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I can't wait
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ウンディーネ。オレもまた塩太郎という塩の精霊を身に宿すことになった際に、精霊については色々と調べていた。
それによるとウンディーネとは、ラテン語でundina。
undaは波または水という意味。で、dinaとなることで、女性的な名を表す。つまりはウンディーネを日本語訳するなら、波乙女もしくは波子や水絵といったところか。
こう呼ぶとなにやら途端に波平の姉妹感や、道の駅で海産物のフリカケみたいなお土産として売られていそうだが、とどのつまりは水の精霊ということ。
まぁそれはともかく時刻はすでに0時をまわろうとしていた。
だというのに一向に粘液テントから出て来てくれない塩太郎とウンディーネ。精霊の尺度ではたいした時間ではないのかもしれないが、そうはいっても待たされる方は大変だ。
「う~む、流石に待ちくたびれたぞ。ならこの間に脱出経路を探しておくか。よし、そうとなれば雨天、そしてピクシーVよカモン!」
そこで格闘蛙の雨天をふたりの見張りとしてこの場に残し、ピクシーVにも透明化してもらい脱出経路の探索に出てもらう。それに加えてオレもまた、足を延ばして周囲の調査に出ることにした。
うむ、こうして脱出経路に目星をつけておけば、話し合いが終わったら即移動することが出来るというもの。
…。
と、そう考えて岩場や水場を越え足を延ばしたのだが、どうもおかしな場所に出てしまった。
(む、なんだアレは…?)
ほとんど真っ暗闇に近かった地底湖の先に、何やらの明かりが見える。
それを頼りに岩を昇り降りして進むと、また別の地底湖のような場所に出た。だがそこではなんと、ダンジョンのように青白い光がその場の地形をボンヤリと浮かび上がらせていたではないか。
(馬鹿な、まさかダンジョンだと…!?)
それはまさに、ダンジョンで見る青白い明かり。
(うむむ、これは…!?)
その場の地形と相まって、見た目的にはまるでカニダンジョンの中にいるよう。だが、ダンジョンに入る際には必ず潜る、あの真っ黒いインクのような膜をオレは潜っていない。
そんな不審を胸に感じつつも、試しにマスクを開放しより情報の知覚ができるよう顔を外気に晒してみる。
(……)
『スキュン、ぱしゅ~~…』
するとダンジョン特有のわずかな魔力の気配と共に、地下の奥深くにも関わらず澱んでいない空気があることに気がついた。
「すぅ、はぁ~~…ッ」
(コレは…、ダンジョンの持つ分解吸収作用やらの魔力と、ダンジョンから漏れ出た空気のせいか…)
でも、いったいナゼ…???
(ダンジョンに入るには必ず潜る、あの真っ黒をオレは潜っていないのに…)
真っ暗な地下のせいで、時間の感覚が狂ったりは多少あった。だが、それだけだ。もしくは知らぬ間に酸素欠乏症とかになっており、意識が朦朧とし記憶が飛びでもしていたのだろうか?
そこで確認のため、クィーンにも今の状況について訊いてみることに。
(なぁクィーン。オレ達はここに辿り着くまでに、ダンジョンの真っ黒を潜ったりしてないよな?)
(…、…)
(うん、そうだよな。あの真っ黒を潜った瞬間に感じる空気の違う場所に入った感覚を、まるで感じなかったもんな)
そこでより明るい方へと、身を伏せ粘液を使ったスラッグムーブで音も無く近づいてみる。
すると其処には、チロチロと燃えながら岩棚の上をウロついている火の玉そのものといった存在が。どうやらその火の光が水面に反射し、周囲をより明るく照らしていたようだ。
(…アレは、もしや火の精霊か何かか?メタンや燐が燃えてる訳じゃないよな…)
チロチロと燃える火の玉はひとところに留まらず、ウロウロフラフラといった感じで彷徨っている。とすると地下からガスが湧いていて、それが燃えている訳ではなさそうだ。
(さて…。他に自然現象で考えられるとすれば、あとはプラズマだが…)
しかしそんなプラズマ現象が発生するには、高い熱や強力な電磁場が必要なはず。それがこんな地下の、しかも水辺で涼しい場所に発生するとは、やはりどうにも考えにくい。
(するとやはり、アレもまたモンスターの類…)
フラフラと飛んでウロつく、怪しげな火の玉。
まぁウンディーネとも遭遇したばかり。とするとアレもまた精霊で、サラマンダーやウィルオウィプスといったところなのかもしれない。
しかし何はともあれ、君子危うきにステイアウェイ。
興味はあるもののこんな状況で下手にチョッカイかけて、実は炎のバカデカ巨人イフリートでした~ドカーン!うわ~!!なんてことになっては、目も当てられない。
なのでここはひとつ、ノメノメと這いつつ密やかに転進。そんな退き時も弁えている慎重なオレに、隙は無いのだった。。。
…。
こうして調査を終え戻ったが、おかしかった場所は火の玉のいた一点のみ。
他にも調査で足を延ばしてみたものの、暗かったり入り組んでたり、はたまた水深がべらぼう深かったりで、帰還への足掛かりは発見できず終いだった。
(ハァ、やれやれ。こういう時、ナビやらオートマッピング機能とかがあるといいのにな…)
視界も効かないうえ、何が潜んでいるかも分からない地下を調査する。それは時間も神経も、かなり擦り減らす作業だった。なのでついそんな無い物ねだりを思いつつ泳いで水から岩棚に上がると、見張りを頼んでいた洋物クリーチャー風味な雨天がデロリとオレを迎えてくれる。
「ゲェコ…」
「ああ、ただいま雨天。異常はなかったか?」
「クロロロ…」
「うむ、そうかご苦労」
なにも異常はなかったようだ。
まぁぶっちゃけ、様々な要因で度々レベルダウンしていたオレと違いずっと成長していた塩太郎の方がレベルは上だろうから、たいして心配もしてなかったが。
「「ぴぴぃ~」」
「ふむ…、なんだ。おまえ達も収穫なしか」
さらに戻ってきたピクシーVからも報告を聞くが、こちらも収穫はゼロ。地上に戻れそうな通路は発見できなかったという。
(むぅ、さすがにコレは不味いな。こんな地下の奥深くでモタモタしていたら、いずれ体力も精神力も尽きて干からびてしまうぞ…)
と、そんな事を考えていると動きがあり、ようやっと粘液テントからウンディーネが姿を現した。
「お、やっとお戻りか。あれっ…!?」
しかしウンディーネはスッキリ晴れ晴れといった表情で姿をみせたのに対し、どういう訳か後から出てきた塩太郎はホッソリと痩せ細ったうえ、フラフラとフラついているではないか。
「なッ、どうしたんだ一体!?おい!?し、塩太郎~ッ!!」
それによるとウンディーネとは、ラテン語でundina。
undaは波または水という意味。で、dinaとなることで、女性的な名を表す。つまりはウンディーネを日本語訳するなら、波乙女もしくは波子や水絵といったところか。
こう呼ぶとなにやら途端に波平の姉妹感や、道の駅で海産物のフリカケみたいなお土産として売られていそうだが、とどのつまりは水の精霊ということ。
まぁそれはともかく時刻はすでに0時をまわろうとしていた。
だというのに一向に粘液テントから出て来てくれない塩太郎とウンディーネ。精霊の尺度ではたいした時間ではないのかもしれないが、そうはいっても待たされる方は大変だ。
「う~む、流石に待ちくたびれたぞ。ならこの間に脱出経路を探しておくか。よし、そうとなれば雨天、そしてピクシーVよカモン!」
そこで格闘蛙の雨天をふたりの見張りとしてこの場に残し、ピクシーVにも透明化してもらい脱出経路の探索に出てもらう。それに加えてオレもまた、足を延ばして周囲の調査に出ることにした。
うむ、こうして脱出経路に目星をつけておけば、話し合いが終わったら即移動することが出来るというもの。
…。
と、そう考えて岩場や水場を越え足を延ばしたのだが、どうもおかしな場所に出てしまった。
(む、なんだアレは…?)
ほとんど真っ暗闇に近かった地底湖の先に、何やらの明かりが見える。
それを頼りに岩を昇り降りして進むと、また別の地底湖のような場所に出た。だがそこではなんと、ダンジョンのように青白い光がその場の地形をボンヤリと浮かび上がらせていたではないか。
(馬鹿な、まさかダンジョンだと…!?)
それはまさに、ダンジョンで見る青白い明かり。
(うむむ、これは…!?)
その場の地形と相まって、見た目的にはまるでカニダンジョンの中にいるよう。だが、ダンジョンに入る際には必ず潜る、あの真っ黒いインクのような膜をオレは潜っていない。
そんな不審を胸に感じつつも、試しにマスクを開放しより情報の知覚ができるよう顔を外気に晒してみる。
(……)
『スキュン、ぱしゅ~~…』
するとダンジョン特有のわずかな魔力の気配と共に、地下の奥深くにも関わらず澱んでいない空気があることに気がついた。
「すぅ、はぁ~~…ッ」
(コレは…、ダンジョンの持つ分解吸収作用やらの魔力と、ダンジョンから漏れ出た空気のせいか…)
でも、いったいナゼ…???
(ダンジョンに入るには必ず潜る、あの真っ黒をオレは潜っていないのに…)
真っ暗な地下のせいで、時間の感覚が狂ったりは多少あった。だが、それだけだ。もしくは知らぬ間に酸素欠乏症とかになっており、意識が朦朧とし記憶が飛びでもしていたのだろうか?
そこで確認のため、クィーンにも今の状況について訊いてみることに。
(なぁクィーン。オレ達はここに辿り着くまでに、ダンジョンの真っ黒を潜ったりしてないよな?)
(…、…)
(うん、そうだよな。あの真っ黒を潜った瞬間に感じる空気の違う場所に入った感覚を、まるで感じなかったもんな)
そこでより明るい方へと、身を伏せ粘液を使ったスラッグムーブで音も無く近づいてみる。
すると其処には、チロチロと燃えながら岩棚の上をウロついている火の玉そのものといった存在が。どうやらその火の光が水面に反射し、周囲をより明るく照らしていたようだ。
(…アレは、もしや火の精霊か何かか?メタンや燐が燃えてる訳じゃないよな…)
チロチロと燃える火の玉はひとところに留まらず、ウロウロフラフラといった感じで彷徨っている。とすると地下からガスが湧いていて、それが燃えている訳ではなさそうだ。
(さて…。他に自然現象で考えられるとすれば、あとはプラズマだが…)
しかしそんなプラズマ現象が発生するには、高い熱や強力な電磁場が必要なはず。それがこんな地下の、しかも水辺で涼しい場所に発生するとは、やはりどうにも考えにくい。
(するとやはり、アレもまたモンスターの類…)
フラフラと飛んでウロつく、怪しげな火の玉。
まぁウンディーネとも遭遇したばかり。とするとアレもまた精霊で、サラマンダーやウィルオウィプスといったところなのかもしれない。
しかし何はともあれ、君子危うきにステイアウェイ。
興味はあるもののこんな状況で下手にチョッカイかけて、実は炎のバカデカ巨人イフリートでした~ドカーン!うわ~!!なんてことになっては、目も当てられない。
なのでここはひとつ、ノメノメと這いつつ密やかに転進。そんな退き時も弁えている慎重なオレに、隙は無いのだった。。。
…。
こうして調査を終え戻ったが、おかしかった場所は火の玉のいた一点のみ。
他にも調査で足を延ばしてみたものの、暗かったり入り組んでたり、はたまた水深がべらぼう深かったりで、帰還への足掛かりは発見できず終いだった。
(ハァ、やれやれ。こういう時、ナビやらオートマッピング機能とかがあるといいのにな…)
視界も効かないうえ、何が潜んでいるかも分からない地下を調査する。それは時間も神経も、かなり擦り減らす作業だった。なのでついそんな無い物ねだりを思いつつ泳いで水から岩棚に上がると、見張りを頼んでいた洋物クリーチャー風味な雨天がデロリとオレを迎えてくれる。
「ゲェコ…」
「ああ、ただいま雨天。異常はなかったか?」
「クロロロ…」
「うむ、そうかご苦労」
なにも異常はなかったようだ。
まぁぶっちゃけ、様々な要因で度々レベルダウンしていたオレと違いずっと成長していた塩太郎の方がレベルは上だろうから、たいして心配もしてなかったが。
「「ぴぴぃ~」」
「ふむ…、なんだ。おまえ達も収穫なしか」
さらに戻ってきたピクシーVからも報告を聞くが、こちらも収穫はゼロ。地上に戻れそうな通路は発見できなかったという。
(むぅ、さすがにコレは不味いな。こんな地下の奥深くでモタモタしていたら、いずれ体力も精神力も尽きて干からびてしまうぞ…)
と、そんな事を考えていると動きがあり、ようやっと粘液テントからウンディーネが姿を現した。
「お、やっとお戻りか。あれっ…!?」
しかしウンディーネはスッキリ晴れ晴れといった表情で姿をみせたのに対し、どういう訳か後から出てきた塩太郎はホッソリと痩せ細ったうえ、フラフラとフラついているではないか。
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