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こんなの絶対に治療じゃない - 4 ♥
「おい、待て」
「まっ、待たないわよ。また今度にしてよ」
「いやだ! 俺はしばらく下らんパーティー漬けなんだぞ。次はいつ君を抱けるか分からないんだ!」
ルクレーシャの華奢な体を勢いよく持ち上げ、ダリルは彼女をそっと横たえた。
「いいか、俺がまだしたいんだ! 会えなかった分ルクスに触りたいんだから、君は大人しくここにいろ!」
「うぇっ!? ちょっとまってよ、いつもよりねちっこい……うあああああああっ!?」
両足をがばりと開かされる。濡れそぼった秘部に顔を近づけられ、ルクレーシャは甲高い悲鳴を上げた。
「やっ、まってダリル! なにする気!?」
「君の蜜は甘くて美味しい。もっと舐めたい」
「えっ、や、な、舐めるって……。やだやだっ、変態! そんなところ舐めたら汚いに決まってるでしょお!?」
「俺がよく洗ってやっただろうが。ほら、諦めて足を開け。これも君の体を治すために必要な作業なんだ! 大人しく俺の治療を受けろ!」
「んな訳ないでしょうがっ、ダリルの嘘つきっ! こんなの絶対に治療じゃないわ! いっ、いやあああああっ……!」
膝をぐっと持ち上げられる。自分の秘められた場所が丸ごと晒されてしまった恥ずかしさに、ルクレーシャはいやいやと頭を振った。
「まっ、だめ、何考えてんの!? 舐めるのとかほんとにだめだってば! あっ、ひいいいいいいいぃっっ!?!?」
もの柔らかい肉棒がダリルの口にぱくりと咥えられる。ダリルの舌が裏筋に当たった途端、蕩けるような快楽に襲われる。
「――ぁっくぅうッ!? ふああっ、なにこれ、ぇ……。んやっ、おちんちんがとけるうぅ……」
最も敏感な陰核を、生温かい腔内で包まれる甘美な快楽に涙がぼろぼろと出てしまう。ダリルに肉棒を咥えられていると思うととてつもない恥ずかしさに襲われるのに、彼の口が気持ちよくて思わずかくかくと腰を突き入れてしまう。
じゅぅっ、じゅぷっ、じゅううっと下品な音を立てながら、ダリルはルクレーシャの肥大化した陰核を丹念にしゃぶり始めた。すぼまった頬の肉が、女の肉竿を巧みに摩擦する。勃起した肉棒にたっぷり唾液をまぶされ、ふやけてしまいそうなほど奉仕される。
竿の背を手で擦られながら裏筋をねっとりと舐め上げられ、ルクレーシャは口淫の快楽に咽び泣いた。
「ふっ、ふぐうぅぅっ……。むりっ、こんなのむりっ……がまんできないっ、いくっ……あっ、でる、すぐでちゃっ、ううううぅぅぅぅううッッ……」
真白い女の尻が快楽の強さを訴えるようにぶるぶると震える。膣口から滴る大量の愛液が、すぼまった後孔にまで垂れ落ちていく。びっしょり濡れた桃色の陰毛を指に絡みつかせ、ダリルは腔内に放たれた蜜を思う存分味わった。
「はっ、はあっ……あぁ、やっぱり君の蜜は美味しい。オスの実の魔力によるものか? 可愛いなルクス。肌も蜜も甘いだなんて、本当に妖精みたいだ」
べろりと赤い舌を出し、ダリルはわざと粘っこい愛液をルクレーシャに見せつけた。舌で転がした後にごくりと音を立てて飲み込み、また女の肉棒に食らいつく。
「あぁぁぁうっ!? んやあっ、もうぺろぺろしないでっ、あっ、はあああんっ……」
自由自在に動くダリルの舌が、心と体に甘い甘い快楽を植え付ける。どんなに嫌がっても無理やり気持ちよくされる被虐の快感に、ルクレーシャは喘ぎながら思考を巡らせた。
(ダリル、どうしてこんなにねちっこいんだろう。たくさんおちんちんをいじってもらったから、もうしばらくは発作が起きないはずなのに)
――いいか、俺がまだしたいんだ! 俺がルクスに触りたいんだから、君は大人しくここにいろ!
(……ダリルが、したいから? でもどうして? 私に触って、ダリルに何のメリットがあるの?)
治療はもう済んでいる。
ならば、この時間はいったい何なのだろう。
ライバルの自分をいじめるための時間?
それとも、オスの実の薬効を確認するための時間?
(……何だっていいか。私はダリルと触れ合えて嬉しいから)
こうして自分を丹念に可愛がってくれるダリルからは、強い愛情のようなものを感じる。そして、自分を決して逃さないという独占欲も。
敏感すぎる肉棒をここまで虐め倒されるのは本当に辛いけれど、大好きな人に触れてもらうのはとても幸せだ。
大好き。
ダリルのことが大好き。
だから……。
「はひっ、んあっ、ダリルぅっ……。おねがっ、も、私を抱いてえっ……!」
「……ルクス?」
「あなたがほしいのっ、ダリル。お願い、あなたのおちんちんで私の中をずりずりしてっ……」
股間に顔を埋めていたダリルがぱっと顔を上げる。ルクレーシャはダリルにすり寄り、彼の濡れた唇を奪った。
「ね、ダリル……わたし、お腹の奥がずっと苦しいの。一日中疼いて、どんなにおちんちんをいじっても楽にならなくてっ……。だからお願い、たすけてよぉ……!」
息を呑む男の体に足を絡ませる。自分のものよりもずっと逞しくて大きい、赤黒くてグロテスクなダリルの男根。先走りを垂れ流すそれはびきびきと張り詰めていて、強烈な興奮を訴えている。
太ももに当たるそれを見つめ、ルクレーシャは必死にダリルにねだった。
「ね、こんな敏感な体にしたのはあなたでしょ? お願いだりるっ、せきにんとって……」
「まっ、待てルクス。そんなにくっつかれたら危ないからっ……」
「ダリルだって、ダリルだって興奮してるでしょ? 散々私のこと触って、いっぱい気持ちよくしたくせにっ! 自分だって気持ちよくなりたいと思わないの……?」
あなたが欲しい。そう繰り返すルクレーシャの顔は、胸が震えるほど一生懸命だ。そんな顔をされると、心から自分を求めてくれているように思えてしまう。
蠱惑的な表情で自分に誘いをかけてくる女に、ダリルは生唾を飲み込んだ。
本音を言えば、今すぐルクレーシャの中に挿れてしまいたい。軟らかなぬかるみに挿入して、指と同じようにあのざらざらした部分をしつこく擦ってイかせてやりたい。狭い膣道に自分の精液を塗りつけて、孕ませて、未来永劫彼女を自分のものにしてやりたい……。
……だが、ルクレーシャの初めてをこのまま奪ってしまうのは憚られる。
自分は治療という嘘を吐いてルクレーシャに触れているのだ。このまま最後まで抱いてしまったら、罪を重ねるような気がして辛くなる。大事な大事なルクレーシャの初めてを、醜く奪っていい訳がない。
そもそも、オスの実の魔力に蝕まれてさえいなければ、ルクレーシャが自分を欲しがることもないのだ。
そうだ、ルクレーシャが自分を求めてくれる訳ないじゃないか。彼女の心には、自分の知らない「誰か」がいるのだから……。
悔しさと怒りが込み上げてくる。
ダリルはぐっと唇を噛み締め、抗いがたい誘惑を跳ね除けた。
「ルクス、治療の目的はあくまで性的快楽を与え、オスの実の魔力を霧散させることだ。女性器への挿入は激しい痛みを伴う。だから、駄目だ……」
桃色の瞳が傷付いたように揺れる。
罪悪感に俯いたダリルに、ルクレーシャは勢いよく抱きついた。
「やっ、やだ! おねがいっ、だりる……。痛くたっていいわ! だから最後までしてよ……」
初めてはあなたがいいの。
私のほぼ全てを奪ったというのなら、一番大切な場所も暴いてほしい。
ダリルが好き。大好き。
迸る恋情を抑えきれなくなったルクレーシャは、とうとう自分の想いを口走ってしまった。
「だりるっ、好き……!」
「………………えっ」
ダリルが硬直する。
目を大きく見開き、石のように動かなくなった男を見て、ルクレーシャは焦りを感じた。
(わっ……わあああああっ! どうしよう、つい好きって言っちゃった! ああもう、私のバカ! 言うつもりなんてなかったのに……!)
あわあわと口を開閉させる女とは逆に、ダリルはやけに静かだ。彼は眉を顰め、冷静に状況を理解しようとした。
「き、君が俺を好き? 本当に……?」
ダリルは固まったままだ。衝撃の強さを物語る顔は、決して嬉しそうには見えない。
信じられないといった顔でこちらを見てくるライバルに、ルクレーシャはずきりと胸が痛むのを感じた。
(そう、よね。嘘だって思うわよね……。ずっといがみ合ってきた私にいきなり告白されたって、あなたも困るわよね)
自分の想いはここで散ってしまうのだ。
そう思った途端、凄まじい恐怖が込み上げてくる。
――俺のことが好きだって? 冗談を言え、俺は君なんかどうでもいい。
もし、そう言われてしまったらどうしよう。
徹底的に拒絶されて、この甘い甘い治療の時間さえなくなってしまったら。彼に嫌がられて、今までのように話せなくなってしまったら。
きっと自分は立ち直れなくなってしまう。
(や、やだ……。そんなのいや!)
鼻がつんとする。恐怖にずきずき痛む胸を押さえ、ルクレーシャは無理やり微笑んだ。
「もっ、もう! そんなに驚かないでよ。ごめんなさい、今のは……ちがうの」
「……違う? どういうことだ」
「こ、こういう時に、好きって言い合うともっと気持ちよくなれるって聞いたことがあるから! ちょっと試してみたくなっただけ。だから、違うの」
苦し紛れの嘘。
臆病な自分が、心底嫌になる……。
ルクレーシャが目にぎゅっと力を入れて笑うと、ダリルはくしゃりと顔を歪めた。
「君は、嘘でそんなことを言うのか」
「あっ……」
秘部に男根をずるりと擦り付けられる。期待の声を上げたルクレーシャを見下ろし、ダリルはぽつりと呟いた。
「まあ……そうだな。そんな訳がないって分かってた。ははっ、君は破天荒で型破りな女だからな。そういうことだって、あるか……」
ダリルの目元は、垂れ下がった前髪で見えない。
だが沈んだ声音から、彼が快い気分ではないことはしっかり伝わってきた。
「……ダリル?」
「知らなかった、好きだって言い合えばもっと気持ちよくなれるとは! ああ、いいさ。それなら君の提案に乗ってやろう」
ダリルは哀しく微笑み、自分の想いを口に乗せた。顔を紅潮させる女の耳を噛み、何度も「好きだ」と囁く。愛しいルクレーシャの反応が大きくなるのを愉しみながら、ダリルはずりずりと己のモノを彼女の肉棒に擦り付けた。
「あっ、はん、んっ、んっ、んっんっ……! ひゃっ、あぅっ、ひ、ぃ……! だりるっ、だりるぅ……」
「はあっ、は、……あ、ははっ! 本当だ。君に『好きだ』って囁くと、入り口がびくびく震えるんだ。可愛いなあルクス、俺に好きだって言われてここまで感じるんだな? ルクス。俺のルクレーシャ。好きだ、大好きだ……!」
「ふああっ、わ、っわたしもぉ……! あんっ、あっ、あなたのことがすきっ、だいすきなのっ……! あっ、だりるぅっ、きもちいいよおっ! もっと、もっとずりずりして!」
広い背中に腕を回し、ルクレーシャは切ない快楽に溺れた。顔をうっとりと蕩けさせ、ダリルから囁かれる偽りの愛の言葉に浸る。
切なくて苦しいのに止められない。なんだか、本当にダリルから愛されているみたいだ……。目を閉じて感じ入るルクレーシャを見下ろし、ダリルは仄暗い声で呟いた。
「そんな風に目を閉じて、本当に好きな男でも想像していたのか? なあ、目を開けろよ。俺を見ろ。今、君にこんなことをしてるのは誰だ?」
「あっ、だり、るぅ……」
「ああそうだ、君を抱いているのはこの俺だ。この快楽をよく覚えておけ……!」
「んっ、んぐうぅぅぅっ……!」
勢いよく首筋を吸われる。強めにつけられた鬱血痕に、ルクレーシャは痛みよりも快感を覚えた。
(そんなところにつけられたら、服で隠すのも難しいのに)
銀の輪をつけたり、痕を残したり。こんな風に束縛されるのは嫌いだ。
でも、相手がダリルだと思うと嬉しくなる。
「ルクスっ、俺の愛しいルクスっ……。愛してる、君が好きなんだ、どうしようもないくらいっ……!」
ダリルの腰の動きが速くなる。膨れ上がった亀頭の感触に、ルクレーシャはダリルの絶頂が近いことを感じ取った。
「はっ、は、あっ、あぁぁ……。んっ、はあっ……。でる、出す、ぞっ……。るくすっ、好きだ、好きだっ……!」
「ふあっ、だりるぅっ、わたしもすきっ、好き! だいすきっ、んぁ、あああぁぁぁぁぁぁっ……!」
ダリルの大きな体がぶるりと震える。ルクレーシャを掻き抱いた彼は、彼女の秘部に向けて大量の精液を放った。
「あっ、あぁぁ……だりるのっ、いっぱい……。あっ、あついよぉ……」
粘っこい精液が股間を濡らす。腹まで飛び散った白い精を見て、ルクレーシャは顔を赤らめた。
「はっ、はぁぁっ……る、くす……好きだっ。どんなに触れても足りないんだっ、まだ君に触れていたい……」
噛みつくようなキスをされる。
彼の長い睫毛が奇妙に震えているのを見つめながら、ルクレーシャは哀しみに胸が締め付けられるのを感じた。
(私も。私も、ダリルのことが好きだよ)
……本当は、嘘なんかじゃなかったのに。
伸し掛かるダリルを抱きしめ、ルクレーシャは空虚な愛の言葉を紡いだ。
*
赤い夕焼けの光が、カーテンの隙間から射し込んでくる。たくさん触れ合った疲労感に微睡みながら、ルクレーシャは背後にいる男のことを考えていた。
こんなに幸せで、こんなに悲しいのは初めてだ。
あれだけはっきりお願いしたのに、ダリルは自分を抱いてくれなかった。
(ダリルのおちんちん、すっごく勃起してた。気持ちよくなりたかったはずなのに、どうして……)
貴族が平民を孕ませる。その「もしものこと」があるから、彼は抱いてくれなかったのだろうか。
……それとも、男性器がついている女はやっぱり嫌なのだろうか?
「……ね、ダリル」
「うん? どうした?」
「私の体、本当に戻るのかな? あなたの治療をたくさん受けてきたけど、いつまでも楽にならないの。むしろ……もっと酷くなってる気がする」
「…………」
ダリルの腕に力が込められる。後ろからぎゅっと抱きしめられながら、ルクレーシャはぐすぐすと鼻を啜った。
「不安で仕方ないの、私は一生このままなのかなって。本当に戻るんだよね? ダリルの治療を受けていれば、いつかは……」
「ああ、戻るさ」
ダリルは硬い声で言い切った。
「俺を信じろ、ルクス。錬金術材料に誰よりも詳しい俺が、確実な治療法を君に提示してやったんだ。どれだけ時間がかかるか分からないが、俺がしっかり治療してやる。だから、これからも俺に身を委ねればいい」
「分かった。あなたが言うなら、間違いないわよね……」
安心感と、肌触りのいいシーツに眠気を誘われる。
ダリルのにおいに包まれながら、ルクレーシャは意識を手放した。
「……ごめんな、ルクス」
すうすうと寝息を立てて眠る女に、ダリルは小声で話しかけた。
この女は自分を信頼してくれている。
信じて、その身を預けてくれている。
無垢で純粋なルクレーシャを騙していると思うと、息苦しくて堪らない。
ルクレーシャの恋心を潰してやりたい。ルクレーシャを大切に扱いたい。ルクレーシャを虐めて泣かせたい。ルクレーシャに笑っていてほしい。相反する感情が次から次へと押し寄せてきて、頭がおかしくなりそうだ。
自分が吐いた酷い嘘も、いつか露呈してしまう時が来るかもしれない。その時、ルクレーシャはどんな反応をするのだろう。
――あなたみたいな男なんて……大っ嫌い!
夢の中でルクレーシャからぶつけられた言葉を思い出し、ダリルは恐怖に身動いだ。
隠し事が明らかになってしまえば、この女は徹底的に自分を遠ざけるはず。そうなれば、もう二度とルクレーシャに触れることは叶わない。
何が何でも、隠し通さなければ。
ダリルが決意を固めた時、ベッドの端から何かがよじ登ってくるのが見えた。
小さな布人形――ルクレーシャが胸元に忍ばせていたパペットだ。
「お前は……」
パペットは小さな手足をとことこと動かし、眠るルクレーシャにぴったりと寄り添った。彼女が人形に込めた魔力の強さに比例するように、パペットもまた、持ち主に対して従順な愛情を抱いているようだ。
黒い目、黒い髪、黒い服。
ルクレーシャが想いを寄せる「誰か」を模したであろう人形に、ダリルは小声で訊ねた。
「なあ、お前は誰だ?」
物言わぬ布人形は、じっとダリルを見上げている。
「……六年間だ。俺は六年間、ずっとルクスに想いを寄せてきた。いつまでも振り向いてもらえないのに、みっともなく女を追いかけるのはやめろ。そう父上にも言われてきたのに、決して諦めることはできなかったんだ」
「ははっ……。笑わせる。俺に向かって好きだ、なんて……。思わせぶりなことを言うから、俺はルクスのことがまた好きになるんだ……」
ルクレーシャ、君を愛してる。
静かなダリルの告白を、パペットだけが聞いていた。
「まっ、待たないわよ。また今度にしてよ」
「いやだ! 俺はしばらく下らんパーティー漬けなんだぞ。次はいつ君を抱けるか分からないんだ!」
ルクレーシャの華奢な体を勢いよく持ち上げ、ダリルは彼女をそっと横たえた。
「いいか、俺がまだしたいんだ! 会えなかった分ルクスに触りたいんだから、君は大人しくここにいろ!」
「うぇっ!? ちょっとまってよ、いつもよりねちっこい……うあああああああっ!?」
両足をがばりと開かされる。濡れそぼった秘部に顔を近づけられ、ルクレーシャは甲高い悲鳴を上げた。
「やっ、まってダリル! なにする気!?」
「君の蜜は甘くて美味しい。もっと舐めたい」
「えっ、や、な、舐めるって……。やだやだっ、変態! そんなところ舐めたら汚いに決まってるでしょお!?」
「俺がよく洗ってやっただろうが。ほら、諦めて足を開け。これも君の体を治すために必要な作業なんだ! 大人しく俺の治療を受けろ!」
「んな訳ないでしょうがっ、ダリルの嘘つきっ! こんなの絶対に治療じゃないわ! いっ、いやあああああっ……!」
膝をぐっと持ち上げられる。自分の秘められた場所が丸ごと晒されてしまった恥ずかしさに、ルクレーシャはいやいやと頭を振った。
「まっ、だめ、何考えてんの!? 舐めるのとかほんとにだめだってば! あっ、ひいいいいいいいぃっっ!?!?」
もの柔らかい肉棒がダリルの口にぱくりと咥えられる。ダリルの舌が裏筋に当たった途端、蕩けるような快楽に襲われる。
「――ぁっくぅうッ!? ふああっ、なにこれ、ぇ……。んやっ、おちんちんがとけるうぅ……」
最も敏感な陰核を、生温かい腔内で包まれる甘美な快楽に涙がぼろぼろと出てしまう。ダリルに肉棒を咥えられていると思うととてつもない恥ずかしさに襲われるのに、彼の口が気持ちよくて思わずかくかくと腰を突き入れてしまう。
じゅぅっ、じゅぷっ、じゅううっと下品な音を立てながら、ダリルはルクレーシャの肥大化した陰核を丹念にしゃぶり始めた。すぼまった頬の肉が、女の肉竿を巧みに摩擦する。勃起した肉棒にたっぷり唾液をまぶされ、ふやけてしまいそうなほど奉仕される。
竿の背を手で擦られながら裏筋をねっとりと舐め上げられ、ルクレーシャは口淫の快楽に咽び泣いた。
「ふっ、ふぐうぅぅっ……。むりっ、こんなのむりっ……がまんできないっ、いくっ……あっ、でる、すぐでちゃっ、ううううぅぅぅぅううッッ……」
真白い女の尻が快楽の強さを訴えるようにぶるぶると震える。膣口から滴る大量の愛液が、すぼまった後孔にまで垂れ落ちていく。びっしょり濡れた桃色の陰毛を指に絡みつかせ、ダリルは腔内に放たれた蜜を思う存分味わった。
「はっ、はあっ……あぁ、やっぱり君の蜜は美味しい。オスの実の魔力によるものか? 可愛いなルクス。肌も蜜も甘いだなんて、本当に妖精みたいだ」
べろりと赤い舌を出し、ダリルはわざと粘っこい愛液をルクレーシャに見せつけた。舌で転がした後にごくりと音を立てて飲み込み、また女の肉棒に食らいつく。
「あぁぁぁうっ!? んやあっ、もうぺろぺろしないでっ、あっ、はあああんっ……」
自由自在に動くダリルの舌が、心と体に甘い甘い快楽を植え付ける。どんなに嫌がっても無理やり気持ちよくされる被虐の快感に、ルクレーシャは喘ぎながら思考を巡らせた。
(ダリル、どうしてこんなにねちっこいんだろう。たくさんおちんちんをいじってもらったから、もうしばらくは発作が起きないはずなのに)
――いいか、俺がまだしたいんだ! 俺がルクスに触りたいんだから、君は大人しくここにいろ!
(……ダリルが、したいから? でもどうして? 私に触って、ダリルに何のメリットがあるの?)
治療はもう済んでいる。
ならば、この時間はいったい何なのだろう。
ライバルの自分をいじめるための時間?
それとも、オスの実の薬効を確認するための時間?
(……何だっていいか。私はダリルと触れ合えて嬉しいから)
こうして自分を丹念に可愛がってくれるダリルからは、強い愛情のようなものを感じる。そして、自分を決して逃さないという独占欲も。
敏感すぎる肉棒をここまで虐め倒されるのは本当に辛いけれど、大好きな人に触れてもらうのはとても幸せだ。
大好き。
ダリルのことが大好き。
だから……。
「はひっ、んあっ、ダリルぅっ……。おねがっ、も、私を抱いてえっ……!」
「……ルクス?」
「あなたがほしいのっ、ダリル。お願い、あなたのおちんちんで私の中をずりずりしてっ……」
股間に顔を埋めていたダリルがぱっと顔を上げる。ルクレーシャはダリルにすり寄り、彼の濡れた唇を奪った。
「ね、ダリル……わたし、お腹の奥がずっと苦しいの。一日中疼いて、どんなにおちんちんをいじっても楽にならなくてっ……。だからお願い、たすけてよぉ……!」
息を呑む男の体に足を絡ませる。自分のものよりもずっと逞しくて大きい、赤黒くてグロテスクなダリルの男根。先走りを垂れ流すそれはびきびきと張り詰めていて、強烈な興奮を訴えている。
太ももに当たるそれを見つめ、ルクレーシャは必死にダリルにねだった。
「ね、こんな敏感な体にしたのはあなたでしょ? お願いだりるっ、せきにんとって……」
「まっ、待てルクス。そんなにくっつかれたら危ないからっ……」
「ダリルだって、ダリルだって興奮してるでしょ? 散々私のこと触って、いっぱい気持ちよくしたくせにっ! 自分だって気持ちよくなりたいと思わないの……?」
あなたが欲しい。そう繰り返すルクレーシャの顔は、胸が震えるほど一生懸命だ。そんな顔をされると、心から自分を求めてくれているように思えてしまう。
蠱惑的な表情で自分に誘いをかけてくる女に、ダリルは生唾を飲み込んだ。
本音を言えば、今すぐルクレーシャの中に挿れてしまいたい。軟らかなぬかるみに挿入して、指と同じようにあのざらざらした部分をしつこく擦ってイかせてやりたい。狭い膣道に自分の精液を塗りつけて、孕ませて、未来永劫彼女を自分のものにしてやりたい……。
……だが、ルクレーシャの初めてをこのまま奪ってしまうのは憚られる。
自分は治療という嘘を吐いてルクレーシャに触れているのだ。このまま最後まで抱いてしまったら、罪を重ねるような気がして辛くなる。大事な大事なルクレーシャの初めてを、醜く奪っていい訳がない。
そもそも、オスの実の魔力に蝕まれてさえいなければ、ルクレーシャが自分を欲しがることもないのだ。
そうだ、ルクレーシャが自分を求めてくれる訳ないじゃないか。彼女の心には、自分の知らない「誰か」がいるのだから……。
悔しさと怒りが込み上げてくる。
ダリルはぐっと唇を噛み締め、抗いがたい誘惑を跳ね除けた。
「ルクス、治療の目的はあくまで性的快楽を与え、オスの実の魔力を霧散させることだ。女性器への挿入は激しい痛みを伴う。だから、駄目だ……」
桃色の瞳が傷付いたように揺れる。
罪悪感に俯いたダリルに、ルクレーシャは勢いよく抱きついた。
「やっ、やだ! おねがいっ、だりる……。痛くたっていいわ! だから最後までしてよ……」
初めてはあなたがいいの。
私のほぼ全てを奪ったというのなら、一番大切な場所も暴いてほしい。
ダリルが好き。大好き。
迸る恋情を抑えきれなくなったルクレーシャは、とうとう自分の想いを口走ってしまった。
「だりるっ、好き……!」
「………………えっ」
ダリルが硬直する。
目を大きく見開き、石のように動かなくなった男を見て、ルクレーシャは焦りを感じた。
(わっ……わあああああっ! どうしよう、つい好きって言っちゃった! ああもう、私のバカ! 言うつもりなんてなかったのに……!)
あわあわと口を開閉させる女とは逆に、ダリルはやけに静かだ。彼は眉を顰め、冷静に状況を理解しようとした。
「き、君が俺を好き? 本当に……?」
ダリルは固まったままだ。衝撃の強さを物語る顔は、決して嬉しそうには見えない。
信じられないといった顔でこちらを見てくるライバルに、ルクレーシャはずきりと胸が痛むのを感じた。
(そう、よね。嘘だって思うわよね……。ずっといがみ合ってきた私にいきなり告白されたって、あなたも困るわよね)
自分の想いはここで散ってしまうのだ。
そう思った途端、凄まじい恐怖が込み上げてくる。
――俺のことが好きだって? 冗談を言え、俺は君なんかどうでもいい。
もし、そう言われてしまったらどうしよう。
徹底的に拒絶されて、この甘い甘い治療の時間さえなくなってしまったら。彼に嫌がられて、今までのように話せなくなってしまったら。
きっと自分は立ち直れなくなってしまう。
(や、やだ……。そんなのいや!)
鼻がつんとする。恐怖にずきずき痛む胸を押さえ、ルクレーシャは無理やり微笑んだ。
「もっ、もう! そんなに驚かないでよ。ごめんなさい、今のは……ちがうの」
「……違う? どういうことだ」
「こ、こういう時に、好きって言い合うともっと気持ちよくなれるって聞いたことがあるから! ちょっと試してみたくなっただけ。だから、違うの」
苦し紛れの嘘。
臆病な自分が、心底嫌になる……。
ルクレーシャが目にぎゅっと力を入れて笑うと、ダリルはくしゃりと顔を歪めた。
「君は、嘘でそんなことを言うのか」
「あっ……」
秘部に男根をずるりと擦り付けられる。期待の声を上げたルクレーシャを見下ろし、ダリルはぽつりと呟いた。
「まあ……そうだな。そんな訳がないって分かってた。ははっ、君は破天荒で型破りな女だからな。そういうことだって、あるか……」
ダリルの目元は、垂れ下がった前髪で見えない。
だが沈んだ声音から、彼が快い気分ではないことはしっかり伝わってきた。
「……ダリル?」
「知らなかった、好きだって言い合えばもっと気持ちよくなれるとは! ああ、いいさ。それなら君の提案に乗ってやろう」
ダリルは哀しく微笑み、自分の想いを口に乗せた。顔を紅潮させる女の耳を噛み、何度も「好きだ」と囁く。愛しいルクレーシャの反応が大きくなるのを愉しみながら、ダリルはずりずりと己のモノを彼女の肉棒に擦り付けた。
「あっ、はん、んっ、んっ、んっんっ……! ひゃっ、あぅっ、ひ、ぃ……! だりるっ、だりるぅ……」
「はあっ、は、……あ、ははっ! 本当だ。君に『好きだ』って囁くと、入り口がびくびく震えるんだ。可愛いなあルクス、俺に好きだって言われてここまで感じるんだな? ルクス。俺のルクレーシャ。好きだ、大好きだ……!」
「ふああっ、わ、っわたしもぉ……! あんっ、あっ、あなたのことがすきっ、だいすきなのっ……! あっ、だりるぅっ、きもちいいよおっ! もっと、もっとずりずりして!」
広い背中に腕を回し、ルクレーシャは切ない快楽に溺れた。顔をうっとりと蕩けさせ、ダリルから囁かれる偽りの愛の言葉に浸る。
切なくて苦しいのに止められない。なんだか、本当にダリルから愛されているみたいだ……。目を閉じて感じ入るルクレーシャを見下ろし、ダリルは仄暗い声で呟いた。
「そんな風に目を閉じて、本当に好きな男でも想像していたのか? なあ、目を開けろよ。俺を見ろ。今、君にこんなことをしてるのは誰だ?」
「あっ、だり、るぅ……」
「ああそうだ、君を抱いているのはこの俺だ。この快楽をよく覚えておけ……!」
「んっ、んぐうぅぅぅっ……!」
勢いよく首筋を吸われる。強めにつけられた鬱血痕に、ルクレーシャは痛みよりも快感を覚えた。
(そんなところにつけられたら、服で隠すのも難しいのに)
銀の輪をつけたり、痕を残したり。こんな風に束縛されるのは嫌いだ。
でも、相手がダリルだと思うと嬉しくなる。
「ルクスっ、俺の愛しいルクスっ……。愛してる、君が好きなんだ、どうしようもないくらいっ……!」
ダリルの腰の動きが速くなる。膨れ上がった亀頭の感触に、ルクレーシャはダリルの絶頂が近いことを感じ取った。
「はっ、は、あっ、あぁぁ……。んっ、はあっ……。でる、出す、ぞっ……。るくすっ、好きだ、好きだっ……!」
「ふあっ、だりるぅっ、わたしもすきっ、好き! だいすきっ、んぁ、あああぁぁぁぁぁぁっ……!」
ダリルの大きな体がぶるりと震える。ルクレーシャを掻き抱いた彼は、彼女の秘部に向けて大量の精液を放った。
「あっ、あぁぁ……だりるのっ、いっぱい……。あっ、あついよぉ……」
粘っこい精液が股間を濡らす。腹まで飛び散った白い精を見て、ルクレーシャは顔を赤らめた。
「はっ、はぁぁっ……る、くす……好きだっ。どんなに触れても足りないんだっ、まだ君に触れていたい……」
噛みつくようなキスをされる。
彼の長い睫毛が奇妙に震えているのを見つめながら、ルクレーシャは哀しみに胸が締め付けられるのを感じた。
(私も。私も、ダリルのことが好きだよ)
……本当は、嘘なんかじゃなかったのに。
伸し掛かるダリルを抱きしめ、ルクレーシャは空虚な愛の言葉を紡いだ。
*
赤い夕焼けの光が、カーテンの隙間から射し込んでくる。たくさん触れ合った疲労感に微睡みながら、ルクレーシャは背後にいる男のことを考えていた。
こんなに幸せで、こんなに悲しいのは初めてだ。
あれだけはっきりお願いしたのに、ダリルは自分を抱いてくれなかった。
(ダリルのおちんちん、すっごく勃起してた。気持ちよくなりたかったはずなのに、どうして……)
貴族が平民を孕ませる。その「もしものこと」があるから、彼は抱いてくれなかったのだろうか。
……それとも、男性器がついている女はやっぱり嫌なのだろうか?
「……ね、ダリル」
「うん? どうした?」
「私の体、本当に戻るのかな? あなたの治療をたくさん受けてきたけど、いつまでも楽にならないの。むしろ……もっと酷くなってる気がする」
「…………」
ダリルの腕に力が込められる。後ろからぎゅっと抱きしめられながら、ルクレーシャはぐすぐすと鼻を啜った。
「不安で仕方ないの、私は一生このままなのかなって。本当に戻るんだよね? ダリルの治療を受けていれば、いつかは……」
「ああ、戻るさ」
ダリルは硬い声で言い切った。
「俺を信じろ、ルクス。錬金術材料に誰よりも詳しい俺が、確実な治療法を君に提示してやったんだ。どれだけ時間がかかるか分からないが、俺がしっかり治療してやる。だから、これからも俺に身を委ねればいい」
「分かった。あなたが言うなら、間違いないわよね……」
安心感と、肌触りのいいシーツに眠気を誘われる。
ダリルのにおいに包まれながら、ルクレーシャは意識を手放した。
「……ごめんな、ルクス」
すうすうと寝息を立てて眠る女に、ダリルは小声で話しかけた。
この女は自分を信頼してくれている。
信じて、その身を預けてくれている。
無垢で純粋なルクレーシャを騙していると思うと、息苦しくて堪らない。
ルクレーシャの恋心を潰してやりたい。ルクレーシャを大切に扱いたい。ルクレーシャを虐めて泣かせたい。ルクレーシャに笑っていてほしい。相反する感情が次から次へと押し寄せてきて、頭がおかしくなりそうだ。
自分が吐いた酷い嘘も、いつか露呈してしまう時が来るかもしれない。その時、ルクレーシャはどんな反応をするのだろう。
――あなたみたいな男なんて……大っ嫌い!
夢の中でルクレーシャからぶつけられた言葉を思い出し、ダリルは恐怖に身動いだ。
隠し事が明らかになってしまえば、この女は徹底的に自分を遠ざけるはず。そうなれば、もう二度とルクレーシャに触れることは叶わない。
何が何でも、隠し通さなければ。
ダリルが決意を固めた時、ベッドの端から何かがよじ登ってくるのが見えた。
小さな布人形――ルクレーシャが胸元に忍ばせていたパペットだ。
「お前は……」
パペットは小さな手足をとことこと動かし、眠るルクレーシャにぴったりと寄り添った。彼女が人形に込めた魔力の強さに比例するように、パペットもまた、持ち主に対して従順な愛情を抱いているようだ。
黒い目、黒い髪、黒い服。
ルクレーシャが想いを寄せる「誰か」を模したであろう人形に、ダリルは小声で訊ねた。
「なあ、お前は誰だ?」
物言わぬ布人形は、じっとダリルを見上げている。
「……六年間だ。俺は六年間、ずっとルクスに想いを寄せてきた。いつまでも振り向いてもらえないのに、みっともなく女を追いかけるのはやめろ。そう父上にも言われてきたのに、決して諦めることはできなかったんだ」
「ははっ……。笑わせる。俺に向かって好きだ、なんて……。思わせぶりなことを言うから、俺はルクスのことがまた好きになるんだ……」
ルクレーシャ、君を愛してる。
静かなダリルの告白を、パペットだけが聞いていた。
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