存在をゆっくり確認するかのように抱きしめ合っていた。
そうしてとろけるような時間が幾らか過ぎた頃、はたと気がついた。
聖女様の言葉の意味とは、いったい……?
「セレナにアデリナ様と交渉してもらったんだ」
「交渉……ですか?」
「ああ、セレナは光の魔法が使えてお金が必要。王家は光の魔法の使い手が居ないと面子を保てない。お金はたんまりある、そういうことさ」
「それで……お姉様が納得するでしょうか?」
「納得もするさ、他ならない王の依頼だからな」
「! お父様の」
愛情を向けられていないと思っていたが、ほんの少しでも情があったのだろうか。
「貴女がほしいと言ったあの後、改めて王に伝えたのですよ。……貴女との約束を。そして、セレナとの契約のことを」
「お父様は、……なんて?」
「娘を頼む、と。……きっと、あの方なりに貴女への接し方を悩んでいたのかもしれないな」
「そう、ね」
王位を継ぐわけでもない自分より、現国王のお立場というのは殊更難しいだろう。
まして、姉たちの心が不安定になり、私へとそれをぶつける理由を作った張本人なのだから。
「私と共に、来てはいただけませんか?」
「どこへ……?」
「貴女の母上の元へ。貴女と人生を共にする許可を頂かねばなりません」
「お母様の居場所が……!?」
「王はそれほど、思い悩んでいたのだと思いますよ」
「そんな……、会えるなんて……!」
もう、一生会うことはないだろうと思っていた。
お父様も、この話題はずっと避けていた。
こんな、幸せなことがあってもいいのだろうか?
「貴女の好きにするよう、仰せつかっております。私と旅をするのも、城へと戻り聖女と力を合わせるのも、何をするのも。貴女の、自由に」
「セラの、……おかげよ」
また、気が抜けると瞳が潤んできた。
涙はずっと昔に枯れたと思っていたのに。
「いいえ、貴女がこれまでこの国に尽くしてくださった恩賞です。貴女こそ、救国の姫です」
「セラ……」
「そして、ずっと理不尽に耐え続け、勇気を持って一歩を踏み出してくださったおかげです。……貴女は、私との約束をご自身で叶えたのですよ?」
自分の足で、踏み出すこと。
確かにこんな勇気を持てたのは初めてだ。
でもそれはーー。
「貴方が、私を見付けてくれたから」
亡霊のようだった私が、愛する喜びを知ったのだから。
けたたましい音と同時に、焦がれた声が聞こえた。
どうして、ここに……?
「お、お前は!?」
「まさか、こいつら……」
「ちょっと~~、勇者と聖女、二人相手にする気~?」
「や、やっぱり!」
「知らない! 俺たちは何も知らないぞ!」
「ばいば~い」
恐怖の対象が去って気が抜けたのか、それとも目の前の存在に安心したのか。
体に力が入らない。
目には、涙があふれてくる。
「アリア……良かった無事で」
「セラ……」
前回同様、やさしく。それでいてどこか、確認するように抱きしめられる。
自分の名を呼ぶその声が、どうしようもなく愛おしい。
あぁ、私は……。
「あの~~」
「「!?」」
驚いてセラから身を離せば、自分と同じ髪色の女性が立っていた。
全身を覆う青色のローブは珍しい。
魔法使い……?
「いや、すみませんね。お邪魔しまーーす。えーーっと、王女様初めまして。セレナーデと申します!」
「セレナ、うるさいぞ」
「もういいじゃん、十分騒いだし」
「えっと……?」
「最初に討伐の報告に行った時は、居なかったもんな。あーー、えっと。……アリア様、この者は私と魔王討伐の任を遂行した仲間、みなには聖女と呼ばれております」
「! 聖女様でしたか、それは」
まさか、救国の聖女様だったとは。
「王女様」
「はい……?」
「私はこの場を退散しますが、二つだけお伝えしておきます」
「は、はい」
「一つ、私は孤児院出身でして施設のためにお金が必要です。なので、気に病むことは何もありません。一つ、私はこの男のことはなーーーーんにも、これっぽっちも思っておりません!」
「?」
「おい、仮にも仲間だぞ」
「いやーー、ほんとすみませんね。セラってば口下手だから言葉足らずで」
「お前はっ」
「あははーー、では、お邪魔しました! 毎度ありがとうございます!」
「??」
「はぁ。言葉足りねぇのはお前だって」
聖女様ことセレナーデは、それだけ言うと退散した。
良い意味で、風のような人だ。
「あーー、その」
どこか照れたセラが、このうえなく愛おしい。
……止めよう。
もう、その存在を見て見ぬふりするのは止めよう。
「私、間違っておりました」
「え?」
「貴方の幸せを思えばこそ、私となんか……と。お姉様と結ばれた方が、長い目でみれば良い人生を歩めるのではないかと」
「それは」
「でも、貴方が私にしてくれたように。私という存在を認めてくれたように、私も貴方の思いに応えねばと、そう思っていたのです」
「アリア様……」
「ですが、私は自分の立場や環境を隠れ蓑に、自分に自信がない。貴方にふさわしくない、という素直な気持ちを伝える努力を怠りました」
ずっと胸に在った思いが、ひとつ口にすると水の流れのようにとどまらない。
「そして……どんな理由があっても、貴方がお姉様と共に在ると想像しただけで……。胸が、張り裂けそうになるんです」
きちんと伝わっているか。
今はそんなことより、ひとつひとつの思いを、口にして表したい。
「私は、貴方のことがーー!」
「ーーアリア様」
本当は気づいていたその心を、言葉にするというのはなんて難しい。
でも、どうしてだろう。
一度認めると、それは胸の中でどんどん形を膨らませる。
まるで、生きているかのような感情だ。
「どうか、その先は私に言わせてください」
その生き物が叫んでいる。
「貴女を、愛しています」
『愛している』と。
◇
「ええと、それはどういう?」
「つまり、もうアリアが身代わりをやる必要はない」
想いを確かめ合い、しばらく互いの存在をゆっくり確認するかのように抱きしめ合っていた。
そうしてとろけるような時間が幾らか過ぎた頃、はたと気がついた。
聖女様の言葉の意味とは、いったい……?
「セレナにアデリナ様と交渉してもらったんだ」
「交渉……ですか?」
「ああ、セレナは光の魔法が使えてお金が必要。王家は光の魔法の使い手が居ないと面子を保てない。お金はたんまりある、そういうことさ」
「それで……お姉様が納得するでしょうか?」
「納得もするさ、他ならない王の依頼だからな」
「! お父様の」
愛情を向けられていないと思っていたが、ほんの少しでも情があったのだろうか。
「貴女がほしいと言ったあの後、改めて王に伝えたのですよ。……貴女との約束を。そして、セレナとの契約のことを」
「お父様は、……なんて?」
「娘を頼む、と。……きっと、あの方なりに貴女への接し方を悩んでいたのかもしれないな」
「そう、ね」
王位を継ぐわけでもない自分より、現国王のお立場というのは殊更難しいだろう。
まして、姉たちの心が不安定になり、私へとそれをぶつける理由を作った張本人なのだから。
「私と共に、来てはいただけませんか?」
「どこへ……?」
「貴女の母上の元へ。貴女と人生を共にする許可を頂かねばなりません」
「お母様の居場所が……!?」
「王はそれほど、思い悩んでいたのだと思いますよ」
「そんな……、会えるなんて……!」
もう、一生会うことはないだろうと思っていた。
お父様も、この話題はずっと避けていた。
こんな、幸せなことがあってもいいのだろうか?
「貴女の好きにするよう、仰せつかっております。私と旅をするのも、城へと戻り聖女と力を合わせるのも、何をするのも。貴女の、自由に」
「セラの、……おかげよ」
また、気が抜けると瞳が潤んできた。
涙はずっと昔に枯れたと思っていたのに。
「いいえ、貴女がこれまでこの国に尽くしてくださった恩賞です。貴女こそ、救国の姫です」
「セラ……」
「そして、ずっと理不尽に耐え続け、勇気を持って一歩を踏み出してくださったおかげです。……貴女は、私との約束をご自身で叶えたのですよ?」
自分の足で、踏み出すこと。
確かにこんな勇気を持てたのは初めてだ。
でもそれはーー。
「貴方が、私を見付けてくれたから」
亡霊のようだった私が、愛する喜びを知ったのだから。
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