両片想いに板挟まれた俺が魔法のディルホを手に入れた話

セトラ

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第三話 オナニー

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「……やばいなぁ」
「やべぇよなぁ……」
「やばいねぇ」
 三人は、三枚の小テスト用紙を見比べていた。百点満点のそれには、それぞれ三十二、二十八、九十三と書かれている。
「吾一、赤点じゃん」
「拓也も似たか寄ったかじゃねーか」
「いやいやいやいや、赤点ギリと赤点は全然違うからな?」
「どんぐりの背くらべだよ……。 もう、二人ともなんとかしないと補修になっちゃうよ!」
「やめろよ現実突き付けてくんな」
「現実から逃げようとすんな赤点」
「うるせえギリギリ野郎。……しっかし、本当にどうすっかなぁ……」
 空中をさまよった二人の視線が、ややあって英彩に集まる。
「……」
「……」
「……えっと?」
「お願いします英彩様! 勉強教えてください!」
「俺からも頼む! 数学だけで良いから!」
 二人の縋るような視線が英彩の良心に突き刺さる。
 いや、でもここで簡単に助けたら二人の為にならないんじゃないか。ここは心を鬼にして……。
「……あの、その……」
 言わなくちゃ。ダメだよ、助けないよって。そんな捨てられた子犬みたいな目をしてもダメなんだからって。
「だ……」
 ダメ、ダメなんだから。……ダメ、なのに……!
「……もう、仕方ないなぁ。明日、ぼくの家ね……」
「ありがとう英彩!」
「神様仏様英彩様~!」
 こうして押しにあっけなく敗北した英彩に教えを乞うことに成功した二人は、安心してその日の部活に向かった。

 約束を取り付けたその日の晩、英彩は部屋の片付けをしていた。
 といっても、元々綺麗好きな彼の部屋は大して掃除する場所もないのですぐに終わってしまったのだが。
「……今何時だろう」
 ちらと時計を見ると、いつもの時間まではまだ少しある。
「……」
 英彩はクローゼットの奥から段ボールを取り出して、その中身のうちのいくつかをベッドに置いた。
「ついに……使っちゃうんだ……」
 英彩がベッドに置いたうちのひとつを手に取る。それはピンクで、棒状で、英彩のモノより少しだけ小さい――ディルドだった。
 いそいそと服を脱いだ英彩は、一緒に買った潤滑剤でアナルをほぐし、買った中で一番小さなそれを手に取る。
 今から、初めて自分の意思で、自分を犯す。
 心臓が耳元に来てしまったみたいにうるさく、忙しない。自然と呼吸が浅くなり、まるで発情期の犬のようになる。
 ぶるぶると震える手でディルドを持ち、床にぺたりとくっつける。しっかり固定されたのを確認した英彩は、とうとうそれをずぷ♡♡ と呑み込んだ。が。
「……っ足りない、っ♡♡ これじゃ細すぎる……っ♡♡」
 一往復でお役御免となったディルドを部屋の隅に放り投げ、次のディルドを固定するのを二度、繰り返す。結局、英彩のお眼鏡にかなったディルドは、買った中で三番目に大きなディルドだった。
「あっ♡♡ これ♡♡ この太さ……っ♡♡ いつものに近いぃっ……♡♡」
 背筋をのけ反らせて、天井を見つめ、よだれを垂らして感じ入る。その目には、ハートマークが浮かんでいた。
「ふっ♡♡ ふっ♡♡ ふっ♡♡ うぅっ♡♡」
 ばぢゅんっ!♡♡ ばぢゅんっ!♡♡ ばぢゅんっ!♡♡ ばぢゅんっ!♡♡
 心なしか最近大きくなってきた真っ白なムチ尻を床に叩きつける勢いで振りたくる。
「ぅっ♡♡ あ♡♡ ぁ、っ……♡♡」
 だけど。
「きもち、いっ♡♡ けど♡♡ 足りな……っ♡♡」
 所詮はオナニー。自分の都合を完全に無視して犯してくれるあの現象とは違い、快楽が過ぎれば自然と手加減してしまう。
「ぅ、うぅ~っ……♡♡」
 屈服したがるケツまんこには、こんな初心者丸出しの攻めでは腹の奥に切なさがつのるだけだ。
 犯されたい。と、頭に浮かんだ、その時だった。
 ――ずんっっっっ!♡♡♡♡♡♡♡♡
「ほ、っ――?!♡♡♡♡♡♡♡♡」
 脳みそが真っ白になって、一瞬全てがゼロになる。
 足の力が抜けて、どちゅっ!♡♡ とディルドの上に座り込む。
 ぶびゅるっ!♡♡♡♡ びゅーーーーっ!♡♡♡♡ びゅーーーーっ!♡♡♡♡
「ほ、ぉ、お……?♡♡♡♡ ぉ゛……っ♡♡♡♡」
 英彩は、達していた。
「え、な、なん……っ」
 座り込んだままびゅるっ♡♡ びゅっ♡♡ びゅぅっ♡♡ と精液を吐く英彩に追い打ちをかけるように、再びずんっ!!♡♡♡♡ と衝撃が走る。
 すっかり慣れ親しんだ、あの感覚だった。
 ずんっ!♡♡ ずんっ!♡♡ ずんっ!♡♡ ずんっ!♡♡
「ぉ゛っ♡♡ ほ、♡♡ すごっ、♡♡ ぉ♡♡ 動いてっ♡♡ ないのにっ♡♡」
 もっと、と、体が勝手に快楽を追い求め、へこへこ♡♡ と腰が揺れ出すまで、そう時間はかからなかった。
「ほっ♡♡ ぉっ♡♡ おんっ♡♡ んぉっ♡♡」
 絶えず二本のディルドに穴を擦られ、奥を突かれ。二本のディルドに同時に犯される、という異常な状況に、ただでさえとろとろだった頭がよりでろでろに溶けていく。
「奥ッ♡♡♡♡ ずっと♡♡♡♡ どちゅどちゅってっ♡♡♡♡ 交互にっ♡♡♡♡ 突かれてるっ!♡♡♡♡ んぉっ♡♡ すご♡♡ きもちっ、ぁっ♡♡♡♡」
 吹き荒れる快楽の暴力に悦びの声を上げながら、英彩の夜は更けていった。

 一方その頃、拓也もまた、ディルホに襲われていた。……のだが、こちらはこちらでいつもとは違う快楽に襲われていた。
「ひっ♡♡♡♡ ひう♡♡♡♡ ぅ♡♡♡♡ ぁ゛♡♡ あっ♡♡ あっ♡♡」
 ベッドの上、四つん這いでシーツにしがみついた拓也は、ぽっかりと口を開いたアナルを天井に突き出すようにしながら、ぶびゅっ♡♡♡♡ びゅるるるるっ♡♡♡♡ と精液の海を作り出していた。
「んほ、ぉ♡♡ お♡♡ ぉっ♡♡ 今日♡♡ なんで♡♡♡♡ 尻、っ♡♡ もぉおっ?!♡♡♡♡」
 びくびくと全身を震えさせっぱなしの拓也は、前と後ろを同時に襲う、過ぎた快楽にボロボロと涙をこぼした。
 
 全ては、吾一の気まぐれが引き起こした事だった。
 ディルホを使ったストレス発散を果たした吾一は、数日前から最初の頃と比べると爽快感が物足りないと感じるようになっていた。
 これに悩んだ吾一は、この日、とうとう自分のペニスをディルホに突っ込んでみることにしたのだ。
 
「あぁ゛っ♡♡♡♡ ケツ♡♡ 熱いのきてるっ!♡♡♡♡」
 ぶびゅっ!♡♡♡♡ びゅるるるるっ!♡♡♡♡ びゅーっ!♡♡♡♡
 前を責める無機質な感触とは違う、生々しくて熱を持った、後ろを責めるそれ。
 絶え間なく白濁が追加され、精液溜まりはシーツの上で少しずつ勢力を広げていく。
「はぁっ!♡♡♡♡ ぐすっ♡♡ ひぅ゛っ♡♡♡♡ ぅ゛♡♡ ぁ゛♡♡ あ゛ーっ!♡♡♡♡」
 ずちゅっ♡♡ ぬ゛ぢゅっ♡♡ と尻を出入りする熱に連動して、ペニスを犯す何かも前後して、拓也の視界を何度も白く染め上げる。
 こうして何度も何度も絶頂した拓也は、刺激が止んでもしばらくは体が敏感になりすぎて気絶さえできないまま、「はーっ♡♡ はぁーっ♡♡」とぴくぴく震えるしかできなかった。

 その翌日。勉強会を、吾一がドタキャンした。部活の都合とか、なんとかで。
「ご、ごめんね、部屋掃除したんだけど……汚いかも……」
「い、いやいや、全然綺麗だって」
 惚れた相手と二人きりの室内。心臓の音さえ聞こえそうな、痛いくらいの静寂が部屋に満ちていく。
 二人の心の声は一致していた。
((吾一のバカ~~~ー!))
「「あ、あの」」
「さ、先どうぞ! 拓也!」
「い、いや大したことじゃねぇから! 英彩から言えよ!」
「や、あの、ぼくのも大したことじゃ……ないから……」
「「……」」
((吾一助けて~~~~!!))

 二人が心の中で必死に助けを求めたり八つ当たりをしたりしている一方。同時刻、吾一はディルホに手を伸ばしていた。
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