悪魔に囁く愛言葉

チョイと語録

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1章 悪魔の子育て

11話 この子にはなぜか甘くなる

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「え?」

俺は慌てて自分の頭を触る
あったのは柔らかい髪の毛だけだったそして気付く、角が無いことに
次に腰に触る......尾尻がない
嘘だろ?俺、まだ、人化したままだ

「父さん、外に出たの?」

「ああ、えーっと、それは......」

バレてしまった、何か言い訳を考えなければ
俺はルカから目を逸らす

「ねぇ、どこに行ったの?誰に会ったの?何で、その事隠してたの?」

「別に隠してた訳じゃねぇよ」

「父さん、お願い教えて?」

目を逸らした方向に移動して上目遣いでこちらを見てくる
やめろ、その顔はズルいぞ

それにしても、その顔......誰かに似てるなぁ、誰だっけ?
ぼんやりとルカの顔を眺めていると

「父さん?話し聞いている?僕の顔をそんな見てどうしたの?僕、父さんか話すまでずっと、聞き続けるよ?」

「ん?ああ、すまん。俺が外に出てた理由だったか?」

なんだが隠してるのも可哀想だな、そんな気持ちがどこからか沸いてきた

やっぱり俺はルカに迫られると弱い
それに俺が理由を言わなかったら、本当に永遠と聞いてくるだろうし、もう話した方がいいだろうな

「え~っとな、.........」



――数分後――



「.......と言う訳だ、」

「.............」

「.............」

ルカは無言だ
気まずい、、、
ルカからこれから向けられるであろ視線が辛いので自分の座ってた椅子に腰かけ、少し距離を置く

冷静によく考えてみれば、子供の告白をされる場面を見に行くなんて、親としてあり得ねぇよな、
ルカ、俺のこと嫌いになっただろうな

自分の行いに後悔していた時、ルカが何か納得したような表情をした

「やっぱり父さんだったのか」

「え、何がだ?」

俺は疑問に思い、そう尋ねる

「僕の魔力操作を手伝ってくれた精霊だよ。精霊の魔力が父さんと似てると思ったんだ、父さん本人かはまだ半信半疑だったんだけどね」

「魔力?ああ、そんなところでバレてたのか、恥ずかしいな。にしてもルカ、お前魔力の違いが分かるか?」 
 
「いや、分かるのは父さんのだけだよ、その他は全く」

そう眉を下げる  

「そうか.......流石だな、」

「ふふっ、そんなことないよ父さん」

ルカは優しい笑顔を浮かべた
少し心が痛む、こんな優しいルカに嫌われてないといいな
それを確かめるために質問をする

「なぁ、ルカ、お前にバレないように勝手についていった俺のこと、どう思った?正直に言ってくれ」

「え?、嬉しかったよ?」

「だよな、気持ち悪かったよな、、は?え、どういうこと?」 

予想の斜め上の返答を出してきた、
嬉しかったの?なんで?

「だって、そんなことをする位、父さんが俺に興味を持ったってことだよね?嬉しいに決まってるよ」

「興味...?それが嬉しいのか?」

「うん、」

少し照れ臭そうに笑うルカを見て、こういうのも、親の愛情表現なのかと納得する

「はぁ、なんだ、心配して損した」

「僕が父さんを嫌うことなんて無いから、そんな心配しなくて良いんだよ」

慰めなのか、ルカは俺を嫌わない宣言をした
良い子だな

「それは分からないぞ?今はそうでも、お前の年頃は親に対する考えがよく変わるからな、だから、もっと反抗していいと思うぜ、」

「また、そんなことを言う、、、、僕は父さんに反抗なんてそんなことしないよ。する必要も無いからね」

「ふぅん、そう言うことにしといてやるよ」

もうすぐ17なのに反抗の1つもしないなんて、良い子過ぎてちょっと心配 

ん?あれ?
ルカ、もう17歳?
成人?


.........誕生日


.....プレゼント!

「ルカ!話変わるが、もうすぐ誕生日だよな?」

「そうだけど、突然どうしたの?」

「プレゼントは何か欲しいものあるか?成人するだろ?どんなものでも良いぜ!」

俺がルカの部屋に入った理由、誕生日プレゼントを考えるためだったことを思い出した。折角だ、どんなのが良いのか本人に聞いてやろう

「プレゼント、何でもいいの?」

「ああ、何でも用意してやるよ」

俺はそう答える

「そう、だったら、~~が欲しい」

「ん?」

肝心なところが聞こえなかった、
俺もう年かなぁ?

「すまんルカ、もう一回言ってくれ」

「..........」

「ルカ?」

どうしたんだ?そんなに考え込んで、

「いや、これは誕生日の日に教えるよ」

「え~、今教えてくれよ、当日に用意出来ないかも知れないぞ?」

「安心して、その日に父さんが用意できるものだから」 

「そうなのか~?まぁいいや、誕生日当日楽しみにしておけよ、最高の日にしてやるからな!」

「うん、楽しみにしてる」

ルカは俺の言葉を聞いて気分が上がったのか、目を細めて笑顔を見せる
場の空気が穏やかになってきた、と安心したのも束の間

「へー、ご主人もうすぐ誕生日なんすね」

「「!?」」

突然会話に入ってきたのはルカの部屋に居るはずのサラマンダーだった
その瞬間ルカの機嫌が明らかに悪くなった

「おい、何で勝手に外に出てる。出るなと言ったはずだ」

「いや~ちょっと用がありまして」

「そうか、早く部屋に戻れ」

わーお、言い方キツイな

「冷たいっす~、まぁご主人に用がある訳じゃないっすよ。ご主人のお父様に聞きたいことがあったんす」

「え、俺?」

「ハイっす、気になったんすけど、ご主人とお父様は結んでるんすか?」

「?」
     


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